95 / 99
第95話 アクティーたちとの再会
しおりを挟む
俺はビアンカの真剣な質問へ返答する。
『はっきりと断言は出来ないが、これらの資料を見る限りは不可能ではないと思う。
だけど、それにはかなりの苦痛が伴うことになるかもしれない…
半端な覚悟では出来ない…それこそ先日の実験の時と同レベルの痛みが襲うかもしれない。。
それでも興味はあるか?』
『勿論興味はあるわ!あの時と同レベルの痛みってのは怖いけどね…でもどうするの?』
『今のビアンカの体の中には、ダイヤウルフの核といわれる存在が全部で6つ結合してるみたいなんだ。そのうちの4つは手足の付け根の部分なので、比較的ビアンカに覚悟さえ持てば取り除くことは出来ると思う。この時の痛みは俺のスキルで気持ちよく変化させることは出来ると思う。
しかし、それを取ってしまうと、おそらくはビアンカの体はまたより人間に近い形へと作り変えられ始めるはずだ。その時は、俺のスキルで痛みを取るとその影響でビアンカの体にどんな影響を与えるか予想出来ないから、体が作り替えられる痛みはビアンカ自身に耐えてもらうしかない。
この時に伴う苦痛のレベルは予測できないので、実験の時と変わらないものだという最悪の覚悟を持って臨むべきだと思う。』
『なるほど…そういう苦痛なのね!それなら、喜んで耐えることが出来そうだわ!…だって、元に戻ってるってことを確認できる痛みなんでしょ?』
『ただ全部取り除く訳ではないから、どの程度変化するかは予想も出来ない。最悪…何の変化もない恐れすらある。。それでも挑戦をするかを決めるのはビアンカに任せる。
俺は挑戦をするにしろ、しないにしろ、ビアンカの体へ一番負担のない形で行えるよう様々な準備だけはしておこうと思う。』
『答えを待つ必要はないわ…私はアランの準備が出来次第挑戦をするわ!それを戸惑う程度の決意なら、こんな自分勝手なことにアランを巻き込んだりしないわ!!』
こうして、俺はビアンカのオペモドキの準備に奮闘した。具体的にいうと、まずはエリーの尻尾で丸薬を作ること。
次に、体に巻き付けるベルトのようなアクセサリーを大量に作った。といっても、ただの布を巻き付けて大きさに合わせてボタンで固定する程度の簡単なものだ。
そんなものを何に使うかというと、付与で大量の「回復速度」を付け、オペの時に胴体部分に巻き付けておこうと思ったのだ。止血の速度も上がり、出血自体減るだろう。効果は微々たるものかもしれないが、思い付く限り少しでも危険を減らすための努力をしているのだ。
そして最後にビアンカの体自体を調べることだ。何だかんだで、今の状態の詳細を調べてないのだ。
顔はやはり狼に変わってしまっている。人間の耳はなくなり代わりに犬耳が頭の上に出来ている。髪の色だけでなく、瞳の色も以前とは違い銀色に変わっていた。
体もよく調べると殆ど全身に毛が生えていた。手足には肉球まで出来ており、爪も人間のものに比べると尖ったものになっていた。
『手の肉球柔らかくて気持ちいいな?それにお腹側の毛は、毛質は柔らかくてさわり心地も悪くない。しかも、胸の毛だけは薄めで何だか強調されていてかなりエロいな…』
『ちょっと!?体の状態を調べるためっていうから、裸で協力してるのに、何だか趣旨が変わってない?』
『ごめんごめん…つい脱線してしまった。
今度は体の中を調べてみようと思う…といっても出来るかは分からないんだけど。。』
俺がしようとしているのは、アーガイア鉱山で出会った「リアム」がしていたことへの挑戦だ。リアムは、俺に気の使い方を教える際に、気の流れを見ることで人の体の状態を把握していたのだ。もし俺にもそれが可能ならば、ビアンカと同化している核の場所が正確に分かるかもしれないと思ったのだ。
3時間ビアンカに触り続けた結果だが、俺に出来たのはビアンカに何となく気が流れてることが分かる程度。とても、治療に役立てられるレベルではなかった。
『やっぱり俺には無理っぽいな…全く分からないや。。』
俺に思い付く限りの準備など、この程度のものだ。丸1日もあれば準備出来てしまった。
しかし、まだオペは行わない。
早ければ明日辺り、アクティーたちが追い付いてもおかしくないので、今日アクセサリー作りに必要な布やボタンを買いに行くついでに、バルマの街の門番に俺たちが元帝国の砦にいることを伝言を頼んだのだ。
到着を待つ理由は、オペの際には、アクティーの手伝いもあった方がより安全性が増すと思ったのだ。
この俺の予想はいい意味で覆された。その夜、部屋でビアンカと談笑していると、兵士がやってきてアクティーたちの到着の報告を受けたのだ。直ぐに部屋に連れて来てもらうことにした。
『アクティー!ギル!早かったな!?』
『アラン!アランとビアンカが心配だったから、急いだのよ!ギルがよく頑張ってくれたわ。殆ど御者を引き受けてくれていたのよ。』
『そうだったのか。ギルありがとう!よくみんなを連れて来てくれた。』
『いえ、僕に出来ることをしたまでです。アラン様に、また会えて嬉しいです。』
『やっとダーリンに追い付いたにゃ♪』
ましろはそういうと、俺の服の中に移動していった。
『ところで、ビアンカはどうなったの?』
アクティーが詰め寄る。
『ビアンカは…今は命の危険はないんだが、大変な状況はまだ脱してないんだ。。』
『えっ?どういうこと!?大怪我でもしたの?』
『違うんだ。ビアンカは、帝国の人体実験に巻き込まれて、モンスターと一体化してしまったんだ。見た目は、ウエアウルフに似ている状態になっている。姿以外は、ビアンカそのものだから安心していい!』
いきなり姿を見せるとびっくりさせると思って、ビアンカは隣の部屋で待たせている。
『どういうこと?何故そんな訳の分からない状況に??』
『後は実際に見てもらった後に説明するよ。』
俺は一度部屋を出て、ビアンカを連れてくる。
『アクティー久しぶりね!』
『っ!!本当にビアンカなの!?何故そんな姿に…』
アクティーは、ビアンカを今の姿を見て絶句してしまった。
『さっきも言ったが、帝国のグロクテス博士って奴の恐ろしい実験のせいだ。人間とモンスターを1つにする実験を行ってる奴だ。王国の囚人が、帝国へ運ばれていたのはこの実験の素材にするつもりだったようだ。
ビアンカを救出するために、俺が奴の秘密基地へ乗り込んだとき、既にビアンカにはモンスターの結合がされており、俺の目の前でビアンカはこの姿になったんだ。』
『そうだったの…でも、そんなことが可能だなんて恐ろしいわね?帝国の技術はそんなにも進んでるの?』
『それはちょっと違うのかもしれない。帝国の技術というよりは、グロクテス博士個人の技術が抜きん出てるだけで、他の人間には真似のしようがないと思うよ。
奴は、「科学者」という特殊なジョブを持ち、「結合」というスキルを利用して、本来合わさることの出来ないものでも無理やり1つにすることが出来るらしい…この実験も奴のスキルの実験と言っても過言ではない内容なんだ。』
『そうなのね…ビアンカを元に戻すことは出来ないの?あのままではあまりにも酷い…』
『完全に元に戻すには、グロクテス博士の協力が不可欠だ!しかし、奴の研究レポートを発見し、読み解いたことで、今よりは、かなり人間の体に戻すことが出来るんではないかと思っているんだ。
今俺たちは、正にその準備をしていたんだ。アクティーにもそのための協力をお願いしたい。』
『勿論協力するわ!私に出来ることがあるなら、何でも言って!!』
こうして、俺たちはビアンカのオペに挑む事となったのだ。
『はっきりと断言は出来ないが、これらの資料を見る限りは不可能ではないと思う。
だけど、それにはかなりの苦痛が伴うことになるかもしれない…
半端な覚悟では出来ない…それこそ先日の実験の時と同レベルの痛みが襲うかもしれない。。
それでも興味はあるか?』
『勿論興味はあるわ!あの時と同レベルの痛みってのは怖いけどね…でもどうするの?』
『今のビアンカの体の中には、ダイヤウルフの核といわれる存在が全部で6つ結合してるみたいなんだ。そのうちの4つは手足の付け根の部分なので、比較的ビアンカに覚悟さえ持てば取り除くことは出来ると思う。この時の痛みは俺のスキルで気持ちよく変化させることは出来ると思う。
しかし、それを取ってしまうと、おそらくはビアンカの体はまたより人間に近い形へと作り変えられ始めるはずだ。その時は、俺のスキルで痛みを取るとその影響でビアンカの体にどんな影響を与えるか予想出来ないから、体が作り替えられる痛みはビアンカ自身に耐えてもらうしかない。
この時に伴う苦痛のレベルは予測できないので、実験の時と変わらないものだという最悪の覚悟を持って臨むべきだと思う。』
『なるほど…そういう苦痛なのね!それなら、喜んで耐えることが出来そうだわ!…だって、元に戻ってるってことを確認できる痛みなんでしょ?』
『ただ全部取り除く訳ではないから、どの程度変化するかは予想も出来ない。最悪…何の変化もない恐れすらある。。それでも挑戦をするかを決めるのはビアンカに任せる。
俺は挑戦をするにしろ、しないにしろ、ビアンカの体へ一番負担のない形で行えるよう様々な準備だけはしておこうと思う。』
『答えを待つ必要はないわ…私はアランの準備が出来次第挑戦をするわ!それを戸惑う程度の決意なら、こんな自分勝手なことにアランを巻き込んだりしないわ!!』
こうして、俺はビアンカのオペモドキの準備に奮闘した。具体的にいうと、まずはエリーの尻尾で丸薬を作ること。
次に、体に巻き付けるベルトのようなアクセサリーを大量に作った。といっても、ただの布を巻き付けて大きさに合わせてボタンで固定する程度の簡単なものだ。
そんなものを何に使うかというと、付与で大量の「回復速度」を付け、オペの時に胴体部分に巻き付けておこうと思ったのだ。止血の速度も上がり、出血自体減るだろう。効果は微々たるものかもしれないが、思い付く限り少しでも危険を減らすための努力をしているのだ。
そして最後にビアンカの体自体を調べることだ。何だかんだで、今の状態の詳細を調べてないのだ。
顔はやはり狼に変わってしまっている。人間の耳はなくなり代わりに犬耳が頭の上に出来ている。髪の色だけでなく、瞳の色も以前とは違い銀色に変わっていた。
体もよく調べると殆ど全身に毛が生えていた。手足には肉球まで出来ており、爪も人間のものに比べると尖ったものになっていた。
『手の肉球柔らかくて気持ちいいな?それにお腹側の毛は、毛質は柔らかくてさわり心地も悪くない。しかも、胸の毛だけは薄めで何だか強調されていてかなりエロいな…』
『ちょっと!?体の状態を調べるためっていうから、裸で協力してるのに、何だか趣旨が変わってない?』
『ごめんごめん…つい脱線してしまった。
今度は体の中を調べてみようと思う…といっても出来るかは分からないんだけど。。』
俺がしようとしているのは、アーガイア鉱山で出会った「リアム」がしていたことへの挑戦だ。リアムは、俺に気の使い方を教える際に、気の流れを見ることで人の体の状態を把握していたのだ。もし俺にもそれが可能ならば、ビアンカと同化している核の場所が正確に分かるかもしれないと思ったのだ。
3時間ビアンカに触り続けた結果だが、俺に出来たのはビアンカに何となく気が流れてることが分かる程度。とても、治療に役立てられるレベルではなかった。
『やっぱり俺には無理っぽいな…全く分からないや。。』
俺に思い付く限りの準備など、この程度のものだ。丸1日もあれば準備出来てしまった。
しかし、まだオペは行わない。
早ければ明日辺り、アクティーたちが追い付いてもおかしくないので、今日アクセサリー作りに必要な布やボタンを買いに行くついでに、バルマの街の門番に俺たちが元帝国の砦にいることを伝言を頼んだのだ。
到着を待つ理由は、オペの際には、アクティーの手伝いもあった方がより安全性が増すと思ったのだ。
この俺の予想はいい意味で覆された。その夜、部屋でビアンカと談笑していると、兵士がやってきてアクティーたちの到着の報告を受けたのだ。直ぐに部屋に連れて来てもらうことにした。
『アクティー!ギル!早かったな!?』
『アラン!アランとビアンカが心配だったから、急いだのよ!ギルがよく頑張ってくれたわ。殆ど御者を引き受けてくれていたのよ。』
『そうだったのか。ギルありがとう!よくみんなを連れて来てくれた。』
『いえ、僕に出来ることをしたまでです。アラン様に、また会えて嬉しいです。』
『やっとダーリンに追い付いたにゃ♪』
ましろはそういうと、俺の服の中に移動していった。
『ところで、ビアンカはどうなったの?』
アクティーが詰め寄る。
『ビアンカは…今は命の危険はないんだが、大変な状況はまだ脱してないんだ。。』
『えっ?どういうこと!?大怪我でもしたの?』
『違うんだ。ビアンカは、帝国の人体実験に巻き込まれて、モンスターと一体化してしまったんだ。見た目は、ウエアウルフに似ている状態になっている。姿以外は、ビアンカそのものだから安心していい!』
いきなり姿を見せるとびっくりさせると思って、ビアンカは隣の部屋で待たせている。
『どういうこと?何故そんな訳の分からない状況に??』
『後は実際に見てもらった後に説明するよ。』
俺は一度部屋を出て、ビアンカを連れてくる。
『アクティー久しぶりね!』
『っ!!本当にビアンカなの!?何故そんな姿に…』
アクティーは、ビアンカを今の姿を見て絶句してしまった。
『さっきも言ったが、帝国のグロクテス博士って奴の恐ろしい実験のせいだ。人間とモンスターを1つにする実験を行ってる奴だ。王国の囚人が、帝国へ運ばれていたのはこの実験の素材にするつもりだったようだ。
ビアンカを救出するために、俺が奴の秘密基地へ乗り込んだとき、既にビアンカにはモンスターの結合がされており、俺の目の前でビアンカはこの姿になったんだ。』
『そうだったの…でも、そんなことが可能だなんて恐ろしいわね?帝国の技術はそんなにも進んでるの?』
『それはちょっと違うのかもしれない。帝国の技術というよりは、グロクテス博士個人の技術が抜きん出てるだけで、他の人間には真似のしようがないと思うよ。
奴は、「科学者」という特殊なジョブを持ち、「結合」というスキルを利用して、本来合わさることの出来ないものでも無理やり1つにすることが出来るらしい…この実験も奴のスキルの実験と言っても過言ではない内容なんだ。』
『そうなのね…ビアンカを元に戻すことは出来ないの?あのままではあまりにも酷い…』
『完全に元に戻すには、グロクテス博士の協力が不可欠だ!しかし、奴の研究レポートを発見し、読み解いたことで、今よりは、かなり人間の体に戻すことが出来るんではないかと思っているんだ。
今俺たちは、正にその準備をしていたんだ。アクティーにもそのための協力をお願いしたい。』
『勿論協力するわ!私に出来ることがあるなら、何でも言って!!』
こうして、俺たちはビアンカのオペに挑む事となったのだ。
0
お気に入りに追加
226
あなたにおすすめの小説
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
【完結】義妹とやらが現れましたが認めません。〜断罪劇の次世代たち〜
福田 杜季
ファンタジー
侯爵令嬢のセシリアのもとに、ある日突然、義妹だという少女が現れた。
彼女はメリル。父親の友人であった彼女の父が不幸に見舞われ、親族に虐げられていたところを父が引き取ったらしい。
だがこの女、セシリアの父に欲しいものを買わせまくったり、人の婚約者に媚を打ったり、夜会で非常識な言動をくり返して顰蹙を買ったりと、どうしようもない。
「お義姉さま!」 . .
「姉などと呼ばないでください、メリルさん」
しかし、今はまだ辛抱のとき。
セシリアは来たるべき時へ向け、画策する。
──これは、20年前の断罪劇の続き。
喜劇がくり返されたとき、いま一度鉄槌は振り下ろされるのだ。
※ご指摘を受けて題名を変更しました。作者の見通しが甘くてご迷惑をおかけいたします。
旧題『義妹ができましたが大嫌いです。〜断罪劇の次世代たち〜』
※初投稿です。話に粗やご都合主義的な部分があるかもしれません。生あたたかい目で見守ってください。
※本編完結済みで、毎日1話ずつ投稿していきます。
ヤケになってドレスを脱いだら、なんだかえらい事になりました
杜野秋人
恋愛
「そなたとの婚約、今この場をもって破棄してくれる!」
王族専用の壇上から、立太子間近と言われる第一王子が、声高にそう叫んだ。それを、第一王子の婚約者アレクシアは黙って聞いていた。
第一王子は次々と、アレクシアの不行跡や不品行をあげつらい、容姿をけなし、彼女を責める。傍らに呼び寄せたアレクシアの異母妹が訴えるままに、鵜呑みにして信じ込んだのだろう。
確かに婚約してからの5年間、第一王子とは一度も会わなかったし手紙や贈り物のやり取りもしなかった。だがそれは「させてもらえなかった」が正しい。全ては母が死んだ後に乗り込んできた後妻と、その娘である異母妹の仕組んだことで、父がそれを許可したからこそそんな事がまかり通ったのだということに、第一王子は気付かないらしい。
唯一の味方だと信じていた第一王子までも、アレクシアの味方ではなくなった。
もう味方はいない。
誰への義理もない。
ならば、もうどうにでもなればいい。
アレクシアはスッと背筋を伸ばした。
そうして彼女が次に取った行動に、第一王子は驚愕することになる⸺!
◆虐げられてるドアマットヒロインって、見たら分かるじゃんね?って作品が最近多いので便乗してみました(笑)。
◆虐待を窺わせる描写が少しだけあるのでR15で。
◆ざまぁは二段階。いわゆるおまいう系のざまぁを含みます。
◆全8話、最終話だけ少し長めです。
恋愛は後半で、メインディッシュはざまぁでどうぞ。
◆片手間で書いたんで、主要人物以外の固有名詞はありません。どこの国とも設定してないんで悪しからず。
◆この作品はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆過去作のヒロインと本作主人公の名前が丸被りしてたので、名前を変更しています。(2024/09/03)
◆9/2、HOTランキング11→7位!ありがとうございます!
9/3、HOTランキング5位→3位!ありがとうございます!
転生幼女の怠惰なため息
(◉ɷ◉ )〈ぬこ〉
ファンタジー
ひとり残業中のアラフォー、清水 紗代(しみず さよ)。異世界の神のゴタゴタに巻き込まれ、アッという間に死亡…( ºωº )チーン…
紗世を幼い頃から見守ってきた座敷わらしズがガチギレ⁉💢
座敷わらしズが異世界の神を脅し…ε=o(´ロ`||)ゴホゴホッ説得して異世界での幼女生活スタートっ!!
もう何番煎じかわからない異世界幼女転生のご都合主義なお話です。
全くの初心者となりますので、よろしくお願いします。
作者は極度のとうふメンタルとなっております…
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる