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第2話
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「なるほど…そういうことか。」
俺は先程からステータス画面を念入りに調べていた。
分かったことは、各項目を意識して詳細を見たいと思うと細かい説明が出てくること。そしてその説明で分かったことは多数ある。
最初にステータスの画面を見たとき1つ疑問に思うことがあった。
レベルやジョブのような項目がないことだ。
俺の読んできた異世界の物語では大抵、職業やジョブのような自身の成長の傾向のようなものが予め設定されていることが多い。
そして魔物を倒したり、訓練をすることで必要な経験値を稼ぎ、そのレベルを上げていくことで強くなっていくというものだ。
ではこの世界ではどのようにして成長をしていくのかだが、ステータス画面の1番下に記載のあった[スキルポイント]という項目に答えがあった。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
スキルポイントとは、魔物を倒したり、スキルポイントを手に入れられる行為を行ったときに、その難易度に応じて得ることができる。1度ではスキルポイントにはならない行為も繰り返すことでスキルポイントを得ることもできる。
例 料理は1回ではポイントにはならないが、何度も繰り返すと1ポイントとなる。
そのポイントを使用して、各ステータスを伸ばしたり、既に入手しているスキルレベルを上げることができる。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
そして、どうやって新たなスキルや魔法を得ることができるのかも説明に書かれていた。
どうやら新たなスキルを得るにはいくつかの方法があり、1番分かりやすいのは経験や勉強をすること。
だから俺にはこれまでの経験でボクシングや柔道の経験があるので格闘のスキルを、弓道の経験から射撃のスキルを持っていたのだ。
同じように浩美も看護師の経験から、応急手当のスキルを手に入れていたようだ。
そして他にも、ステータスの数値やスキルレベルの組み合わせで新たなスキルを得ることができるようだ。
例としていくつかの基本的な組み合わせは記載があったのだが、その中には今の俺や浩美に取れるスキルは少ない。初期で持ってるスキルポイントは100ポイントのみなので、よくよく考えてから使用したいと思う。
これらの情報からこの世界でのレベルアップとは、スキルポイントをいかに多く取得するかということなのだ。そして、その振り方次第ではどのようなタイプの育成も可能なのだということが分かった。
現在は前衛か、中距離向きの物理職寄りの俺のステータスだが、これから魔力や魔法に関わるスキルばかりに振っていけば、攻撃タイプの魔法使いにでも回復タイプの魔法使いにでもなろうと思えばなれるということだ。
本当に魔法がある世界に来たのなら魔法を極めていくのも楽しそうだとは思うが、人には向き不向きがあることをこれまで様々な趣味をどれも真剣に取り組んできた経験から理解している。
目指すことができることと、本当に大成することは別なのだ。自分にあったスタイルを見つけ、その方向で育てていくのが1番良いだろう。
そして最後に、ユニークスキルについての説明だ。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
ユニークスキルとは、普通のスキルとは違い、誰にでも条件を満たせば覚えることのできるスキルではない。世界でその個人のみが覚えることのできる特別なスキルである。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
俺の場合は、玩具メーカーと玩具収納だ。
これらのスキルの内容はこんな感じだった。
玩具メーカー
MPを消費することで、スキルレベルに応じた大きさ迄の玩具を作成することができる。大きさはスキルレベル✕10センチ迄。
但し、使える素材は事前に登録されたものに限られる。
玩具収納
玩具メーカーで作成した玩具のみ収納できる倉庫。MPは消費しない。
収納容量は大きさに関係なく、スキルレベル✕100個迄。
俺のユニークスキルは仕事の影響を受けて決まったのだろうが、残念な話、異世界で魔物との戦闘にはそれほど役に立ちそうにはないものだった。
試しにスキルで何かを作ってみようと思い、小さなサイコロを作ろうとしたところ、目の前にこのような文字が浮かび上がってきた。
《素材が何も登録されておりません。作成するには素材を登録して下さい。》
「素材か…試しに何かを登録してみるか。」
俺は近くにあった空のペットボトルを手に持ち、何となくこうするのかな?と赴くままに行動してみた。
「素材登録!」
すると…ペットボトルは手の中に吸収され、消えてしまった。
その直後、先程と同じように目の前に文字が浮かび上がってきた。
《素材【ポリエチレンテレフタラート】を登録しました。》
「へー!素材っていうだけあって原材料から登録されるのか!便利だし、応用は効くかもしれないな!
しかし残念なのは、登録する際に素材として使ったものは消えてしまうことか。貴重なものは中々登録できないかもな…
どのくらいの量がないと登録できないかも試してみないといけないな。
それならその実験ついでにあらゆる素材を登録していくか!」
俺はそれから家中回り素材になりそうなものを片っ端から登録していった。勿論できる限り必要ないようなものを選んで素材として利用している。
「しかし、家ごと転移してくれたのは幸いだったのかもしれないな!こんな化学素材や合成樹脂なんかの素材、こっちの世界で存在するかすら怪しいもんな…」
色々と実験したところ、必要な素材の量は僅かな量で大丈夫だった。そして、登録するには量が足りなかった場合、同じ素材をもう1度少量追加で登録することで登録できることが分かった。つまりは素材の登録は累積で登録が可能なのだ。
また同時に複数の素材を含むものを素材としたところ、複数の素材を同時に登録することができた。
こうして俺が家の中をバタバタと漁っていると、浩美と目を覚ました子どもたちが俺の方へやってきた。
「パパ?突然何を始めたの?」
浩美が呆れ顔で言ってくる。
「あー、ユニークスキルをちょっと試してみてたんだ。騒がしくしてすまなかったね。
おはよう!ひかり!あかり!」
「「パパ~おはよー!!」」
2人は挨拶だけでなく、俺に勢いよく抱きついてきた。
女の子にしてはちょっと短髪で、ボブショートのひかりはうちの長女で7歳になる。少し外でいい子を演じるのが心配だが、頭も良く、運動もそれなりにできるようだ。ぱっと見た目は正統派美少女といった感じだ!
セミロングのあかりはうちの次女で3歳になったばかりだ。言葉を喋りだすのがひかりに比べて遅かったので心配していたが、最近よく喋るようになって安心してる。ぱっと見た目はアイドルのように愛らしく、街でもよく「可愛らしい娘だね~!」と声を掛けられる。
2人は俺たち夫婦の宝であり、必ず幸せにしなければならない存在なのだ!
それは日本だろうと、異世界であろうと変わらない!!
何故俺たちの家だけが異世界に飛ばされたのか?そんなことは分からない!
しかし、俺たちは今ここに全員揃っている。
俺は日本に戻りたい気持ちは勿論ある。しかしそれ以上に、まずはこの家族が一緒に安心して過ごせる場所と時間を取り戻す必要があるのだ!!
その為にも、俺はここで家族を守れる強さが必要なのだ!
分からないことばかりで正直泣きたい気分だが、うじうじ悩んでなんていられない。家族の為に俺だけでも強くあり、家族を安心させなければならない。
俺は子どもたちを抱きしめながら、家族の為に強くなることを誓っていた!
俺は先程からステータス画面を念入りに調べていた。
分かったことは、各項目を意識して詳細を見たいと思うと細かい説明が出てくること。そしてその説明で分かったことは多数ある。
最初にステータスの画面を見たとき1つ疑問に思うことがあった。
レベルやジョブのような項目がないことだ。
俺の読んできた異世界の物語では大抵、職業やジョブのような自身の成長の傾向のようなものが予め設定されていることが多い。
そして魔物を倒したり、訓練をすることで必要な経験値を稼ぎ、そのレベルを上げていくことで強くなっていくというものだ。
ではこの世界ではどのようにして成長をしていくのかだが、ステータス画面の1番下に記載のあった[スキルポイント]という項目に答えがあった。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
スキルポイントとは、魔物を倒したり、スキルポイントを手に入れられる行為を行ったときに、その難易度に応じて得ることができる。1度ではスキルポイントにはならない行為も繰り返すことでスキルポイントを得ることもできる。
例 料理は1回ではポイントにはならないが、何度も繰り返すと1ポイントとなる。
そのポイントを使用して、各ステータスを伸ばしたり、既に入手しているスキルレベルを上げることができる。
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そして、どうやって新たなスキルや魔法を得ることができるのかも説明に書かれていた。
どうやら新たなスキルを得るにはいくつかの方法があり、1番分かりやすいのは経験や勉強をすること。
だから俺にはこれまでの経験でボクシングや柔道の経験があるので格闘のスキルを、弓道の経験から射撃のスキルを持っていたのだ。
同じように浩美も看護師の経験から、応急手当のスキルを手に入れていたようだ。
そして他にも、ステータスの数値やスキルレベルの組み合わせで新たなスキルを得ることができるようだ。
例としていくつかの基本的な組み合わせは記載があったのだが、その中には今の俺や浩美に取れるスキルは少ない。初期で持ってるスキルポイントは100ポイントのみなので、よくよく考えてから使用したいと思う。
これらの情報からこの世界でのレベルアップとは、スキルポイントをいかに多く取得するかということなのだ。そして、その振り方次第ではどのようなタイプの育成も可能なのだということが分かった。
現在は前衛か、中距離向きの物理職寄りの俺のステータスだが、これから魔力や魔法に関わるスキルばかりに振っていけば、攻撃タイプの魔法使いにでも回復タイプの魔法使いにでもなろうと思えばなれるということだ。
本当に魔法がある世界に来たのなら魔法を極めていくのも楽しそうだとは思うが、人には向き不向きがあることをこれまで様々な趣味をどれも真剣に取り組んできた経験から理解している。
目指すことができることと、本当に大成することは別なのだ。自分にあったスタイルを見つけ、その方向で育てていくのが1番良いだろう。
そして最後に、ユニークスキルについての説明だ。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
ユニークスキルとは、普通のスキルとは違い、誰にでも条件を満たせば覚えることのできるスキルではない。世界でその個人のみが覚えることのできる特別なスキルである。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
俺の場合は、玩具メーカーと玩具収納だ。
これらのスキルの内容はこんな感じだった。
玩具メーカー
MPを消費することで、スキルレベルに応じた大きさ迄の玩具を作成することができる。大きさはスキルレベル✕10センチ迄。
但し、使える素材は事前に登録されたものに限られる。
玩具収納
玩具メーカーで作成した玩具のみ収納できる倉庫。MPは消費しない。
収納容量は大きさに関係なく、スキルレベル✕100個迄。
俺のユニークスキルは仕事の影響を受けて決まったのだろうが、残念な話、異世界で魔物との戦闘にはそれほど役に立ちそうにはないものだった。
試しにスキルで何かを作ってみようと思い、小さなサイコロを作ろうとしたところ、目の前にこのような文字が浮かび上がってきた。
《素材が何も登録されておりません。作成するには素材を登録して下さい。》
「素材か…試しに何かを登録してみるか。」
俺は近くにあった空のペットボトルを手に持ち、何となくこうするのかな?と赴くままに行動してみた。
「素材登録!」
すると…ペットボトルは手の中に吸収され、消えてしまった。
その直後、先程と同じように目の前に文字が浮かび上がってきた。
《素材【ポリエチレンテレフタラート】を登録しました。》
「へー!素材っていうだけあって原材料から登録されるのか!便利だし、応用は効くかもしれないな!
しかし残念なのは、登録する際に素材として使ったものは消えてしまうことか。貴重なものは中々登録できないかもな…
どのくらいの量がないと登録できないかも試してみないといけないな。
それならその実験ついでにあらゆる素材を登録していくか!」
俺はそれから家中回り素材になりそうなものを片っ端から登録していった。勿論できる限り必要ないようなものを選んで素材として利用している。
「しかし、家ごと転移してくれたのは幸いだったのかもしれないな!こんな化学素材や合成樹脂なんかの素材、こっちの世界で存在するかすら怪しいもんな…」
色々と実験したところ、必要な素材の量は僅かな量で大丈夫だった。そして、登録するには量が足りなかった場合、同じ素材をもう1度少量追加で登録することで登録できることが分かった。つまりは素材の登録は累積で登録が可能なのだ。
また同時に複数の素材を含むものを素材としたところ、複数の素材を同時に登録することができた。
こうして俺が家の中をバタバタと漁っていると、浩美と目を覚ました子どもたちが俺の方へやってきた。
「パパ?突然何を始めたの?」
浩美が呆れ顔で言ってくる。
「あー、ユニークスキルをちょっと試してみてたんだ。騒がしくしてすまなかったね。
おはよう!ひかり!あかり!」
「「パパ~おはよー!!」」
2人は挨拶だけでなく、俺に勢いよく抱きついてきた。
女の子にしてはちょっと短髪で、ボブショートのひかりはうちの長女で7歳になる。少し外でいい子を演じるのが心配だが、頭も良く、運動もそれなりにできるようだ。ぱっと見た目は正統派美少女といった感じだ!
セミロングのあかりはうちの次女で3歳になったばかりだ。言葉を喋りだすのがひかりに比べて遅かったので心配していたが、最近よく喋るようになって安心してる。ぱっと見た目はアイドルのように愛らしく、街でもよく「可愛らしい娘だね~!」と声を掛けられる。
2人は俺たち夫婦の宝であり、必ず幸せにしなければならない存在なのだ!
それは日本だろうと、異世界であろうと変わらない!!
何故俺たちの家だけが異世界に飛ばされたのか?そんなことは分からない!
しかし、俺たちは今ここに全員揃っている。
俺は日本に戻りたい気持ちは勿論ある。しかしそれ以上に、まずはこの家族が一緒に安心して過ごせる場所と時間を取り戻す必要があるのだ!!
その為にも、俺はここで家族を守れる強さが必要なのだ!
分からないことばかりで正直泣きたい気分だが、うじうじ悩んでなんていられない。家族の為に俺だけでも強くあり、家族を安心させなければならない。
俺は子どもたちを抱きしめながら、家族の為に強くなることを誓っていた!
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