30 / 55
運命の相手と言われても、困ります。
私、初恋の人にまた恋をしたみたいです。
しおりを挟む裁判が終わり、ベラトリクス嬢が修道院に送られたその翌日。
王子から今後について話がしたいからと部屋に呼び出された。
何の話をされるんだろうかとドキドキしながら王子の居室へ向かっていると、侍女を引き連れた令嬢とすれ違った。その人は3人目の花嫁候補だった令嬢だ。よそ行きの服装をしていたので、これからお出かけかなと想像しながら、道を空けて頭を下げると彼女は私の前で足を止めた。
それでベラトリクス嬢の事を思い出してぞわっとした。
「最後まで残るなんて本当にしぶといわね、さすが運命の相手ってところかしら」
その言葉にどきっとする。
そんなこと言われましても。他のお嬢様たちは自分が撒いた種によって自爆して脱落しただけじゃないですか……私がしぶといとかそういう問題じゃないと思う。
「あの女に狙われてここまで耐えられている人、はじめて見たわ。……ステファン殿下が一人の女性にここまで熱中している姿もね」
彼女はぽつりとつぶやく。
「最初からわかっていたわ。ステファン殿下の視線が誰に向いてるかってことくらい」
「え」
ここで出てきた王子の名前に私が顔をあげると、がっかりした表情を浮かべた令嬢が私を見つめてため息を吐き出していた。
「気に入らないけど、ここにいても無駄そうだわ。私は今日でお城を辞します」
「それって」
「花の命は短いのよ。切り替えていい男を捕まえて見せるわ。あなたが貴族入りしたらまたどこかで会うかもしれないわね……じゃ、私はこれで」
その人は私に意地悪をするために立ち止まったわけじゃなかったようだ。ちょっと恨み節を吐き捨てたかっただけみたいで、そのまま振り返ることなく立ち去ってしまった。
ベラトリクス嬢に隠れて存在感がない人だったけど、あの候補の中で一番無害だった令嬢だったのかも。……彼女は純粋に王子のことを想っていて、花嫁候補に名乗りをあげたのかな。そう考えるとなんか複雑な気持ちになった。
令嬢を見送った後に向かった執務室で王子と顔を合わせたので、その事を話すと彼は何となしに言った。
「ヘーゼルダインの裁判があった前日に、彼女から花嫁候補辞退を申し出てきたんだ」
あっさり言われたそれに私はカッと目を見開いた。
「辞退できるんですか!? 私てっきり出来ないものかと思っていました!」
何度か辞退したいと意思表示していたけど、すべて王子に睨まれて封殺されてたから、私には辞退する権限がないのだと思っていたのに!
「させないよ」
ぎらりと王子の瞳が光る。彼の睨みに耐性が出来ていたはずなのに私はぎくりと身を強張らせた。
もーまたそうやって睨むしー…
「私は君を花嫁にする。そう決めていた」
対面の席に座っていた王子はゆっくり立ち上がった。テーブルの端を横切ってソファに座る私の前に立つ。そのまますっと膝を曲げ、床に片膝をつけると私の左手を恭しく持ち上げた。その動作には無駄がない。
思わず見惚れていたけど、王子様に膝をつかせてしまったことに私は青ざめた。
だけど彼は私の焦りなど知らんぷりで、手の甲に口づけを落としてきたのだ。柔らかい唇が皮膚に直接当たる感触に、自分の頬が燃えるように熱くなった。
王子の翡翠色の瞳がちらりと上目遣いに伺って来る。
私はどんな反応をしたらいいのか分からず、ドキドキ暴れる心臓と上昇しつづける熱に翻弄されていた。
彼はどこからかキラリと輝くものを取り出して、それを私の指にそっと嵌めた。──以前宝石商にオーダーしていたペアリングの片割れだ。
「やっと指輪が出来上がったんだ。それに、やっと準備を終えられた」
王子はこの日を待っていたと言いたそうに晴々とした笑顔を浮かべていた。……準備が終わったってどういうことなんだろう。
「約束しただろう、大人になったら君に求婚すると」
彼の発言に、忘れたはずの遠く幼い日の約束を思い出した。
私は彼の名前も顔も覚えていない。
もしかして、私の初恋の人は彼だったの?
確かに彼は金色の髪を持っていた。
だけど体が細くて青白くて、今の殿下のように剣を振ることも、私を軽々と抱き上げることも出来ないくらい体が弱い人だった。
あぁでも、その翡翠の瞳を私は憶えている。
私の大切な思い出、初恋の彼。
こんな側にいたのに、私は気付かなかったのか。
彼はこれまでに何度も私に手掛かりを与えつづけてくれた。それなのに私は……。
「これまでずっと、君に相応しい男になろうとその一心で頑張ってきた。それなのに国の決まりで王族はもれなく占いによって結婚相手を決められると言われ、落ち込んでいた私の前に捜し求めていた君が現れたんだ」
運命の相手占いのあったあの日、最後の足掻きで会場内に私がいないかを探していたそうだ。だけどどこにも初恋の彼女はいない。
がっかりしながら貴族令嬢たちが座る特別席に視線を移したら──いた。
私の顔を一目見た瞬間気づいたのだという。
側にはブロムステッド男爵夫妻。私がブロムステッドの縁者であると憶えていたこともあり、私の髪の色が昔と違っていてもすぐに【レオ】だとわかった彼はバルコニーから私の名を呼んだのだという。
「だから魔女殿が言い当てた運命の相手が君だとわかったときは嬉しかった」
「でも、あの時私のことものすごく睨んでたじゃないですか」
嬉しかった風には全く見えなかったぞ。
あれは誰がどう見ても、気に入らないと腹を立てているようにしか思えなかった。
私の反論に王子はむっとした顔をする。
「君が私のことを忘れるからだろう。しかも花嫁候補辞退の言葉を口にしそうだったからつい」
……つまり、私があれ以上余計なことを言わないように目で圧力をかけていたと仰るの?
「その後も平民だから身に余ると訴えるし、私の前ではいつも萎縮してるし」
「殿下が睨むからですよ、会う度に睨んできたでしょ」
どこの世界に王子を前にして堂々としていられる平民がいるっていうんだ。いたとしたらその人はよほどのアホか、もしくは命知らずだぞ。普通の神経を持った人間が王族相手に畏怖を抱くのは当然じゃないか。
この際なので散々睨まれたことに文句を付けると、彼はなぜか頬を赤らめて恥ずかしそうに目をそらしていた。
反応がおかしくて私は思わず怪訝な顔をしてしまう。
「それは……君があまりにも美しく成長したから目が離せなかったんだよ」
どの口が言うんですか。美しいの代名詞に言われたくない。
鏡で自分の顔を毎日見ている癖に、そんな……
「悪いけど、君を逃がす気は毛頭ないのだよ」
跪いた体勢から立ち上がった王子は私の隣に座ると、両手を握りしめてきた。……手をつないで一緒に走ったときは同じくらいの大きさだったのに、今じゃこんなに違う。
昔の彼との共通点を見つけ出せずに寂しく感じていると、王子は私に顔を近づけて瞳を覗き込んできた。
「レオーネ・クアドラ嬢、私と結婚してください」
改めてされたプロポーズに私は困惑してしまった。
思えば、彼は最初からこれまでもずっと私を花嫁にする口ぶりだった。
私はこの求婚に「わかりました、あなたと結婚します」と頷いていいものなのだろうか。
私の戸惑いを察したのだろう。王子は目を細めて私を軽く睨んできた。
「約束は違えさせないよ」
私はその約束を信じなかったのに?
