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番外編
攻略対象の風紀副委員長に拾われたけど、柴犬ってなにしたらいいの? りたーんず!【後編】
しおりを挟むその日、私は運命と出会った。
私はいつものようにご主人を高校までお迎えに来て、正門前でお行儀よく座って待っていた。
「アヤ、ドッグカフェで買ったビスケット食べる?」
「今日もお迎え感心だね。ハチならぬ忠犬アヤ公ってか」
私はギャルからワシャワシャ撫でられた。ネイルした爪が刺さらないように気をつけて撫でている辺り、お主わかっているな?
すっかり名物化した私は犬好きの生徒たちにアイドル犬扱いされ、愛でられていた。頂いたものはありがたく頂戴する。ご主人が出てくる前に証拠隠滅である。あ、このビスケット美味しい。わざわざ買ってきてくれたのかな。
この間お風呂場でシャンプーされている時に「…なんか腹回りの肉が…」とご主人がボヤいていたが、きっと気のせいだ。きっと生え変わりの毛がモサモサしているせいだよ、うん。
レディに体型のことを指摘しちゃダメなのよ。ご主人はそのへんのデリカシーがなさすぎると思うのよね。
おやつをくれたギャルな女子高生たちがまたね~と手を振って帰っていく。彼女たちに笑顔を向けて見送っていた私は、その先でとある少女と出会った。
彼女はとある方向を見て呆然としていた。それが気になった私は彼女の視線を追ったのだが……そこには見覚えのある顔があった。
彼女が見ているのは多分……アレは攻略対象の生徒副会長と…ヒロインちゃんだ。
そして私の運命の人、小石川雅はそれを呆然と眺め、一瞬泣きそうに顔を歪めたのだ。
私は彼女のことをしっかり覚えていた。私がおそらく人間だったころ、雅ちゃんを見るために大嫌いな副会長ルートを何度もプレイしたんだ。儚げに見えて実は芯の強い大和撫子・小石川雅。彼女は私の推しなのだ!
雅ちゃんの存在にクズ副会長は気づいていない。ヒロインちゃんにデレデレと鼻の下を伸ばしている。2人の間は親しげに見えるので、何も知らない人から見たら、お付き合いしているんじゃないかと勘違いされるほどである。
雅ちゃんはそれから目をそらすようにして踵を返していた。彼女の涙が目の端で光ったのを私は見逃さなかった。
私は立ち上がると、力いっぱい地面を蹴った。彼女を追いかけて、その横を通り過ぎると、彼女の前に立ちふさがった。
彼女は突然現れた柴犬(子犬)に目を丸くして驚いていたが、その瞳はやっぱり涙で潤んでいる。
あのクズ男! ゲームでも散々雅ちゃんを傷つけていたけど現実でも傷つけていたのか! 許さん!
雅ちゃんを怖がらせないように、私はその場にゴロンと転がって服従の意を示した。
私は雅ちゃんを傷つけたりしません! 雅ちゃんが犬嫌いじゃないといいな。
雅ちゃん雅ちゃん泣かないで! あんなクズよりももっといい男がいるよ!
私はアスファルトに寝っ転がった状態で雅ちゃんに目で訴えた。あんな男に心乱される必要はないのだと。雅ちゃんは何も悪くない。だから悲しむんじゃなくてむしろ怒っていいのだと。
いくら親同士が決めた婚約者だからってけじめをつけずに他の女になびくだなんて失礼にもほどがあるよね! 大丈夫、私は雅ちゃんの味方だからね!
「…飼い主の方とはぐれてしまわれたの? ふふ、人懐っこい子ね」
雅ちゃんは目元を指で拭うと、膝を曲げてしゃがみこんだ。その白くて細い指が私の健康的なお腹を撫でた瞬間、私の頭の中にリーンゴーンと祝福の鐘がなった。
全国の雅ちゃん推しのみなさん! 私が雅ちゃんにお腹ナデナデされた柴犬です! この喜びを全国に知らしめたいわ! 私が雅ちゃんからお腹ナデナデされた初の柴犬だと信じたい!
