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終章─夢の灯火が照らす未来─

Ván's Blood

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 ──それから一年

「おいノヒン! もっと優しく抱かないか! [まだ首が座ったばっかりなんだから乱暴にしないで!]」
「あぁん? ホープなら大丈夫だ。なんたって俺と──」

 「ジェシカとヨーコの子供なんだからよ」と、ノヒンが自身の子供であるホープを抱きながら、ジェシカを抱き寄せて唇を重ねる。

「ぐぅっ……キスすればいいって思ってるだろ! [ま、まあ……嬉しいけどね?]」
「とりあえず俺は行くとこがあるからよ、ジェシカとヨーコは家でゆっくりしててくれ。帰ってきたら分かってるな?」
「ふ、二人目のことか? [つ、次は私となんだよね?]」
「ホープは俺とジェシカに似て黒髪だ。次はヨーコに似た子も欲しいだろ? 家族増やしてよ──」

 「俺らのハッピーエンド……ラグナスの野郎に見せてやろうぜ?」と、ノヒンがホープの頭を撫でる。

「そうか……そういえばあれからもう一年だな。 [ラグナス……もういなくなっちゃったのかな?]」
「分かんねぇ。分かんねぇけどよ、成長したホープ見せてぇからな。とりあえずユグドラシルの前まで行ってくる。ルイスが作った転送装置ですぐだしよ」
「分かった。 [夕飯までには帰ってきてね?]」
「ちゃんと帰ってくるさ。それとジェシカ。いつまでミシェリーはいんだ?」
「ミ、ミシェリーは……」

 言いながら家の奥を見ると、ミシェリーが幸せそうな顔で寝ていた。

「ちっ、まあ家に置いとくのはいいが、変なことすんじゃねぇぞ?」
「す、する訳ないだろ! [ちゃんとジェシカは拒否してるから安心して!]」
「ならいいけどよ。まあとりあえず行ってくるぜ?」

 ノヒンがジェシカとヨーコに見守られ、家の外へと出る。あの日──ユグドラシルとなったロキが全てを喰らい、世界を再構築した日、世界は数千年前に存在した地球と同じ形へとなった。基本的な文明レベルはノヒンやジェシカが生まれたミズガルズに準じている。

 その中でもアメリカ大陸と日本は文明レベルが高い状態となっており、徐々にその他の地域の文明レベルも上がって来ている。ノヒンがジェシカやヨーコと暮らす家はニャール村──今はニャール街となっている──だ。NACMOナクモ──魔素由来の電気やガスが開通し、暮らしぶりは様変わりした。

 また、ニャール街にはノヒンを慕う者たちが集まり、賑やかである。

「今日も平和だなぁ。なあホープ?」
「だだぁ」
「おっ! もしかして今パパって言ったかぁ? 俺の子のくせに頭ぁいいんじゃねぇか?」

 ノヒンが親バカぶりを発揮しながら歩いていると、「そんなわけないだろう」と声をかけられる。

「よぉランド。おめぇんとことは違ってこっちは頭がいいみてぇだぜ?」
「ちっ、おいノヒン。君は子育てしない方がいいんじゃないのか? 君がホープを育てたら脳筋ゴリラになってしまう。うちの可愛いランナをいじめなきゃいいけどなぁ?」
「まあカタリナに似たら美人になるだろうがよ、おめぇに似たら陰湿になりそうだけどなぁ?」
「なんだと! 言わせておけば!」
「やんのかランドォ?」
「いいだろう。そろそろ野良ゴリラは檻に閉じ込めなければと思っていたところだ」

 そうして睨み合う二人の元に「ランナのオムツ取り替えてって言ったじゃん!」と、カタリナが駆けてくる。

「わ、悪いノヒン! ちょっと用事を思い出した!」

 そう言ってランドがワーウルフ化し、凄まじい速度で彼方へと消え去った。

「もう! ランド全然オムツ替えてくれない!」
「あいつオムツも替えらんねぇのか?」
「なんか『子供でも女の子は女の子だから』って気持ち悪いこと言って逃げるんだよねぇ。あーあ、私もノヒンさんと結婚すればよかったなぁ。今からでも子作りしちゃう?」

