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ターゲット✕暗殺者 訳アリ系 《血》や《死》の言葉アリ
おわりに
しおりを挟む元々同じ孤児院でちっこい頃から一緒に育っていたオレらは、十の頃から様々な暗器や武器の取り扱いについて学ばされ、15で暗殺者ギルドに入る者を選ぶために争い、そしてジューリュに傷を負わせたオレが暗殺者ギルドへ入ることが決まった。
ジューリュは利き手を負傷したものの逆の手を鍛えて剣を持てるようになった。
そこで引き取られた先が、騎士団長の家だった。
ジューリュはちっこい頃の名前。その後は125番と呼ばれ、引き取られた先ではリンドと名をもらったのだそうな。
そして、オレの任務はと言うと…
「ぁあっ…もぅ、アジトにぃ……」
「ダメだ。カルスはこの部屋から逃亡しようとしていたではないか。」
「オレ、ギルドをくびにヒィ…」
「クビになったって構わない。絶対に見つけ出し、囲うというのが別れた時の約束だったはずだ。」
「は?」
「何だ? カルスは忘れてしまったのか?」
「忘れて? いやもっと恨みのこもった約束だったような…?」
「カルスは忘れてしまったんだよね。ちなみに、カルスは言ったよ。私のものになるって。」
「ジューリゅうぅ…頼むから、抜いてから話してくれぇ~!!」
そんな感じにガツガツといただかれて、そのままベッドで3日は過ごすことになってしまった。
あいつはたぶん、ずっとオレと一緒に居たはずで…
だから依頼は達成したハズだった。
だがやっとベッドから抜け出せると思った4日目には、地雷を踏んでしまう。
「でもさ、お前はお貴族様になったんだろ? ならさ、跡取りを拵えてオヤジさん安心させてやった方が良いんじゃないか?」
「ご心配はありがたいが、この家系は代々男色家でね。私もまた養子を迎えればそれでいいんだ。
まぁ、カルスを孕ませる程抱いてやれる自信はあるが。
試してみるか?」
そうしてまた記憶があるだけで3日はベッドで啼いて過ごした。
そんなオレは結局、暗殺者ギルドどころか屋敷の外にさえ出してもらえないまま、晩年までジューリュに愛された。
なんかアイツ、途中から魔法使いになって歳のワリに腰が強くて。
それにオレも、何度受け入れてもガバガバにはならず、翌日には魔法みたいに締まりのいい孔に戻っていた。
そんなんだから、オレとジューリュはほぼ同時にこの世を去ることになった。
来世で会えるかどうかは、まだわからない。
おしまい
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