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さようなら、エリカちゃん。ごきげんよう、新しい人生。
あれだけ貰っておいてその反応。調子狂うなぁ。
しおりを挟む「おばちゃーん、頼んでたのお願いしまーす」
昼休みになり、私は友人たちにストーカーされながら慎悟と食堂に向かった。
行く方向は一緒なのに、友人たちときたら後ろから距離を置いてついてくるんだ。私と慎悟はそういう関係じゃないと何度も言っているのに。…仕方がないので放置している。
食堂に到着すると早速、炊事場で働くおばちゃんに声を掛けた。おばちゃんに手間を掛けてしまった代わりに、二階堂グループの飲食店で使える特別優待券と私の作った例のブツをおばちゃんに前もって横流ししている。
間もなくしておばちゃんから「ちょっと待ってね~」と返事が返ってきた。受け取り口に移動して待機していると、先程からずっと私を疑いの眼差しで観察していた慎悟が口を開いた。
「…なにを頼んでいたんだ?」
「フッフー…すぐに分かるよ」
私はほくそ笑んだ。慎悟の問いにはまだ答えてやらん。見てからのお楽しみだ。
午前中の授業の合間にも色んな女子にチョコレートを貰い続けていた慎悟のことだ。チョコレートを更に貰っても辟易するだけであろう。
そもそも市販のチョコと違って、百貨店に売っているものや手作りのものは日持ちが短い。つまり消費が大変。いくら慎悟が無類のチョコ好きでも大変だろう。
私は私なりに気遣っているのだよ。
「お待たせ~」
「ありがとうおばちゃん」
温められた例のブツと、それとは別に食堂で用意してもらったご飯がお皿に乗って湯気を立てながら登場した。それだけじゃ何なのでサラダも頼んでおいたよ。
「はい! ハッピーバレンタイン!」
私がトレイごとずいっと慎悟に差し出すと、慎悟はそれをまじまじ見て訝しんでいる様子だった。
カレーだよ、見てわかるでしょ? 辛いものが苦手な慎悟が食べやすいように味を調節したチキンカレーですよ。
「慎悟は沢山チョコレートを貰うでしょう? だから私はカレーにしたの。隠し味にチョコレートを使ったんだ。味には自信があるよ!」
「…笑さんが、作ったのか?」
「そうだよ。家で作ってきたものをここで温めてもらったの」
ほら受け取ってよ。
トレイを差し出したが、慎悟はそれを受け取ろうとしない。なんだよ、今日はカレーの気分じゃないとか言うんじゃないんだろうなと私はムッとした。
しかし、慎悟のおきれいな顔がじわじわと紅潮していくのを見てしまって、つられて恥ずかしくなってきた。
「ちょっと…なにテレてんの!? 調子狂うなぁ!」
「うるさい…そう来るとは思わなかったんだ」
慎悟は恥じらうように私から目をそらすと、やっとトレイを受け取ってくれた。そして小さな声で「ありがとう」とお礼を言われる。
…なんっだ…これ…恥ずかしい…慎悟が照れるから私まで恥ずかしくなってきたじゃないの! 体温が急激に上昇したように身体が熱くなった。
「義理だよ! 日頃のお礼なの、勘違いしないでよね!」
「…台無しになるようなこと言うなよ」
「本当のことだし! 邪魔になるからもういくよ!」
いつまでも受取口で言い合いしていても仕方がない。人の目が気になるし。
私達は空いた席に座って口数少なめに食事をしていた。慎悟があんな反応するとは思わなくて、何を話せばいいのか急にわからなくなったんだよ…
「あららー仲良しだね~おふたりさん」
「…あ、二宮さん」
「はい、エリカちゃん今年もおすそ分けだよ~」
「わあ、いいんですか? やったぁ!」
今年も二宮さんは戦利品をおすそ分けしてくれるらしい。やったね。後で友達にも分けてあげよう。私が喜んでいると、慎悟が私をジト目で睨んできた。
なんだよ、慎悟はたくさんもらったからこれ以上チョコレートは要らないでしょうが。…その非難するような目をやめなさいったら。
私は慎悟のその責めるような目に耐えきれず、仕方なくその戦利品の中で一番高そうな箱を掴んで慎悟に差し出す。
「…し、仕方ないな…分けてあげるよ」
「誰が欲しいと言った」
「じゃあなんだよ。言いたいことあるならはっきり言いなよ!」
照れたり、不機嫌になったり忙しいやつだなあんたは!
私達のやり取りを傍で見ていた二宮さんはニヤニヤと楽しそうに眺めているが、私には楽しい状況とは思えないんだけど…
「ダメだよ坊ちゃん。エリカちゃんは鈍感な子なんだから、もっとはっきり言わなきゃ伝わらないって」
「…ご忠告どうも」
「もー…去年も一昨年もクリパの時にエリカちゃんの護衛をしてあげていたのに、素っ気なくない?」
「…随分と恩着せがましいですね。頼んだ覚えはありませんけど?」
フン、と慎悟は鼻を鳴らす。
おいおい、なんだどうした。慎悟あんたなんでそんなに敵対心むき出しなの? 二宮さんはこんなんだけど、中立派の人なんだよ? 彼のからかうような口ぶりにムッとしちゃったのか?
慎悟のツンケンした態度を気にすることなく、二宮さんは私達の手元に目を向けた。
「カレーか、いいね。俺も今日はカレーにしようかな」
「…同じものはありませんよ? これはこの人が俺のために作ってくれたものなので」
「…慎悟、なにを競ってるのあんた」
なにか誤解をしているみたいだけど、私と二宮さんは部活仲間なだけよ。二宮さんは面白がってあんたをからかってるだけだと思う。
「…そのカレー…二階堂様がお作りになりましたの…?」
「あ…丸山さん…うん、カレーにチョコレートを入れたんだ…」
お昼をとりにやってきたのであろう、トレイを持った丸山さんがテーブルの上にあるカレーを見て目を丸くしていた。彼女がすぐ近くにやってきてるとは思わなくて、私はちょっとびっくりしてしまった。
彼女はふぅ、とため息を吐くと居住まいを正し、ニッコリと微笑んだ。
「私もご一緒してもよろしくて?」
「えぇと…慎悟、大丈夫?」
「…あぁ」
ここで同席を断るのも変だし、私は丸山さんのことは嫌いではない。一緒に食べる分は構わない。
慎悟の承諾を得た丸山さんは、彼の隣に座っていた。私の斜め前の席だ。彼女は食事に手を付ける前に、慎悟に話しかけていた。
両手を合わせて慎悟の反応を窺う丸山さんの頬は赤らんでおり、その姿はまさに恋する乙女。とても可愛らしかった。
「慎悟様、放課後にお時間を作ってくださいませんか? お渡ししたいものがございますの」
丸山さんの言葉で、私がこの間彼女から宣戦布告のようなものを投げ掛けられた事を思い出した。
「本気で行く」と言っていたが、なにをするんだろう。チョコ渡すだけなら他の女子も同じことをしている。慎悟にチョコレートを渡す女の子たちは気持ちの大きさに差はあれど、みんな本気で渡していると思うんだ。加納ガールズに至ってはいつだって本気だ。
慎悟はフレンドリーな質ではない。そんな相手に軽い気持ちでチョコレートを渡すって子は中々いないと思う。
「二階堂様の贈り物はお受け取りになったのに、私のは受け取らないなんて真似はなさらないでしょう?」
「……」
そう言われると断れないよね。そんな事言わなくても慎悟は受け取ってくれると思うんだけど…
慎悟がちらりとこちらを気にするように見てきたが、私は別に止めてないから貰えばいいじゃない。
私には止める資格がないんだから。
「良かったじゃん、ありがたく貰ってきなよ」
私はそう声をかけるしかないでしょ?
なんで私に気を遣うんだよ。真面目だな慎悟は。
……ホント私と慎悟ってなんなんだろ。
傍から見たら私は慎悟の想いを利用して振り回す悪女に見えるのであろうか。
「えぇー? いいの? エリカちゃん」
クリスマスパーティの時のようにまた私の不興を買いたいのかこの人は。私は二宮さんを無視して食事を進めた。
そういえば加納ガールズはもう慎悟へバレンタインのチョコを渡したのだろうか? …私が慎悟にカレーを提供したことをケチつけられませんように…
■□■
その日は幹先生の勉強会はナシで家で勉強することにしていた。教室を出ると、廊下の隅っこには丸山さんがいた。彼女は紙袋とカバンを持ってソワソワしている。慎悟を待っているんだな。
…彼女は積極的ですごいな。私は初恋の人に彼女がいた時点で諦めていたし、エリカちゃんになってからは色々と諦めモードだ。丸山さんは自分の体で生きているからそんなエネルギーが出るのだろうか。…彼女との違いは、私が亡者だからかなぁ…
「二階堂さん」
「…なにも受け取らないぞ」
感傷に浸っていた私の背後から声を掛けてきたのは、毎度おなじみ上杉である。
今年は待ち伏せもなかったし、呼出しもなかった。何もないであろうと思っていたけどもそうでもなかった。
「そう言うと思った。ところで二階堂さん、僕と一緒に勉強しない?」
「しなーい」
「成績を上げたいんでしょ? 僕は君の力になろうと思って提案しているんだけどな?」
「やだ」
てっきりバレンタインギフトを渡しに来たのかと思ったら、上杉は勉強会のお誘いをしてきた。勿論お断りだ。どういう風の吹き回しか。
私は奴から逃げるべく、早歩きで廊下を逃走する。後ろから上杉が着いてきている気配がしているけど、ここにいたら慎悟が助けに入ってくるに違いない。そうなれば丸山さんの計画が水の泡になってしまうだろう。
丸山さんが慎悟に…というのはちょっとモヤモヤするけど…邪魔する形になるのは私が嫌だ。なのであの場から離れた。
後ろのストーカーは曲者だけど、靴を履き替えて駐車場までダッシュすれば問題ないはずである。
私は急いで靴を履き替えようと下駄箱の扉を開けたのだが、そこには見知らぬ箱が入っていた。
手作り感満載のピンクの包装紙に包まれた箱。ラッピング技術がなくてみすぼらしく見えるそれ…私はそれに見覚えがあった。
「……」
「あれ、なにその汚い箱」
「…追いつきやがったか…」
その箱を差し出したであろう人物のことを思い出していると、横から上杉の野郎が口出してきた。
私はその箱を鞄に押し込むと、靴を履き替えてスタートダッシュを切った。後ろで上杉が「ちょっと」とボヤいている声なんて無視だ無視。私は生徒の間をすり抜けて逃げ…いや、駆けていく。
よぉし! このまま入門ゲートを通過してそして…
「エリカさん!」
駐車場まで走って向かうつもりだったけど、入門ゲートを通過した私に声をかける人物の登場で私はまたもや足止めを食らった。
「良かった。まだ学校にいらしたんですね」
私を呼び止めたのは以前お見合いをした相手で、現在お友達関係である西園寺さんだ。今年高校3年の彼は来年度から大学進学のはずなのだが…私服姿の彼がそこにいた。
そもそも何故ここにいるんだろうか。
「…西園寺さん、受験は?」
「あぁ、もう大学は決まっているので大丈夫ですよ。学校も自由登校に入っているんです。ご心配ありがとうございます」
「そうだったんですね。合格おめでとうございます」
だから余裕だったのね。
…私も本来は今年卒業で、その後は依里のように実業団に入る予定(希望)だったのになぁ…
「連絡もなしに急に押しかけてすみません。エリカさんにこれを渡したくて…」
西園寺さんはそう言って、大きな紙袋を差し出してきた。私はなにも考えずにそれを受け取り、中身を覗き込むと花が入っていた。しかも鉢植えだ。
紙袋から鉢を取り出して、顔を近づけてみると、その花が何の花なのかすぐにわかった。
「…エリカ…?」
「ジャノメエリカっていう花なんです。ご存知ですか? 今日はバレンタインなのでなにかを贈りたくて…そうしたらあなたと同じ名前の花を見つけたのです」
「…ありがとうございます」
その花を見た時、エリカちゃんを連想した。私はエリカちゃんの事を片時も忘れたことはない。
何故あの転生の扉の前でエリカちゃんを説得して現世に戻してあげられなかったのだろうと何度も後悔した。宝生氏に未練があると泣きわめく彼女とじっくり会話すれば彼女を理解させることが出来たかもしれないのに。
私の名前はエリカではない。
体の持ち主の名前がエリカなだけで、今の私にとってその名前は個体識別するための記号にほかならない。本物のエリカちゃんは転生の輪に入ってしまってもういない。
笑としての私は死んだはずなのに、私がエリカという名前で生きなくてはならなくて…もうめちゃくちゃだ…
私はエリカちゃんだけどエリカちゃんじゃない。その現状が今更悲しくなってしまった。
だけど貰ったものはありがたい。一生懸命考えてくれたのであろう。私は笑顔を作って西園寺さんにお礼を言った。
「ありがとうございます。お返しはホワイトデーでもいいですか?」
「それなんですが、よろしければまた食事に行きませんか?」
「え…」
この体はエリカちゃんの体なのに好き勝手動いていいのだろうか。西園寺さんと、となると家同士の話になるのではないかと迷いが生まれた。
ちょっと前の私なら快諾していたはずなのに、今の私は自分の行動に自信が持てない。
「…親に、聞いてみてもいいですか?」
「勿論です。連絡お待ちしていますね。それじゃ僕はこれで」
曖昧な私の返事に対して西園寺さんは爽やかに了承してくれた。
私は彼が手を振って去っていくのを、手を振り返して見送っていた。
エリカの鉢植えをギュッと抱きしめたまま。
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