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第19話 ゴブリンキング

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俺たちは、それからすぐ出発し、行きとは違いこまめに休息を取りながら村へ戻った。

流石に、エリスやイアンにあの15時間耐久強行軍は強制できない。予定より1日早く、出発したこともあり、予定通り出発から1週間で俺とビアンカは村へ戻ることとなった。


門の前ではいつものように、ガルフおじさんがのんびりと過ごしていた。

『よう!アランにビアンカ帰ったか!?思ったより早かったな?お前らのことだから、今夜遅くになるかと思ってたぞ!』

『ただいま!その予定だったんだけど、色々あってね…

親父に、お客さんを連れて来たんだ。それでちょっと早く帰ってきたんだ。』


『そうか!しかし、今親父さん村を出てるぞ!

近くにゴブリンの集落が見つかってな…今朝男衆で退治に向かったぞ。』


『またゴブリンが出たのか!?最近多いな…』

『そうね…上位種や稀少種が発生してなければいいけど…』

ビアンカの心配しているのは、モンスターの中でも稀に現れる通常の個体よりも強力な存在のことだ。

上位種とは、通常のゴブリンが進化した存在で、ゴブリンソード、ゴブリンソーサラー、ゴブリンジェネラル等様々な種類がいる。

稀少種とは、突然変異で生まれる存在で、見た目は普通のモンスターとほとんど変わらない。しかし、その肌の色が変色し、一番の特徴は、目の色だ。稀少種は必ず目が金色なのだ。


『そうだな…ただ待ってるのもつまらないし、エリスさんとイアンさんがよければ父のところへ行ってみませんか?』

『そうだな。アランも父君のことが心配であろう。私たちも微力ながら力になるぞ!』

俺たちは、ガルフおじさんに詳しい場所を聞き、すぐに向かった!場所は成人の儀の前日に俺らがゴブリンを退治したすぐ側だった。あの時のゴブリンも同じ群れだったのかもしれない。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『村長!俺がゴブリンの群れを見たのはこの辺りだ。』

『そうか!皆、いつゴブリンたちと出くわすか分からん!気を引き閉めて戦闘準備してくれ。』

アランの父を含む村の男5人は、昨日ゴブリンの群れが目撃されたため、森に討伐に来ていた。

通常ゴブリンの群れ程度ならば、大人5人は過剰戦力なのだが、昨日ここらでゴブリンの群れを見かけた際、上位種らしき個体を見たとの情報があった。

村長として、村人の安全のため念を入れて、これだけのメンバーを揃えたのだ。

『あちらに何かあるぞ!』

森の中にテントのような家が数多く広がっている。ゴブリンの集落であろう。


『見つからないよう木陰に身を隠して様子を伺う。』
村長の小声の指示が飛ぶ。

集落では、外で活動しているだけでも30匹は下らないゴブリンがいた。その一番奥の一際大きなテントの前には2匹の上位種の姿。

『ゴブリンジェネラル2匹が守っているだと!?あのテントにはまさか…ゴブリンキングがいるんじゃないのか?』

予想以上の大きな敵の規模に村長はどうするか悩んでいた。奇襲を掛ければ壊滅出来ないとは言わない。


しかし、一歩間違えばこちらが全滅…ここは、村にも王都にも近い場所。万が一俺らがこのまま全滅すれば下手をすれば王都にまで大きな被害になりかねない…


『撤退だ!…情報を持ち帰り、王都に討伐の依頼を出す!』

村長として、この判断は間違えていない。しかし、皆の心中は暗い。村のすぐ側にモンスターの棲みかがあり、村の代表として討伐に来たのに、ただ逃げ帰っているのだ。悔しくないわけがない…


暫く歩いていると、
『複数の気配が前方より近づいてくる。警戒しろ!』
狩人ジョブの村人が声を上げる。

『おーい!親父~!』
遠くから近づいてくるのは、自分の息子のアランに、その幼なじみのビアンカ、見たことない男女2人であった。

『アランにビアンカじゃないか!思ったより早く帰ってきたんだな!?修行は捗ったのか?』

『あー!思ってた以上に捗ったよ。

ちょっと親父に話があって早めに帰ってきたんだ!

そうしたら、ゴブリンがまた現れて親父たちが討伐に向かったって話だったんで、手伝おうと思って来たんだが、もう終わったみたいだな?』

『俺に話?それはそちらの2人と関係することか?

挨拶が遅れたが、俺はラトルという村の村長を勤めるパウロという。よろしく頼む!』


『私は、エリス・ローラン。こいつは、私の部下でイアンという。アランとビアンカには、ダンジョンで同じパーティーを組ませてもらい、とても世話になった。

そこで、私からアランのお父君に頼みがあって参った。

後程村に戻ったら、話を聞いて貰えると助かる。』


『貴族の方ですか?そんな人が俺やアランに頼みとは…』

この世界では名字があるのは、貴族か、大商人くらいだ。


『おい、アラン!』
小声で俺を近くに呼び寄せる。

『お前、いったい全体何をしでかしたんだ?貴族の方が直接来るなんて、よっぽどのことをして怒らせたんじゃないのか?それを親の俺に責任を取れっていうんじゃないだろうな?』

『ち、違うって!そんな険悪な雰囲気じゃなかっだろ?俺をなんだと思ってんだ!?』

『そうか、ならいい。ビアンカちゃんがついてくれたから大丈夫とは思ったんだが、お前のことだから心配したぞ!』

『俺だけ、どんだけ信用ないんだよ!!』

『ぷっ!あははは』
エリスが珍しく笑っている。

『途中から丸聞こえだったぞ!アランのところは親子仲良いのだな!羨ましい…』

『こんな馬鹿にされまくるのが羨ましいです?あまりお奨め出来ないですよ!』

『村に帰ってからか…

ゆっくり話を聞きたいのは山々なんだが、実は討伐しようとしていたゴブリンの集落にゴブリンジェネラル2匹が守るテントがあった。

おそらくゴブリンキングだ!

帰ったら、急ぎで王都に討伐の依頼を出さねばならん。

王都の安全にも関わる事案なので、出来れば話は明日にして貰いたい!』


『ゴブリンキングとゴブリンジェネラル!?こんな村の側にそんな上位種族がいるなんて…』

ビアンカが驚いている。


『話は分かった!パウロ殿がもし良ければ、このまま私たち4人でゴブリンキングを討伐しようと思うのだが、どうだろう?』

エリスの提案に、父も残りの村人も驚き戸惑っている。


『提案はとても嬉しいのだが、貴族のお嬢様を危険に晒す訳にはいかない。それにお2人の実力は知らないが、うちの息子とビアンカちゃんの実力では、態々死ににいくようなものだ。』

『それは1週間前までの2人の実力であろう!?今の2人の実力なら、ゴブリンキングぐらいなら何とでもなる。。それは私が保証しよう!

そして、私は賢者のジョブを持っている。先制の魔法攻撃だけでもかなりのモンスターを倒せると思うが…任せては貰えぬか?』

『け、賢者のジョブだと~!?伝説級のジョブじゃないか!なぜそんなお人が、そこまでしてくれるのです?』

『それだけ、アランとビアンカに世話になったということだ!それでは、任せて貰っても構わないな!?』


『こちらからお願いしたいくらいの話なんだが、1つだけ俺からも頼みがある。パーティーに俺だけでも入れて貰えないか?

村の長として、ただ任せることはできない!それにそんなに成長したというアランとビアンカちゃんの成長もみたいというのもある。』

『私は構わないが、他の者もよいか?

…反対はないようだ…では決まりだ!!』

エリス先導で話が決まった。


『俺からもちょっと頼みがあるんだが、少しいいか?俺は弓を使うんだが、ダンジョンで矢を全部使い果たしたままなんだ。良ければ矢を分けて貰えると助かる。』

イアンの願いは、村人の中にいた狩人のジョブを持つものからすぐに叶えられることとなった。

父親は村長として、残りの村人に指示を出す。


『もし万が一、明日の朝までに俺たちが村に戻らなかった場合は、王都に緊急の救難要請を出してくれ!』

『分かった!村長無理だけはしないでくれ。。』

『あー分かった。行ってくる!村で待っていてくれ。』



俺たち5人と1匹は、親父の案内でゴブリンの集落へ向かっていた。

『アラン本当に大丈夫なのか?ジョブを得たからといってもたった1週間でそんなに成長出来るとも思えんのだが…』

『うーん。どうなんだろ?

