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第2部

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空気が動くのを感じて目を開けると、オレたちを覗き込む四つの目があった。

「わっ」
「シッ。キラピカが起きます」

唇に指を当てられ息を止める。

「何処にも見当たらないと思ったら2人してこんなところで昼寝してたんだな」

オオキミくんはそう言いながら、広げっぱなしだった本を本棚仕舞う。

「なんかキラピカくんの寝顔見てたら釣られた」
「ふふっ、それわかります」

イチゴくんは気持ちよさそうに眠るキラピカくんの頭を撫でる。

「キラピカは俺が運ぶ」
「うん、頼むね。僕は歩夢先輩を」
「オレは別にーーぃひっ」

キラピカくんが頭をモゾモゾ動かした衝撃に悲鳴を上げそうになった。
あれ、オレの足、ちょっとの刺激で飛び上がりそうなくらいビリビリしてうまく動かない。
オオキミくんはオレのことを気にすることなくキラピカくんを抱き上げる。

「ずっとキラピカに膝枕していたから痺れたんですよ。運びますから少し我慢して下さい」
「えっ……あっ」

膝裏に手を回され悲鳴を上げそうになって口を手で押さえる。
キラピカくんの頭をずっと乗せていた足は痺れが酷くてすぐに回復しそうにないため大人しく運ばれることにした。


「はぁ……キラピカが羨ましい」

オレを運ぶイチゴくんが突然深いため息をついた。

「えっ、何が?」
「僕、まだ歩夢先輩に膝枕してもらったことないのに、キラピカはあんな意図も簡単に堪のふっ」
「ちょっ……言い方っ」

思わずイチゴくんの頬っぺたを両手で挟んだ。
って、イチゴくん、何故ニヤける?

「ひゃって、しぇんぱひふんきゃなんらゃもん」

頬っぺたを挟まれて上手く喋れてないけど、何を言ってるかはなんかわかる。
恥ずかしくなってイチゴくんの頬っぺたから手を離して顔を隠すと、クスクスと笑われた。

「この国で歩夢先輩と過ごす時間はやっぱり楽しいです。あと数時間と考えると寂しいですね……」

小さくため息を吐くイチゴくんを指の隙間から覗くと窓の外を寂しそうに眺めていた。

「今回は淡雪くんもオレと一緒に帰るんだろ?」

顔を隠すのをやめて言い放つと目をまん丸にしてオレを見た。

「ふふっ、そうでしたね」

その笑顔はまだどこか寂しげだった。

__________________

だって、先輩ツンキャラなんだもん

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