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  奥手の王太子とスパルタ姫様の初夜 中

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シュタは少しだけ唇を離すと、額同士を触れて、ジュジュを真正面からじっと見据えた。

「ねぇジュジュ…僕の名前を呼んで、食べていいって許可をくれないか?」
シュタはジュジュの頬を包むようにして、囁いた。

声や表情にキュンとしてしまったジュジュは、シュタに頬を触れられたまま、小さく頷いた。

直後、噛みつかれるように激しく唇を奪われた。

婚姻式の時やゴンドラの時など何度かキスしてきたけれど、そのどれよりも激しく、荒々しく、男らしい力強さがあった。

「……ん!…ちょ……んっタ!」

シュタの名前を呼べば、その唇の隙間から舌が侵入してきて口内を蹂躙される。

上顎や舌の付け根は確かに兄からも教えて貰った。
けれど、知識があっても本当に気持ち良くて、ジュジュも積極的に舌を伸ばしてシュタの口内に侵入した。

口内でシュタの舌が逃げ惑う。
けれどジュジュの舌が追い掛ける。
シュタの舌が、観念したと見せかけてジュジュの舌に巻き付く。
ジュジュは捕まらないようにシュタの上顎を執拗に攻めた。

シュタの抱き締める腕に力が入る。
ジュジュは息苦しくて、はしたないけど鼻息が荒くなる。
シュタはソファの座面にジュジュを押し倒そうとして…
ジュジュの体はゆっくりと傾こうとしていた。

けれど、シュタの体はジュジュの胸から徐々に離れ、そしてジュジュの体はソファから離れた。
「……ま!」
ジュジュが声を出し、シュタは名残惜しくもジュジュから唇を離した。

ジュジュは慌てて新鮮な空気を求め、ハァハァと荒く呼吸をした。

シュタは額に貼り付く髪を払ってやりながらも、蕩けた表情でジュジュを見下ろした。
ジュジュからの視線には疑問符が付くが、何より自分が昨日覚えたばかりのキスでジュジュがこんなにも乱れてくれたことに対して、シュタは感動してしまって今にも泣きそうだった。

「今日は初夜だから、やっぱりベッドでシたいんだ。」

シュタは一方的に告げると、ジュジュからの返事を待たず、足早に寝室へ向かった。

ジュジュを抱き上げたまま、シュタは大きなベッドに上がり、ところどころ敷布に足を取られながらも無事にジュジュをベッドに横たえた。

やっと呼吸の整ったジュジュの夜着のリボンを解き、左右に開くと、片手では余る大きな双丘の谷間へ、汗が一筋流れるのが目に入った。

シュタは途端に味わいたくなって、その一しずくを追うように、下から舐め上げた。

「ぁああっ……んっ!」

ジュジュからの艶かしい声に、シュタの股間の主張が増す。

シュタは、双丘の色の違うところや臍の窪みを味わいながら少しずつ下へ下へと進んだ。
茂みを分け入りながらジュジュの膝を割り、膝を立てさせると、何とも美味しそうな果実が目に飛び込んできた。

もちろん、夢中でむしゃぶりつく。

「ぁああっ…はぁん……ぁあっ……ぁあ、ぁあああーーー!!!」

ジュジュの反応がこれまでと違って激しくなる。
体を反らせ、胸の先を跳ねさせ、大きな声で叫んだ。

ジュジュの手がシュタの髪を鷲掴み、引っ張り上げる。
意外と強い力で、シュタの舌は志半ばで洞窟探検を終えた。

シュタの頭は一度むちむちと、しかし柔らかなジュジュの双丘に押し付けられたが、再び持ち上げられると迎えに来たジュジュの唇に喰まれた。

それから口内のあちこちを舌で刺激した後、ジュジュは両手でシュタの頬を持ち上げるようにして、息も絶え絶えに言った。

「シュたぁ……挿れてぇ…………食べて欲しいの。」

シュタとジュジュが辛うじて理性を保っていられたのは、そこまでだった。


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