異世界へ転移した僕は、この○○で世界を救う…………のか？（完）

解呪専門の医師

「……あ…さぁ、どうぞ…好きにしてくださ」
「これでどうですか？」
「……ぁあっ…良いです。その調子ですよ。」
「ぐっ……くぅ…絞まる！」
「…さぁ、好きに……そうで……思いのままに……」
「く！」
「そう！……そうだ……いいですよ……さぁフィニッシュ！」
「ぁああ…ぁあああーーー！！」
「あぁ……いい調子ですよ。そのまま……惜しみなく……」



午前中最後の悪性の呪持ちを診察室から追い出すと、僕は扉に《午前の診察は終了しました》の看板を出した。

待合室まで出してしまえば、後はソーマに任せておけば追い出してくれる。
僕はデロデロになった診察台のシーツをゴミ袋に放り込むと、そのまま診察室のソファに倒れ込んだ。

「ケイ、お疲れ様でした。」

ソーマは僕を膝枕にすると顎を押さえつけて唇を落とした。

そのまま深く吸われ、ソーマから流し込まれた唾液を口端から滴らせながら、そのまま深いキスをした。



あの宣言から数ヶ月のリフォームを終え、僕は解呪専門の医師として、診療所で午前中だけ働いている。

なぜなら、午後は……

「私をこんなことにした責任、取って、ください！」
「はぁんっ…あっ……ソーマぁあんっ……ソレ嫌だぁっ！」
「こちらも愛でてあげないとかわいそうでしょう？　さっきの患者は後ろだけしかシない奴だったから。」
「でもぉ…アンッ僕ぅ………………ソーマ以外に触られるの、嫌なんっ……ぁあああーーー！」
「早速イきましたか？　ケイは淫乱ですね。」
「ャ……ソーマの意地悪ぅ。僕をこんな体にしたの、ソーマなのに……」
「ふふふ……嬉しいことを言った貴方にはお礼をしません、と！」
「ひゃわわわぁぁぁあああーーー……」
「ケイ？…………気を飛ばしている貴方も好きですよ。」

事前にソーマが面接をしない代わりに、
《診察室の扉の向こう─待合室─にて、ケイをひどい目に遭わせる奴ではないかを耳をすませながら待機していること》
を条件に、解呪専門の医師として開業を許された。

ソーマは僕が診察室の片付けをしている間に、解呪済みの患者さんを公爵家の敷地外に出すと、裏口周辺と別邸を覆うように結界を張る。

それから診察室のソファに倒れ込む僕と住宅側のベッドへ転移して、待機中にすっかり出来上…げてしまったのが僕なのかどうかの、僕への責任追及が始まるのだった。

おかげで僕は、イき声を出さずに消化不良状態の胎内の呪を、きっちりと昇華することができる。

けれどある意味僕も昇華されてしまうのだが……