上 下
24 / 53
第1章 レッツスローライフ

チートはもうお腹いっぱいです (1)

しおりを挟む
シャキーン!

「復☆活!!」

応接間のロングソファーで数時間仮眠を取り、私は復活した。もうね、ツッコミどころ満載ってのはツッコミ属性には辛いんだよこの野郎。

「えーっと、何しようとしてたんだっけ?」

畑仕事は終わったから、次は調味料系の栽培のため、鉢植えをどうにかしようとしたところだったっけ?

ちなみにですね。あのディグダール、畑にうっすーくちょぴっとだけまいたのに、一気に畑いっぱい分に野菜どもが増殖しました。

しかも想像してみてくださいよ。野菜は野菜でも、色が全部不気味(黄色いニンジンは除外)以外の形容詞が見つからない野菜どもだぜ?そんなのが一気に大繁殖したんですよ?

もうね、はっきり言ってホラーだったよ。私、しばらくあの畑ども直視できない。不気味すぎて!

「………寝起き早々ツッコんでしまった……」

このツッコミ属性はどうにかならんのか?

………なってたらこんな苦労してないよねチクショーーー!

なんかこの頃『ちくしょー!』とか『このやろー!』とか『ボケー!』みたいな言葉しか言ってない気がする。

うーん、私、女子のはずなんだけどな?淑女らしさどこ行ったよ。

「………転移初日にかなぐり捨てたんだったよねぇ」

そうでしたね。そういえばそうでしたね。

「はいクールダーウン」

ごちゃごちゃツッコんでないで、植木鉢について考えようよ。

ついに自分に対してもツッコミ始めてしまった……。もう手遅れだ。重傷だ。

「植木鉢って何でできてるんだろう?」

粘土?土?プラスチック製もあるよね?

「………ちょっと一回待とうか」

まずこの世界にプラスチックとかあるの?


『ないよ』


「なんで今神の声が頭の中で!?」

ちょっとイセカイゴッドさん?あなたこの世界には干渉しないんじゃなかったの?

しかもなんか心読まれてる。私の疑問に回答してるし。プライバシーの侵害じゃないか?

「…………ってそんなことを神にツッコんでも仕方ないか」

人間ね、ある程度の諦めとか妥協は必要だよ。うん。


『ちっ』


「今なんか舌打ちが聞こえたんですけど!?」

……ってあれ?反射的にツッコんじゃったけど、これって神の思い通りなんじゃ……。

「誰か助けてーーーーー!!!!」

この世界嫌だ辛い。辛すぎる。ツッコミどころ満載なだけでも辛いのに、今度はアンチキショーがリスト追加されたとか。

「私にのんびりとしたスローライフを送らせてくださいよ!!!」

叫ばないでやってられるかーーーー!!!
しおりを挟む
感想 94

あなたにおすすめの小説

お帰り転生―素質だけは世界最高の素人魔術師、前々世の復讐をする。

永礼 経
ファンタジー
特性「本の虫」を選んで転生し、3度目の人生を歩むことになったキール・ヴァイス。 17歳を迎えた彼は王立大学へ進学。 その書庫「王立大学書庫」で、一冊の不思議な本と出会う。 その本こそ、『真魔術式総覧』。 かつて、大魔導士ロバート・エルダー・ボウンが記した書であった。 伝説の大魔導士の手による書物を手にしたキールは、現在では失われたボウン独自の魔術式を身に付けていくとともに、 自身の生前の記憶や前々世の自分との邂逅を果たしながら、仲間たちと共に、様々な試練を乗り越えてゆく。 彼の周囲に続々と集まってくる様々な人々との関わり合いを経て、ただの素人魔術師は伝説の大魔導士への道を歩む。 魔法戦あり、恋愛要素?ありの冒険譚です。 【本作品はカクヨムさまで掲載しているものの転載です】

戦力より戦略。

haruhi8128
ファンタジー
【毎日更新!】 引きこもりニートが異世界に飛ばされてしまった!? とりあえず周りを見学していると自分に不都合なことばかり判明! 知識をもってどうにかしなきゃ!! ゲームの世界にとばされてしまった主人公は、周りを見学しているうちにある子と出会う。なしくずし的にパーティーを組むのだが、その正体は…!? 感想頂けると嬉しいです!   横書きのほうが見やすいかもです!(結構数字使ってるので…) 「ツギクル」のバナーになります。良ければ是非。 <a href="https://www.tugikuru.jp/colink/link?cid=40118" target="_blank"><img src="https://www.tugikuru.jp/colink?cid=40118&size=l" alt="ツギクルバナー"></a>

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

子ウサギは竜王様に寵愛されたい

柚ノ木 碧/柚木 彗
恋愛
私は餌だ。 目の前の巨大な竜にとって、食物連鎖の最弱の底辺の私等ーー… この小説はなろうでも掲載されております。 (なろうにあるPVお礼話/竜王に会うちょっと前のお話し/酔っ払った女神さん/ファンダムの外で/は此方には載せておりません。申し訳無いですが御理解お願い致します) ↓各章の見かた↓ 1章 2章 番外編 バレンタイン ( 竜王様の執事見習&メイド、番様の護衛やらせて頂きます 別部屋) 2.5章

世界最強で始める異世界生活〜最強とは頼んだけど、災害レベルまでとは言ってない!〜

ワキヤク
ファンタジー
 その日、春埼暁人は死んだ。トラックに轢かれかけた子供を庇ったのが原因だった。  そんな彼の自己犠牲精神は世界を創造し、見守る『創造神』の心を動かす。  創造神の力で剣と魔法の世界へと転生を果たした暁人。本人の『願い』と創造神の『粋な計らい』の影響で凄まじい力を手にしたが、彼の力は世界を救うどころか世界を滅ぼしかねないものだった。  普通に歩いても地割れが起き、彼が戦おうものなら瞬く間にその場所は更地と化す。  魔法もスキルも無効化吸収し、自分のものにもできる。  まさしく『最強』としての力を得た暁人だが、等の本人からすれば手に余る力だった。  制御の難しいその力のせいで、文字通り『歩く災害』となった暁人。彼は平穏な異世界生活を送ることができるのか……。  これは、やがてその世界で最強の英雄と呼ばれる男の物語。

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

神に同情された転生者物語

チャチャ
ファンタジー
ブラック企業に勤めていた安田悠翔(やすだ はると)は、電車を待っていると後から背中を押されて電車に轢かれて死んでしまう。 すると、神様と名乗った青年にこれまでの人生を同情された異世界に転生してのんびりと過ごしてと言われる。 悠翔は、チート能力をもらって異世界を旅する。

田舎暮らしと思ったら、異世界暮らしだった。

けむし
ファンタジー
突然の異世界転移とともに魔法が使えるようになった青年の、ほぼ手に汗握らない物語。 日本と異世界を行き来する転移魔法、物を複製する魔法。 あらゆる魔法を使えるようになった主人公は異世界で、そして日本でチート能力を発揮・・・するの? ゆる~くのんびり進む物語です。読者の皆様ものんびりお付き合いください。 感想などお待ちしております。

処理中です...