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絡み合う赤い糸⑤
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美咲が戸惑うように頷くと
「そっか…。空が言ってるのは、本当だったんだな」
そう言って考え込んでしまった。
「え?空さん、何か言ってたの?」
美咲がそう聞くと
「オイラ達はさ、本来、美咲達には見えない存在なんだって。此処は大龍神様が治める世界で、いわゆる神様の世界?らしいから、美咲達にもオイラ達が見えてる。でも、座敷童子は人間界で傷付いて帰って来たから、たとえ此処に居ても、美咲達には声が聞こえないかもしれないって」
風太はそう言うと
「な!座敷童子」
と、美咲の奥に座る座敷童子に声を掛けた。
美咲はその言葉に
「それって、どう言う事?」
と、真剣な顔をして風太に質問した。
すると風太は腕を組んで
「詳しい事は知らねえけどよ。人間が神様を信じなくなって、自然を大事にしなくなった。だから神様達の力も弱まって、この世界を守るのが難しくなってるんだって」
そこまで話すと、風太は縁側から飛び降りて
「座敷童子もお願いばかりされて、都合の良い時しかお参りしないからさ。力が弱まって動けなくなっているのを、空に助けられたって言ってたよ」
と言うと、足元の石を蹴って遊び始める。
「空さんって…どんな人なの?」
思わず美咲が聞くと
「空?大龍神様に仕える龍神で、元々はオイラの母ちゃんに仕えていたらしいよ」
風太は普通に話をしているが、美咲は混乱した。
空が風太の母親では無いとして、その風太の母親に仕えていたとしたならば…風太の父親を知っている唯一の存在。
風太は、父親が人間だと言っていた。
その時、美咲の胸の中がザワザワと嫌な胸騒ぎが起こる。
「風太君…もしかして、風太君の父親って…」
「あれ?美咲、此処に居たの?」
美咲が呟いた瞬間、呑気な顔をして修治が現れた。
「あ!修治だ!」
風太と座敷童子は修治を囲むと
「遊ぼうぜ!修治、遊ぼうぜ!」
そう叫んでいる。
「あ~れ~?何?俺って、ちび子にも大人気?」
嬉しそうにしている修治に
「にもって何?あんた、いつ、誰に人気があったのよ!」
と、美咲が呆れて呟く。
「美咲!俺はいつだって、美咲が一番だよ」
修治は美咲の手をとってそう言うと、手にキスをしようとした。
美咲は慌てて手を離すと
「気持ち悪い事すんな!」
と、修治の頭にチョップをする。
すると風太達も美咲の真似をして、修治の腕にチョップしている。
「こ~ら~!誰だ!俺にチョップしてるのは!」
修治がそう叫ぶと
「やばい!逃げろ~!」
と叫び、風太と座敷童子が走り出す。
その2人を修治が追いかけていると、恭介が裏山の方から帰って来た。
「そっか…。空が言ってるのは、本当だったんだな」
そう言って考え込んでしまった。
「え?空さん、何か言ってたの?」
美咲がそう聞くと
「オイラ達はさ、本来、美咲達には見えない存在なんだって。此処は大龍神様が治める世界で、いわゆる神様の世界?らしいから、美咲達にもオイラ達が見えてる。でも、座敷童子は人間界で傷付いて帰って来たから、たとえ此処に居ても、美咲達には声が聞こえないかもしれないって」
風太はそう言うと
「な!座敷童子」
と、美咲の奥に座る座敷童子に声を掛けた。
美咲はその言葉に
「それって、どう言う事?」
と、真剣な顔をして風太に質問した。
すると風太は腕を組んで
「詳しい事は知らねえけどよ。人間が神様を信じなくなって、自然を大事にしなくなった。だから神様達の力も弱まって、この世界を守るのが難しくなってるんだって」
そこまで話すと、風太は縁側から飛び降りて
「座敷童子もお願いばかりされて、都合の良い時しかお参りしないからさ。力が弱まって動けなくなっているのを、空に助けられたって言ってたよ」
と言うと、足元の石を蹴って遊び始める。
「空さんって…どんな人なの?」
思わず美咲が聞くと
「空?大龍神様に仕える龍神で、元々はオイラの母ちゃんに仕えていたらしいよ」
風太は普通に話をしているが、美咲は混乱した。
空が風太の母親では無いとして、その風太の母親に仕えていたとしたならば…風太の父親を知っている唯一の存在。
風太は、父親が人間だと言っていた。
その時、美咲の胸の中がザワザワと嫌な胸騒ぎが起こる。
「風太君…もしかして、風太君の父親って…」
「あれ?美咲、此処に居たの?」
美咲が呟いた瞬間、呑気な顔をして修治が現れた。
「あ!修治だ!」
風太と座敷童子は修治を囲むと
「遊ぼうぜ!修治、遊ぼうぜ!」
そう叫んでいる。
「あ~れ~?何?俺って、ちび子にも大人気?」
嬉しそうにしている修治に
「にもって何?あんた、いつ、誰に人気があったのよ!」
と、美咲が呆れて呟く。
「美咲!俺はいつだって、美咲が一番だよ」
修治は美咲の手をとってそう言うと、手にキスをしようとした。
美咲は慌てて手を離すと
「気持ち悪い事すんな!」
と、修治の頭にチョップをする。
すると風太達も美咲の真似をして、修治の腕にチョップしている。
「こ~ら~!誰だ!俺にチョップしてるのは!」
修治がそう叫ぶと
「やばい!逃げろ~!」
と叫び、風太と座敷童子が走り出す。
その2人を修治が追いかけていると、恭介が裏山の方から帰って来た。
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