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三十五発目 分身魔法

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 岩場の中にある温泉は常に湯気が立ち込めている。空は青く白い雲がいくつも浮かんでいる。ここは人気の無い秘湯。誰の目も気にせず行為に没頭出来る。俺とマギーは転送され岩場にポカンと置かれたベットの上で全裸で重なり合っている。火球のおかげで身体の表面はすっかりと乾いている。マギーの銀髪の表面は未だしっとりしているがそれも味わい深い。

 俺たちはベットの上で唇を重ね絡まっている。マギーが俺の乳首を舌先で舐める。思わず声が漏れる。マギーはそんな俺の様子を見てふふっと笑みを浮かべる。その白い素肌は温泉に浸かっていたせいでやや桃色に染まりその顔にはまだ乾ききらない水滴が若干残っている。

「旦那さまはけっこう攻められるのに弱いのですね」

「そうかな?あまり意識したことなかったけど」

 とはいえ確かにマギーの言う通りかもしれない。そんなことを先ほどの入浴でのぼせ気味の頭でぼんやりと考える。マギーはまた口角を吊り上げ微笑を浮かべる。いたずらっ子がまた新しい悪戯を考えた時のように。俺にはわかる。また何かを企んでいることを。

「旦那さま。私にはこういう事も出来るのですよ」

 次の瞬間マギーがふたりになる。何を言っているのかわからないと思うが今まさに目の前で起こっていることだ。まるでアインスとエレンの双子のようにマギーがふたりになっている。

「どうなってるんだ。いつから双子になった?」

「これは分身魔法です。旦那さま」

「分身魔法・・・」

「この分身魔法を用いれば色々と楽しめるのですよ」
 
 そう言ってふたりのマギーが俺の左右の乳首を同時にレロレロと舐める。左右からの相乗攻撃に思わず声が上ずる。どちらともマギーということでアインスとエレン以上に息があっている。

「気持ち良いですか?旦那さま」
「気持ち良いですか?旦那さま」

 ふたりのマギーが揃って言う。その声は二重の響となって俺の耳に届く。何とも不思議な感覚だ。これは夢なのだろうか。 
  
「何だか・・・不思議な感じ・・・うぉほっ!」

 ふたりのマギーが俺の股間を攻める。ふたりのマギーが左右から俺の男根を舐め上げる。さらに片方が竿部分、もう片方が睾丸を舐める。 

「どうですか?旦那さま」

 俺の頭上から両手で顔を包み込みもうひとりのマギーが覗き込んで言う。

「マギーがもうひとり・・・!?」

 もうひとり現れたマギーは俺の頭上に腰掛けて顔を覗き込みながら微笑んでいる。もうふたりのマギーは俺の股間を揃って愛撫している。計、三人の全裸のマギーがいることになる。

「さらに数を増やすことも出来るのか・・・」

「ンフフ。そうですわ。旦那さま。さらに・・・」

 ベットに横たわる俺の左右にさらにふたりのマギーが現れる。どちらも一糸まとわない姿で微笑みをたたえている。

「さらに増えた・・・」

「さあ、もっと楽しみましょう。旦那さま・・・」

 俺の頭上に腰掛けているマギーは俺の顔を見下ろしながら微笑みかける。そしてそのまま俺に口づけをする。柔らかい舌が侵入してくる。成すすべもなく口の中を占領される。俺の全身、全てがマギーで満たされていく。

 俺の口腔内はひっきりなしにマギーの舌によって支配されている。舌、歯、歯ぐき、あらゆるところをマギーの舌が這う。それだけではない。俺の首筋、乳首、亀頭、陰茎、睾丸、足の指とあらゆる部位をマギーの柔らかい舌の感触に埋めつくされている。

 一体マギーは今、何人になっているのか。頭上にいるマギーがずっと俺に覆いかぶさり口腔内を犯し続けていて視界が奪われているため把握出来ない。やがて亀頭に柔らかい肉の感触が当たる。何をしようとしているのか視界を奪われているもののわかった。

 男根全体を柔らかく湿った肉の壁が包み込む。ここはマギーの膣内。膣内の肉の摩擦が男根を快楽へと誘う。さらに左右の耳の穴、首筋、乳首にマギーの舌の感触を感じる。声を上げるも口と舌もマギーに犯され続けている。全身を刺激と快楽の海が襲う。俺はあっという間に成すすべもなく射精に誘われたのだった。

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