性なる勇者シュヴァンツと七人の花嫁

ひらきみ

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六十発目 聖(性)職者

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「それでは誓いのキスを・・・」

 修道服姿のシスタヴェリアは告げる。純白のドレスに身を包んだリリスに俺は口づけする。ここは我が邸宅の緑に包まれた庭園。俺とリリスはささやかな挙式を挙げている。エルフィ、アリサ、ミルヒ、アインス、エレン、シュヴェーアト、マギーは新たなに家族が増える事を祝ってくれているようで何よりである。

 俺は少女の姿のリリスに口づけする。立会人は教会から追い出されたシスタヴェリアである。体裁は一応整っただろうか。シスタヴェリアは今でも黒の修道服に全身を身に包んでいる。これだけで終わりではない。俺とシスタヴェリアの婚姻の儀がまだである。これをどうしたものか。答えはマギーが出してくれた。

 日を改め俺の目の前にはふたりのシスタヴェリアが立っている。陽光は俺たちを祝福するかのように降り注いでいる。ミルヒの育てた庭園は色とりどりの花の大輪をいくつも咲かせ朝方にじょうろで与えられた水が花びらに雫として付着し健康的な太陽の光を受けて宝石のように輝いている。

 シスタヴェリアはマギーがかけた分身魔法にてふたりになっている。片方は黒の修道服、もう片方は純白のドレスを着ている。つまるところ何とも奇妙に思えるかもしれないが自らの婚姻の儀を自ら聖職者として取り仕切るわけだ。いや、シスタヴェリアの場合、聖(性)職者と呼ぶべきか。
 
 純白のドレスを着たシスタヴェリアに目をやる。眼福とはこのことか。両手を胸の前で重ね恥ずかしそうにうつむき気味にもじもじしているもののドレス姿だと改めてその美しい頭身ぶりが際立つ。早く衣服を剥ぎ取って裸に剥いてしまいたい。誕生日にもらった贈り物を早く開けたくて仕方ない子供のように気持ちがはやる。そう思っていると我が愚息も起立に入る。いや、待て。まだお前の出番じゃない。懸命に股間を鎮める。

「全く捨て犬を連れて帰ってくるみたく女を連れ込んでくるわね」

 エルフィはその小さな身体を浮遊させながら俺の耳元で囁く。

「そんな言い方はよせ。今日からは大事な家族だ」

 黒の修道服に身を包んだシスタヴェリアは教典を開きながら何やらむつかしい文句を垂れてみせる。腐っても神職というわけか。リリスのとき同様、我が妻たちも取り囲み祝福の合図を待っている。アリサだけは冷めた目で眺めているのがやや気になる。また屋敷の仕事が増えるわとでも思っているのだろうか。

「それでは誓いのキスを」

 修道服に見を包んだ方のシスタヴェリアが告げる。俺はその言葉通りに純白のドレス姿のシスタヴェリアにキスをする。拍手に包まれる。シスタヴェリアはうつむき気味に照れている。こうして世界で最も奇妙な挙式は幕を下ろす。だが肝心なのこれからだ。



「あんっ!」

 純白のドレスを着たシスタヴェリアはベッドの上で俺の男根を受け入れ声を漏らす。ここは新たにシスタヴェリア用に与えられた寝室である。広い屋敷なので空きはいくつでもある。シスタヴェリアの裸体をじっくりと拝みたかったが男の俺にはドレスの脱がし方がわからない。シスタヴェリアの下着を脱がしドレスのスカート部分をたくし上げて挿入する。抜がした下着はすでに蜜で濡れていた。シスタヴェリアもずっといやらしいことばかり考えていたのだろう。

「あ~たまりませんわ~・・・!」

 部屋の隅では修道服を着たシスタヴェリアの片割れが俺に自らが抱かれるのを見て興奮して股間に手を入れ慰めている。さっきの真面目な姿が嘘のようである。しかしマギーもなぜ分身魔法を解かないんだ。

「その方が面白そうではありませんか。旦那さま」

 そう言ってマギーはあの悪戯っぽい笑みを見せた。

「痛いか?」

 目に涙を浮かべたシスタヴェリアにたずねる。男を受け入れるのはこれが初めてのはずだ。

「はい。正直に言えば・・・少々・・・しかし、それ以上に嬉しいのです。私の中におちんちんが入ってる事が」

「そうか」

 その言葉を聞いてシスタヴェリアの事が無性に愛らしく思えてくる。その身体を抱きしめながら腰を動かす。痛みをあまり与えないよう慎重に。痛みか快感かその両方かわからないがシスタヴェリアは顔を歪ませせつなげに声を漏らす。その後ろでは修道服姿のシスタヴェリアが己を慰めながら達しようとしていた。
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