【完結】魔法師育成職業訓練校（男子校）付属寮

５階１号室 王太子の部屋のもろもろ Ｒ18（軽） 全４話

４

──！！

目が覚めると、強力な魔法で身動きが取れなかった。

しかも声も出ない。

視界はなぜかモヤがかかったようにはっきりしない。
ただ時折り聞こえる息遣いは、確かに《ミュー》のものだった。

そんな中、自分は後孔を穿たれていた。

激しく、優しく、抜けそうに引き抜いて一気にガツン！
緩急を付けながらの手技に、本当は声も出したいけれど、強い魔法にそれは叶わない。

──これは夢だ。

アイルはそう考えると、快楽の海に揺蕩うことにした。

そしてとうとう、腹の奥で、熱い滾りが弾けた。

「……んっ！」

何とも色っぽい《ミュー》の声に夢だと確信し、後孔としては初めての交わりだったこともあって、気を失ってしまった。






結果的に……

僕、王太子アイルは順当に卒業までの単位を取得し、飛び級することもなく卒業した。

ただし、単位取得はレポート提出と試験が主で、卒業式の２ヶ月前に出産、卒業式には答辞も無事に読めた。

現在は寮を出て王宮にて永年の育休を取得し、最愛のミュートリサスの他、叔父である国王や元男である王妃の聖女ルルゥを巻き込んで、双子の男女の子育てをしている。

何と、あの熱のせいかミュートリサスには以前より立派（本人比）なペニスが生え、比例するように魔力も格段に増した。

そしてその魔力の影響で、僕は半ば心身を侵されるように種付けされた……らしい。
誰に話しても『奇跡だ！』と一蹴されてしまうので、２人でそう結論付けた。

ちなみに、男の子の見た目は僕にそっくり、女の子の見た目はミューにそっくり。
双子なのでせーのっと泣くが、お互いの臍にお互いの手が触れると、なぜか泣き止む。

叔父である国王と、元男だった王妃である聖女ルルゥの間には既に王子が１人居るので、その子が成人するまでは育児の片手間に王太子をしながら、最愛と毎日を楽しく過ごす予定だ。

初恋の人を伴侶にして、解呪もして……

僕はとても幸せだ。