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紅蓮のアゲハの娘は恋を知らない
小話・BAR佐ぶ郎
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「あげはさん、よく場所わかりましたね。あの店、辺鄙な場所にあるのに」
「昔、兄貴達が集まっていた場所だからね」
「鮮血の琥虎たちがですか」
兄が話に出てくると、サッと赤モヒカンが顔を険しくさせた。相変わらず兄貴のこと敵対視してんだね。
彼から今問われたのは、兄の女関係で脅迫状が来た件についてだ。BAR佐ぶ郎と指示された手紙を受け取った後に、私が調べもせずに迷わずたどり着いたことを疑問に思われていたらしい。
あそこには去年…いや一昨年かな? 私が中学生の頃まであそこで兄貴は仲間たちとたむろっていたんだ。
私は兄に文句つけるためによく特攻しに行っていたのだよ。
■■■■■
──カランカラーン
あの当時はまだドアにベルが付いていて、開けると音が鳴る仕組みだった。
その日の私は虫の居所が悪く、とても不機嫌だった。
扉を開けるとそこには目付きの悪いあんちゃんたちがたむろっていた。誰かがやってきたとわかると、彼らの視線は一気に集中した。
「あげは…?」
バーカウンターに座る男が不思議そうに私の名を呼ぶ。するとその隣にいた女がムッとした顔で私を睨みつけていた。また別の女を引っ掛けたのか。本当にどうしようもない兄だとうんざりしながらも、私はその店に足を踏み入れる。
相手はくっついていた女の腕をやんわり振りほどいてカウンターから降りていた。
ここは中学生が来る場所じゃない。
今は使われていないが、仮にもBARなのだ。そしてこんな悪童の巣窟みたいな場所に女の子1人でやってくるなんて狼の群れに自ら飛び込むような真似である。
だが、その時の私にはそんな事どうでも良かった。
「こ…んの…っ!」
怒りを足元に溜めて、思いっきり地面を蹴りつける。
私は宙へ舞うと、そのまま足を振り下ろした。
──ゲシッ
「キャーッ! 琥虎っ!!」
私の飛び蹴りを喰らった兄は後方に吹っ飛んだ。女が悲鳴をあげて、倒れ込んだ彼の元へ駆け寄っている。
そのへんに座っていた不良共はなんだなんだと立ち上がって警戒を見せていた。
兄は呻きながら体を起こすと、私を睨みつけてきたではないか。だが怒っているのはこちらだ。私もギッと睨み返してやる。
「イッテェな…なんだよ……ババァに言われたのか…?」
「…………“鮮血の琥虎”の妹」
「あ?」
ぼそっと私がつぶやくと、訝しむ兄。
その当時、一番尖っている時期だった兄は反抗しまくってメチャクチャ色んな場所に迷惑をかけていた。非行はもちろんの事、教師や親の手を焼かせ、同級生先輩後輩に恐れられていた。
そうなれば同じ血が通っている、2個下の妹まで色眼鏡で見られるのは当然のことであった。
ワクワクして入学した中学校。
なのに私の中学校生活はねずみ色に変わってしまったのだ。
「兄貴のせいで私の中学生ライフはもうおしまいだ!! 同級生は怖がって離れてくし、身に覚えのない変な噂は流れるし、襲撃されるし!! 私が何をした! あんたになにかしましたかね!?」
怒りに任せて吠え立てると、兄はぽかんとした顔で呆けていた。
その顔が余計に怒りを助長する。私は未だに尻もちついた兄のもとに近づくと、グーでタコ殴りにした。
「なんだよ、紅蓮のアゲハって! 私は普通の中学生なのに! 普通の女の子なのに! なにが不良だ、なにが鮮血の琥虎だ。サファリパークに行ってろばーか!」
「イテイテイテ、ちょ落ち着け」
「落ち着けるかバーカ!」
ボッコボコに殴っていると、兄が制止かけてくるが、私は殴るのを止めなかった。
「何よ、この中坊! 琥虎に何するのよ!」
「うるせぇ! 家族間の問題に他人が割って入ってくんな!」
口を挟んできた女にイラッとして怒鳴り返すと、相手は怯んだ。家庭内の問題だ、他人は邪魔すんな!
反抗期だ? 非行だ? ヤンキーだ?
「そんなもんクソ喰らえだ! 妹を巻き込むなこのサファリパーク野郎!!」
一通りボコったけど、腹の虫がおさまらない。なので1人で兄を袋叩き(矛盾)していると、ぽん、と肩を叩かれた。
「まぁまぁ、あげはちゃん落ち着いて」
「うるせぇぞ、この隠れヤンキーが! あんたも共犯者だ!!」
「うっ」
ヘラヘラ笑って声を掛けてきた黒髪の男の宥める言葉は私の怒りをむしろ煽った。腹が立つので腹にパンチを入れておく。
有名進学校に通うこの男、普段は真面目に擬態しているが、兄とよく遊び回って非行をしている隠れ不良である。
「勝手に人物像を作り上げられて、怖がられて、遠巻きにされて、噂を立てられて孤立する私の気持ちがわかるか!! 全部全部兄貴達のせいだ!!」
私は感極まりすぎて、わっ…! と大泣きした。
──当時の私は中学校で孤立していた。
友達を作る努力はしていた。学校での態度も何も問題なかったはずである。成績だってトップクラスだった。
なのに声をかけようとしたら避けられ、何もしてないのに怖がられ、よくわからない不良から襲撃を受け……我慢の限界がやってきた私は、トガっていた不良の兄にぶつかりに行っていた。
そんなことをしている間に兄のお仲間の不良共に顔を覚えられ、顔見知りになっていった。……嗣臣さんともその頃からの知り合いだ。
兄をボコっても、何しても、一度流れた噂は消えなかった。
中学校校区というのは思いの外狭い。
噂は脚色され、どんどん悪い印象に変わっていった。一時期兄が暴力団と繋がってるとか、オヤジ狩りしてるとか嘘の噂が流れていたくらいだ。
それを見てきた私は思った。自分の家の近くの学校はダメだなと。思い切って遠い土地に身を投じる決意を固めたのだ。
「雪花女子学園に入るの! もう決めた!」
中学3年の進路決定の際に、私は家から離れたミッション系の女子校を志望した。同じ中学の人がいない場所に行って再出発を図りたかったのだ。
「俺と同じ高校に来たらいいのに。あげはちゃん成績いいんだし」
有名進学校に通う嗣臣さんにそんなことを言われたが、私は首を横に振った。担任にもその進学校を勧められたが、同じ中学の人が同じ高校にいたら、ねずみ色の青春待ったなしなのでお断りしたのだ。
それに雪花女子学園は別名・淑女育成校と呼ばれている。私はしみついたヤンキー臭さを払拭して、なんとしてでも可憐な淑女になりたいのだ。
「隠れヤンキーと同じ学校だと、青春が送れないからいいです」
私が素っ気なく返すと「えー、人聞き悪いなぁ」と嗣臣さんはしょんぼりしていた。そもそも私と嗣臣さんは2学年違うから在籍期間1年しかかぶんないよ。
「あれ…中学生がいる。嗣、その子誰?」
BAR佐ぶ郎には色んな人が来た。
おなじみの兄の仲間とは別に、別のつながりがある人とか。もれなく全員グレてる感じの不良だけど。たまに彼女とか遊び相手の女の子が混じっていたりするけど、いつものメンバー以外だと入れ替わりが激しいのでいちいち覚えていない。
ここに中学生がいるのが物珍しかったのだろう。その人は私をジロジロ見てにっこり笑った。
ツーブロックヘアのその男は口にピアスを開けており、兄と同じ工業高校の制服を着崩していた。生意気にもタバコを吸いながら入店してきたぞ。とんでもない不良だな。
「美人だね、中学何年生? 彼氏いるの?」
そう言って馴れ馴れしく肩を抱いてきた口ピアス男はぬっと顔を近づけてきた。タバコ臭くて私は顔をしかめてしまった。
だけどそれは一瞬のことだ。次の瞬間にはその男は私から離れていた。…いや物理的に離されていた。私が嫌がっていると気づいたのか、兄がその男の首根っこを鷲掴みして、ゴンッと壁に打ち付けていたのだ。
「お前、人の妹に手ぇだそうとか考えてねぇよな…? きったねぇ手で触ってんじゃねぇぞコラ…」
口ピアス男を壁ゴンした兄はドスの利いた声で威嚇していた。
私はぎょっとして固まる。
いや、そこまでせんでもと声をかけようとしたら、視界からその男を消すかのように嗣臣さんの背中が前に現れ、口ピアス男になにか話しかけていた。
ボソボソと小さな声だった。
何を言っているか聞こえなかったが、そのあと口ピアス男は顔面蒼白にさせてそそくさと退店してしまった。
なんだったんだ? 口ピアスはどうしたのかと聞こうとしたら煙に巻く感じであしらわれるし。
それからよくわからんけど去年辺りから活動場所が何故か我が三森家に変わったのだ。
それまではBAR佐ぶ郎だったり、バイクや車でどこかを徘徊したり、喧嘩したり、おまわりさんのお世話になったりしていたんだけど……兄たちは外で遊び回ることを止めた。
非行に飽きたのかな。
……と思っていたけど、ピアッサーとアイスノンを持って私に迫る兄を見ていたらそれはとんだ思い過ごしだったと気づく。
「可愛いピアス買ってやるから」
「やめろクソ兄貴!」
妹の耳に穴を開けようとする兄は今でも立派な不良である。
とりあえずぶん殴っておいた。
ピアス穴を開けたいなら自分の耳に開けろ!!
「昔、兄貴達が集まっていた場所だからね」
「鮮血の琥虎たちがですか」
兄が話に出てくると、サッと赤モヒカンが顔を険しくさせた。相変わらず兄貴のこと敵対視してんだね。
彼から今問われたのは、兄の女関係で脅迫状が来た件についてだ。BAR佐ぶ郎と指示された手紙を受け取った後に、私が調べもせずに迷わずたどり着いたことを疑問に思われていたらしい。
あそこには去年…いや一昨年かな? 私が中学生の頃まであそこで兄貴は仲間たちとたむろっていたんだ。
私は兄に文句つけるためによく特攻しに行っていたのだよ。
■■■■■
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あの当時はまだドアにベルが付いていて、開けると音が鳴る仕組みだった。
その日の私は虫の居所が悪く、とても不機嫌だった。
扉を開けるとそこには目付きの悪いあんちゃんたちがたむろっていた。誰かがやってきたとわかると、彼らの視線は一気に集中した。
「あげは…?」
バーカウンターに座る男が不思議そうに私の名を呼ぶ。するとその隣にいた女がムッとした顔で私を睨みつけていた。また別の女を引っ掛けたのか。本当にどうしようもない兄だとうんざりしながらも、私はその店に足を踏み入れる。
相手はくっついていた女の腕をやんわり振りほどいてカウンターから降りていた。
ここは中学生が来る場所じゃない。
今は使われていないが、仮にもBARなのだ。そしてこんな悪童の巣窟みたいな場所に女の子1人でやってくるなんて狼の群れに自ら飛び込むような真似である。
だが、その時の私にはそんな事どうでも良かった。
「こ…んの…っ!」
怒りを足元に溜めて、思いっきり地面を蹴りつける。
私は宙へ舞うと、そのまま足を振り下ろした。
──ゲシッ
「キャーッ! 琥虎っ!!」
私の飛び蹴りを喰らった兄は後方に吹っ飛んだ。女が悲鳴をあげて、倒れ込んだ彼の元へ駆け寄っている。
そのへんに座っていた不良共はなんだなんだと立ち上がって警戒を見せていた。
兄は呻きながら体を起こすと、私を睨みつけてきたではないか。だが怒っているのはこちらだ。私もギッと睨み返してやる。
「イッテェな…なんだよ……ババァに言われたのか…?」
「…………“鮮血の琥虎”の妹」
「あ?」
ぼそっと私がつぶやくと、訝しむ兄。
その当時、一番尖っている時期だった兄は反抗しまくってメチャクチャ色んな場所に迷惑をかけていた。非行はもちろんの事、教師や親の手を焼かせ、同級生先輩後輩に恐れられていた。
そうなれば同じ血が通っている、2個下の妹まで色眼鏡で見られるのは当然のことであった。
ワクワクして入学した中学校。
なのに私の中学校生活はねずみ色に変わってしまったのだ。
「兄貴のせいで私の中学生ライフはもうおしまいだ!! 同級生は怖がって離れてくし、身に覚えのない変な噂は流れるし、襲撃されるし!! 私が何をした! あんたになにかしましたかね!?」
怒りに任せて吠え立てると、兄はぽかんとした顔で呆けていた。
その顔が余計に怒りを助長する。私は未だに尻もちついた兄のもとに近づくと、グーでタコ殴りにした。
「なんだよ、紅蓮のアゲハって! 私は普通の中学生なのに! 普通の女の子なのに! なにが不良だ、なにが鮮血の琥虎だ。サファリパークに行ってろばーか!」
「イテイテイテ、ちょ落ち着け」
「落ち着けるかバーカ!」
ボッコボコに殴っていると、兄が制止かけてくるが、私は殴るのを止めなかった。
「何よ、この中坊! 琥虎に何するのよ!」
「うるせぇ! 家族間の問題に他人が割って入ってくんな!」
口を挟んできた女にイラッとして怒鳴り返すと、相手は怯んだ。家庭内の問題だ、他人は邪魔すんな!
反抗期だ? 非行だ? ヤンキーだ?
「そんなもんクソ喰らえだ! 妹を巻き込むなこのサファリパーク野郎!!」
一通りボコったけど、腹の虫がおさまらない。なので1人で兄を袋叩き(矛盾)していると、ぽん、と肩を叩かれた。
「まぁまぁ、あげはちゃん落ち着いて」
「うるせぇぞ、この隠れヤンキーが! あんたも共犯者だ!!」
「うっ」
ヘラヘラ笑って声を掛けてきた黒髪の男の宥める言葉は私の怒りをむしろ煽った。腹が立つので腹にパンチを入れておく。
有名進学校に通うこの男、普段は真面目に擬態しているが、兄とよく遊び回って非行をしている隠れ不良である。
「勝手に人物像を作り上げられて、怖がられて、遠巻きにされて、噂を立てられて孤立する私の気持ちがわかるか!! 全部全部兄貴達のせいだ!!」
私は感極まりすぎて、わっ…! と大泣きした。
──当時の私は中学校で孤立していた。
友達を作る努力はしていた。学校での態度も何も問題なかったはずである。成績だってトップクラスだった。
なのに声をかけようとしたら避けられ、何もしてないのに怖がられ、よくわからない不良から襲撃を受け……我慢の限界がやってきた私は、トガっていた不良の兄にぶつかりに行っていた。
そんなことをしている間に兄のお仲間の不良共に顔を覚えられ、顔見知りになっていった。……嗣臣さんともその頃からの知り合いだ。
兄をボコっても、何しても、一度流れた噂は消えなかった。
中学校校区というのは思いの外狭い。
噂は脚色され、どんどん悪い印象に変わっていった。一時期兄が暴力団と繋がってるとか、オヤジ狩りしてるとか嘘の噂が流れていたくらいだ。
それを見てきた私は思った。自分の家の近くの学校はダメだなと。思い切って遠い土地に身を投じる決意を固めたのだ。
「雪花女子学園に入るの! もう決めた!」
中学3年の進路決定の際に、私は家から離れたミッション系の女子校を志望した。同じ中学の人がいない場所に行って再出発を図りたかったのだ。
「俺と同じ高校に来たらいいのに。あげはちゃん成績いいんだし」
有名進学校に通う嗣臣さんにそんなことを言われたが、私は首を横に振った。担任にもその進学校を勧められたが、同じ中学の人が同じ高校にいたら、ねずみ色の青春待ったなしなのでお断りしたのだ。
それに雪花女子学園は別名・淑女育成校と呼ばれている。私はしみついたヤンキー臭さを払拭して、なんとしてでも可憐な淑女になりたいのだ。
「隠れヤンキーと同じ学校だと、青春が送れないからいいです」
私が素っ気なく返すと「えー、人聞き悪いなぁ」と嗣臣さんはしょんぼりしていた。そもそも私と嗣臣さんは2学年違うから在籍期間1年しかかぶんないよ。
「あれ…中学生がいる。嗣、その子誰?」
BAR佐ぶ郎には色んな人が来た。
おなじみの兄の仲間とは別に、別のつながりがある人とか。もれなく全員グレてる感じの不良だけど。たまに彼女とか遊び相手の女の子が混じっていたりするけど、いつものメンバー以外だと入れ替わりが激しいのでいちいち覚えていない。
ここに中学生がいるのが物珍しかったのだろう。その人は私をジロジロ見てにっこり笑った。
ツーブロックヘアのその男は口にピアスを開けており、兄と同じ工業高校の制服を着崩していた。生意気にもタバコを吸いながら入店してきたぞ。とんでもない不良だな。
「美人だね、中学何年生? 彼氏いるの?」
そう言って馴れ馴れしく肩を抱いてきた口ピアス男はぬっと顔を近づけてきた。タバコ臭くて私は顔をしかめてしまった。
だけどそれは一瞬のことだ。次の瞬間にはその男は私から離れていた。…いや物理的に離されていた。私が嫌がっていると気づいたのか、兄がその男の首根っこを鷲掴みして、ゴンッと壁に打ち付けていたのだ。
「お前、人の妹に手ぇだそうとか考えてねぇよな…? きったねぇ手で触ってんじゃねぇぞコラ…」
口ピアス男を壁ゴンした兄はドスの利いた声で威嚇していた。
私はぎょっとして固まる。
いや、そこまでせんでもと声をかけようとしたら、視界からその男を消すかのように嗣臣さんの背中が前に現れ、口ピアス男になにか話しかけていた。
ボソボソと小さな声だった。
何を言っているか聞こえなかったが、そのあと口ピアス男は顔面蒼白にさせてそそくさと退店してしまった。
なんだったんだ? 口ピアスはどうしたのかと聞こうとしたら煙に巻く感じであしらわれるし。
それからよくわからんけど去年辺りから活動場所が何故か我が三森家に変わったのだ。
それまではBAR佐ぶ郎だったり、バイクや車でどこかを徘徊したり、喧嘩したり、おまわりさんのお世話になったりしていたんだけど……兄たちは外で遊び回ることを止めた。
非行に飽きたのかな。
……と思っていたけど、ピアッサーとアイスノンを持って私に迫る兄を見ていたらそれはとんだ思い過ごしだったと気づく。
「可愛いピアス買ってやるから」
「やめろクソ兄貴!」
妹の耳に穴を開けようとする兄は今でも立派な不良である。
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