ステータスは確かにかなり上がったんだけど、他の人が凄かったから俺がそんなに成長したのかあまり実感はないんだよな…でも、まあ何とかやってみるよ。もしもの時は頼もしい相棒もいるしな♪』

『相棒?』

『あ~俺のペットになってくれたましろだ。こう見えてこの中で一番強いんだ!』
ましろが胸のとこから顔を出す。

『ましろだにゃん!ダーリンのお父さんに会えて嬉しいにゃー♪』

『!っお、おい!今の声!?そのネズミが喋ったのか?』

『あ~!ましろは喋れるネズミなんだ。凄いだろ?』

『もう…夢でもみてる気分だ。。どうやったら、1週間のレベル上げの間にそんな不思議なペットに出会い、賢者のジョブを持つ貴族の方と知り合うのだ!?』

『村長大丈夫ですよ!アランは強くなりましたよ。勿論私も。見ていて貰えれば分かりますから…』
ビアンカがフォローしてくれる。


『もうすぐゴブリンの集落だ!油断するな!!』

『まずは私が大きな魔法で先制し、敵を減らす。残ったモンスターを頼む!まあ、今まで通りの連携で問題ないはずだ!』
エリスは気負いなく言う。


俺たちは木陰に隠れながらゴブリンの集落に近づいた。

そこでエリスは詠唱を始める。

エリスの得意な竜巻の魔法が集落の中心に現れて、家、ゴブリン、食料、全てを飲み込んでいく。集落はたちまち大パニックと化す。

竜巻の被害から逃げ出すゴブリンには、イアンの弓矢が走り、魔法の効果が消える頃には、集落は廃墟のように変わり果てていた。

残っているゴブリンは20匹あまり…

その中、親父は口を大きく開けあんぐりして固まっていた。予想以上の魔法の威力に驚いたのだろう…


『こんなことしたのはどこのどいつだー!!』
生き残ったゴブリンの中から、一際立派な装備をした個体が怒りを露にし現れる。

『あれがゴブリンキングか?

アラン、ビアンカはゴブリンキングを頼む!イアンと私は、2人のフォローと残った雑魚の討伐。最後まで気を抜くな!』

エリスの指示が飛び、俺とビアンカは並んで、ゴブリンキングの下へ走る。


『途中遮るゴブリンは、俺が倒すから、ビアンカは上位種に意識を集中しろ!』

俺は、邪魔になりそうなゴブリンを俊敏と力任せに切り刻む。ビアンカはその間を通り、真っ直ぐとゴブリンキングに斬りかかる。

しかし、そうはさせまいと2匹のゴブリンジェネラルが、ゴブリンキングの前に飛び込んで、ビアンカの剣を防ごうとするが、ビアンカの渾身の一撃はそれを許さない。

手前のゴブリンジェネラルを剣ごと真っ二つに切り裂き絶命させる。

もう1匹のゴブリンジェネラルは、相棒を殺られたことに怒りの声を上げ、全力で斬った直後のビアンカを狙う。

 
勿論、俺がそんなことさせはしない。俺はゴブリンジェネラルの剣を左のナイフで流し、右のナイフで首を斬る。威力が足りず半分ほどしか切れなかったが、俺はそのまま首半分のゴブリンジェネラルを蹴飛ばし、こちらへ斬りかかろうとするゴブリンキングへぶつけた。

その硬直へ合わせて、イアンの速射がゴブリンキングの両目に刺さる。突然視界を奪われ、パニックになって剣を振り回すゴブリンキングにエリスのファイヤーアローが10本刺さり、容赦なく燃え尽きる。

俺は、すぐさま首半分になって倒れているゴブリンジェネラルの心臓をナイフで2度刺し、確実に絶命させる。その間にイアンとエリスの魔法で雑魚のゴブリンは全滅…


戦闘終了である。


戦闘開始から時間にして、10分にも満たない。結果は全員無傷。討ち漏らしなし。

完璧な大勝利である。


ただ1人アランの父だけは…未だに口をあんぐりさせたまま固まっていた。。

目の前で起きた光景が現実のものとは思えないのだ。


長い年月をかけて成長させたジョブレベルと熟練の経験を持つ大人5人でも全滅を覚悟しないと挑むことも出来ない相手に4人でも瞬殺。全く危なげすらない様子。


1週間前までのアランは器用に戦闘は行えるが、火力は少なく、爪が甘いとしかいいようのない油断だらけの戦闘スタイルだった。

しかし、今目の前で戦っていたアランの戦闘スタイルは、いくつもの死線を抜けた末に到達するような、油断もなく確実に戦闘をこなす玄人のものだった。


(一体この1週間でアランに何があったんだ!?まるで別人だ…)


『親父!親父!いつまでも呆けてないで、ルピー拾うの手伝ってくれよ!!』
俺は父に声を掛けるがなかなか反応がない…



『さっきの戦闘はなんなんだ!?どうやったら1週間でこんなに変わるんだ?』

ようやく父が動き出したと思ったら開口一番これだ…


『そんなに変わってたか?まあ、この1週間けっこう大変だったし、少しは成長出来たのかもな。』

『ルピーも集め終わったわ。村へ帰りましょう!』

ビアンカの言葉で親子の会話は終了し、村へ帰ることとなった。


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