「クフーン…キュッ」
「あら、首輪に連絡先が書いているのね。あなたあやめちゃんというの?」
「キャン!」
そうです! 私あやめです! やだぁ、名前呼ばれちゃったぁ~顔だけでなく、声まで可愛いー! 私犬になってよかったかも。
私はえへえへと笑っていた。柴犬の味といえば表情の豊かさだ。きっと雅ちゃんにもその笑顔が届いているはずだ。
先程まで泣き顔だった雅ちゃんも笑顔になっている。良かった良かった。女の子は泣き顔よりも笑った顔のほうがきっと可愛いよ。
「キャフ!」
雅ちゃん! ファンです、握手してください!
雅ちゃんに握手を求めたら、お手と勘違いされた。でもまぁいいか。手ぇ握られちゃった。私幸せ。
「…また他所の人に迷惑を掛けて…」
私が夢のような時間を送っていると、いつの間にかご主人が側まで寄ってきていた。ご主人たまに気配消えるよね。私犬なのに気づけないんだけど。これ犬失格じゃない?
「あら、あやめちゃんの飼い主の方?」
「すまなかったな。うちの犬の相手をしてもらっていたようで」
「いいえ、この子に慰めてもらいましたので、心が少し楽になりました」
雅ちゃんは立ち上がると、私に笑顔を向けて「ありがとう、あやめちゃん」と声を掛けてきた。
「それでは私はこれで失礼します」
「…うちの高校に用があったんじゃないのか?」
高校前に他校の生徒がいるのだから、ご主人がそう思うのは当然のことか。
尋ね人があるのじゃないかとご主人が指摘すると、雅ちゃんはビクリと肩を揺らしていた。またあのクズのことを思い出して傷ついてしまったのかな…
「大丈夫です。もうどこかへと行ってしまいましたし」
雅ちゃんは苦笑いをしていた。そうだ、あのクズ副会長は雅ちゃんの存在に気づくこと無く、ヒロインちゃんとどこかへ消えていったのだ。どこに行ったんだアイツ。今度会ったら思い切り吠えてやる!
ご主人に向かって軽く頭を下げた雅ちゃんが踵を返した。私は彼女のことがどうしても気になってしまって、雅ちゃんにトコトコ着いていこうとしたのだが、背後からご主人に捕獲されてしまった。
「全く、正門で待ってないとダメだろう。迷子になったらどうするんだ」
「キャワワッ!」
ご主人離して、雅ちゃんが、雅ちゃんがァァ!
雅ちゃんのもとに行きたくて暴れたけど、ご主人は私を小脇に抱えて連れて帰ってしまった。
ひどい、ご主人はひどすぎる。どうして私の気持ちをわかってくれないんだ!
■□■
「あーちゃん、ここを家だと思ってくつろいでねー」
「キャウウ…」
とうとうお持ち帰りされてしまった私は、田端家に誘拐された。
手口がどんどん巧妙化している田端のおじさんは、橘家の皆の隙を見計らって…いや、今日は頼みの綱であるご主人が受験対策のゼミで不在だったんだ。私が誘拐されたことに気づく人もいなくて……
えぇぇ私の存在ってそんなに影薄いかなぁ…パパ上とか現役の警察官なんだから誘拐に気づいてよ。普段私のことモフってるくせに、こんな時気づかなくてどうするのよ。
「……お父さん、その子…どうしたの?」
「おぉ、あやめ。この子はあーちゃんというんだよ。可愛いだろー」
「……どこかの家から預かってきたの?」
私が田端家のリビングで自分の存在意義について考えていると、リビングの戸が開かれた。そこから現れたのはご主人と年齢の変わらなそうな女の子。その風貌は間違いなくあの乙女ゲームの不良系攻略対象のモブ姉である。
前髪を長く伸ばしており、目元が隠れている。目が悪くなるからそんなに伸ばさないほうがいいと思ってたんだけど……あれ?
私はその子の顔を見てなんだか不思議な気持ちになった。なんだか…なんだろう。同じ名前だからだろうかな?