 そうカタリナが言ったかと思うと、「それはダメだ!!」と、凄まじい速度でランドが戻ってきた。

「うちの旦那さんチョロいでしょ?」
「くく……やっぱおめぇらいいコンビだぜ?」
「ランドは私のこと大好きだからねぇ? じゃあ行くよランド」

 ランドがカタリナに襟首を掴まれ、家の方へと引き摺られていく。そこへ畑仕事をしていたアルがノヒンに気付き、歩み寄る。

「ノヒン兄、ホープとどこ行くの?」
「ちょっとユグドラシルんとこまでな」
「そっか。もう一年だもんね」
「それよりソラトとはどうなった? 好きなんだろ?」
「え!? 違うよ! 違う違う! ソラトには亜樹アキさんがいるから! それに……」

 「まだノヒン兄のこと好きだから……そのうち前に進むね?」とアルが呟いたが、その声を「「ノヒンさんだ!!」」という叫び声が掻き消す。見れば道の向こうからファムとマリルが弾丸のように飛んでくる。

「ちっ、相変わらず仲良いなぁお前ら」
「えー!? 仲良くなんてないから! マリルが突っかかってくるから仕方なく相手してるの!」
「突っかかるだぁ? また喧嘩してんのか?」
「だってファムが『次は私が!』って言うから!」
「次はってなんのことだよ」

 二人が顔を見合わせ、「エッチだよ!」「ノ、ノヒンさんと……」と口走る。

「ちっ、相変わらず頭ぁ湧いてやがんな。おいアル。とりあえず二人をしばらく縛っとけ」
「う、うん!」

 そうしてファムとマリルがアルの力で蔦に絡め取られる。

「んじゃあちょっと行ってくらぁ。夜には戻るからよ。みんなでメシ食おうぜ?」

 ノヒンが後ろ手に手を振り歩き出す。そのまましばらく歩くと、前方に人だかりが出来ていた。見れば集まっているのは全て男で──

「あっ! ノヒンさん!」「どこか行くんですか?」

 群がる男たちの中からセティーナとセリシアが現れる。

「相変わらずすげぇ人気だな?」
「助けて下さいよノヒンさん! 私はノヒンさんって決めてるのに結婚してくれってしつこいんです!」

 そう言ってセリシアがノヒンに絡みつく。

「ノヒンさんはこの街の代表……つまり王様です! 王様は側室を持つものだって本に書いてありました!」

 セティーナも負けじと絡みつく。

「ちっ、ホープの教育に悪ぃから離れろや!!」

 そう言ってノヒンが二人の頭を叩き、「痛ぁい!!」と揃って声を上げた。

「おめぇらのことは大事だけどよ。愛してんのはジェシカとヨーコ……それとホープだ。悪ぃな。ああそれと、今日の夜ヒマなら家に来てくれ。みんなでメシ食おうぜ?」

 その言葉に二人が「寝込みを襲えば……」「夜這いを……」と不穏な言葉を口にする。そんな二人を後に、ノヒンが歩き出す。

 しばらく歩いたところで、目の前にコンクリートで作られた巨大なドームが現れた。ドームの入口には『ニャール駅』と書いてある。ここはルイスが建造した、各地へと瞬時に移動出来る転送装置のある施設だ。

 ドームの中は行きと帰りで左右に区画が分かれており、行きの区画には転送用の魔法陣と行き先指定の端末が無数に設置され、帰りの区画には魔法陣だけが設置されている。ドームの横には、昔ながらの鍛冶場を併設したルイスの家がある。

 そうして鍛冶場の中からは、いつもの作業着を着たルイスが出てくる。

「遅かったじゃないか」
「いや、ちょっと色々と絡まれてよ」
「お前が転送装置の使い方を覚えれば、私がいちいち出てこなくてもいいんだがな?」
「しょうがねぇだろ? ボタンが多くてよく分かんねぇんだ」
「まあだが……会えて嬉しいぞノヒン?」

 そう言ってルイスがノヒンに唇を重ねる。

「だからやめろって言っただろ? ホープも驚くじゃねぇか」
「諦められないんだから仕方ないだろう? それにホープは私にも懐いている」

 そう言ってルイスがホープの頭を撫でると、「だだぁ」と笑顔を見せる。

「マジで悪ぃな、ルイス。こんなこと言うのは最低だって分かってるけどよ。おめぇはいつまでも俺の相棒だぜ?」
「本当に最低だな。まあだが……これから長い人生、何があるか分からないからな。まだ私は負けたつもりはない」
「相変わらず負けず嫌いだな。けどよ……」

 そう言ってノヒンが鍛冶場の奥を覗く。そこには──

「なんで俺がいるんだよ……頭が痛くなってくるぜ」
「し、仕方ないだろう! 八尺瓊勾玉やさかにのまがたまを研究していたら!」
「隠せって言ったじゃねぇか。なんで鍛冶場にいんだよ。うわ……つーか今目が合ったぜ? 気持ち悪ぃ……」
「い、いや、お前に見られていると作業が捗るんだ」
「『捗るんだ』じゃねぇよ。どうすんだよ
「一度生成してしまったんだ。こっちの都合で消すわけにはいかないだろう?」
「まあ……偽もんっても魂があんだよな……」
「す、すまない」
「とりあえず誰にもバレないようにしろ。めんどくせぇことになるからよ」
「い、いや……それが……」

 ルイスが申し訳なさそうに俯くと、鍛冶場の奥にルカスとバランガ、ガイの姿。ガイは今現在、ルイスの鍛冶場で弟子として働いている。そうしてノヒンの姿を見たルカスが外へと出てくる。ガイも出てこようとするが、バランガに「お主はやることがあるだろうが!」と怒鳴られ、「あ、兄貴ぃ……」と情けない声を上げていた。

「ねぇノヒンさん? 姉さんがさんと何してるか聞きたいですか?」
「ば、ばかルカス! 余計なことを言うな!」
「昨日の夜も……」

 ルイスが「だ、黙れ!」とルカスの口を手で塞ぐ。

「と、とりあえず転送装置まで行くぞノヒン!」
「ちっ……どうしたもんかね、これは」
「ほ、本当にすまないとは思ってる。と、とにかく今後のことは色々と考えよう!」
「まあこうなっちまったもんはしょうがねぇよな。これも多様性ってやつかねぇ……」

 ノヒンが頭をガシガシと掻きむしり、ルイスと共に転送装置へ向かう。

「そういや今日の夜は時間あるか? 俺の家でみんなでメシ食おうと思ってよ」
「それはちゃんとジェシカに言ったのか? また勝手に人を集めているんじゃないだろうな?」
「ああ、そういや言ってねぇな」
「相変わらずお前は適当だな? 遠話器があるんだから伝えておけ。食事の用意は大変なんだからな?」
「悪ぃ。遠話器はこの前壊しちまってよ、また新しく作ってくれよ」

 ノヒンのその言葉に、ルイスが盛大に舌打ちする。

「ジェシカには私から伝えておく。まあとりあえず帰ってくる前にヴァン君かソラトに頼んで連絡をよこせ」
「了解。んじゃ行ってくるぜ?」

 ノヒンが行きの区画にある魔法陣の上に立ち、ルイスが端末を操作する。するとノヒンが淡い光に包まれ、姿が朧気に霞んでいく。




 ──世界樹ユグドラシル平和記念公園

 今から一年前、ユグドラシルはロキと一つとなり、無限の世界を生成し続ける世界樹となった。世界樹ユグドラシルは魂の総量を増やし続け、新たな次元と世界を今この瞬間も生成している。

 ユグドラシルが聳え立つこの場所は『世界樹ユグドラシル平和記念公園』と呼ばれ、新たに構築し直された現在の地球のシンボルとなっている。

 そうしてその大樹の元に、ホープを抱いたノヒンが立つ。傍らには共にこれまで戦ったヴァンガルムと、『世界樹ユグドラシル平和記念公園』の管理者となったソラトの姿。

「久しいな、ノヒンよ」
「悪ぃなわん公。忙しくてあんまり来れなくてよ。そろそろニャールに戻って来れそうか?」
「いや、まだユグドラシルの解析が終わっていないのでな。我がいなくて寂しいのか?」
「ああ寂しいぜ? 口喧嘩する相手が減っちまってよ」
「くく……相変わらずだな、貴様は。まああと一年もすれば解析は終わるだろうさ。ヨルムンガンドもアマトも手伝ってくれている。ほれ」

 そう言ってヴァンガルムが上を見るように促すので、ノヒンがユグドラシルを見上げる。そこにはユグドラシルの幹を這い回るヨルムンガンドと、金色の翼で飛び回る三大咎さんだいこうの一人、天翔結音アマトユウネの姿。天翔結音アマトユウネは確かにカタリナにそっくりだ。

「十二の咎やも近くの研究所で解析を手伝ってくれておる。じきに色々と分かるだろう」
「解析が終わったらよぉ……」

 「ラグナスは見つかんのか?」と、ノヒンがユグドラシルに触れながら呟く。

「つーかソラトはなんか知らねぇのか? 世界の再構築ん時におめぇもロキを手伝ったんだろ?」
「私はラグナスが『これからの世界に自分が存在することを拒絶する』と願い、その身が灰となったところまでしか知りません」
「ちっ……なんであいつはそんなこと願ったんだよ」
「さあ? 私には人の気持ちがいまいち分かりませんからね。ただ、存在を拒絶したからと言って消滅した訳ではありません。ユグドラシルの本体……ロキがラグナスの灰を回収しているところは見ましたから、ロキの居場所さえ判明すれば何か分かるとは思いますよ? そのためにもユグドラシルを解析しているのです」
「ちっ、結局ロキの野郎は余計なことしかしねぇ。それによぉ、ユグドラシルになったロキが動き回ってるのも気に食わねぇ。あいつぁこの樹になったんじゃねぇのか?」

 そう言ってノヒンがユグドラシルに触れる。

「そうですよ。と言っても、ここにあるのはロキの一部ということです。おそらくロキからはこちらを観測出来ているのでしょうね? 正直私もこの状態には腹が立つので、何としてもロキを見つけ出してぶん殴ってやりますよ」
「ってことはよ、ユグドラシルに見せればラグナスも見てるかもしんねぇってことだよな?」
「どうでしょう? ロキがラグナスの灰をどうしたのかは知る由もないですからね」

 ノヒンが「ちっ」と舌打ちし、ユグドラシルに向けてホープを掲げる。

「見てるかラグナス。俺ぁ父親になったんだぜ? 色々あったけどよぉ、父親になったんだ。正直初めはよぉ、ヴァンの血なんて呪われてやがるって思ってたんだ。俺にもお前にも……ジェシカやヨーコにだってヴァンの血が流れてやがる。そのせいで自分も……周りのやつらも不幸になる。呪われてやがるって思ってた。だけどよ、ヴァンには希望って意味があるらしいぜ? つれぇことも色々あったけどよ、ヴァンの血のおかげで今のハッピーエンドがあるのかもしんねぇって今は思うんだ。だからよ、俺の息子の名前はホープってんだ。ヴァンと同じで希望って意味のな。正直めちゃくちゃかわいいぜ? 俺にとっちゃあホープは文字通り希望だ。だけどよ、同じヴァンの血が流れるおめぇの希望にもなって貰いてぇって意味もあんだ。まあつまりよ、俺の息子は──」

 「ヴァンズブラッドの希望ホープなんだ」と言ってノヒンがホープを高く掲げ──

 ホープが「だだぁ」と満面の笑みで笑った。


 ──ヴァンズブラッド/覚悟ガンギマリ系主人公がハーレムフラグをへし折りつつ、クールな褐色女戦士をデレさせて異世界を救うパワー系ダークファンタジー(完)











あとがき──

いつも応援いただきありがとうございます。
これにてヴァンズブラッド、無事完結です!

ここまでお付き合い頂けた読者の皆様には、感謝しかありません。

たくさんの方々に支えられながら、完結まで走ることが出来ました。改めて応援してくださった全ての皆様へ、心からの感謝を。

本当にありがとうございました!

また、宣伝で始めたX(旧Twitter)でもたくさんの素敵な出会いがあり、執筆の支えとなりました。ヴァンズブラッドの連載で感じた様々な感情は私の宝物です。

ヴァンズブラッドの物語は一度ここで終わりとなりますが、ノヒンはこの後も走り続けます。そしてラグナスは……

ではまたどこかで皆様とお会い出来ることを楽しみに、これからも執筆活動を続けて行きたいと思います。

鋏池穏美



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みんなの感想(3件)

みけとが夜々

現在まだ最新話まで到達してませんが、既に面白いです!
完結まで楽しみにしてます。
お気に入り登録させて頂きますね!

鋏池穏美
2024.05.22 鋏池穏美

みけとが 夜々様、嬉しいお言葉ありがとうございます!
完結まで楽しんで頂けるよう、頑張りますね( ´ω` )

解除
mm
2024.05.06 mm

最新話まで追いつきました。
ノヒンの戦い方が好きです。
続きも楽しみにしています。

鋏池穏美
2024.05.16 鋏池穏美

お返事遅くなり、申し訳ございません。
そう言って頂けると嬉しいですね( ´ω` )
最後まで楽しんで頂けるように頑張ります☆

解除
mm
2024.04.20 mm

好きな世界観で今後が楽しみです。

鋏池穏美
2024.04.20 鋏池穏美

mm様、この度は素敵なコメントありがとうございます!
執筆頑張りますね( ´ω` )

解除

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