なぜか、同期のモテ男に好かれてしまったのですが…

325号室の住人

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そんなこんなで、スカイは島津と同じベッドで日曜の朝を迎えた。

初めての夜きのうは、思い出すのも恥ずかしい目に遭ったのだけれど、そこはそれ、指定Rの関係で省略するが…
ハジメテだとは思えないほどじっくりと、また全く痛みを感じないソレであったことは報告したい。



そしてその日の午後には、役所の守衛さんに婚姻届を託し、夜にはシルヴァとダレスによる…いや、旭さんと山代さんによる人前式兼コス撮影会にお呼ばれしていた。

どうやら、前日に島津が着ていたのは山代さん用に作製するコスの試作だったらしい。
脱ぐ前から鍛えているとわかる体型の山代さんは、見事にダレスのコスを着こなしていた。

その横で、時折耳まで赤く染めながらポージングをキメる旭さんは、シルヴァさまのコスながらとてもかわいらしかった。






そうして終えた週末。




そうして迎えた月曜…




「キィーーーー… あたし達の《島津主任》が………!!!」

薬指に嵌まるお揃いの、島津の両親の形見の指環を身に着け絡まる2人の指を見て数人の女性社員が倒れる中、社長からの全館放送で、山代と旭、島津と空の結婚と、空他の異動が告げられた。



総務部へ荷物整理にやってきた空は、ネイルの鋭い面々に出迎えられた。

「スカ先輩、この度はご結婚おめでとうございますぅ。」

後輩の小出の掛け声に、

「「「「「おめでとうございまーす!」」」」」

バシャッ!

空に向かってコップの水がぶち撒けられた。

「アハハハ…」
「ザマァみろってのよ!」
「あたし達が《島津主任》との関係確認した時、アンタなんて言ったのよ!」
「『ただの同期だ』って言ってたじゃないのよ!」
「嘘つき!」
「お前なんて!」

小出の手がスカイの髪を鷲掴み、引き下ろされた。

「お前なんて! お前なんてスカ、ハズレのくせに!!」

小出の握った拳が振り下ろされようとした時…

パシッ
誰かにその腕を後ろから捻り上げられた。

「何すんのよ!」

暴れる小出に対して、背後の人間は言った。

「これ以上、俺の大事な女性ひとに手を出してみろ! お前ら全員…おぼえておけよ!!」

イケメンのお怒りモードは大変な迫力で、営業部の現主任、来週から1課長補佐に就任する島津あかりは小出の腕を放すと妻のスカイに駆け寄った。

「あああああ、かりっ…怖かった。」

多少棒読みな感はあれど予定通り助けられ、夫の島津に予定にないお姫様抱っこをされたスカイは、真っ赤になった顔を隠したくて島津の胸に顔を埋める。

予定にない妻の行動に下半身は反応するが、気合いで押し留めた島津は、キーワードとなる言葉を小出に向ける。

「スカイ、可哀想に。この件は、上司に報告させてもらう。」


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