16 / 24
未知の共同作業 ② *
しおりを挟む「なに、手で隠そうとしている。どけろ」
フランツは高圧的な口調で言った。彼は着ていたジャケットとシャツを脱ぎ、上半身が露わになっている。程よくしなやかに筋肉がついているあたり、さすが軍人だとエリィは思った。
そしてエリィはベッドの上にて一糸纏わぬ姿で、その肢体を投げ出している。以前、上半身を見られたことはあったが、それでも恥ずかしいものは恥ずかしい。男性と交わったことがないという以前に、裸を見られてしまう機会など当然のようにしてなかったのだ。
「……っ」
羞恥で顔を赤く染めながら、エリィは胸を隠していた両手を解いた。そしてその美しい双丘がフランツの眼前に晒される。色白のせいか肌は上気し、艶やかな芳香を漂わせていた。
フランツの両手がそれを優しく包み、やわやわと揉みしだく。大きいというわけではないが形の整った美乳は、揉まれると同時に色々な形に変化した。
「あっ……」
エリィの小さな嬌声が響く。時折、彼の指が山の頂上を擦り上げる。その度に甘い快楽が体を支配していった。涙目になりながらフランツを見上げれば、意地の悪い悪戯小僧のような表情をしており、彼の策略のうちなのだろうと思った。
「ここが……いいんだろ」
フランツはエリィの乳首をぎゅっと摘んだまま、こりこりと揺さぶりをかける。快楽で脳が溶けそうなエリィは、声を上げないよう手の甲で唇を抑えた。それに気づいたフランツは彼女の両腕をへその前で高速した。そして、自らの唇を手の甲の代わりに柔らかな唇へと押し付けた。
「はっ……んっぅ」
「んっ……」
フランツが舌でエリィの唇をなぞるたびに、彼女は身を震わせる。口が少し開いたその瞬間に舌が強引に侵入し、歯列や口蓋をなぞった。そして舌を絡ませる。エリィも必至でそれに応じようと、見様見真似で舌を動かした。唾液が入り混じりぴちゃぴちゃと卑猥な水音が鳴り響く。しばらくし、フランツが満足したかと思うとゆっくりと唇を離した。
「はぁ……はぁ」
息の苦しさから解放されたエリィは胸を大きく上下させる。その間にも、フランツは片手でエリィの太ももを撫で上げた。びくりと両腿が震えると、彼は迷わず脚の付け根にたどり着いた。ささやかな茂みをかき分け、乙女の秘密を暴く。
「あぁっ!」
すでにそこは濡れており、くちゅりと音を立てる。それを確認すると、フランツはくっと笑いを押し殺した。そして意地悪にも言葉を並べたてた。
「びちょびちょだな。触られるの期待してたのか」
「そんな……こと!」
己の欲深さを指摘されたように感じ、エリィは語彙を強めて言った。フランツの勝気な表情がいつも以上に目につく。睨むように目を見つめれば、さらに悪い笑みを深めた。
「嘘つけ」
その言葉と同時に、先ほどまで優しくなぞっている程度だった指は忙しく上下する。溢れ出る蜜が潤滑油となり、ぬるぬると全体を摩る。エリィは腰をびくびくと震わせ、押し寄せる快楽に耐えた。だがより強い刺激によってその守りは崩壊する。
「あぁっぅ!!」
指は隠された陰核を見つけ、今まで以上の刺激に全身を硬くした。フランツは見つけ出した粒をくるくると捏ねまわし時折強く擦り上げた。すると赤く熟れたそれは大きく膨張し、蜜穴からは沢山の愛液が溢れ出る。
抗いようのない波が、すでにそこまでやってきていた。その波はどんどん押し寄せ、ついにはエリィを殺してしまいそうだった。
「あぁあっ! もぉっ……だ、めぇっ……」
半泣きになりながら蜜をだらだらと零し、快楽に身をよじる。絶頂がすぐそこまでやってきていた。エリィはすでに満身創痍の状態だった。フランツはそんな彼女を見て、ぐりっと今までより強く陰核を押しつぶし、耳元で柔らかく囁いた。
「イけよ」
と、その瞬間。
「ああぁっあぁっぅ!!!」
声にならない声をあげ、ぎゅっと目を瞑った。
快楽の防壁が決壊し、体を硬直させ全身を痙攣させる。まるで陸に打ち上げられた魚のように体を震わせ、そしてゆっくりとベッドに沈んだ。
はぁはぁと荒い息が場を包み、エリィは全身に倦怠感を味わっていた。それは心地よい疲れで、彼女は蕩けるような表情を浮かべた。
0
お気に入りに追加
227
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

冷徹義兄の密やかな熱愛
橋本彩里(Ayari)
恋愛
十六歳の時に母が再婚しフローラは侯爵家の一員となったが、ある日、義兄のクリフォードと彼の親友の話を偶然聞いてしまう。
普段から冷徹な義兄に「いい加減我慢の限界だ」と視界に入れるのも疲れるほど嫌われていると知り、これ以上嫌われたくないと家を出ることを決意するのだが、それを知ったクリフォードの態度が急変し……。
※王道ヒーローではありません


白い結婚は無理でした(涙)
詩森さよ(さよ吉)
恋愛
わたくし、フィリシアは没落しかけの伯爵家の娘でございます。
明らかに邪な結婚話しかない中で、公爵令息の愛人から契約結婚の話を持ち掛けられました。
白い結婚が認められるまでの3年間、お世話になるのでよい妻であろうと頑張ります。
小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
現在、筆者は時間的かつ体力的にコメントなどの返信ができないため受け付けない設定にしています。
どうぞよろしくお願いいたします。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。
石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。
自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。
そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。
好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。
この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる