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続編
先輩の懐かしい思い出。行方不明の私の女子力。
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イルカショーを見終わった後、私達はまだ廻っていない水槽を見て回ることにした。
あ、イルカは普通にすごかったよ。あとアザラシが可愛かった。水がかかるのが嫌だったので後ろの席に座って観覧していたけど、前の席に座っているちびっこ達はイルカが着水する度に喜んでて微笑ましかった。
「マンボウでかっ! 怖っ」
「……顔が傷だらけなのは何なんだ?」
「…あ、マンボウ泳ぐのが上手くないみたいですよ」
水槽を順路通りに巡っていると丁度こっちに泳いできたマンボウと目が合って私はビビってしまった。正面から見ると怖いなこいつ!
亮介先輩が気になったのはマンボウの傷だらけの顔らしい。確かにボコボコだな。どうした、お前になにがあったんだ。
水槽前の説明書きに他の魚のように小回りがききにくいと書かれてあったので水槽にぶつかって怪我したのだろうか。イラストで書かれたマンボウは可愛いのに実物怖い。大きいからかな?
「マンボウは泳ぎは下手ですけど、海で遭難した人を助けてくれるんですよ」
「えっ」
「メンタルが弱いとか泳ぎが下手とか酷評なんですけどね、船が転覆した時に海で溺れた人がマンボウと遭遇して、浮き代わりに捕まっていたお陰で命が助かったなんて話もあるんですよ」
いきなり横から入ってきたのはここの水族館のロゴが入った作業服を着ている中年のおじさんだった。
豆知識を披露され、ヘぇ~と声を漏らしていた私は、先輩を見上げた。
「じゃあ海で溺れた時はマンボウを探さないといけませんね」
「何処まで泳ぐつもりだお前は」
「マンボウは沖の方に生息してますから余程のことがないと遭遇しませんよ」
「そうなんですか…」
だけど実際に溺れたとしてこんな巨大な魚と遭遇したらサメとか勘違いしてパニック起こしそうだ。
マンボウがフヨフヨ泳ぐ姿を眺めていると、私の視界に青く透き通ったビニール袋のような物体が映った。
「……なにこれ、青いビニール袋?」
「カツオノエボシですね。最近関東でも大発生してるクラゲですよ」
「ヘぇ~! これクラゲなんですか? 綺麗」
カツオノエボシ…なんでカツオなんだろう。
こんな綺麗なクラゲなら見てて楽しいな…
「猛毒なので海で見かけても触らないでくださいね」
「え!?」
なんと。美しいものには棘があるというやつか。
「綺麗だからと触る人が後を絶たなくて」
でっかいマンボウがいたり、綺麗で危険なクラゲがいたり海ってのは奥が深い。
色々説明してくれた職員さんにお礼を言って別れて次に辿り着いたのは大きな大きな水槽だった。
有名所からマイナーな魚がミックスになって泳いでいる。
エイやサメの中に普通の魚が泳いでいて、他の魚たちは食べられたりしないのかなと考えながら眺めていたのだけど、私は一人でスタスタ先へと進んでいたようで隣にいたはずの先輩がいなくなっていた。
慌てて先輩の元へと引き返すと、先輩はぼんやりと水槽の上の方を眺めていた。
彼の視線を辿ると一際大きなエイが泳いでいるのが見えた。その近くにウミガメが悠々と泳いでいて、エイかウミガメに見惚れているのかなと思った私は先輩が満足するまで待つことにした。
…魚を眺めているとお寿司が食べたくなってきた。……さっきのマンボウとか美味しいのだろうか。大きいから何人分になるのかな…
「……昔の話なんだが」
「へっ!?」
「家族でここに来たことがあるんだ」
さっきお昼を食べたというのに、水族館の魚を見て食欲が湧いた私の気持ちがバレたのかと思ってギクッとしたけどそのことではないらしい。
先輩の家族というと…
「父は警察関係ということもあって休みが潰れることが多々あってな。母の休みは比較的あったが、仕事を持ち帰っていつも忙しそうにしていたから……本当に珍しく二人共休みで…四人でここにきた事があったんだ」
「…そうだったんですか」
だから魚を見ていて思い出したのだろうか。
先輩は水槽から目を離さずに昔話をしていた。
「そういう仕事をしているからこそ仕方ないと今では理解できるが、幼い頃の俺は両親に約束を破られる度にいつもいじけて…両親に対して可愛げのない態度ばかりとっていた」
「それは当たり前でしょう。私と和真なんてそれはもうワガママ放題でしたよ。ギャン泣きで罵倒した挙句、父さんの靴を隠して困らせてましたもん」
今となっては親にも事情があって子供との約束を破ってしまったのだろうと理解は出来るけど、子供の時はそうは行かない。
親に文句を言ったり、いじけたりするのは何処の子供も同じだと思うのだけど。
…そう言えば先輩がご両親の話をするのは珍しい。この水族館は先輩の思い入れのある場所だったのだろうか。
「…兄さんは物分りが良くて、いつも俺は窘められていた。だけど俺は納得できなくてな。だからここに家族で来れた時は嬉しくてはしゃいでしまって…迷子になったんだ」
橘兄は先輩の3つ上だもんな。そりゃあ物分りよくなるだろう。
そして迷子か。迷子になると不安で仕方ないよね。しかも水族館だと深海魚がいる薄暗い水槽もあるから…
「まぁ俺はここでウミガメに見惚れていただけなんだけどな」
「置いてけぼりになったんですか」
「そう。だから迷子になった意識がまったくなかった。ひたすらウミガメを眺めていたから」
どんだけウミガメが好きなんだ。…土産物屋で小さなぬいぐるみでも買ってあげようかな。
「…そしたら…ふふ、いつも冷静な父が血相変えて俺を探してて……びっくりしたよ」
「………」
「…その後みっちり叱られたけどな」
懐かしそうな、だけどどこか手の届かないモノへの諦めの色をした先輩の目はウミガメではなくなにか別のものを見つめているように見えた。
「…次の水槽に行くか」
「…先輩、自撮りしましょう」
「……構わないが」
私は自撮り棒をセットすると、この大水槽から数歩前に出て上手いこと私達とウミガメが入るように撮影した。
数枚撮影すると私は写真をしっかり保存した。
先輩のお父さんはどんな人なのだろうか。
先輩は正義感の強い選良主義の人だと言う。
お祖母さんは口下手と言っていた。
英恵さんは自分にも他人にも厳しい真面目な人だと言っていた。
…私は先輩のお父さんと会ったことはない。
だからどんな人かもわからない。
そもそも多忙で子供との関わりが薄い人だったらしいから先輩の受験失敗できつく叱責した後ギクシャクするのは当たり前だと思う。
……きっと先輩はお父さんに憧れているんだろう。お祖父さんに憧れて警察官になりたいと言っていたけど、それと同時にお父さんにも憧れている。
だけどそのお父さんに失望されてしまって自分に自信がなくなり、家族とギクシャクするようになったのではないかな?
そのせいで橘兄も自分への期待が重くのしかかった為、弟がこれ以上失敗しないようにきつく当たるようになったみたいだし。
多分警察官になる時に素行調査とかそういうのがあるから、得体のしれない派手なギャル姿の私と付き合うなと言っていたのだろう。
確かに選良主義だよな。それは悪いことではないんだろうけど、行き過ぎるとちょっとね。
とはいえ私と橘兄は当初犬猿の仲だったけど今は和解できた。多分お父さんと先輩の間にも大いなるすれ違いと誤解がある気がするんだよなぁ…
でも今はそれを言及するタイミングではないと判断して私は何も言わなかった。
「あっ先輩! カブトガニですって! ほらっほらっ」
しんみりした空気を紛らわすために私は生き物と触れ合うコーナーでカブトガニを鷲掴みにした。
先輩はカブトガニを掴む私を見て笑っていたが、側にいたカップルの女の子が私の手元を見て「きゃーこわーい」と彼氏に抱きついているのを見てハッとした。
私の女子力ー!
カブトガニ鷲掴みって何してんだ私は!!
こういう時こそぶりっ子して先輩に女子力を見せないといけないでしょーが! 私の馬鹿!
パシャッ
ちょっと待って先輩、この姿をナチュラルに撮影すんの止めてください。
え、引かないの? カブトガニ鷲掴みする彼女引かない?
