9 / 77
なりきれなくて
しおりを挟む
どうするんですか!クリス様!
「アリア。服を着替えましょう。」
「は!?」
「こんなこともあろうかとあなたの服はいつでもここにありますから。ドレスにしますか?ワンピースにしますか?」
「いえ、コンタクトと眼鏡をつけて髪を結びます。」
「ステラに会えるチャンスですよ?ラインがまだ時間稼ぎしてくれてます。」
ステラに会える。。
私の秘密を知ってるのは王族とベルトン家。今はライン様が私を隠そうと努力してくれている。
「わかりました。そのワンピースに着替えます。とはいえ、アリーナはどうするんですか?」
「裏口から帰ったそれでいいんです。」
「まぁ、それもそうですね。」
思えば、なぜ生徒会室に更衣室があるのだろう。
ガラッ。
「これ、全部?」
「はい。アリアの服ですよ。」
お、驚くのは後にしよう。今はとりあえずステラとライン様を受け入れなければ。
私はサイズぴったりのワンピースに手を通し、エマの見よう見まねで髪を編む。
「クリス様。準備オーケーです。」
「はい。ステラ。入ってもいいですよ。ラインもどうぞ。」
「ぼ、僕はもう行くよ。ステラ嬢、ごゆっくり。」
あ、ライン様いっちゃった。
「感謝致します。ライン様。クリス様!鍵をあけてくださらない?」
ガチャ。
「はい。どうぞ?」
その声でステラは扉に手をかけた。
久しぶりに対等に話せる。それにはワクワクしていた。
「失礼致します。」
「どうぞ。ステラ。」
長い礼から顔をあげたステラは私を凝視した。
「あ、アリア様?」
「ひ、久しぶりね。ステラ。」
「アリア様ですわ!本物なのですね!お会いできて私、幸せでございます!」
学校でたまに会ってるけど。そんなことは言えない。
「ステラも元気そうでなによりよ。」
「あの、アリア様?学校にいらっしゃると言うのに私に教えてくれないのはなぜですか?」
「それは、その。」
「アリアは僕の婚約者ですので、ステラに伝える義務はありませんからね。」
「婚約者だからなんだと言うのです?私は!アリア様の一番の親友ですわ!クリス様なんかにアリア様を渡しませんから!」
と、こんな感じで揉め始めた。
「ちょっ!ステラ。もうダメよ?」
「アリア様!私のことも構っていただきありがとうございます!」
「構ってるんじゃないの。私が、ステラと一緒に居たいだけ。」
「アリア様!このステラ。アリア様のことずっとお慕いしております!一番の親友ですわ!」
「ありがとう!すごく嬉しいわ!」
「...もう、仕方ないですね。みんなでお茶しましょうか。」
クリス様はやれやれとばかりに呟いた。
「さすがですわ、クリス様。一割の優しさ発揮ですわね。」
「一割ってどういうことです?ステラ。」
「アリア様のいとおしさに嫌なことでも受け入れたんだなって感じますわ。」
「は、はぁ?」
「そんなことよりアリア様!茶葉はこれでよろしいですか?昔から大好きなメーカーですわよ?」
「うん!それにする!」
私は楽しくお茶をみんなで飲んでいた。そして、すごく大切なことを忘れていることに私はまだ気づいていない。
生徒会室前
セシルside
ステラとクリス王子。そして、アリア姉様がこの中にいる。なぜそんなことになっているんだ。
アリア姉様は庶民棟の報告をしに行っただけなのに!!
このままじゃ、アリア姉様貴族棟やみつきになるじゃん!僕だけ置いてきぼりとか許さないからね!!
眼鏡を外して。
ウィッグとって。
コンコンコン。
「アリア姉様。庶民の散歩をしたいっていってたよね?僕準備万端なんだけと帰らないの?」
きっとアリア姉様は今ごろ目的を思い出しただろう。ここに婚約破棄の話をしに来てることを。
「そ、そろそろ帰るわね。」
「まだ返しませんわよ。アリア様。」
「僕のアリアはいつまでもここに居ていいんですよ。」
そして。僕は察した。
今日はきっと遅くまで帰れない。
「アリア姉様、先帰ってるよ?」
「う、うん。」
今日の僕は厳しめでいく。
見捨てるからねアリア姉様。
だってさ、、誘うなら僕も誘ってくれれば良かったのにぃ!
「シスコンな僕にあまりにもひどい仕打ちだ!アリア姉様!!」
僕は無意識に空に向かって叫んでいた。
「おい、なんでここにいるんだ?庶民棟の服着て。」
「え?か、カルム?」
「ああ、そうだけど?セシル、今天に向かって叫んでたよな。シスコンって。傑作なんだけど。」
聞かれていたのか。しかも、カルムに。アリア姉様の男友達として僕らの関係も良好だ。つまり、お友達に。
「く、黒歴史じゃん!」
「ははは、もとからそんな感じだろ。」
「て、てか、カルムこそ。なんでここに?」
「アリアが来てるって聞いたからな。来たんだよ。そしたら、セシルが叫んでたってわけ。」
「カルムもなんだね。アリア姉様をよろしく頼むよ。。」
「そんなこと言わないで!セシルも行けばいいじゃねぇかよ!」
僕も結局部屋へと入っていった。
アリア姉様は謎のドレスアップを遂げていた。もう考えることはやめよう。
「カルム!久しぶりね!!」
「久しぶりだな、アリア!」
「セシルもいらっしゃい。」
「アリア姉様随分と楽しげだね。」
「久しぶりの友達だから!嬉しくて!」
学校で正体隠して会ってるのに?
まぁ、会ってるってもステラだけだし。カルムとはたまたまがなきゃ会えないか。そのときのステラは全然違う様子だからね。
「なら、いいけどさ。」
「セシル様も久しぶりですわね。まだ、シスコンやってらっしゃるとは。」
「カルム、それ以上アリアに近付かないでください。」
「クリス様、酷いです。再会に嫉妬しなくても!」
「あなたは1番危険ですからね。」
「うわぁ、圧力。助けろ、アリア~。」
「ふふ、私の助けなんか乞わなくても!カルムなら行けるわよ!」
「頑張ってくださいまし、カルム。腹の中真っ黒な王子に一矢報いるのです!」
アリア姉様楽しそう。
でも、わかってる?この関わりこそが僕たちが庶民になりきれない理由だって。
本当に庶民になりたいなら、すべて捨てるんだよ。アリア姉様。
「アリア。服を着替えましょう。」
「は!?」
「こんなこともあろうかとあなたの服はいつでもここにありますから。ドレスにしますか?ワンピースにしますか?」
「いえ、コンタクトと眼鏡をつけて髪を結びます。」
「ステラに会えるチャンスですよ?ラインがまだ時間稼ぎしてくれてます。」
ステラに会える。。
私の秘密を知ってるのは王族とベルトン家。今はライン様が私を隠そうと努力してくれている。
「わかりました。そのワンピースに着替えます。とはいえ、アリーナはどうするんですか?」
「裏口から帰ったそれでいいんです。」
「まぁ、それもそうですね。」
思えば、なぜ生徒会室に更衣室があるのだろう。
ガラッ。
「これ、全部?」
「はい。アリアの服ですよ。」
お、驚くのは後にしよう。今はとりあえずステラとライン様を受け入れなければ。
私はサイズぴったりのワンピースに手を通し、エマの見よう見まねで髪を編む。
「クリス様。準備オーケーです。」
「はい。ステラ。入ってもいいですよ。ラインもどうぞ。」
「ぼ、僕はもう行くよ。ステラ嬢、ごゆっくり。」
あ、ライン様いっちゃった。
「感謝致します。ライン様。クリス様!鍵をあけてくださらない?」
ガチャ。
「はい。どうぞ?」
その声でステラは扉に手をかけた。
久しぶりに対等に話せる。それにはワクワクしていた。
「失礼致します。」
「どうぞ。ステラ。」
長い礼から顔をあげたステラは私を凝視した。
「あ、アリア様?」
「ひ、久しぶりね。ステラ。」
「アリア様ですわ!本物なのですね!お会いできて私、幸せでございます!」
学校でたまに会ってるけど。そんなことは言えない。
「ステラも元気そうでなによりよ。」
「あの、アリア様?学校にいらっしゃると言うのに私に教えてくれないのはなぜですか?」
「それは、その。」
「アリアは僕の婚約者ですので、ステラに伝える義務はありませんからね。」
「婚約者だからなんだと言うのです?私は!アリア様の一番の親友ですわ!クリス様なんかにアリア様を渡しませんから!」
と、こんな感じで揉め始めた。
「ちょっ!ステラ。もうダメよ?」
「アリア様!私のことも構っていただきありがとうございます!」
「構ってるんじゃないの。私が、ステラと一緒に居たいだけ。」
「アリア様!このステラ。アリア様のことずっとお慕いしております!一番の親友ですわ!」
「ありがとう!すごく嬉しいわ!」
「...もう、仕方ないですね。みんなでお茶しましょうか。」
クリス様はやれやれとばかりに呟いた。
「さすがですわ、クリス様。一割の優しさ発揮ですわね。」
「一割ってどういうことです?ステラ。」
「アリア様のいとおしさに嫌なことでも受け入れたんだなって感じますわ。」
「は、はぁ?」
「そんなことよりアリア様!茶葉はこれでよろしいですか?昔から大好きなメーカーですわよ?」
「うん!それにする!」
私は楽しくお茶をみんなで飲んでいた。そして、すごく大切なことを忘れていることに私はまだ気づいていない。
生徒会室前
セシルside
ステラとクリス王子。そして、アリア姉様がこの中にいる。なぜそんなことになっているんだ。
アリア姉様は庶民棟の報告をしに行っただけなのに!!
このままじゃ、アリア姉様貴族棟やみつきになるじゃん!僕だけ置いてきぼりとか許さないからね!!
眼鏡を外して。
ウィッグとって。
コンコンコン。
「アリア姉様。庶民の散歩をしたいっていってたよね?僕準備万端なんだけと帰らないの?」
きっとアリア姉様は今ごろ目的を思い出しただろう。ここに婚約破棄の話をしに来てることを。
「そ、そろそろ帰るわね。」
「まだ返しませんわよ。アリア様。」
「僕のアリアはいつまでもここに居ていいんですよ。」
そして。僕は察した。
今日はきっと遅くまで帰れない。
「アリア姉様、先帰ってるよ?」
「う、うん。」
今日の僕は厳しめでいく。
見捨てるからねアリア姉様。
だってさ、、誘うなら僕も誘ってくれれば良かったのにぃ!
「シスコンな僕にあまりにもひどい仕打ちだ!アリア姉様!!」
僕は無意識に空に向かって叫んでいた。
「おい、なんでここにいるんだ?庶民棟の服着て。」
「え?か、カルム?」
「ああ、そうだけど?セシル、今天に向かって叫んでたよな。シスコンって。傑作なんだけど。」
聞かれていたのか。しかも、カルムに。アリア姉様の男友達として僕らの関係も良好だ。つまり、お友達に。
「く、黒歴史じゃん!」
「ははは、もとからそんな感じだろ。」
「て、てか、カルムこそ。なんでここに?」
「アリアが来てるって聞いたからな。来たんだよ。そしたら、セシルが叫んでたってわけ。」
「カルムもなんだね。アリア姉様をよろしく頼むよ。。」
「そんなこと言わないで!セシルも行けばいいじゃねぇかよ!」
僕も結局部屋へと入っていった。
アリア姉様は謎のドレスアップを遂げていた。もう考えることはやめよう。
「カルム!久しぶりね!!」
「久しぶりだな、アリア!」
「セシルもいらっしゃい。」
「アリア姉様随分と楽しげだね。」
「久しぶりの友達だから!嬉しくて!」
学校で正体隠して会ってるのに?
まぁ、会ってるってもステラだけだし。カルムとはたまたまがなきゃ会えないか。そのときのステラは全然違う様子だからね。
「なら、いいけどさ。」
「セシル様も久しぶりですわね。まだ、シスコンやってらっしゃるとは。」
「カルム、それ以上アリアに近付かないでください。」
「クリス様、酷いです。再会に嫉妬しなくても!」
「あなたは1番危険ですからね。」
「うわぁ、圧力。助けろ、アリア~。」
「ふふ、私の助けなんか乞わなくても!カルムなら行けるわよ!」
「頑張ってくださいまし、カルム。腹の中真っ黒な王子に一矢報いるのです!」
アリア姉様楽しそう。
でも、わかってる?この関わりこそが僕たちが庶民になりきれない理由だって。
本当に庶民になりたいなら、すべて捨てるんだよ。アリア姉様。
0
お気に入りに追加
58
あなたにおすすめの小説
【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。
五月ふう
恋愛
リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。
「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」
今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。
「そう……。」
マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。
明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。
リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。
「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」
ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。
「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」
「ちっ……」
ポールは顔をしかめて舌打ちをした。
「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」
ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。
だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。
二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。
「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」
殿下には既に奥様がいらっしゃる様なので私は消える事にします
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のアナスタシアは、毒を盛られて3年間眠り続けていた。そして3年後目を覚ますと、婚約者で王太子のルイスは親友のマルモットと結婚していた。さらに自分を毒殺した犯人は、家族以上に信頼していた、専属メイドのリーナだと聞かされる。
真実を知ったアナスタシアは、深いショックを受ける。追い打ちをかける様に、家族からは役立たずと罵られ、ルイスからは側室として迎える準備をしていると告げられた。
そして輿入れ前日、マルモットから恐ろしい真実を聞かされたアナスタシアは、生きる希望を失い、着の身着のまま屋敷から逃げ出したのだが…
7万文字くらいのお話です。
よろしくお願いいたしますm(__)m
妹の事が好きだと冗談を言った王太子殿下。妹は王太子殿下が欲しいと言っていたし、本当に冗談なの?
田太 優
恋愛
婚約者である王太子殿下から妹のことが好きだったと言われ、婚約破棄を告げられた。
受け入れた私に焦ったのか、王太子殿下は冗談だと言った。
妹は昔から王太子殿下の婚約者になりたいと望んでいた。
今でもまだその気持ちがあるようだし、王太子殿下の言葉を信じていいのだろうか。
…そもそも冗談でも言って良いことと悪いことがある。
だから私は婚約破棄を受け入れた。
それなのに必死になる王太子殿下。
【完結】愛も信頼も壊れて消えた
miniko
恋愛
「悪女だって噂はどうやら本当だったようね」
王女殿下は私の婚約者の腕にベッタリと絡み付き、嘲笑を浮かべながら私を貶めた。
無表情で吊り目がちな私は、子供の頃から他人に誤解される事が多かった。
だからと言って、悪女呼ばわりされる筋合いなどないのだが・・・。
婚約者は私を庇う事も、王女殿下を振り払うこともせず、困った様な顔をしている。
私は彼の事が好きだった。
優しい人だと思っていた。
だけど───。
彼の態度を見ている内に、私の心の奥で何か大切な物が音を立てて壊れた気がした。
※感想欄はネタバレ配慮しておりません。ご注意下さい。
【完結】亡き冷遇妃がのこしたもの〜王の後悔〜
なか
恋愛
「セレリナ妃が、自死されました」
静寂をかき消す、衛兵の報告。
瞬間、周囲の視線がたった一人に注がれる。
コリウス王国の国王––レオン・コリウス。
彼は正妃セレリナの死を告げる報告に、ただ一言呟く。
「構わん」……と。
周囲から突き刺さるような睨みを受けても、彼は気にしない。
これは……彼が望んだ結末であるからだ。
しかし彼は知らない。
この日を境にセレリナが残したものを知り、後悔に苛まれていくことを。
王妃セレリナ。
彼女に消えて欲しかったのは……
いったい誰か?
◇◇◇
序盤はシリアスです。
楽しんでいただけるとうれしいです。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
【12話完結】私はイジメられた側ですが。国のため、貴方のために王妃修行に努めていたら、婚約破棄を告げられ、友人に裏切られました。
西東友一
恋愛
国のため、貴方のため。
私は厳しい王妃修行に努めてまいりました。
それなのに第一王子である貴方が開いた舞踏会で、「この俺、次期国王である第一王子エドワード・ヴィクトールは伯爵令嬢のメリー・アナラシアと婚約破棄する」
と宣言されるなんて・・・
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる