17 / 17
第一章
06
しおりを挟む鳥のさえずりと共に暖かい日差しが俺を目覚めさせる
昨日のことのせいで寝られなかったということはなく
驚くほどにぐっすり眠れた
「…」
俺はベットから起き上がり、クローゼットへと向かう
寝てきていた服が汚いというわけではないが、いままでの生活で着替えないと気がすまない為だ
中を確認すると、この世界に合わせたような服装があるが
どうみても女性ものであり
「……え」
一部きわどい透け透けな服があり、下に二段階ある引き出しの中には女性ものの下着
優しい色よりも色鮮やかなものが多く、色別に並べられてしまわれていた
俺は何も見なかったことにすることとした
「さーて、飯でも食うか!」
キッチンへ行くと別にイベント何てものはなく
誰もいなかった
俺は、なに考えてんだか…と思いながら冷蔵庫を開ける
「この世界にも冷蔵庫があるとか便利すぎでしょ。」
中には卵が数個とハムとベーコン、牛乳に調味料、食パンに野菜…
俺の部屋に備え付けてあった冷蔵庫よりもいろんな種類がある
「んー、朝の定番作るか」
ベーコンと卵、食パン、野菜を出す
適当に野菜をちぎって皿の上において、トマトを飾る
卵とベーコンを焼くためにコンロを確認する
この世界は俺のいた世界とは違うため
もしかしたら使えないかもと思っていたが、ボタンを押すだけで火が出たので
俺でも簡単に使うことができるコンロで助かった
シンクの下にあったフライパンを出して、ベーコンを焼き
その上から、卵をおとす
パンは備え付けてあったトースターで焼く
「んーんんー♪」
適当な鼻唄を口ずさむ
俺、ご機嫌だなぁと他人事のように感じていた
朝御飯を作り終え、珈琲を準備する
豆があるかと思ったが、粉になった簡単に作れるインスタント珈琲があったので
お湯を用意するだけで完成
流石、この世界にやってくる子の為の世界だ
俺でも問題なく料理が出来たし、冷蔵庫の中にある材料もとったはずなのに元通りになっていた
「……」
「んーんん♪ っ!!? ろ、ロビン!?」
いつの間にか廊下につながる扉の側にロビンは立っていた
昨日とは違い、髪が下がっているためか少し幼く見えるがイケメンにはかわりない
「…主様、それは…」
「え、あぁ! これ朝御飯! …もしかして、食べない派だった?」
もしそうだとしたら、ロビンの分も作ってしまったので余計なことをしてしまったかもしれない
「いえ…、朝はいつも食べてます。」
「なら、よかった ささ、そんなところに立ってないで食べない?」
「………」
ロビンはなにも言わずに、リビングを通り、キッチンの側にある席へと座る
よかった、どうやらお腹も空いていたようで
「珈琲飲みます?」
「…あ、はい」
「ミルクとか砂糖はいります?」
「砂糖を2つ」
俺は角砂糖を2ついれてスプーンを一緒に渡す
「ありがとうございます。」
朝からイケメンの笑顔は眩しいなぁ
「…主様は料理ができるのですね」
「まぁ、一人暮らし長かったからね」
「そうなんですね、」
「…??」
どこか、ここに居らずなロビンに首をかしげる
昨日の隙が無さそうな彼とは違っていて
本当に本人なのだろうかと不思議になってきた
0
お気に入りに追加
35
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!
三度目の人生は冷酷な獣人王子と結婚することになりましたが、なぜか溺愛されています
倉本縞
BL
エルガー王国の王子アンスフェルムは、これまで二回、獣人族の王子ラーディンに殺されかかっていた。そのたびに時をさかのぼって生き延びたが、三回目を最後に、その魔術も使えなくなってしまう。
今度こそ、ラーディンに殺されない平穏な人生を歩みたい。
そう思ったアンスフェルムは、いっそラーディンの伴侶になろうと、ラーディンの婚約者候補に名乗りを上げる。
ラーディンは野蛮で冷酷な獣人の王子と噂されていたが、婚約者候補となったアンスフェルムを大事にし、不器用な優しさを示してくれる。その姿に、アンスフェルムも徐々に警戒心を解いてゆく。
エルガー王国がラーディンたち獣人族を裏切る未来を知っているアンスフェルムは、なんとかそれを防ごうと努力するが……。
勇者召喚に巻き込まれて追放されたのに、どうして王子のお前がついてくる。
イコ
BL
魔族と戦争を繰り広げている王国は、人材不足のために勇者召喚を行なった。
力ある勇者たちは優遇され、巻き込まれた主人公は追放される。
だが、そんな主人公に優しく声をかけてくれたのは、召喚した側の第五王子様だった。
イケメンの王子様の領地で一緒に領地経営? えっ、男女どっちでも結婚ができる?
頼りになる俺を手放したくないから結婚してほしい?
俺、男と結婚するのか?
【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします
*
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!?
しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが吃驚して憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です!
めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので!
本編完結しました!
時々おまけを更新しています。
異世界に転生して冒険者始めました
さくら
BL
犬を助け、交通事故で死んでしまった俺、長谷部 誠は軽いノリの神様に会い、異世界へ転生することになりました。
異世界で新しい人生を楽しく生きていきます。
R18、残酷な表現があるページには※をつけます。
どうやら生まれる世界を間違えた~異世界で人生やり直し?~
黒飴細工
BL
京 凛太郎は突然異世界に飛ばされたと思ったら、そこで出会った超絶イケメンに「この世界は本来、君が生まれるべき世界だ」と言われ……?どうやら生まれる世界を間違えたらしい。幼い頃よりあまりいい人生を歩んでこれなかった凛太郎は心機一転。人生やり直し、自分探しの旅に出てみることに。しかし、次から次に出会う人々は一癖も二癖もある人物ばかり、それが見た目が良いほど変わった人物が多いのだから困りもの。「でたよ!ファンタジー!」が口癖になってしまう凛太郎がこれまでと違った濃ゆい人生を送っていくことに。
※こちらの作品第10回BL小説大賞にエントリーしてます。応援していただけましたら幸いです。
※こちらの作品は小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+にも投稿しております。
王道にはしたくないので
八瑠璃
BL
国中殆どの金持ちの子息のみが通う、小中高一貫の超名門マンモス校〈朱鷺学園〉
幼少の頃からそこに通い、能力を高め他を率いてきた生徒会長こと鷹官 仁。前世知識から得た何れ来るとも知れぬ転校生に、平穏な日々と将来を潰されない為に日々努力を怠らず理想の会長となるべく努めてきた仁だったが、少々やり過ぎなせいでいつの間にか大変なことになっていた_____。
これは、やりすぎちまった超絶カリスマ生徒会長とそんな彼の周囲のお話である。
獣人の子供が現代社会人の俺の部屋に迷い込んできました。
えっしゃー(エミリオ猫)
BL
突然、ひとり暮らしの俺(会社員)の部屋に、獣人の子供が現れた!
どっから来た?!異世界転移?!仕方ないので面倒を見る、連休中の俺。
そしたら、なぜか俺の事をママだとっ?!
いやいや女じゃないから!え?女って何って、お前、男しか居ない世界の子供なの?!
会社員男性と、異世界獣人のお話。
※6話で完結します。さくっと読めます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる