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この恋に気づいて
取り零した小さな生命
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魔力枯渇で3日ほど医務室で静養した後に私は復帰した。
休んだのはたった3日だ。それだけなのだが、クラスメイトに置いて行かれたような感覚に襲われた。
未だに謹慎中のイルゼは会うこともできない。
同室者のプロッツェさんはまた迷惑をかけてしまうかもしれないと思うと声をかけられず、学校にいる間私はひとりぼっちだった。
まるでこの学校に入学する前みたいだ。
だけど前と今では決定的に違うことがある。
故郷では友達がおらずいつも一人だったけど、家に帰れば両親がいた。学校以外の場所に行けば、私を変人扱いしない大人が声をかけてくれたし、動物の友達とも会えた。
ここでは周りには同じ魔力持ちしかいないけど……両親がいない。学校の敷地外に出られずに逃げる場所がない。私は先生にも同級生にも見放され、私を庇った子達はいらぬ火の粉を浴びてしまった。
なぜだろう。前よりも今の方がつらいなんて。
同じ力を持っているはずなのに、仲間のはずなのに、ここでも仲間はずれを受けている気がする。
教室にいるのが息苦しくて、昼休みには中庭にあるベンチで一人昼食をとった。そこで先日両親から送られてきた手紙を読み返し、私は余計に落ち込む。
友達とはどんなことを話すのか、学校の勉強はどうか、体を壊していないか、学校は楽しいか……と綴られた文字を眺めていると悲しくなる。
両親に送る手紙の返事では真実を伝えられず、「毎日楽しくやっています」と嘘を交えた手紙を送っている。
今の状況が楽しい訳がないのに。
もう帰りたい。
帰ったらお父さんとお母さんはがっかりするだろうか。
それともあたたかく出迎えてくれるだろうか。
「──なに読んでんだよ」
手元にあった便箋が奪われたのはその時だった。
はっとして顔を上げると、そこにはクラスの意地悪な男子達がにやにやした顔でこちらを見下ろしていた。
「なんて書いてんの?」
「えーと? “親愛なるリナリア、お元気にしていますか? 学校のお勉強は……”」
「やめて返して!」
奪って勝手に読み上げようとする相手に私は腹を立てた。
なんて不躾な人なんだろう。
「我に従う風の元素達よ、浮遊させよ」
男子の手から手紙を取り返そうと手を伸ばすと、意地悪な相手は私が基礎魔法が使えないのをいいことに魔法で手の届かない場所まで浮遊させてしまった。
──元素達は、こんな意地悪な人の声には応えるのか。私の声には応えずに…!
手が届かない。どんどん浮いて、離れていく。
基礎魔法を使えない自分が恥ずかしい。私はぐっと歯を食いしばって悔しさを噛み締めた。
「返して!!」
私は男子に怒鳴り付けた。
拳を握りしめて、相手の顔面にパンチの一つくらい噛ましてやろうかと思った。イルゼと同じく謹慎になっても構わない。腹が立って仕方がないんだ。
すっと身構えて拳を繰り出そうとしたら、意地悪な男子がほうけた顔をしていた。
今になって私にビビっているのかと溜飲を下げたのも束の間、目の端で白いものが落下して行った。それはどこからか吹いてきた風に乗ってひらひらと舞い、中庭にあった小さな池の中に着水した。
「──!!」
私はすぐさま方向転換して、便箋が落ちた池に飛び込んだ。
ザバンと水しぶきが上がる。池独特の生臭い香りが洋服に染み込んで来る。だけどそんなこと構ってられなかった。
両親から届いた手紙の方が大事だった。今の私の心の支えだからだ。
足が付かない深さだったけど、港町育ちの私は水難防止のために泳ぎを教わっていたため、服を着用していてもかろうじて泳げた。ざぶざぶと水を掻き分けて、池に浮かぶ手紙を掴むと引き返す。
上陸してから手紙を見下ろすと、文字が水で滲んでしまっていた。許せなくて男子たちを睨むと、相手は怯んだ様子を見せる。
「……本当に最低な人達ね」
「て、手紙ごときにムキになって馬鹿なんじゃないの?」
「いこうぜ」
肩をふるふる震えさせて泣くのを我慢していると、意地悪男子らが悪態ついて逃げて行った。
濡れ鼠になった私は、芝生の上でぎゅっと手を握りしめた。
馬鹿なのはどっちなのよ、本当に最低……!