ねぇねぇ人から柴犬に似ているって言われない? 私すごくあなたと縁を感じるんだけど…
私がモブ姉あやめの足元に近づいて彼女の顔を見上げると、彼女はビクリと驚いていた。
──ガチャリ
モブ姉の後ろ側から、玄関の重いドアの開く音が聞こえてきた。誰かが帰ってきたようだ。私はモブ姉の足の横をすり抜けて玄関を覗き込んだ。
…そこには髪をアッシュグレーに染めた、やさぐれた顔の少年の姿があった。その美形な顔立ちを見て、私はまた不思議な気持ちになった。
「和真! お前どこに行っていたんだ!? ずっと帰ってこないで…どれだけ心配したかわかってるのか!?」
久々のご帰宅らしい息子の姿を見た田端のおじさんは、先程のデレデレした顔から一変して険しい顔で叱責していた。おじさんそんな声出せるのかとちょっとびっくりしちゃったよ。
だけど息子にはそれが鬱陶しい騒音に聞こえたらしい。苛立ちを隠さずにおじさんを睨みつけると、口を開くことなく階段を登り始めた。
「コラ! 和真!」
対話をする気もないらしい。
…攻略対象の田端和真は……ゲームの設定では成績不振でグレたって言うけど、姉との不仲も理由のひとつとか言われていたよね。本当のところはわからないけど。
多分周りの心無い言葉さえなければこの姉弟の仲がここまで拗れることはなかったんだろうけど、そんなことは後の祭りだな。
だが、親の庇護下に入った未成年が長期間帰ってこないというのはよろしくない、よろしくないな。反抗期とはいえ、放置しているのも良くない。
よし! 私に任せておじさん!
私はリビングから飛び出し、田端和真の後を追った。階段を登るのはまだ慣れないがなんとかついていくと、田端和真の部屋に滑り込み侵入した。
毛玉が特攻したことに田端和真は間抜けな顔をしていたが、私は勝利を確信していた。
ちょっとあんた! 未成年のくせに無断外泊とはどういう了見なの! そりゃあねぇ反抗期だから、親に逆らいたい衝動がすごいだろうけど、親のスネ齧っている分際でなんなのその態度! 親を心配させて傷つけて楽しい!? あんたのしてることすっごいだっさいから!
私はキャワキャワと吠えながら田端和真を説教していたが、田端和真はうるさそうに顔をしかめるのみ。あまつさえ私をつまみ出そうとする始末である。
私は捕まらないように部屋中を逃げ回りながら和真を説教する。くそっ、人間なら言葉を話せるのに何故私は柴犬なんだ!
いいか、お姉ちゃんはそんな弟に育てた覚えはありませんよ。和真はもっと優しい子でしょう? 盗んだバイクで走り出したらお姉ちゃんは鉄拳制裁と謝罪行脚に……
…ん? お姉ちゃん?
私は自分が言った言葉に疑問を抱いた。
私は柴犬だ。柴犬の兄弟はいるかも知れないが、人間の弟なんているはずがないのに…なぜ…
「…姉ちゃん、おい、大丈夫?」
「……ぐぅ…きゃう……あ?」
私の意識は和真の声によって浮上した。ぼんやりとする頭で自分の手のひらを確認すると、黒い肉球がなくなっていた。
「大丈夫か? 昨晩飲み会で泥酔していた姉ちゃんを谷垣さんがわざわざ送ってくれたんだぜ。ちゃんとお礼言っておけよ」
「……飲み会?」
そういえば頭がガンガンする……
私は今見た悪夢の前の出来事を順を追って思い出していた。
そうだ…飲み会に参加して…今回蛍ちゃんが参加するなら大丈夫か、と先輩は不参加だったんだ。それでいつもなら先輩に飲む量をセーブされて限界で止められるけど、今回はついつい限度を越えてしまったんだ…
「橘先輩がいないと途端にこれだもんな。あんまり羽目外すなよ」
「……」
ぐうの音も出ない。弟に呆れられて悔しい。
いつも「私ばかり束縛して!」と1人でプリプリ怒っていた自分が、その束縛野郎がいないと自己管理も出来ないポンコツだとは情けなさ過ぎる。…あぁ…蛍ちゃんにお礼しなきゃ…本当に申し訳ない。
「すげー唸り声が聞こえてきたから起こしたけどさ…姉ちゃん、犬みたいな声出してたよ」
和真の言葉に私は頭を抱えて転がりまわりたくなった。実際にはしないけど。二日酔いで頭が痛いからその元気がない。
「…悪夢を見ていたの。起こしてくれてありがと」
「そ? 俺、道場に行ってくるから」
「うん…いってらっしゃい…」
私は今見た悪夢と二日酔いのダブルコンボで気分最悪の朝を迎えた。
下に降りると、昨晩の醜態を母さんに指摘されお小言を頂き、トリプルコンボ。
とてもつらい朝を迎えたのであった。
柴犬の呪いはまだまだ私を解放してくれないらしい。
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