ソレイユの秘密

あとがき

◆ 作者の反省を長々と書いているだけなので、読み飛ばしてOKです。

◆ ネタバレ含むので本編を読んでいない方はご注意ください。






　この度は、現代恋愛 ショートショート集『ソレイユの秘密』をお読み下さり、ありがとうございました！ 

　登場人物＆設定さえ確認すれば、あとはどのお話からでも読むことができます！と謳っていた通り１話で一区切りの短いお話ばかりでしたが、お楽しみ頂けていたら嬉しいです♪




　さて、まず中身のお話から。


　今回は色んな小ネタ・小話を書いてみたいと思いまして、バリエーションを楽しむためにあえて全然違う３組のカップルでお話を書いてみました。

　例えば年齢。蜜愛パラドクスの湊と菜摘（以下：蜜愛）は『年下×年上』、純愛リフレインの千里と葵（以下：純愛）は『年上×年下』、嘘愛スパイラルの彩斗と深月（以下：嘘愛）は『同い年』の設定でした。

　そして仕事。蜜愛は同じ会社の先輩と後輩なので『家でも仕事でも一緒』、純愛は２人が全然関係ない仕事をしているので『家でのみ一緒』、嘘愛は彩斗が芸能人で、深月の店に行けば仕事中も会えるので『基本は家でのみ一緒だけど、お互いが仕事をしている姿も見れる』という設定です。

　そんな感じで色んな要素を盛り込んでいたので、本当に色んなパターンのお話を書くことが出来ました♪ 読んで下さってる方はナンダコレ状態だったかもしれませんが、書く方は楽しかったです。究極の自己満……申し訳ありません(^^;)笑


　単純に恋愛小説の設定としては蜜愛が１番プレーンでした。秘密の社内恋愛！ 私が大好きな設定です。年下の恋人を溺愛して（されて）いることに照れまくっている菜摘のために、長編の『社長、それは忘れて下さい！』よりも秘密の社内恋愛感は強くしておきました。二律背反パラドクスというタイトルは『バレたくない』のに『バラしてしまいたい』というお互いの心の葛藤からきています。湊には今後も菜摘を振り回して、ときどきは振り回されて欲しいですね～

　きっと読む人を１番選ぶ設定だろうな、と思ったのが純愛です。ヒロインの葵が障がい者＆母が毒親というかなりセンシティブな設定でしたが、本人たちは驚くほどバカップル。秘密感も１番薄いので、普通に２人で出かける描写もありました。そういえば本編で触れるのすっかり忘れてたんですが、この２人実は童貞＆処女でお互いがはじめての相手なので、悪いコトを覚えてしまったかのようにエロに貪欲……特に葵。３つのお話の中で１番えっちシーンが多かったです。何を繰り返しリフレインしてるんだ、っていう（笑）

　私が書いてて１番楽しかったのが嘘愛。今まで書いた長編小説をお読み下さった方はうっすら感じてるかもしれませんが、私、基本的にカップルとして完成された２人よりも、くっつきそうでくっつかない両片思い同士のお話の方が好きなんです～。なので嘘愛の２人もそんな感じで、予定話数書き終わるのも嘘愛が１番早かったです。この２人は、唯一えっちどころかキスさえしてませんでした。２回ほど未遂がありましたが(笑) 本当は深月が寝てるときに彩斗は何かしてるんじゃないかー？ と思いながら書いていましたが、あれで彩斗はけっこう紳士です。





　さて、小説的なお話をしますと。


　今回は、だらだらと長く書くことだけは絶対にしないぞ、2,000～3,500字の範囲内から１文字だって出ないよーにする！と心に誓って書いてたので、実際3,500字オーバーすることはなかったんですが……

　ただ、アルファポリスさんは漢字２文字にルビ３文字を入力すると11文字としてカウントされる仕様なので、６人全員が出てくるとルビだけでオーバーしそうになることが多々。総じて蜜愛が文字数ギリギリパターン多くて、いま確認したら『王子の愛猫とクリスタルレンズ』は文字数が3,499字(！)でした。かなりギリギリ攻めてますね（笑）

　文字数以外だと、今回はいろんな視点・人称のお話を書いてみよう！ という挑戦もしています。普段お話を書くときは三人称ばかりで書いてるのですが、今回は一人称のお話もちらほらと。私の中では難易度としては

　女性三人称 → 男性三人称 → 女性一人称 → 男性一人称

　だったので、今回は全部書いてみようと思って色々試したんですが、途中で男性三人称えっち有というNew！がやってきてしまったので(純愛の『純情可憐に見えますか？』ですね)、難易度は

　女性三人称 → 女性三人称えっち有 → 男性三人称 → 女性一人称 → 男性一人称 → 男性三人称えっち有

　になりました。となると次は一人称えっち有パターンがやってくるわけですが、私には男が最中になに考えてんのかまではわかんないゾ！ 流石にこれだけは絶対書けないゾ！ という結論に辿り着きました。女性一人称えっち有パターンはそのうち頑張って挑戦するかもしれませんが……。人生とは諸行無常ナリ……


　で、今までのあとがきで毎回死にそうになっていたプロット問題。

　今回試しに3,000字前後のお話にちゃんとプロット書いてみたんですが、開始1,200字でプロットから逸脱しました。

　Oh……

　いや、長編だとまた違う何かがあるかもしれないです。し。

　ということで今回は早々に諦めました(笑)が、次のお話はちゃんとプロット書いた上で本編書き出します。今、既に書いてるんですが、確かに文字数のコントロールはしやすいです。あとはちゃんとこの通りに進んでくれるのか……

　が……頑張ります！

　それと、今回はタイトルをつける練習もしていました。私、タイトルつけるのホント苦手で……今までの長編は「１話」「２話」という書き方だったので自分でもどこ読んでいるのかわからなくなってたんです……致命的！

　でも今回はショートショートで１つ１つが繋がってなかったので、毎回タイトル付けるという意味ではとても良い練習になりました。良いタイトル付けられているのかどうかは自信ないですが…。次回からは長編でもちゃんとタイトルつきます。自分でもわかりやすいです。





　といったところで、現代恋愛ショートショート集『ソレイユの秘密』は一旦、完結になります。

　とりあえず１回、終了します。でもまたお話を追加する可能性があります。というのも、今回は夏シーズンに書いたので、冬シーズンのイベントに関する小話が全然書けてないんですよ。

　恋人たちのイベントといえばクリスマス、正月、バレンタイン、ホワイトデーと冬から春にかけてが１番楽しいというのに！ そこに関する小ネタも沢山書きたい！ と思ってるので、今後お話を追加するかもしれません。と一応宣言しておきます。

　もっと言うと、実は『蜜愛』も『純愛』も『嘘愛』も、設定と頭の中の構想だけで言えば８～12万文字の長編を書けるだけのバックストーリーは考えてあるんです。

　今は他に書きたい長編があるので全く予定は立っていないんですが、もしかしたら忘れた頃にこの３つのお話のどれかを長編小説にして書くかもしれません。

　特に嘘愛なんかすごい中途半端な感じなので、本当は長編で書きたいところです。といいつつ、余力があれば３つ全部書くかもしれませんが…(笑) もし優先的にこの長編が読みたい、というご希望がある方いらっしゃいましたら是非教えて下さい☆  前向きどころが前のめりで検討します(笑)


　さて次のお話は10月上旬に公開・連載開始予定です。こちらのお話はファンタジー世界が舞台で、とある国の王子様と魔女に呪いをかけられた伯爵令嬢の恋のお話になります。初のファンタジー！とはいえ剣と魔法でばちばち戦うようなお話ではなく、ただの恋愛小説なので、ご興味がある方はぜひ覗いてやってください☆

　現代恋愛がお好みの方は、更に次の長編小説までお待ち頂けると嬉しいです。こちらはスパダリ御曹司系のお話で、クリスマスシーズンに合わせて執筆していくので、11月中旬～下旬に公開・連載開始する予定です。

　という宣伝までちゃんと書いておきますね(笑) また機会がありましたらソレイユの住人のお話もよろしくお願いします♪ この度はお読み下さって本当にありがとうございました☆*°



　2020.9.21.　紺乃 藍