「なぁに、アレ」
「池で水遊び?」
クスクスと笑う声が聞こえてきてそっちを見たら、同じクラスの女の子たちがニヤニヤしながらこちらを見ていた。
「いつまで居座るつもりなのかしらね」
「私達に迷惑かけないで欲しいわ」
私に聞こえてるとわかっていて話しているんだろう。
彼女たちから嫌われることはしたつもりはないけど、落ちこぼれは存在するだけで迷惑に感じられるのかも知れない。
故郷でも、魔法魔術学校でも、人間の根っこは同じだ。
「魔法なんか、嫌いよ」
私のつぶやきは虚しく響いた。
魔力がなかったら、こんな思いをせずに済んだのに。
ここはまともに魔法を扱えない私がいて良い場所じゃないんだ。
なんでこんな思いをしなきゃいけないんだろう。私がなにかした?
結局のところ、希望を持って魔法魔術学校に入学した当初の私が愚かだったのだ。
◆◇◆
そろそろ昼休みが終わった頃だろう。
だけど今の私はずぶ濡れて、服には藻の匂いが染み付いている。このまま授業を受ける訳にも行かないため寮に帰ろうと引き返す。
いつも通っている並木道を歩いていると、チュンチュンと複数の鳥達が騒いでいた。鳥たちのただならぬ叫びが聞こえる。
『……けて!』
助けを求められていると感じた私はすぐさま鳴き声のする方へ駆け寄ると、木の根元で固まっていた鳥達が一斉に騒ぎはじめた。
『リ…リア、た……!』
『……の奴が……だ』
──なんだか声が聞こえにくい。
今までこんな事はなかったのに。
小鳥たちの声に雑音が混じって何を言ってるかわからない。だけど状況は見ればわかった。
「ひどい怪我!」
入学してからよくお話していた小鳥の一羽だ。羽はむしられ、あちこちから出血している。意識がないようで、瀕死と言ってもいい。
外敵に襲われたのだろう。すぐに治療しなくてはいけない。
「痛いの痛いの飛んでゆけ!」
これだけは失敗しない自信があった。自分の魔力を全て小鳥のために使おうとした。
──それなのに、発動しなかった。
「……? い、痛いの痛いの飛んでゆけ!」
声が届かなかったのだろうかと思って、もう一度唱えるが、治癒魔法が発動しない。
もしかして正しい呪文がいいのかと思って、「我に従うすべての元素たちよ、この小鳥を治癒し給え」と唱えたけど、やはり発動しない。
そんなこんなしている間に微かに温もりのあった小鳥から体温がなくなっていき……
老衰のような自然の摂理以外で、動物の命を取り零したのははじめてだった。
どうして、治癒魔法まで使えなくなっちゃったの……?
今まで難なく使えていた唯一の得意魔法なのに。
亡骸となった小鳥をきれいにしてあげると、小鳥たちが大好きな果樹の木の根元に埋めてあげた。
とうとう、私は元素たちにまで見放されてしまった。
私は役立たずだ。こんな時に限ってなにもできない。ただ死んでいくのを見送るだけ。
落ちこぼれもいいところである。
ボロボロと目から溢れた涙が小鳥のお墓に落ちて土に染みこむ。
「助けてあげられなくて、ごめんね……」
魔力があると判明しなければ、こんな思いをせずに済んだのに。
いっそ、魔力があると知られることなく居られたら。この学校に入らなければよかったのだ。
大切な友達を失った私は、絶望した。
もう嫌だった。何かをする気も起きなかった。
日が暮れるまでその場から動かず、ただただ涙を流すのであった。
休んだのはたった3日だ。それだけなのだが、クラスメイトに置いて行かれたような感覚に襲われた。
未だに謹慎中のイルゼは会うこともできない。
同室者のプロッツェさんはまた迷惑をかけてしまうかもしれないと思うと声をかけられず、学校にいる間私はひとりぼっちだった。
まるでこの学校に入学する前みたいだ。
だけど前と今では決定的に違うことがある。
故郷では友達がおらずいつも一人だったけど、家に帰れば両親がいた。学校以外の場所に行けば、私を変人扱いしない大人が声をかけてくれたし、動物の友達とも会えた。
ここでは周りには同じ魔力持ちしかいないけど……両親がいない。学校の敷地外に出られずに逃げる場所がない。私は先生にも同級生にも見放され、私を庇った子達はいらぬ火の粉を浴びてしまった。
なぜだろう。前よりも今の方がつらいなんて。
同じ力を持っているはずなのに、仲間のはずなのに、ここでも仲間はずれを受けている気がする。
教室にいるのが息苦しくて、昼休みには中庭にあるベンチで一人昼食をとった。そこで先日両親から送られてきた手紙を読み返し、私は余計に落ち込む。
友達とはどんなことを話すのか、学校の勉強はどうか、体を壊していないか、学校は楽しいか……と綴られた文字を眺めていると悲しくなる。
両親に送る手紙の返事では真実を伝えられず、「毎日楽しくやっています」と嘘を交えた手紙を送っている。
今の状況が楽しい訳がないのに。
もう帰りたい。
帰ったらお父さんとお母さんはがっかりするだろうか。
それともあたたかく出迎えてくれるだろうか。
「──なに読んでんだよ」
手元にあった便箋が奪われたのはその時だった。
はっとして顔を上げると、そこにはクラスの意地悪な男子達がにやにやした顔でこちらを見下ろしていた。
「なんて書いてんの?」
「えーと? “親愛なるリナリア、お元気にしていますか? 学校のお勉強は……”」
「やめて返して!」
奪って勝手に読み上げようとする相手に私は腹を立てた。
なんて不躾な人なんだろう。
「我に従う風の元素達よ、浮遊させよ」
男子の手から手紙を取り返そうと手を伸ばすと、意地悪な相手は私が基礎魔法が使えないのをいいことに魔法で手の届かない場所まで浮遊させてしまった。
──元素達は、こんな意地悪な人の声には応えるのか。私の声には応えずに…!
手が届かない。どんどん浮いて、離れていく。
基礎魔法を使えない自分が恥ずかしい。私はぐっと歯を食いしばって悔しさを噛み締めた。
「返して!!」
私は男子に怒鳴り付けた。
拳を握りしめて、相手の顔面にパンチの一つくらい噛ましてやろうかと思った。イルゼと同じく謹慎になっても構わない。腹が立って仕方がないんだ。
すっと身構えて拳を繰り出そうとしたら、意地悪な男子がほうけた顔をしていた。
今になって私にビビっているのかと溜飲を下げたのも束の間、目の端で白いものが落下して行った。それはどこからか吹いてきた風に乗ってひらひらと舞い、中庭にあった小さな池の中に着水した。
「──!!」
私はすぐさま方向転換して、便箋が落ちた池に飛び込んだ。
ザバンと水しぶきが上がる。池独特の生臭い香りが洋服に染み込んで来る。だけどそんなこと構ってられなかった。
両親から届いた手紙の方が大事だった。今の私の心の支えだからだ。
足が付かない深さだったけど、港町育ちの私は水難防止のために泳ぎを教わっていたため、服を着用していてもかろうじて泳げた。ざぶざぶと水を掻き分けて、池に浮かぶ手紙を掴むと引き返す。
上陸してから手紙を見下ろすと、文字が水で滲んでしまっていた。許せなくて男子たちを睨むと、相手は怯んだ様子を見せる。
「……本当に最低な人達ね」
「て、手紙ごときにムキになって馬鹿なんじゃないの?」
「いこうぜ」
肩をふるふる震えさせて泣くのを我慢していると、意地悪男子らが悪態ついて逃げて行った。
濡れ鼠になった私は、芝生の上でぎゅっと手を握りしめた。
馬鹿なのはどっちなのよ、本当に最低……!
「なぁに、アレ」
「池で水遊び?」
クスクスと笑う声が聞こえてきてそっちを見たら、同じクラスの女の子たちがニヤニヤしながらこちらを見ていた。
「いつまで居座るつもりなのかしらね」
「私達に迷惑かけないで欲しいわ」
私に聞こえてるとわかっていて話しているんだろう。
彼女たちから嫌われることはしたつもりはないけど、落ちこぼれは存在するだけで迷惑に感じられるのかも知れない。
故郷でも、魔法魔術学校でも、人間の根っこは同じだ。
「魔法なんか、嫌いよ」
私のつぶやきは虚しく響いた。
魔力がなかったら、こんな思いをせずに済んだのに。
ここはまともに魔法を扱えない私がいて良い場所じゃないんだ。
なんでこんな思いをしなきゃいけないんだろう。私がなにかした?
結局のところ、希望を持って魔法魔術学校に入学した当初の私が愚かだったのだ。
◆◇◆
そろそろ昼休みが終わった頃だろう。
だけど今の私はずぶ濡れて、服には藻の匂いが染み付いている。このまま授業を受ける訳にも行かないため寮に帰ろうと引き返す。
いつも通っている並木道を歩いていると、チュンチュンと複数の鳥達が騒いでいた。鳥たちのただならぬ叫びが聞こえる。
『……けて!』
助けを求められていると感じた私はすぐさま鳴き声のする方へ駆け寄ると、木の根元で固まっていた鳥達が一斉に騒ぎはじめた。
『リ…リア、た……!』
『……の奴が……だ』
──なんだか声が聞こえにくい。
今までこんな事はなかったのに。
小鳥たちの声に雑音が混じって何を言ってるかわからない。だけど状況は見ればわかった。
「ひどい怪我!」
入学してからよくお話していた小鳥の一羽だ。羽はむしられ、あちこちから出血している。意識がないようで、瀕死と言ってもいい。
外敵に襲われたのだろう。すぐに治療しなくてはいけない。
「痛いの痛いの飛んでゆけ!」
これだけは失敗しない自信があった。自分の魔力を全て小鳥のために使おうとした。
──それなのに、発動しなかった。
「……? い、痛いの痛いの飛んでゆけ!」
声が届かなかったのだろうかと思って、もう一度唱えるが、治癒魔法が発動しない。
もしかして正しい呪文がいいのかと思って、「我に従うすべての元素たちよ、この小鳥を治癒し給え」と唱えたけど、やはり発動しない。
そんなこんなしている間に微かに温もりのあった小鳥から体温がなくなっていき……
老衰のような自然の摂理以外で、動物の命を取り零したのははじめてだった。
どうして、治癒魔法まで使えなくなっちゃったの……?
今まで難なく使えていた唯一の得意魔法なのに。
亡骸となった小鳥をきれいにしてあげると、小鳥たちが大好きな果樹の木の根元に埋めてあげた。
とうとう、私は元素たちにまで見放されてしまった。
私は役立たずだ。こんな時に限ってなにもできない。ただ死んでいくのを見送るだけ。
落ちこぼれもいいところである。
ボロボロと目から溢れた涙が小鳥のお墓に落ちて土に染みこむ。
「助けてあげられなくて、ごめんね……」
魔力があると判明しなければ、こんな思いをせずに済んだのに。
いっそ、魔力があると知られることなく居られたら。この学校に入らなければよかったのだ。
大切な友達を失った私は、絶望した。
もう嫌だった。何かをする気も起きなかった。
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