上 下
194 / 209
外伝・変わり者のガリ勉キング

とまり木を見つけた男【三人称視点】

しおりを挟む
 彼女と出会ったのは、運命か偶然か。
 その子は平民が集う一般塔の生徒として魔法魔術学校に在籍していた。
 男は彼女と出会った瞬間から何かを感じていた。黒髪に紫の瞳、その整った顔立ちは悲劇が起きた地を治める貴族の奥方にどこか似ていた。
 だけど当時の彼は「まさかね」と浮かんだ考えを頭から振り払った。そもそも“彼ら”は隣国の貴族。滅多に会わない相手だ。気のせいかもしれない。そうだと決めつけるのは考えすぎだろうと思ったのだ。

 その少女はとても努力家だった。口から飛び出す疑問の数々に彼は目を瞠る。まるで幼い頃の自分を思い出したからだ。知らないことを知りたくて勉強に没頭していたあの頃の自分を思い出した男は微笑ましくなり目を細めた。
 彼女はとても優秀だった。その才能を発揮して周りを圧倒させていた。彼女の評判は一般塔だけでなく、特別塔にまで広がった。ある事件に巻き込まれ、見事に呪い返しを披露してみせたのだ。彼女は特別呪いに対する感度が強いようで、その御蔭で王太子殿下と公爵令嬢は救われた。王家に声をかけられ、彼女はその将来を期待されていた。それほど素晴らしい才能に恵まれていた。
 もしかしたらどこからか養子の話が飛び込んでくるかもしれない、とも人々に語られていた。

 優秀な彼女が目的を達成できたらいい。彼が力を貸してあげていたのは、彼女が捨て子だったから同情心とかそういうものではない。ただ純粋に、一生懸命な彼女を応援したかった気持ちからだ。
 一般塔に足を運んでは彼女に勉強を教える。面白かった本について語る。魔法魔術について討論する。そのどれも面白く、柔軟な若者の考え方を受け止めた男は研究欲が一層刺激された。
 彼女にはもっと勉強できる環境が必要だ。そう思っておせっかいを焼いたが、その甲斐あって彼女は結果を出してくれた。とても素晴らしい生徒だった。

 彼女の周りではいろんな事が起きた。
 魔力暴発ずぶ濡れ事件
 カンニング疑惑
 黒呪術騒動
 リリス・グリーン事件
 貴族の子息子女との衝突
 魔法魔術戦闘大会での出来事…

 その他にも色々と彼女の行く道を阻む事件や事故が起きた。
 それでも彼女は歯を食いしばって前へ進んだ。倒れても再び立ち上がる強さを持つ彼女。

 成長していく彼女を見守ってきた男は、気のせいだと振り払っていた疑念が真実であると確信し始めていた。歳を重ねるごとに夫人にどんどん似ていくその容姿。優秀な魔術師を輩出し続けるあの一族に引けを取らないその魔力。
 彼女はおそらく、フォルクヴァルツの縁者。シュバルツ侵攻に巻き込まれて消えた姫君だ。
 フォルクヴァルツに連絡すれば彼女は生家に引き取られることとなり、今よりも格段と上の恵まれた生活を送れる。今の生活すべてを捨てて、血が繋がった本当の家族とともに彼女が受けるべきだった恩恵を与えられながら人々に傅かれる高貴な令嬢として暮らせる。

 ──連絡しようと思えばできたが、男にはできなかった。
 彼女には夢がある。それを邪魔する権利は自分にはない
 彼女を今でも探してるフォルクヴァルツ家には悪いが、貴族として生きることが彼女の幸せとは限らないから。
 男は自分の夢を追うために家族を、地位を捨てた人間だ。そんな人間が彼女の人生を動かすことなど出来ないのだ。彼は教師として、生徒が夢を追う姿を応援するだけ。…それに彼女なら自分の出自を自力で探し当てるはずだ。そう信じて。
 
