ジャック・イン・東京

文月獅狼

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第七話 部室

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 僕は部室に行った。すると花美がいた。

「あれ、休むんじゃなかったの?」

 僕は事情を花美に伝えた。

「ふ~ん。霧崎くんもやっぱり夜更かしするんだね(意味深)」

「……」

「でもまあ副部長命令なら仕方ないね。せっかくだから何か描いていけば?」

「起きてなお時間があったらね」

「えっ、それってどういう……」

 そこまで聞いてから僕は机の上に頭を伏せて寝た。



 午後二時三十分。

「ねぇ。私そろそろ帰るけど霧崎くんどうするの。まだ寝てる?それとも帰る?」

 僕は重い瞼を仕方なく持ち上げた。花美がそこにいる。あれ?まだ寝てるのかな?でも腕がジンジンしてきた。

「……ホッタイモイジッタナ」

「えっ?なんて?」

「……今何時?」

 すると花美は腕時計を見た。

「二時三十二分」

 …腕が痛い理由が分かった。一時間近くも腕を曲げていたからしびれたのだ。

「ねえ、どうするの?」

「……帰る」

「じゃあ部室のカギ返しに行くのどっちか決めよう。ホイッ、じゃんけんポン」

 彼女がいつも最初に出すのはいつもグーだ。それを知っていた僕はわざとチョキを出した。

「やったあ、霧崎君の負け~。じゃあ鍵頼んだ」

「へいへい」

 僕は立ち上がった。

「鍵かけるからとっとと出てってくれ」

「はぁ~い」

 そう言って彼女は去っていった。そういえば他のやつを見なかったな。先に帰ったのかな。でも俺が入ってきたとき他に誰かいたっけ。

……とりあえず鍵かけよう。そう思い僕は鍵を閉めて職員室に向かった。
 
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