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Q「私に欠けているものはナニ?」
第1話 機械仕掛けのオオカミ
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獰猛な狼は、血の匂いにこそ敏感だ────
警視庁特務課・幻想人(フェアリスト)対策班に属する大上華怜(おおがみかれん)もまた、幻想人の匂いに敏感であった。
彼らの血は仄かに甘い香りがするのだ。常人では鉄臭さに気を取られ、気付けないほどの微かな甘香。だが、華怜の嗅覚はそれを的確に嗅ぎ分ける。
「……逃さない」
スンスンと鼻を鳴らし、華怜は高架下の柱へと背を預けた。匂いが漂ってくるのは、奥の方からだ。
この奥で追い詰めたターゲットが息を殺し、潜んでいる。華怜は乾いた唇を舌先でなぞり、ホルスターから拳銃を抜いた。黒い銃身と黒いスーツ姿は、闇夜の暗がりによく紛れてくれる。
唯一目立ってしまうのは、ギラギラとした自身の双眸か。
「そこを動かないでッ!」
華怜の声はよく通った。威嚇姿勢を保ったまま、ターゲットの胸へと照準を合わせる。
「警視庁特務科課・幻想人対策班です。速やかに投降しなさい」
のそりと、物陰からターゲットも這い出してきた。大きく両手を挙げることで、その姿もハッキリと捉えることができる。
木の葉で仕立てた衣類を纏い、腰のベルトには一本の短剣を備える美少年────幻想人「ピーターパン」だ。
ピーターパンの脇腹には弾痕が見られた。彼をここまで追い詰める際に、華怜がトリガーを引いたのだ。
そこから流れる血は既にドス黒く変色し、より甘ったるい香りを放っていた。
その匂いに顔を顰めながらも、華怜は口述を続ける。
「貴方はこの一ヶ月で三度に渡り、多くの一般市民を昏睡状態に陥れた」
よく目を凝らせば、ピーターパンの衣服に無数の小さな蟲たちが留まっていることに気付けた。この蟲たちが運ぶ鱗粉には、強い幻惑と睡眠導入作用がある。端的に言うのであれば、夢を見せるための「魔法の粉」だ。
彼が備える異能は、蟲たちの扇動。ひいては扇動した蟲たちによる広範囲への眠剤散布であった。
「なんだい、お姉さん? 随分と人聞きが悪いんじゃないか」
ピーターパンが少しムッとしながら反論を返す。
「ボクはただ道ゆく人たちにひとときの夢を見せただけさ。キミも疲れ切った彼らを見れば、安らぎが必要だと納得するはずだよ」
「くだらない言い訳なんて聞きたくない。再度通告よ、速やかに投降を」
「ちぇ。釣れないなぁ……えーと、投降ってことは武器を捨てればいいんだっけ?」
ピーターパンは観念したと言わんばかりの顔で、腰の短刀に捨てようとした。
だが、華怜も見逃さない。ほんの一瞬、彼の口元が醜悪に吊り上がる様を。
「捨てればいいんだよねッ!」
煌いた銀線が、手元の拳銃を弾き飛ばす。捨てるフリをして投擲された短刀が的確に手元の拳銃を撃ち落としたのだ。
「ッッ……! 警告はしたわよッ!」
華怜も落ちた拳銃を拾う隙はないと判断し、即座に隠し持っていた特殊警棒を引き抜いた。
「ははっ、そんな棒切れでなーにするの?」
ピーターパンは笑いながら、警棒の間合いへと飛び込んできた。ブブッッと耳障りな音を立てるのは、操られた蟲たち。狙いは一気に鱗粉をぶち撒けることか。
「貴方も彼女と……『赤ずきん』と同類なのねッ!」
やはりだ。幻想人には話し合いも、警告も意味を成さない。────言葉を介し、あたかも親しみ易いガワを被っていても、コイツらは結局、理解し合えない人型の怪物なのだから。
「ねぇ、貴方たちは何がそんなに楽しいの?」
華怜が纏っていた雰囲気が変わる。まるで脳内のギアが切り替わってしまったように、作っていた表情が消え失せたのだ。
素早く警棒を逆手に持ち帰ると同時、持ち手の末端から何かが噴射される。
「ボクのウェンディたちがッ⁉」
「スプレーの噴射機構と殺虫剤を仕込んでおいたの。ピーターパン、貴方が大規模な昏睡事件を起こしたのは今回が初めてじゃない。だったら私だって事前に対策くらいさせてもらうわよ」
至近距離でスプレーをぶち撒けられたピーターパンから視力が奪われる。
「ぐっ……⁉」
あまりの激痛に足を止めた彼に対し、華怜は容赦なく追撃を振りかざした。脳天へ。次いで、下顎へと容赦なく振るわれる連撃に慈悲は介在しない。
「ピーターパン。貴方を殺処分する」
幻想人は痛みに鈍く、多少の傷は数秒足らずで完治する程の再生能力を持っている。
だから、再生の猶予を与えぬよう引き摺り倒し、馬乗りになった。
「い、嫌だッ……殴らないでッ!」
そんな悲鳴は、もう届かない。
華怜はスーツの裏に格闘補強用のウェアボットを着込んでいる。それによって増強された筋力で、警棒を胸へと突き立てやった。
「チッ……この匂いだけは、好きになれそうにないわね」
口から甘ったるい血を吐いたのは、折れた肋骨が肺に刺さった証拠であろう。その激痛は想像に難くないものだった。
「助っ……助けっ……」
人のガワを被っただけの獣が何かをほざいている。
二〇四〇年。歯止めの効かない少子高齢化や人件費の高騰など、大衆を悩ませる問題は後を絶たない。そんな人々にピーターパンが一時の楽しい夢を見せてくれると言えば、あたかも御伽話のように聞こえてしまうのだろう。
だが、その実態はまるで違う。ピーターパンはこれまで三度に渡り、都市部で眠剤を散布してきた。強力な副作用を伴う眠剤を半ば強制的に吸わされた市民の中には、オーバードーズを起こした前例だってある。
特に酷かったのは二度目の事件、彼が乗り合わせたバス内で眠剤を散布した時のことだ。意識を失った運転者がそのままオフィスビルに突っ込んだせいで、数えるのも億劫になるような数の人命が奪われた。
「ひとときの夢を」だなんて小綺麗な言葉でラッピングしようと、コイツが凶悪な幻想人であることは変わりない。彼らは自らに備わった力で弱者を踏み躙り、現行社会に混乱を引き起こす〝害獣〟なのだ。
それが言うに事欠いて「助けて」だと?
「ふざけるのも大概にして」
ピーターパンの命乞いは、華怜の神経を逆撫でするに等しかった。
「私は幻想人(貴方たち)を許さない。貴方たちみたいに『理不尽』を振り撒く連中は、二度と害を成さないよう、一匹残らず抹消する」
振り上げた警棒は、頭蓋を確実に砕くためのものだ。
だが、その一撃で確実に息の根を止めようとした瞬間、けたたましいサイレンと共に何か巨大なシルエットが高架下へと滑り込んできた。
「────そこまでだッ! 大上巡査部長ッ!」
そのシルエットを一言で言い表すのであれば、機械仕掛けの狼であった。
白と黒のツートンカラー。背にはパトランプと銃火器を背負い、装甲板には「警視庁特務課・幻想人対策班」そして「一号車」とある。
四脚型特殊警邏車両〈ウルフパック〉────全長が二メートルを超える鋼の警察犬は、幻想人の制圧のために着々と配備が進んでいる対策班の切り札であった。
背面の天蓋(キャノピー)を押し上げて、一人の青年が現れる。フルフェイスメットと暗がりのせいで表情は定かではないが、先ほどの怒声と合わせて彼が何者かも察せられた。
辰巳鋼一郎(たつみこういちろう)警部。同じく対策班に所属する華怜にとっては、直属の上司に当たる人物でもある。
「はぁ……まさか生身で幻想人を追い詰めるなんてな」
吐き出されたのは感心と呆れの混ざった溜息だ。割合は明らかに後者寄りではあるが、
「さすがは警察学校の主席卒業生様というべきか。……けど、明らかにやり過ぎなんだよッ! この馬鹿野郎ッ!」
華怜は曖昧な笑みを返し、そのまま両腕を上げた。
