【完結】僕の彼氏の婚約者は、前世の恋人である僕が忘れられないらしい

325号室の住人

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異世界 シャーシード国

   18 (ガッツリなので20話まで続投)

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リンを組み敷き、舌同士を絡ませた。

絡ませながら、上顎や舌の付け根の性感帯を刺激すれば、

「んっ…んんっ……」

リンは、両手をこちらへ伸ばして、僕の後頭部を自分に押し付けるようにした。

絡み合っていた舌は、いつの間にか吸われ始めており、今度は僕が声を出す順番になった。

キスが深く、とても気持ちいい。

口内をお互い刺激しあっていると、自分のペニスが意思を持ち始めるのに気付いた。

僕のペニスは、リンのペニスをこするように腰ごと動かす。

リンもそれで感じているようで、鼻から息がもれるような息遣いに、こちらの気持ちも上がった。

ややあって、唇が離れる。

見下ろすリンは、潤んだ瞳に、頬は上気して、呼吸も荒くて、僕のペニスは固さを増した。

「シノダぁ」
「リン…」

甘えたような、舌っ足らずな話し方に、僕も甘々な声になってしまって恥ずかしい。

──リンを善がらせたい。

たくさん、僕を感じて欲しい。

けれど同時に、挿れて欲しくて後ろが疼く。

リンの剛直が僕を貫いた、あの感覚を思い出してしまう自分がいる。

──どうしたらいい? 僕が何をしたらリンは喜んでくれるの?

僕は必死で考えたけれど、わからなくて…
たぶん、不甲斐ない顔でリンを見下ろした。






──シノダを抱きたい!

そんな本能を封じ込めて、儀式の為に私はシノダに抱かれようとしている。

日本ではあれだけ愛し合ったのだ。
私がシノダを抱いた。

だから今日だって、本能ではシノダを抱きたい。

けれど、筋肉量なんかは日本での体にしてもらったものの、ペニスのサイズは戻らず、満足させてやれるかわからない。

でも、長いキスを終えてみると、《シノダを抱きたい》っていう気持ちが溢れてしまう。

あぁシノダ、そんな顔をしないでくれ。

私はシノダを困らせている。
私も、シたいことはある。
けれど、されたい願望は薄くて……

そんな時だった。

『ぅわあぁぁぁぁーーーーー!!!』

部屋の外から声がした。

『開かない。何故だ。この部屋には鍵はないはずだ。いつでも神々に祈りを捧げられるように…なのに開かない。
シーシャ! 私のシーシャ!!』

ダンッ!ダンッ!
扉を叩く音もする。

「王太子ダリンス?」
シノダの体が瞬時に硬くなる。

「そうだった。今はムードよりも……」

私は自分で大きく開脚し、シノダのペニスを掴むと、自分の後孔へあてがう。

「頼むシノダ。儀式だけできればいい。私の体の準備はできている。安心して挿れてくれ!」

「わかりました!」

そして私の中に、シノダを受け入れた。


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