 男は知っている真実を誰にも何も告げないまま、卒業していく彼女を見送った。
 6年制の学校を3年で卒業した彼女は独立という道を歩んだ。卒業後も不定期に届く手紙でもその活躍は聞かされていた。卒業から1年で高等魔術師になったという報告をされた時は「流石だ!」と手紙を持ったまま声を上げて喜んだ。
 魔獣は興味深いだの、ドラゴンを保護したやら、還らずの森で狼姉弟を眷属にしたなど、彼女の手紙の内容はまるで何かの冒険物語のように面白かった。
 きっとこれからも彼女の旅は続く。次はどんな旅物語を聞かされるのかと楽しみにしていた矢先、彼女は出会った。
 運命の糸に引き寄せられるかの様に、血の繋がった家族と再会したのだ。

 とうとう貴族の生まれと判明した彼女は貴族としてエスメラルダ王国王太子夫妻結婚式に参列した。彼女は会場でも毅然としていたがそれは身を守る仮面なだけで、実際には我慢して感情を押し殺しているように見えた。
 自由の羽根をもがれた痛々しいその姿を見ていると、男は気の利いた言葉を何も言えなかった。


□■□


 ハルベリオンがエスメラルダ王国の辺境に攻め入ってきたと速報が入ってきた。情報の送り主はシュバルツ王国の王太子ラウル・シュバルツから。
 すぐさま戦闘部隊を現地に転送させて侵入者を討伐させたが、かなり激しい戦闘になったそうだ。いち早く危機を察知して隣国から飛んできた辺境伯令嬢が奮闘し、矢傷によって一時瀕死になったという情報も飛び込んでくる。

 ──敵兵のその中に、自分が若い頃あの地で戦った魔術師が居るという情報が紛れ込んでいた。
 遠い過去に抱いた怒りと憎悪の感情が男の中に蘇る。

『──戦が始まりますよ、クリフォード殿下』

 かつての教え子である、この国の時期国王であるクリフォード・エスメラルダにそう告げると、クリフォードは一瞬怯むような弱った表情を浮かべていた。だがすぐに気を取り直すと、「わかっている」と頷いていた。
 侵攻されたからにはこのまま黙っているわけにもいかない。エスメラルダはシュバルツと同盟を結び、ハルベリオンに向けて宣戦布告をした。


 本来魔術師であるものは身分関係なく有事の際に出動するのが義務なのだが、何かと理由をつけて参加しない貴族たちがいた。重い病に罹っているなどの特段の理由もなく怖気づいて参加しないものもいる中、男は自らの使命を果たすために、陥落作戦に参加をした。
 かのハルベリオンについては曖昧な噂が多く、どんな国かと想像しながらたどり着いてみればそこは無法地帯だった。国の中枢だけでなく、国民も荒れており油断したら身ぐるみどころか命まで奪われかねない荒廃した国。

 だが男は一度地獄を見た経験があった。脇目もふらず、目的のために城の中へ突入した。相手を戦意喪失させるために武器庫へ駆けると、片っ端から武器を破壊して回った。
 なるべく血を流さぬよう、この戦いを終わらせる。それだけのために。今回の作戦では自分の教え子たちがたくさん参加していた。未来をこれから背負っていく若い人たちに傷を負わせたくない一心だった。
 壊すことに夢中になっていた彼は少しばかり油断していた。

 死角から飛び込んできた切り裂き呪文によって彼は足を失った。
 十数年前のシュバルツ侵攻時に左目の視力を奪われたのと同じく、同じ人間に、今度は足を奪われたのだ。
 
 このまま無様に殺されるくらいなら、最後の足掻きで相手を巻き込んでの自爆呪文でも唱えてやろうかと考えていると、見知った兄妹が武器庫に駆け込んできた。

『フレッカー卿!』

 教え子だった少女が血相を変えて男のもとに駆け寄ってくる。キレイなドレスに身を包んで、大切に扱われるはずの彼女はホコリや蜘蛛の糸まみれになって汚れていた。戦場には似合わないはずの女の子なのに、こんな場所で必死に戦っている。

 ──この巡り合わせも運命なのかもしれない。
 大切な領民たちを殺害し、領地をめちゃくちゃにした元凶を彼らフォルクヴァルツの兄妹が力を合わせて因果を断ち切ることでこの災禍は終わらせられるのだろう。
 彼らがやらねばならない。

 男は足を引っ張らぬよう早々に離脱した。すぐさま医療班に運ばれたが出血がひどく、一時は命の危機に瀕した。
 だけど男は満足だった。魔術師として死ねるならそれでいいと思っていたのだ。






 目を覚ますと、天井が見えた。
 動こうとすると、たくさんの管がつながっており、男はため息を吐く。

 生きているのか。生きて戻ってきたのかとなんだか不思議な感覚に襲われた。あれからどうなったのだろう。……ここはどこの病院なのだろう。見た感じでは貴賓室のような部屋だが……と男はぐるぐる考えていた。

「ぐふっ」

 喉の奥がカラカラのせいか、男はむせた。そばに水差しが置かれているが、水を飲もうにも身体が全身重くて無理だ。

「──目が覚めたのね!」

 ケホケホと咳をする音に反応したのだろう。部屋に飛び込んできたのは見覚えがある夫人だった。
 もっとも、勘当されて家を出てからは顔を合わせることもなく、自分の記憶よりもシワが増えて随分老けてしまっているが。……彼女はわたわたしながら「お医者様を呼んで頂戴!!」とどこかに指示を飛ばしていた。
 ──なぜここに母がいるんだろう。
 男はぼんやりと夫人が開けっ放しにした扉を見て考えていたが、ふと合致した。…ここは病院じゃない。自分が生まれ育った生家だ、と。

 男の意識が戻ったことに母親だけでなく、弟夫婦も泣いて喜んでいた。
 十数年ぶりに実家へ連れ帰られた彼は、医者と看護師付きで看病されていた。献身的な看護のおかげで男は順調に回復していた。

 兄の危篤連絡を受けて飛び込んできた弟が、陥落作戦で負傷した患者で溢れて戦場化している王立病院では十分な看護が期待できないからと専属医師と看護師を呼んで、生家の侯爵家にて治療させたとか。
 そこまでしなくとも…と男は思ったが、彼らがそうしたいと言うのでしばらくは面倒を見てもらっていたのだが、流石に毎日寝たきりなのはつまらない。

「そろそろ自分の家に帰りたいです。それに生徒が待ってるんで復職します」

 男は慣れない義足を付けて、杖をつきながら家を出ていこうとした。
 別に家を嫌っているわけでもない。色々気遣いいただいてありがたいとも思っているし、世話掛けて申し訳ないと思っている。
 ただ、この家にある本はすべて読み尽くした。彼は家に残した研究を進めたかった。実家にいるのは退屈なのだ。学校で以前のように教鞭をとりたくて仕方がなかったのである。

「あなた片足をなくして一人で暮らせるとでも思っているの!?」
「母上、私はこの家から勘当された身です。どうぞ私のことはこれまで通り捨て置きください」
「そんなのっ! 亡くなったお父様が決めたことです。お父様も鬼籍に入られた今はどうでもよろしいことでしょう!」
「そうはいきませんよ」

 男が否定すると、夫人はじわじわと浮かんだ涙をハンカチで拭っていた。

「わかっていますとも! あなたはわたくし達を恨んでいるのよね!」
「いえ、そのようなことは」
「わたくしにはわかります。母親ですもの!」

 生まれも育ちもお嬢様育ちの母親は斜め上に考えが飛んで嘆いていた。話が通じないと男は疲れたようにため息を吐いた。
 元々二度と敷地をまたがない覚悟で家を出たので、今ここにいることがおかしいのだ。それに当時の父親の選択はなにも間違っていない。だから恨んでもいない。
 泣いて縋ってくる老いた母親をレディースメイドに押し付け、呼んでいた馬車に乗り込む男に見送りに出てきた弟が声をかけた。

「兄さん、来年度に私の息子が魔法魔術学校に入学するんだ。学校に入ったら依怙贔屓無しでビシバシ頼む」

 弟がそう言って紹介したのは、12歳になったばかりの少年だ。弟とその妻であるメリンダから生まれた、血のつながった甥。
 彼が生まれたことは風のうわさで聞いていたが、直接会ったのは初めてかもしれない。

「はじめまして」
「は、はじめまして伯父上!」

 その目は過去の自分を見ているようだった。好奇心に満ちていて、知りたいことがたくさんあると言わんばかりの瞳。
 授業で教えるのが楽しみだ。
 男は…フレッカー卿はこれからの楽しみを見いだせたような気がした。


 その後彼は義足をつけて復職した。
 片足をなくしてしまったため椅子に座っての講義が増えたが、魔法という便利な能力があったのでそれを活用して今までとはちょっと違った授業を行った。彼の講義は物珍しくユニークで生徒たちの評判になった。
 長男としての責務を放棄して失ったものは多かったが、彼にとって教師という職業は天職。これで良かったのだと彼は改めて思えた。


「…やっぱり自分の城は落ち着くねぇ…」

 フレッカーは自分の家という城で本を読むのが大好きだ。王立図書館から借りた本を開いて、紅茶を飲みながら穏やかな時間を過ごす。それが何よりも幸せ。
 母と弟は『身体が不自由になって不便だろうから、家に帰ってきてもいいんだ』とは言ってくれたが、生活が出来上がっている彼としてはやっぱりこのほうが落ち着くのだ。
 簡易な台所とバス・トイレ付きの少し広めな部屋。大学校時代から住み慣れたアパートメントの一室。たくさんの本棚と机、書類たちに囲まれた雑多とした部屋。ひとり静かに過ごすことに落ち着きを見いだせた彼にはもうこの生活を手放せない。

 ここが、彼にとってのとまり木なのである。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-

猫まんじゅう
恋愛
 そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。  無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。  筈だったのです······が? ◆◇◆  「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」  拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?  「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」  溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない? ◆◇◆ 安心保障のR15設定。 描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。 ゆるゆる設定のコメディ要素あり。 つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。 ※妊娠に関する内容を含みます。 【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】 こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)

一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!

当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。 しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。 彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。 このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。 しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。 好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。 ※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*) ※他のサイトにも重複投稿しています。

逃げるための後宮行きでしたが、なぜか奴が皇帝になっていました

吉高 花
恋愛
◆転生&ループの中華風ファンタジー◆ 第15回恋愛小説大賞「中華・後宮ラブ賞」受賞しました!ありがとうございます! かつて散々腐れ縁だったあいつが「俺たち、もし三十になってもお互いに独身だったら、結婚するか」 なんてことを言ったから、私は密かに三十になるのを待っていた。でもそんな私たちは、仲良く一緒にトラックに轢かれてしまった。 そして転生しても奴を忘れられなかった私は、ある日奴が綺麗なお嫁さんと仲良く微笑み合っている場面を見てしまう。 なにあれ! 許せん! 私も別の男と幸せになってやる!  しかしそんな決意もむなしく私はまた、今度は馬車に轢かれて逝ってしまう。 そして二度目。なんと今度は最後の人生をループした。ならば今度は前の記憶をフルに使って今度こそ幸せになってやる! しかし私は気づいてしまった。このままでは、また奴の幸せな姿を見ることになるのでは? それは嫌だ絶対に嫌だ。そうだ! 後宮に行ってしまえば、奴とは会わずにすむじゃない!  そうして私は意気揚々と、女官として後宮に潜り込んだのだった。 奴が、今世では皇帝になっているとも知らずに。 ※タイトル試行錯誤中なのでたまに変わります。最初のタイトルは「ループの二度目は後宮で ~逃げるための後宮でしたが、なぜか奴が皇帝になっていました~」 ※設定は架空なので史実には基づいて「おりません」

前略、旦那様……幼馴染と幸せにお過ごし下さい【完結】

迷い人
恋愛
私、シア・エムリスは英知の塔で知識を蓄えた、賢者。 ある日、賢者の天敵に襲われたところを、人獣族のランディに救われ一目惚れ。 自らの有能さを盾に婚姻をしたのだけど……夫であるはずのランディは、私よりも幼馴染が大切らしい。 「だから、王様!! この婚姻無効にしてください!!」 「My天使の願いなら仕方ないなぁ~(*´ω`*)」  ※表現には実際と違う場合があります。  そうして、私は婚姻が完全に成立する前に、離婚を成立させたのだったのだけど……。  私を可愛がる国王夫婦は、私を妻に迎えた者に国を譲ると言い出すのだった。  ※AIイラスト、キャラ紹介、裏設定を『作品のオマケ』で掲載しています。  ※私の我儘で、イチャイチャどまりのR18→R15への変更になりました。 ごめんなさい。

記憶喪失になったら、義兄に溺愛されました。

せいめ
恋愛
 婚約者の不貞現場を見た私は、ショックを受けて前世の記憶を思い出す。  そうだ!私は日本のアラサー社畜だった。  前世の記憶が戻って思うのは、こんな婚約者要らないよね!浮気症は治らないだろうし、家族ともそこまで仲良くないから、こんな家にいる必要もないよね。  そうだ!家を出よう。  しかし、二階から逃げようとした私は失敗し、バルコニーから落ちてしまう。  目覚めた私は、今世の記憶がない!あれ?何を悩んでいたんだっけ?何かしようとしていた?  豪華な部屋に沢山のメイド達。そして、カッコいいお兄様。    金持ちの家に生まれて、美少女だなんてラッキー!ふふっ!今世では楽しい人生を送るぞー!  しかし。…婚約者がいたの?しかも、全く愛されてなくて、相手にもされてなかったの?  えっ?私が記憶喪失になった理由?お兄様教えてー!  ご都合主義です。内容も緩いです。  誤字脱字お許しください。  義兄の話が多いです。  閑話も多いです。

5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?

gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。 そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて 「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」 もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね? 3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。 4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。 1章が書籍になりました。

捨てられた王妃は情熱王子に攫われて

きぬがやあきら
恋愛
厳しい外交、敵対勢力の鎮圧――あなたと共に歩む未来の為に手を取り頑張って来て、やっと王位継承をしたと思ったら、祝賀の夜に他の女の元へ通うフィリップを目撃するエミリア。 貴方と共に国の繁栄を願って来たのに。即位が叶ったらポイなのですか?  猛烈な抗議と共に実家へ帰ると啖呵を切った直後、エミリアは隣国ヴァルデリアの王子に攫われてしまう。ヴァルデリア王子の、エドワードは影のある容姿に似合わず、強い情熱を秘めていた。私を愛しているって、本当ですか? でも、もうわたくしは誰の愛も信じたくないのです。  疑心暗鬼のエミリアに、エドワードは誠心誠意向に向き合い、愛を得ようと少しずつ寄り添う。一方でエミリアの失踪により国政が立ち行かなくなるヴォルティア王国。フィリップは自分の功績がエミリアの内助であると思い知り―― ざまあ系の物語です。

多産を見込まれて嫁いだ辺境伯家でしたが旦那様が閨に来ません。どうしたらいいのでしょう?

あとさん♪
恋愛
「俺の愛は、期待しないでくれ」 結婚式当日の晩、つまり初夜に、旦那様は私にそう言いました。 それはそれは苦渋に満ち満ちたお顔で。そして呆然とする私を残して、部屋を出て行った旦那様は、私が寝た後に私の上に伸し掛かって来まして。 不器用な年上旦那さまと割と飄々とした年下妻のじれじれラブ(を、目指しました) ※序盤、主人公が大切にされていない表現が続きます。ご気分を害された場合、速やかにブラウザバックして下さい。ご自分のメンタルはご自分で守って下さい。 ※小説家になろうにも掲載しております

処理中です...