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熊獣人の血を引く騎士団長✕犬獣人の血を引く妻君(♂)
おわりに
しおりを挟む「んんぅっ…暑い…」
僕は旦那様の腕の中から抜け出そうとするけれど…
「テル…もうちょっと!」
抜け出すどころか益々ぎゅぎゅぎゅっと抱き締められてしまった。
僕は騎士団長である旦那様より、婚姻休暇の終わりの日から、毎日毎晩愛を戴いている。
でも、それだけじゃないんだ。
実は、旦那様も僕も、先祖の獣人の血を引いていることがわかったんだ。
それで、僕たちは《番》になることができたんだ。
先祖の獣人たちは、♂や♀なんて関係ない。
《番》になれば、子を授かることができたそうなんだ。
そんな訳で…
僕、夏の終わりには母になります。
夏の始まり頃に婚姻した僕ら。丁度僕が旦那様を襲った(?)のは、犬獣人の血を引く僕の、発情期だったらしいのだ。
生まれて来る子は、どちらかの先祖の血の特性を引いた子なのか、それとも人間っぽい子なのかは、全くわからない。
先祖は別の種族の血をどんどん取り入れて現代の人間っていう種族になったっていう説はあれど、現代まで、その頃のちゃんとした資料は残っていないんだって。
だいたい、熊みたいに1回の出産に2頭程度なのか、犬みたいに2ケタ行くのかもわからないし、胎児の大きさもどのくらい大きくなるのもわからない。
でも、僕の中で『わからない』所為の《怖い》は少しで、ワクワクはたくさんだ。
だって、愛する人との子どもだから。
そんな訳で、僕はとっっっても、幸せに暮らしましたとさ、です。
おしまい
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