「すげぇー姉ちゃん!」
「噛まないのー?」
なにやら私を勇者扱いしてくるちびっこ達に囲まれた私。
「こ、怖くないよー尻尾に気をつけて、そっと掴めば」
ちびっこにカブトガニレクチャーしていて気づいたけどカブトガニの裏側、気持ち悪いな。
もう全然女子力がない私。先輩が笑って見てるからいいけども人によっては引いちゃうよねこれ。
せめてヒトデにしておけばよかった。
あ、イルカは普通にすごかったよ。あとアザラシが可愛かった。水がかかるのが嫌だったので後ろの席に座って観覧していたけど、前の席に座っているちびっこ達はイルカが着水する度に喜んでて微笑ましかった。
「マンボウでかっ! 怖っ」
「……顔が傷だらけなのは何なんだ?」
「…あ、マンボウ泳ぐのが上手くないみたいですよ」
水槽を順路通りに巡っていると丁度こっちに泳いできたマンボウと目が合って私はビビってしまった。正面から見ると怖いなこいつ!
亮介先輩が気になったのはマンボウの傷だらけの顔らしい。確かにボコボコだな。どうした、お前になにがあったんだ。
水槽前の説明書きに他の魚のように小回りがききにくいと書かれてあったので水槽にぶつかって怪我したのだろうか。イラストで書かれたマンボウは可愛いのに実物怖い。大きいからかな?
「マンボウは泳ぎは下手ですけど、海で遭難した人を助けてくれるんですよ」
「えっ」
「メンタルが弱いとか泳ぎが下手とか酷評なんですけどね、船が転覆した時に海で溺れた人がマンボウと遭遇して、浮き代わりに捕まっていたお陰で命が助かったなんて話もあるんですよ」
いきなり横から入ってきたのはここの水族館のロゴが入った作業服を着ている中年のおじさんだった。
豆知識を披露され、ヘぇ~と声を漏らしていた私は、先輩を見上げた。
「じゃあ海で溺れた時はマンボウを探さないといけませんね」
「何処まで泳ぐつもりだお前は」
「マンボウは沖の方に生息してますから余程のことがないと遭遇しませんよ」
「そうなんですか…」
だけど実際に溺れたとしてこんな巨大な魚と遭遇したらサメとか勘違いしてパニック起こしそうだ。
マンボウがフヨフヨ泳ぐ姿を眺めていると、私の視界に青く透き通ったビニール袋のような物体が映った。
「……なにこれ、青いビニール袋?」
「カツオノエボシですね。最近関東でも大発生してるクラゲですよ」
「ヘぇ~! これクラゲなんですか? 綺麗」
カツオノエボシ…なんでカツオなんだろう。
こんな綺麗なクラゲなら見てて楽しいな…
「猛毒なので海で見かけても触らないでくださいね」
「え!?」
なんと。美しいものには棘があるというやつか。
「綺麗だからと触る人が後を絶たなくて」
でっかいマンボウがいたり、綺麗で危険なクラゲがいたり海ってのは奥が深い。
色々説明してくれた職員さんにお礼を言って別れて次に辿り着いたのは大きな大きな水槽だった。
有名所からマイナーな魚がミックスになって泳いでいる。
エイやサメの中に普通の魚が泳いでいて、他の魚たちは食べられたりしないのかなと考えながら眺めていたのだけど、私は一人でスタスタ先へと進んでいたようで隣にいたはずの先輩がいなくなっていた。
慌てて先輩の元へと引き返すと、先輩はぼんやりと水槽の上の方を眺めていた。
彼の視線を辿ると一際大きなエイが泳いでいるのが見えた。その近くにウミガメが悠々と泳いでいて、エイかウミガメに見惚れているのかなと思った私は先輩が満足するまで待つことにした。
…魚を眺めているとお寿司が食べたくなってきた。……さっきのマンボウとか美味しいのだろうか。大きいから何人分になるのかな…
「……昔の話なんだが」
「へっ!?」
「家族でここに来たことがあるんだ」
さっきお昼を食べたというのに、水族館の魚を見て食欲が湧いた私の気持ちがバレたのかと思ってギクッとしたけどそのことではないらしい。
先輩の家族というと…
「父は警察関係ということもあって休みが潰れることが多々あってな。母の休みは比較的あったが、仕事を持ち帰っていつも忙しそうにしていたから……本当に珍しく二人共休みで…四人でここにきた事があったんだ」
「…そうだったんですか」
だから魚を見ていて思い出したのだろうか。
先輩は水槽から目を離さずに昔話をしていた。
「そういう仕事をしているからこそ仕方ないと今では理解できるが、幼い頃の俺は両親に約束を破られる度にいつもいじけて…両親に対して可愛げのない態度ばかりとっていた」
「それは当たり前でしょう。私と和真なんてそれはもうワガママ放題でしたよ。ギャン泣きで罵倒した挙句、父さんの靴を隠して困らせてましたもん」
今となっては親にも事情があって子供との約束を破ってしまったのだろうと理解は出来るけど、子供の時はそうは行かない。
親に文句を言ったり、いじけたりするのは何処の子供も同じだと思うのだけど。
…そう言えば先輩がご両親の話をするのは珍しい。この水族館は先輩の思い入れのある場所だったのだろうか。
「…兄さんは物分りが良くて、いつも俺は窘められていた。だけど俺は納得できなくてな。だからここに家族で来れた時は嬉しくてはしゃいでしまって…迷子になったんだ」
橘兄は先輩の3つ上だもんな。そりゃあ物分りよくなるだろう。
そして迷子か。迷子になると不安で仕方ないよね。しかも水族館だと深海魚がいる薄暗い水槽もあるから…
「まぁ俺はここでウミガメに見惚れていただけなんだけどな」
「置いてけぼりになったんですか」
「そう。だから迷子になった意識がまったくなかった。ひたすらウミガメを眺めていたから」
どんだけウミガメが好きなんだ。…土産物屋で小さなぬいぐるみでも買ってあげようかな。
「…そしたら…ふふ、いつも冷静な父が血相変えて俺を探してて……びっくりしたよ」
「………」
「…その後みっちり叱られたけどな」
懐かしそうな、だけどどこか手の届かないモノへの諦めの色をした先輩の目はウミガメではなくなにか別のものを見つめているように見えた。
「…次の水槽に行くか」
「…先輩、自撮りしましょう」
「……構わないが」
私は自撮り棒をセットすると、この大水槽から数歩前に出て上手いこと私達とウミガメが入るように撮影した。
数枚撮影すると私は写真をしっかり保存した。
先輩のお父さんはどんな人なのだろうか。
先輩は正義感の強い選良主義の人だと言う。
お祖母さんは口下手と言っていた。
英恵さんは自分にも他人にも厳しい真面目な人だと言っていた。
…私は先輩のお父さんと会ったことはない。
だからどんな人かもわからない。
そもそも多忙で子供との関わりが薄い人だったらしいから先輩の受験失敗できつく叱責した後ギクシャクするのは当たり前だと思う。
……きっと先輩はお父さんに憧れているんだろう。お祖父さんに憧れて警察官になりたいと言っていたけど、それと同時にお父さんにも憧れている。
だけどそのお父さんに失望されてしまって自分に自信がなくなり、家族とギクシャクするようになったのではないかな?
そのせいで橘兄も自分への期待が重くのしかかった為、弟がこれ以上失敗しないようにきつく当たるようになったみたいだし。
多分警察官になる時に素行調査とかそういうのがあるから、得体のしれない派手なギャル姿の私と付き合うなと言っていたのだろう。
確かに選良主義だよな。それは悪いことではないんだろうけど、行き過ぎるとちょっとね。
とはいえ私と橘兄は当初犬猿の仲だったけど今は和解できた。多分お父さんと先輩の間にも大いなるすれ違いと誤解がある気がするんだよなぁ…
でも今はそれを言及するタイミングではないと判断して私は何も言わなかった。
「あっ先輩! カブトガニですって! ほらっほらっ」
しんみりした空気を紛らわすために私は生き物と触れ合うコーナーでカブトガニを鷲掴みにした。
先輩はカブトガニを掴む私を見て笑っていたが、側にいたカップルの女の子が私の手元を見て「きゃーこわーい」と彼氏に抱きついているのを見てハッとした。
私の女子力ー!
カブトガニ鷲掴みって何してんだ私は!!
こういう時こそぶりっ子して先輩に女子力を見せないといけないでしょーが! 私の馬鹿!
パシャッ
ちょっと待って先輩、この姿をナチュラルに撮影すんの止めてください。
え、引かないの? カブトガニ鷲掴みする彼女引かない?
「すげぇー姉ちゃん!」
「噛まないのー?」
なにやら私を勇者扱いしてくるちびっこ達に囲まれた私。
「こ、怖くないよー尻尾に気をつけて、そっと掴めば」
ちびっこにカブトガニレクチャーしていて気づいたけどカブトガニの裏側、気持ち悪いな。
もう全然女子力がない私。先輩が笑って見てるからいいけども人によっては引いちゃうよねこれ。
せめてヒトデにしておけばよかった。
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