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はじまり

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「お助けキャラねぇ…」

お助けキャラとは書いてあるが、どんな人物が出てくるかは書かれていない

ピックアップキャラとかがそのうち出てくるのだろうかなんて思いつつ券を見ていた

「流石に、出現率とかも書いてないかぁ」

☆5とかUL(ウルトラレア)とかそういった階級があるのだろうか
もしあるのならば、始めてのキャラなので出来ればそういったレアなキャラがほしいのだが

果たしてそのレアなキャラがこの生活で役に立つキャラなのか…

とりあえず、俺は先ほどと同じようにスマホを見て、何も考えずにタップをしたところ画面が光だした。
先ほどと同じように出てくるのだと思っていたため驚きながら目をつぶる

この世界に来てから驚くことばかりで少し疲れてきているが、休むのはこれが終わってからにしようと目を開けた

前には先ほどとは全く違う
お洒落なガチャポンがおかれていた。

「え? おしゃれすぎじゃね?」

ガチャポンの中身は見えないが、期待して良さそうな見た目なので俺はワクワクしていた

「いいキャラが出てきますよーに!」

俺はそう言いながら、願い、ガチャポンを回した

せっかく、ここで暮らすこととなるんなら
可愛い女の子とかだと嬉しいけど…
あ、でも畑作業とかあるかもだから力仕事を頼めるたくましい男性でもいいかなぁ
女の子だとドキドキしちゃって心臓持たないかもだし!

ガチャポンからは白色のカプセルが出てきた
俺はそのカプセルを取ろうとすると急に光だした

《ウルトラレア!  翠空の騎士 ソルトルティ・ロビン》

何処かからか機械のような声が聞こえ、ガチャポンがあった場所には人がいた

「主様、初めまして。翠空の騎士 ソルトルティ・ロビンと申します。 剣に関しては自信がありますが、此処ではそのようなものは必要ないでしょうね。 あなたの役に立てるよう頑張りますので、よろしくお願いします。」

少しだけオールバック気味の青緑の短髪に青空のような瞳、俺よりも10センチ以上背が高いであろう騎士のような服装をした男性がいる。

「わぁ、すげぇ 登場台詞もあるんだぁ…」

まさかのフルボイスで、彼の口が動いていたのが見えていたので彼の声なのだとわかってはいるが
何処か現実離れした彼に感心してじっとみていると、彼は不思議そうにこちらを見て口を開いた

「主様?」

整った顔にある整った口が動く

「へぇー、騎士って言ってたからてっきり武装した感じのがでてくると思ってたけど…、どっちかというと制服みたいだなぁ 動きやすさ重視で、」
「? …主様?」
「中世っぽいけど、靴が編みこみブーツって、しかも、少しヒールついてる?」

彼が目の前で話をしているのだが
どこかこれは偽物で、映像か何かだろうと思っていた

「てか、イケメンだなぁ すっごく綺麗だ」

俺が髪に触れようと手を伸ばすと
その手を握られた

「え?」
「主様、私に興味が?」
「へ?」
「別に構いませんが、面白くもなんとも無いですよ。普通の男ですから」

綺麗な青い目が近づいてきた

「まぁ、主様が求めてくださるのでしたら喜んで。」
「え、へ? そ、そうじゃなくってぇ!!」

俺は驚いて捕まっていた手を振りほどき
思いっきり押すがびくとも動かない

「え、あっと?」
「ふむ、主様は非力というわけではないんですね。 まぁ、この世界では平均より下となりますが」

ポカンと彼を見てしまう
彼の目はずっと俺を視界からはずすことなく、俺の顔がうつっていた

「……えっと、ロビンさんだっけ…?」

とりあえず、このままでは行けないと思い
先ほどの台詞で聞いた名前を言う

「はい。ソルトルティ・ロビンです。敬語やさん付けは必要ありませんよ、主様」

はにかんだような笑顔がとても素敵で
俺は魅了された

「…主様?  そのように、見つめられると期待してしまいますよ?」
「へ?」

チュッと優しい音と共におでこに何かが当たったものが離れた

「では、今後ともよろしくお願いしますね。」

ぼっと音がしたように感じた
俺の顔は今、真っ赤なのだろう
とても顔が、耳が、体が熱い

「っーーーー!!!!」

俺は言葉にならない声と共に、その場に座り込んだ


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