「私、あなたのこと忘れていたんですよ」
約束のことは覚えていても、守られないと思っていた。彼の顔も名前も忘れてしまった薄情な女なんだぞ。
律儀に約束を守ろうとしてくれるその気持ちは嬉しいけど、でも…
「私が覚えていた。それに私はまた君に恋をした。それで充分だ」
彼は私の頬に手を伸ばし、優しくそっと撫でてきた。それがくすぐったくて身じろぐと、鼻の頭にキスを落としてきた。
「……君が思うより、私は君に夢中なんだよ、かわいいレオ」
至近距離から見つめられながら囁かれた私は、息を止めて彼を見つめていた。
ななな何を言っているんだこの人は……!
口説き文句に動揺した私は目線をあちこちにさまよわせて、冷静さを保とうとしたのだが、王子はそれを許してはくれなかった。
「目をそらさないで、レオーネ。返事を」
息のかかる距離まで顔を近づけられ、私はいっぱいいっぱいだった。ここぞとばかりに迫ってくるのやめて。心臓が爆発しそうです。
「あ、あのでも、私との身分差が」
私が言いたいのはそれ。
いくら占いで決まったとは言え、身分違いの結婚は何かを失う覚悟じゃないと出来ないんだ。私との未来を選ぶ代わりに、ステファン王子は今の地位を失うこともあるかもしれない。王族の皆さんが良くても、貴族たちは許してくれないんじゃないかな。
私はずっと同じことを訴えてきた。
それなのに王子はそんなこと些末事だとまともに取り合ってくれなくて。
でもね、身分差ってものはそれだけ障害なんだよ。私のせいで王子が大変な目に遭うことは望んでいないんだ。もう少しじっくり考えないと……
言葉を封じるかのようにむちゅっと唇を塞がれ、噛み締めていた唇を開けるように舌でノックされた私は頭で考えるよりも先に体が反応して彼の舌を出迎えていた。
あぁダメだ、キスをされると小難しいことを何も考えられなくなる。熱い舌で口の中を掻き混ぜてねっとり愛撫され、私の息は荒くなる。熱くて苦しい。
なのに彼の舌をもっと味わいたくて自分からも吸い付いた。
文句を吐き出せないくらい激しい口づけ。幼い日に交わした可愛らしいキスとは違う。
そうだ。私も彼も、もう子どもじゃないんだ。
熱い唇が離れて、空気に晒された濡れた口元がひんやりした。ぽやんとした頭で彼を見上げると、王子は欲を含んだ瞳で私を見つめていた。
ずっとこの目で睨まれてると思ってたけど、それは私の思い違いだったのかな……
「身分なんてものは高位貴族の養女になってから嫁げばいいだけさ。君の大叔母上のようにね」
再びキスをされそうな気配がしたので、私は彼の胸を押し返して止めた。お預けを喰らった彼はちょっとむっとしていたが、今ここで聞きたいことがあるのだ。
「……私でいいんですか?」
「君じゃなきゃ意味がない」
「私を選んだことで、失うものがあったとしても?」
私の両親の結婚はみんなに祝福されたものじゃなかった。後ろ指をさされたし、失ったものも多かったと聞く。
それを知っていた私は、彼が後悔しないかが気になっていた。
だけど王子はなんだそんなことかと笑っていた。
「私は平民になったとしても食うに困らないように手に職をつけているんだ。だから君とならどこでだって生きていけるよ」
いろんな可能性を考えて動いて来たという王子。
なんという頼もしい発言なのか。
私は返事をしようとしたけど、嬉しくて先に涙が零れてきてしまい、くぐもった声が出てきてしまった。だから返事の代わりに彼に抱きつくことで表現した。
「愛しているよ、レオーネ」
彼の愛の言葉に私は何度も頷いた。
──不思議だな、私も彼じゃなきゃだめな気がしてきた。
私は初恋の人にまた恋をしていたようだ。
31
お気に入りに追加
198
あなたにおすすめの小説
このたび、あこがれ騎士さまの妻になりました。
若松だんご
恋愛
「リリー。アナタ、結婚なさい」
それは、ある日突然、おつかえする王妃さまからくだされた命令。
まるで、「そこの髪飾りと取って」とか、「窓を開けてちょうだい」みたいなノリで発せられた。
お相手は、王妃さまのかつての乳兄弟で護衛騎士、エディル・ロードリックさま。
わたしのあこがれの騎士さま。
だけど、ちょっと待って!! 結婚だなんて、いくらなんでもそれはイキナリすぎるっ!!
