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6 (終)
しおりを挟む「……ぁンッ……はあっ…くぅ……欲し…………」
「まだまだだよ。だって、初夜は1回きりなんだよ?その1回は、大事にしたいじゃないか!」
「……けどぉ…もう……シて……ここにぃ……」
僕は、殿下─アーシュ─との初夜を迎えていた。
契約者が殿下になったことで、僕はやっと殿下の本名を呼ぶ権利を得て、おねだりもできるようになった。
……が、アーシュ様はなかなか、僕のナカヘ来てくれないでいた。
「アーシュ様ぁ、ここにぃ……」
僕は、へにゃりとした自分のモノを持ち上げて上側へ倒すと、後孔を左右に引っ張って示す。
だが、アーシュ様は頭を振ると、ベッドに仰向けで横になってしまった。
僕は挿れてくれないことに悲しくなる。
涙が頬を伝った。
すると、起き上がったアーシュ様の手が僕の頭を撫でると、
チュッ
頬に軽く唇が触れた。
「泣かないで、マァル。でも私は、その瞬間は特等席で見たかったんだ。」
アーシュ様は言うと微笑み、ヘッドボードに枕を積んで寄り掛かると、僕を手招きした。
「さぁ、マァルが自分で挿してごらん。」
僕は一瞬羞恥で赤くなったけれど、嬉しくてヘラヘラと笑いながらアーシュ様の腹を跨ぎ、手で角度を調節しながら、一気に最奥まで突き挿した。
「ぁああああァァァァァーーーーー!!!」
ピタリとハマり、あまりの気持ち良さに一瞬で翔ぶ。
気が付けば、上下逆転している僕ら。
僕はアーシュ様の抽送による体の揺れに意識を戻した。
戻ると途端に唇を吸われ、舌同士を絡ませ、息が苦しい。
その間もアーシュ様の抽送は激しく、度々子種を撒き散らしているにも関わらず巨根は巨根のまま、力強く律動を続けていた。
「今日は記念日だからね。私の最上級テクニックを披露しようかな。」
その瞬間、僕の身体は横向きになり、
ずぽりっ
「アッ……あガあガあガ……ンッンッ……ああああーーー……」
瞬間、ナカで形を変えたアーシュ様のペニスが、意志を持ったかのようにナカを隅々まで刺激してくる。
だからと言って、アーシュ様の身体は揺れていないし根元までしっかりと挿入されている。
なのにナカでは大暴れで、時折りアーシュ様の掌が僕の下腹を撫でる程度だった。
また、僕のくたぁっとした先端にもアーシュ様は触れる。
すると、普段は様々な体液を出すだけの機関から、何かが入ってくる感覚があり、ソレが栓になって僕のナカには熱が溜まる一方になってしまう。
「苦し……アーシュ…出したい!」
「ダメだよ。今日は記念日だもの。」
アーシュ様はそのまま僕に深いキスを強要する。
喘ぐ声も出せず、もういよいよ限界となった頃……
僕の全てが解放され、一気に押し寄せた悦楽に、僕はそのまま気を失った。
それからも、僕は毎晩毎晩、時間を掛けてアーシュ様に抱かれた。
アーシュ様は絶倫な上、あの日のようにたまにペニスに魔力を纏わせ、僕に天国を見せてくれた。
そうして1年が過ぎた頃……
何と僕は、アーシュ様との子を孕んだ。
毎晩のように孕め孕めと子種を受けていたのが、まさか本当になるなんて……!
「けれど、マァルは異世界人だろう? 異世界人は、こちらの世界へ来る時にその性質を変えることは珍しくないんだ。」
アーシュ様は嬉しそうに笑った。
「ねぇ、まー君。」
最初にりりちゃんのお願いを聞いてから、僕は彼女の言いなりだった。
けれど、こうしてアーシュ様に出会って、たっぷり愛してもらって、赤ちゃんまで……
僕は今、とっても幸せだ。
おしまい
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