「あはは……もしかして、私やりすぎちゃいましたかね?」
そして誰にも悟られぬよう、内心で「チッ……」と舌を打つ。────もう少しで、あの害獣を確実に葬ることができたのだから。
警視庁特務課・幻想人(フェアリスト)対策班に属する大上華怜(おおがみかれん)もまた、幻想人の匂いに敏感であった。
彼らの血は仄かに甘い香りがするのだ。常人では鉄臭さに気を取られ、気付けないほどの微かな甘香。だが、華怜の嗅覚はそれを的確に嗅ぎ分ける。
「……逃さない」
スンスンと鼻を鳴らし、華怜は高架下の柱へと背を預けた。匂いが漂ってくるのは、奥の方からだ。
この奥で追い詰めたターゲットが息を殺し、潜んでいる。華怜は乾いた唇を舌先でなぞり、ホルスターから拳銃を抜いた。黒い銃身と黒いスーツ姿は、闇夜の暗がりによく紛れてくれる。
唯一目立ってしまうのは、ギラギラとした自身の双眸か。
「そこを動かないでッ!」
華怜の声はよく通った。威嚇姿勢を保ったまま、ターゲットの胸へと照準を合わせる。
「警視庁特務科課・幻想人対策班です。速やかに投降しなさい」
のそりと、物陰からターゲットも這い出してきた。大きく両手を挙げることで、その姿もハッキリと捉えることができる。
木の葉で仕立てた衣類を纏い、腰のベルトには一本の短剣を備える美少年────幻想人「ピーターパン」だ。
ピーターパンの脇腹には弾痕が見られた。彼をここまで追い詰める際に、華怜がトリガーを引いたのだ。
そこから流れる血は既にドス黒く変色し、より甘ったるい香りを放っていた。
その匂いに顔を顰めながらも、華怜は口述を続ける。
「貴方はこの一ヶ月で三度に渡り、多くの一般市民を昏睡状態に陥れた」
よく目を凝らせば、ピーターパンの衣服に無数の小さな蟲たちが留まっていることに気付けた。この蟲たちが運ぶ鱗粉には、強い幻惑と睡眠導入作用がある。端的に言うのであれば、夢を見せるための「魔法の粉」だ。
彼が備える異能は、蟲たちの扇動。ひいては扇動した蟲たちによる広範囲への眠剤散布であった。
「なんだい、お姉さん? 随分と人聞きが悪いんじゃないか」
ピーターパンが少しムッとしながら反論を返す。
「ボクはただ道ゆく人たちにひとときの夢を見せただけさ。キミも疲れ切った彼らを見れば、安らぎが必要だと納得するはずだよ」
「くだらない言い訳なんて聞きたくない。再度通告よ、速やかに投降を」
「ちぇ。釣れないなぁ……えーと、投降ってことは武器を捨てればいいんだっけ?」
ピーターパンは観念したと言わんばかりの顔で、腰の短刀に捨てようとした。
だが、華怜も見逃さない。ほんの一瞬、彼の口元が醜悪に吊り上がる様を。
「捨てればいいんだよねッ!」
煌いた銀線が、手元の拳銃を弾き飛ばす。捨てるフリをして投擲された短刀が的確に手元の拳銃を撃ち落としたのだ。
「ッッ……! 警告はしたわよッ!」
華怜も落ちた拳銃を拾う隙はないと判断し、即座に隠し持っていた特殊警棒を引き抜いた。
「ははっ、そんな棒切れでなーにするの?」
ピーターパンは笑いながら、警棒の間合いへと飛び込んできた。ブブッッと耳障りな音を立てるのは、操られた蟲たち。狙いは一気に鱗粉をぶち撒けることか。
「貴方も彼女と……『赤ずきん』と同類なのねッ!」
やはりだ。幻想人には話し合いも、警告も意味を成さない。────言葉を介し、あたかも親しみ易いガワを被っていても、コイツらは結局、理解し合えない人型の怪物なのだから。
「ねぇ、貴方たちは何がそんなに楽しいの?」
華怜が纏っていた雰囲気が変わる。まるで脳内のギアが切り替わってしまったように、作っていた表情が消え失せたのだ。
素早く警棒を逆手に持ち帰ると同時、持ち手の末端から何かが噴射される。
「ボクのウェンディたちがッ⁉」
「スプレーの噴射機構と殺虫剤を仕込んでおいたの。ピーターパン、貴方が大規模な昏睡事件を起こしたのは今回が初めてじゃない。だったら私だって事前に対策くらいさせてもらうわよ」
至近距離でスプレーをぶち撒けられたピーターパンから視力が奪われる。
「ぐっ……⁉」
あまりの激痛に足を止めた彼に対し、華怜は容赦なく追撃を振りかざした。脳天へ。次いで、下顎へと容赦なく振るわれる連撃に慈悲は介在しない。
「ピーターパン。貴方を殺処分する」
幻想人は痛みに鈍く、多少の傷は数秒足らずで完治する程の再生能力を持っている。
だから、再生の猶予を与えぬよう引き摺り倒し、馬乗りになった。
「い、嫌だッ……殴らないでッ!」
そんな悲鳴は、もう届かない。
華怜はスーツの裏に格闘補強用のウェアボットを着込んでいる。それによって増強された筋力で、警棒を胸へと突き立てやった。
「チッ……この匂いだけは、好きになれそうにないわね」
口から甘ったるい血を吐いたのは、折れた肋骨が肺に刺さった証拠であろう。その激痛は想像に難くないものだった。
「助っ……助けっ……」
人のガワを被っただけの獣が何かをほざいている。
二〇四〇年。歯止めの効かない少子高齢化や人件費の高騰など、大衆を悩ませる問題は後を絶たない。そんな人々にピーターパンが一時の楽しい夢を見せてくれると言えば、あたかも御伽話のように聞こえてしまうのだろう。
だが、その実態はまるで違う。ピーターパンはこれまで三度に渡り、都市部で眠剤を散布してきた。強力な副作用を伴う眠剤を半ば強制的に吸わされた市民の中には、オーバードーズを起こした前例だってある。
特に酷かったのは二度目の事件、彼が乗り合わせたバス内で眠剤を散布した時のことだ。意識を失った運転者がそのままオフィスビルに突っ込んだせいで、数えるのも億劫になるような数の人命が奪われた。
「ひとときの夢を」だなんて小綺麗な言葉でラッピングしようと、コイツが凶悪な幻想人であることは変わりない。彼らは自らに備わった力で弱者を踏み躙り、現行社会に混乱を引き起こす〝害獣〟なのだ。
それが言うに事欠いて「助けて」だと?
「ふざけるのも大概にして」
ピーターパンの命乞いは、華怜の神経を逆撫でするに等しかった。
「私は幻想人(貴方たち)を許さない。貴方たちみたいに『理不尽』を振り撒く連中は、二度と害を成さないよう、一匹残らず抹消する」
振り上げた警棒は、頭蓋を確実に砕くためのものだ。
だが、その一撃で確実に息の根を止めようとした瞬間、けたたましいサイレンと共に何か巨大なシルエットが高架下へと滑り込んできた。
「────そこまでだッ! 大上巡査部長ッ!」
そのシルエットを一言で言い表すのであれば、機械仕掛けの狼であった。
白と黒のツートンカラー。背にはパトランプと銃火器を背負い、装甲板には「警視庁特務課・幻想人対策班」そして「一号車」とある。
四脚型特殊警邏車両〈ウルフパック〉────全長が二メートルを超える鋼の警察犬は、幻想人の制圧のために着々と配備が進んでいる対策班の切り札であった。
背面の天蓋(キャノピー)を押し上げて、一人の青年が現れる。フルフェイスメットと暗がりのせいで表情は定かではないが、先ほどの怒声と合わせて彼が何者かも察せられた。
辰巳鋼一郎(たつみこういちろう)警部。同じく対策班に所属する華怜にとっては、直属の上司に当たる人物でもある。
「はぁ……まさか生身で幻想人を追い詰めるなんてな」
吐き出されたのは感心と呆れの混ざった溜息だ。割合は明らかに後者寄りではあるが、
「さすがは警察学校の主席卒業生様というべきか。……けど、明らかにやり過ぎなんだよッ! この馬鹿野郎ッ!」
華怜は曖昧な笑みを返し、そのまま両腕を上げた。
「あはは……もしかして、私やりすぎちゃいましたかね?」
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