「アナタたちならお似合いだと思うんだけど?」
そう思うのは、王妃さまだけですよ、絶対。
「試しに、二人で暮らしなさい。これは命令です」
なーんて、王妃さまの命令で、エディルさまの妻(仮)になったわたし。
あこがれの騎士さまと一つ屋根の下だなんてっ!!
わたし、どうなっちゃうのっ!? 妻(仮)ライフ、ドキドキしすぎで心臓がもたないっ!!
大好きな旦那様はどうやら聖女様のことがお好きなようです
古堂すいう
恋愛
祖父から溺愛され我儘に育った公爵令嬢セレーネは、婚約者である皇子から衆目の中、突如婚約破棄を言い渡される。
皇子の横にはセレーネが嫌う男爵令嬢の姿があった。
他人から冷たい視線を浴びたことなどないセレーネに戸惑うばかり、そんな彼女に所有財産没収の命が下されようとしたその時。
救いの手を差し伸べたのは神官長──エルゲンだった。
セレーネは、エルゲンと婚姻を結んだ当初「穏やかで誰にでも微笑むつまらない人」だという印象をもっていたけれど、共に生活する内に徐々に彼の人柄に惹かれていく。
だけれど彼には想い人が出来てしまったようで──…。
「今度はわたくしが恩を返すべきなんですわ!」
今まで自分のことばかりだったセレーネは、初めて人のために何かしたいと思い立ち、大好きな旦那様のために奮闘するのだが──…。
ゆるふわな可愛い系男子の旦那様は怒らせてはいけません
下菊みこと
恋愛
年下のゆるふわ可愛い系男子な旦那様と、そんな旦那様に愛されて心を癒した奥様のイチャイチャのお話。
旦那様はちょっとだけ裏表が激しいけど愛情は本物です。
ご都合主義の短いSSで、ちょっとだけざまぁもあるかも?
小説家になろう様でも投稿しています。
中将閣下は御下賜品となった令嬢を溺愛する
cyaru
恋愛
幼い頃から仲睦まじいと言われてきた侯爵令息クラウドと侯爵令嬢のセレティア。
18歳となりそろそろ婚約かと思われていたが、長引く隣国との戦争に少年兵士としてクラウドが徴兵されてしまった。
帰りを待ち続けるが、22歳になったある日クラウドの戦死が告げられた。
泣き崩れるセレティアだったが、ほどなくして戦争が終わる。敗戦したのである。
戦勝国の国王は好色王としても有名で王女を差し出せと通達があったが王女は逃げた所を衛兵に斬り殺されてしまう。仕方なく高位貴族の令嬢があてがわれる事になったが次々に純潔を婚約者や、急遽婚約者を立ててしまう他の貴族たち。選ばれてしまったセレティアは貢物として隣国へ送られた。
奴隷のような扱いを受けるのだろうと思っていたが、豪華な部屋に通され、好色王と言われた王には一途に愛する王妃がいた。
セレティアは武功を挙げた将兵に下賜されるために呼ばれたのだった。
そしてその将兵は‥‥。
※作品の都合上、うわぁと思うような残酷なシーンがございます。
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※頑張って更新します。
「お前を愛するつもりはない」な仮面の騎士様と結婚しました~でも白い結婚のはずなのに溺愛してきます!~
卯月ミント
恋愛
「お前を愛するつもりはない」
絵を描くのが趣味の侯爵令嬢ソールーナは、仮面の英雄騎士リュクレスと結婚した。
だが初夜で「お前を愛するつもりはない」なんて言われてしまい……。
ソールーナだって好きでもないのにした結婚である。二人はお互いカタチだけの夫婦となろう、とその夜は取り決めたのだが。
なのに「キスしないと出られない部屋」に閉じ込められて!?
「目を閉じてくれるか?」「えっ?」「仮面とるから……」
書き溜めがある内は、1日1~話更新します
それ以降の更新は、ある程度書き溜めてからの投稿となります
*仮面の俺様ナルシスト騎士×絵描き熱中令嬢の溺愛ラブコメです。
*ゆるふわ異世界ファンタジー設定です。
*コメディ強めです。
*hotランキング14位行きました!お読みいただき&お気に入り登録していただきまして、本当にありがとうございます!
あなたに忘れられない人がいても――公爵家のご令息と契約結婚する運びとなりました!――
おうぎまちこ(あきたこまち)
恋愛
※1/1アメリアとシャーロックの長女ルイーズの恋物語「【R18】犬猿の仲の幼馴染は嘘の婚約者」が完結しましたので、ルイーズ誕生のエピソードを追加しています。
※R18版はムーンライトノベルス様にございます。本作品は、同名作品からR18箇所をR15表現に抑え、加筆修正したものになります。R15に※、ムーンライト様にはR18後日談2話あり。
元は令嬢だったが、現在はお針子として働くアメリア。彼女はある日突然、公爵家の三男シャーロックに求婚される。ナイトの称号を持つ元軍人の彼は、社交界で浮名を流す有名な人物だ。
破産寸前だった父は、彼の申し出を二つ返事で受け入れてしまい、アメリアはシャーロックと婚約することに。
だが、シャーロック本人からは、愛があって求婚したわけではないと言われてしまう。とは言え、なんだかんだで優しくて溺愛してくる彼に、だんだんと心惹かれていくアメリア。
初夜以外では手をつけられずに悩んでいたある時、自分とよく似た女性マーガレットとシャーロックが仲睦まじく映る写真を見つけてしまい――?
「私は彼女の代わりなの――? それとも――」
昔失くした恋人を忘れられない青年と、元気と健康が取り柄の元令嬢が、契約結婚を通して愛を育んでいく物語。
※全13話(1話を2〜4分割して投稿)
【完結】騎士団長の旦那様は小さくて年下な私がお好みではないようです
大森 樹
恋愛
貧乏令嬢のヴィヴィアンヌと公爵家の嫡男で騎士団長のランドルフは、お互いの親の思惑によって結婚が決まった。
「俺は子どもみたいな女は好きではない」
ヴィヴィアンヌは十八歳で、ランドルフは三十歳。
ヴィヴィアンヌは背が低く、ランドルフは背が高い。
ヴィヴィアンヌは貧乏で、ランドルフは金持ち。
何もかもが違う二人。彼の好みの女性とは真逆のヴィヴィアンヌだったが、お金の恩があるためなんとか彼の妻になろうと奮闘する。そんな中ランドルフはぶっきらぼうで冷たいが、とろこどころに優しさを見せてきて……!?
貧乏令嬢×不器用な騎士の年の差ラブストーリーです。必ずハッピーエンドにします。
新婚なのに旦那様と会えません〜公爵夫人は宮廷魔術師〜
秋月乃衣
恋愛
ルクセイア公爵家の美形当主アレクセルの元に、嫁ぐこととなった宮廷魔術師シルヴィア。
宮廷魔術師を辞めたくないシルヴィアにとって、仕事は続けたままで良いとの好条件。
だけど新婚なのに旦那様に中々会えず、すれ違い結婚生活。旦那様には愛人がいるという噂も!?
※魔法のある特殊な世界なので公爵夫人がお仕事しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる