39 / 119
第二章 大魔道書『神々の終焉讃歌録』
37 不意の熱気
しおりを挟む
ハーヴィンが一歩足を踏み出した。シルヴァは息を呑んで、構える。
精霊を憑依させ、大幅に全体的な強化を施したハーヴィン相手にどれだけ耐えられるか、とシルヴァは自然に考えていた。そう、シルヴァは無意識に勝ち筋の模索を放棄して、生き残るために考え始めたのだ。
しかし、そのへっぴり腰な思考をしてしまうのも無理はない。シルヴァの本能が感じ取っていた。ハーヴィンは、これまでの敵とは格が違うと。ハーヴィンの言葉を聞く前から本能は悲鳴を上げていたのだ。
「死ね」
ハーヴィンが地面を蹴った。そしてそのまま低空を維持し、砂埃を上げながらシルヴァへ突っ込む。一足踏み込んだだけで、まるで飛んでいるかのような移動はシルヴァの想像を超えていた。
「――っ!」
シルヴァは咄嗟に、そこらへんに落ちている私兵たちが持っていた剣を『支配』の力で手元に持ってくる。迫りくるハーヴィンの拳を剣でかち合わせた瞬間、シルヴァの持っていた剣はいとも簡単に折れてしまった。
驚いて目を見開くシルヴァ。それとは対照的にハーヴィンはにやりと、炎を纏わせた足でシルヴァの横腹に蹴りを入れた。
「ぐ……っ!」
シルヴァはその蹴りを受けて、そのまま横へ吹っ飛んだ。受け身も取れず、数回地面をバウンドしながら飛ばされて、ようやく止まった。
瓦礫のカスなどが皮膚に刺さり、長袖は千切れて肌が露出している。
地面に這いつくばるシルヴァが見上げると、すでにハーヴィンはこちらに向かって駆け出していた。
それを見たシルヴァは弾くように立ち上がる。そして落ちている瓦礫を操り、ハーヴィンの進路を阻む壁を造った。
その隙に、シルヴァはまた新しい剣を『支配』の力で自分の手に持ってくる。直後、即興で造った壁があふれ出るばかりの炎に吹き飛ばされ、その炎の中からハーヴィンが突撃してきた。
シルヴァは向かってくるハーヴィンを見据え、手の剣を構えた。
「学ばねぇな!」
ハーヴィンはシルヴァが自分を迎え撃つ気であると悟ったのだろう。しかし、シルヴァはさっきも同じことをし、剣を折られた挙句追撃を食らった。ハーヴィンにとっては、これはバカの一つ覚えに見えたのだろう。
けれど、無策でシルヴァが愚策を繰り返すわけがない。
ハーヴィンの青い炎を纏った拳とシルヴァの手の剣が再びかち合う。だが、今度はハーヴィンの拳をシルヴァの剣はしっかりと受け止めた。
その事実に今度はハーヴィンが目を見開く。その瞬間をシルヴァは見逃さない。
ハーヴィンの足元の瓦礫を『支配』し操って、四方八方からハーヴィンに向かって放つ。ハーヴィンの体は一瞬にして瓦礫に包まれた。
「吹っ飛べ……!」
ここで一瞬だけ、シルヴァはハーヴィンを『支配』しようとするが、やはり利かなかった。ハーヴィンの言うことはあながち正しかったみたいだ。
シルヴァはすぐに切り替えて、ハーヴィンは直接操らず、奴を包み込んでいる瓦礫を操り、全力で彼方へと吹っ飛ばす。ハーヴィンそのものを操らずとも、奴の周りに『支配』の力で引っ付いている瓦礫を飛ばせば、物理的に干渉しているハーヴィンはそのまま吹っ飛ばせる。
しかし、これでハーヴィンを倒せたとは到底思えない。シルヴァの本能が感じた威圧は本物だったし、奴の移動速度は尋常ではなかった。あの動きをする人間が、あの程度でやられるわけがない。
シルヴァはすぐに方向転換し、アレンたちのもとへ駆けた。
ハーヴィンの私兵たちは、彼がサラマンダーの精霊を出した際に生じた青い炎でほぼ全滅していると見える。けれど、彼が伏兵を忍ばせている可能性があったから、シアンが彼らに着いているとはいえ、シルヴァは気が気でなかった。
そしてそれ以上に、ハーヴィンそのものの危険を伝えないわけにはいかない。アレと面向かって戦うなと、シルヴァの本能がずっと叫んでいるのだ。いますぐにこの場所を離れて、奴から身を隠さなければ。
「アレン! カレン! 無事か!?」
瓦礫を飛び越え、瓦礫の山で見えなかったアレンたちの姿が見えた。
そこでは、アレンに向かう矢をシアンが盾を使って何とか防いでいる。目視では見にくい矢をシアンはあっちこっちに跳んで、必死に弾いていた。
恐らく彼女の聴覚で矢が風を切る音をからがら感知しているのだろう。しかし、多勢に対し短気で防ぐにはスタミナの限界がある。あのままだと、いつかシアンがミスをする。
「シアン!」
シルヴァはシアン達に対し弓矢で攻撃する私兵たちを見据えると、残り少ない瓦礫を『支配』し、それをぶつけた。矢ごときで瓦礫の襲来を防ぐことはできず、私兵たちはそのまま押しつぶされる。
その援護に気づいたシアンはシルヴァの方を見て、安心して小さな笑みをこぼした。
「シルヴァ……!」
「よかった、無事だね」
シルヴァはシアンのもとに駆け寄ると、安堵の表情を見せる。が、しかしすぐに真剣な表情に変えて、シアンへ言った。
「ハーヴィンは引き離した。けど、引き離しただけだ。早くこの場所から……」
「うん。……早く逃げた方がいいんだろうけど……」
「ああ、ダメだ」
シアンの言葉の続きを言ったのは、しゃがんでカレンの肩に手を乗っけているアレンだった。
シルヴァの立ち位置からは、カレンの顔は隠れて見えない。アレンはその場から動かずに、視線だけをシルヴァに向けていた。
シルヴァは訝し気に彼へ問う。
「どうして?」
「……それは」
アレンの表情が分かりやすく曇った。瞬間、カレンの肩が大きくピクリと縦に揺れたと思うと、アレンは慌ててカレンへ視線を戻す。
そのアレンの妖しい様子から、一旦心の隅に置いておいた彼への疑いが再び巻き上がった。
シルヴァは彼に詳しく問おうと手を伸ばすも、その瞬間、唐突に熱気がシルヴァの頬を撫でた。
――熱気?
「……っ! シアン!」
シルヴァはアレンからすぐに目を離し、シアンを腕で引き寄せた。そして『支配』の力を起動する。
刹那、顕現した青い炎の波が四人を襲ったのだった。
精霊を憑依させ、大幅に全体的な強化を施したハーヴィン相手にどれだけ耐えられるか、とシルヴァは自然に考えていた。そう、シルヴァは無意識に勝ち筋の模索を放棄して、生き残るために考え始めたのだ。
しかし、そのへっぴり腰な思考をしてしまうのも無理はない。シルヴァの本能が感じ取っていた。ハーヴィンは、これまでの敵とは格が違うと。ハーヴィンの言葉を聞く前から本能は悲鳴を上げていたのだ。
「死ね」
ハーヴィンが地面を蹴った。そしてそのまま低空を維持し、砂埃を上げながらシルヴァへ突っ込む。一足踏み込んだだけで、まるで飛んでいるかのような移動はシルヴァの想像を超えていた。
「――っ!」
シルヴァは咄嗟に、そこらへんに落ちている私兵たちが持っていた剣を『支配』の力で手元に持ってくる。迫りくるハーヴィンの拳を剣でかち合わせた瞬間、シルヴァの持っていた剣はいとも簡単に折れてしまった。
驚いて目を見開くシルヴァ。それとは対照的にハーヴィンはにやりと、炎を纏わせた足でシルヴァの横腹に蹴りを入れた。
「ぐ……っ!」
シルヴァはその蹴りを受けて、そのまま横へ吹っ飛んだ。受け身も取れず、数回地面をバウンドしながら飛ばされて、ようやく止まった。
瓦礫のカスなどが皮膚に刺さり、長袖は千切れて肌が露出している。
地面に這いつくばるシルヴァが見上げると、すでにハーヴィンはこちらに向かって駆け出していた。
それを見たシルヴァは弾くように立ち上がる。そして落ちている瓦礫を操り、ハーヴィンの進路を阻む壁を造った。
その隙に、シルヴァはまた新しい剣を『支配』の力で自分の手に持ってくる。直後、即興で造った壁があふれ出るばかりの炎に吹き飛ばされ、その炎の中からハーヴィンが突撃してきた。
シルヴァは向かってくるハーヴィンを見据え、手の剣を構えた。
「学ばねぇな!」
ハーヴィンはシルヴァが自分を迎え撃つ気であると悟ったのだろう。しかし、シルヴァはさっきも同じことをし、剣を折られた挙句追撃を食らった。ハーヴィンにとっては、これはバカの一つ覚えに見えたのだろう。
けれど、無策でシルヴァが愚策を繰り返すわけがない。
ハーヴィンの青い炎を纏った拳とシルヴァの手の剣が再びかち合う。だが、今度はハーヴィンの拳をシルヴァの剣はしっかりと受け止めた。
その事実に今度はハーヴィンが目を見開く。その瞬間をシルヴァは見逃さない。
ハーヴィンの足元の瓦礫を『支配』し操って、四方八方からハーヴィンに向かって放つ。ハーヴィンの体は一瞬にして瓦礫に包まれた。
「吹っ飛べ……!」
ここで一瞬だけ、シルヴァはハーヴィンを『支配』しようとするが、やはり利かなかった。ハーヴィンの言うことはあながち正しかったみたいだ。
シルヴァはすぐに切り替えて、ハーヴィンは直接操らず、奴を包み込んでいる瓦礫を操り、全力で彼方へと吹っ飛ばす。ハーヴィンそのものを操らずとも、奴の周りに『支配』の力で引っ付いている瓦礫を飛ばせば、物理的に干渉しているハーヴィンはそのまま吹っ飛ばせる。
しかし、これでハーヴィンを倒せたとは到底思えない。シルヴァの本能が感じた威圧は本物だったし、奴の移動速度は尋常ではなかった。あの動きをする人間が、あの程度でやられるわけがない。
シルヴァはすぐに方向転換し、アレンたちのもとへ駆けた。
ハーヴィンの私兵たちは、彼がサラマンダーの精霊を出した際に生じた青い炎でほぼ全滅していると見える。けれど、彼が伏兵を忍ばせている可能性があったから、シアンが彼らに着いているとはいえ、シルヴァは気が気でなかった。
そしてそれ以上に、ハーヴィンそのものの危険を伝えないわけにはいかない。アレと面向かって戦うなと、シルヴァの本能がずっと叫んでいるのだ。いますぐにこの場所を離れて、奴から身を隠さなければ。
「アレン! カレン! 無事か!?」
瓦礫を飛び越え、瓦礫の山で見えなかったアレンたちの姿が見えた。
そこでは、アレンに向かう矢をシアンが盾を使って何とか防いでいる。目視では見にくい矢をシアンはあっちこっちに跳んで、必死に弾いていた。
恐らく彼女の聴覚で矢が風を切る音をからがら感知しているのだろう。しかし、多勢に対し短気で防ぐにはスタミナの限界がある。あのままだと、いつかシアンがミスをする。
「シアン!」
シルヴァはシアン達に対し弓矢で攻撃する私兵たちを見据えると、残り少ない瓦礫を『支配』し、それをぶつけた。矢ごときで瓦礫の襲来を防ぐことはできず、私兵たちはそのまま押しつぶされる。
その援護に気づいたシアンはシルヴァの方を見て、安心して小さな笑みをこぼした。
「シルヴァ……!」
「よかった、無事だね」
シルヴァはシアンのもとに駆け寄ると、安堵の表情を見せる。が、しかしすぐに真剣な表情に変えて、シアンへ言った。
「ハーヴィンは引き離した。けど、引き離しただけだ。早くこの場所から……」
「うん。……早く逃げた方がいいんだろうけど……」
「ああ、ダメだ」
シアンの言葉の続きを言ったのは、しゃがんでカレンの肩に手を乗っけているアレンだった。
シルヴァの立ち位置からは、カレンの顔は隠れて見えない。アレンはその場から動かずに、視線だけをシルヴァに向けていた。
シルヴァは訝し気に彼へ問う。
「どうして?」
「……それは」
アレンの表情が分かりやすく曇った。瞬間、カレンの肩が大きくピクリと縦に揺れたと思うと、アレンは慌ててカレンへ視線を戻す。
そのアレンの妖しい様子から、一旦心の隅に置いておいた彼への疑いが再び巻き上がった。
シルヴァは彼に詳しく問おうと手を伸ばすも、その瞬間、唐突に熱気がシルヴァの頬を撫でた。
――熱気?
「……っ! シアン!」
シルヴァはアレンからすぐに目を離し、シアンを腕で引き寄せた。そして『支配』の力を起動する。
刹那、顕現した青い炎の波が四人を襲ったのだった。
0
お気に入りに追加
670
あなたにおすすめの小説
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
転生無双なんて大層なこと、できるわけないでしょう!〜公爵令息が家族、友達、精霊と送る仲良しスローライフ〜
西園寺おとば🌱
ファンタジー
転生したラインハルトはその際に超説明が適当な女神から、訳も分からず、チートスキルをもらう。
どこに転生するか、どんなスキルを貰ったのか、どんな身分に転生したのか全てを分からず転生したラインハルトが平和な?日常生活を送る話。
- カクヨム様にて、週間総合ランキングにランクインしました!
- アルファポリス様にて、人気ランキング、HOTランキングにランクインしました!
- この話はフィクションです。

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜
EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」
優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。
傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。
そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。
次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。
最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。
しかし、運命がそれを許さない。
一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか?
※他サイトにも掲載中

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり

【二章開始】『事務員はいらない』と実家からも騎士団からも追放された書記は『命名』で生み出した最強家族とのんびり暮らしたい
斑目 ごたく
ファンタジー
「この騎士団に、事務員はいらない。ユーリ、お前はクビだ」リグリア王国最強の騎士団と呼ばれた黒葬騎士団。そこで自らのスキル「書記」を生かして事務仕事に勤しんでいたユーリは、そう言われ騎士団を追放される。
さらに彼は「四大貴族」と呼ばれるほどの名門貴族であった実家からも勘当されたのだった。
失意のまま乗合馬車に飛び乗ったユーリが辿り着いたのは、最果ての街キッパゲルラ。
彼はそこで自らのスキル「書記」を生かすことで、無自覚なまま成功を手にする。
そして彼のスキル「書記」には、新たな能力「命名」が目覚めていた。
彼はその能力「命名」で二人の獣耳美少女、「ネロ」と「プティ」を生み出す。
そして彼女達が見つけ出した伝説の聖剣「エクスカリバー」を「命名」したユーリはその三人の家族と共に賑やかに暮らしていく。
やがて事務員としての仕事欲しさから領主に雇われた彼は、大好きな事務仕事に全力に勤しんでいた。それがとんでもない騒動を巻き起こすとは知らずに。
これは事務仕事が大好きな余りそのチートスキルで無自覚に無双するユーリと、彼が生み出した最強の家族が世界を「書き換えて」いく物語。
火・木・土曜日20:10、定期更新中。
この作品は「小説家になろう」様にも投稿されています。

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる