結婚を前提に異世界にきてくれませんか?

むー

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第2部

2-16

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「で、相談って?」

着替えを済ませると、テーブルに肘をついてスマホを弄っている立川さんの向かいに座った。

「相談っていうか。可愛さん、まだ淡雪さんと仲直りしてないんですよね?」

おや?
イチゴくんの呼び方が「淡雪」さんになってる。
めっちゃ距離縮んでない?

「あー絶賛喧嘩中だね。はは……」

だって、あれ以来こっちから連絡してないし、イチゴくんからも連絡きてないし。

「最近、淡雪さん元気なくて……」
「ぁー、心配掛けてごめんね」

気まずそうに話す立川さんに頭を下げる。
落ち込んでるイチゴくんと一緒の仕事は気を遣って大変なんだろうな。

「だから、サキ思いついたんです。サキがお二人を仲直りさせてあげます。まずは可愛さん、淡雪さんとサキの3人のグループチャット作りましょう!それと、今週末3人で遊びましょう。サキいいとこ知ってますから連れてきますね。そうしたら淡雪さんともすぐ仲直りできますよ」

身を乗り出し目をギラ……キラキラ輝かせる立川さんに、テーブルを挟んでいるのに思わず仰け反って距離を取ってしまった。

「ぐ、グループ?」
「可愛さん、淡雪さんのチャットのID知ってますよね?サキのID今教えるのでそれでグループ作って下さいね」

更に身を乗り出されて、椅子ごと後ろに下がった。
この女子、なんか怖い。

「あー、でも、一応イチゴくんに確認してからでいい?」
「淡雪さんはいいって言ってましたよ」
「えっ、そうなの?」
「はい。可愛さんと早く仲直りしたいからって」

前にイチゴくんは親しい友人にも電話番号しか教えていないと言ってた。
大事な連絡が埋もれてしまわないように、って。
そんなイチゴくんの想いを……。
ぼんやり考えている間に立川さんはバッグからもう一台スマホを取り出すと、画面にQRコードを表示させてオレに見せた。
オレは促されるようにポケットからスマホを取り出した。

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