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ターゲット✕暗殺者 訳アリ系 《血》や《死》の言葉アリ

登場人物紹介を兼ねた、はじまり

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──ぁ…暑い……だが我慢だ。頑張れ、オレ!
オレは、再び壁に張り付いた。



オレは暗殺者ギルドの末端に居る、カルスという。
今回は、明日の会議へターゲットを欠席させることがミッションとなる。
間違えて葬ってしまわないよう、気を付けなければ。

オレは今、ターゲットの寝室に潜入することに成功し、こうして壁紙の前で布を掲げて自らの体を隠している。

ちなみに今は夕食の時間だ。
先程はメインの肉の焼ける匂いがこちらにも上がって来て、今はデザートの焼き菓子の甘い優しい香りが漂って来ている。

ターゲットの1日のルーティンは調査済み。

夕食のあとは、自室に戻ってくる前に浴室へ向かい、入浴してからこの寝室へ入り、眠る。
この人物は、朝がとても早いのだ。

カチャカチャとしたカトラリーを片付ける音が聞こえてくる。
どうやらターゲットは席を立ったらしい。
オレは少し腕を下ろすと、上掛けを捲った下にある枕の縁へ毒になる草の汁を仕込む。

この汁は無色透明ながら毒があり、オレの魔力と合わさると朝までに吸った者の命を奪う。
しかし今回は死なせてはいけないので、別の花の蜜を足している。
数時間後に腹を下す効果を持たせたから、大丈夫なはずだ。

その時、扉から物音が聞こえた。
オレは慌てて壁に戻って擬態用の布を広げる。
すると、扉から細身の男が1人入室してくる。ちなみにターゲットではない。

驚いたことにその男は全裸に目元を覆うマスクのみをつけており、上掛けを捲ると寝台でマスを掻き始めたのだ。

片膝を立て、反対側の膝は倒して片手は後ろについて体を支え、反対側の手でシコシコシコシコ…
そのうち声が出てきて、昂り、昇りつめて叫ぶ。

次は枕に顔をうずめ、先程までは体を支えていた手で後孔を攻める。
膝をつき、でも背中は反らせて尻は持ち上げて、枕で頬を擦り、メチャメチャに挿し、叫んで果てた。

──自分で自分をあんなに甚振れるもんなんだな…

オレは毒を自分で試すことは度々あるが、自分に傷をつけることはできない。
血が苦手なのだ。

でも、そういやナイフ使いのヤツはナイフで自分の腕に幾本も傷をつけていたし、針使いのヤツは「ここがツボなんだよ。」とか言って頭の皮に針を刺したまま平気でオレと会話をしやがる。

もしかしたら、あの男は男娼なのかもしれない。
だからあの指を使い、自分を甚振ることができるのだろう。



そこへ、バスローブ姿のターゲットがやって来る。

ターゲットは20代半ばで、《戦場の悪魔》と呼ばれる騎士である。

寝台にやって来たターゲットは、マス掻き男の髪を掴み上げると自分の股間に男の顔を押し付ける。

オレの居る場所からは、ターゲットが腰を男の顎に打ち付けているのが辛うじて見える。

「馬鹿野郎! 歯を立てるな!!」

ターゲットは怒鳴りつけると男の頭を張り倒す。
寝台から転げ落ちる男。

ターゲットは仰向けに倒れた男の股間に片足を乗せると、足首を使ってグリグリと爪先で踏み潰す。

その間も、泣き叫ぶような悦ぶような嬌声が室内に響き渡る。

そして男が果て、オレの掲げる布まで白濁の飛沫が飛んでくると、扉がノックされた。

ターゲットは扉から顔を覗かせた使用人の口元に耳を押し当てるようにして話を聞くと、扉の外側へと行ってしまった。


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