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新日本計画編

No.19国会議事堂にて

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「じゃ、行ってくるよ。頼子」
写真の中にいる妻に芝は挨拶を交わした。写真の中の女性…芝頼子は変わらぬ笑みを芝に見せていた。今日は国家の開催日。芝はゆっくりと歩き出した。何故だか途中で児嶋が捕まり、軽い談話をしながら国会議事堂に向かった。

国会議事堂では相変わらず、新日本計画法案の内容を話し合っていた。議員たちの大半は賛成していたが、中にはまだまだ反対している者もいた。そんな中、芝はある人物を目にした。
三橋直太朗であった。芝は三橋をじっと睨んだ。

「やあ、芝。どうかしたのか?」
三橋はにっこりと笑った。
「三橋、お前どうしてあそこにいたんだ。普通はあそこにいないはずだが…」
「何って…別になんともないよ。総理に呼ばれただけさ。ま、君のような人間がこんなことすら知らないとは思わなかったな」
芝は三橋を睨んだ。三橋はそれを見て何故か満足そうに背を向けた。芝は未だに三橋のことを恨んでいた。
あの日から、芝の人生は変わってしまった。三橋が認定した薬のせいで、頼子は亡くなった。それを引きずっている。芝は黙って唇を噛みしめることしかできなかった…
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