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好きにされる男
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落ち着いた雰囲気の店に呼び出された香月は、池上の顔を見るなり、大丈夫? と声をかけた。
「元気ないね」
あからさまに暗い様子の池上は、香月に座るように促す。
「今日はちょっと話があって……」
俯きがちに切り出した池上の言葉に、香月は思わず身構えた。
池上は目を伏せたまま、あのさ……と呟くと、ゆっくりと視線を上げて香月を見る。
「四月から転勤で大阪に行くことになって……」
そう言ったきり、池上はまた目を伏せてしまった。
香月はかける言葉が見つからず、しばらく黙り込んでいたが、淋しくなるね、と独り言のような声を漏らした。
「……それだけ?」
池上は顔を上げると、咎めるような目を香月に向けた。
「だって、断れないでしょ」
「それは……そうだけど」
その場の空気がピリッとした険悪なものに変わったタイミングで、料理が運ばれてくる。
気まずい雰囲気の中で、配膳を終えた店員が個室の扉を閉めると、再び沈黙に包まれた。
「……とりあえず食べたら」
香月の言葉で二人とも箸を手に取るが、池上は酒ばかり飲んで料理にはほとんど手をつけない。
「うちでゆっくり話そうか」
香月が切り出すと、池上は素直に頷いた。
香月の部屋に着くと、ソファに並んで座る。いつもより微妙に距離を取ってよそよそしい池上へ、香月はぎこちなく顔を向けた。
「さっき話があるって言われた時、彼女でもできたのかと思って」
冷え切った空気を和まそうと、冗談っぽい口調で言う香月へ、池上は、は? と地を這うような低い声を出した。
「なんでそんなこと言うの……」
俯いた池上の膝の上に、パタッと音を立てて涙が零れ落ちる。ギョッとした香月は慌てて声をかけようとするが、言葉が出てこない。
池上がすんすんと洟を啜る音だけが響く気まずい空気の中で、香月は困惑しながらティッシュケースを渡した。
「でも、大阪なんてすぐ行けるし……」
気休めのように香月が言うと、池上は手で顔を覆ったまま、ピタッと静まり返った。かける言葉を間違ったという事はわかった。
「……しばらく大阪で勤務した後は多分、海外駐在になると思う」
池上の勤務先を考えれば、あり得る話だ。突然ではあるが、意外ではない。
「それはでも、池上くんにとってはいいことでしょ」
確かに今回の転勤は、異動先の部署を考えれば栄転といえた。そもそも業務命令である以上、池上が断ることはできない。
「……香月くんは何とも思わないの」
「それは……淋しいと思うけど……」
池上はゆっくりと顔を上げて、涙が滲む目で香月を見た。
「……引いてる?」
「まあ……うん…………ちょっと……」
香月が遠慮がちに答えると、池上は、うぅ……と本格的に泣き出した。
「俺だけ淋しがってるの、めっちゃムカつく! だいたい、誘うのはいっつも俺の方だし! 転勤するって言ってんのに素っ気ないし! 俺と香月くんがそんな関係じゃないっていうのはわかってるけど、冷たすぎない!?」
震える唇をぎゅっと噛み締めた池上は、香月の胸に顔を押し付ける。涙が染みて服が濡れるのに困惑しながらも、しゃくりあげて震える背中へ香月がおずおずと手を回すと、池上はバッと涙で濡れた顔を上げた。
「セックスに持ち込んで、うやむやにしようとしてる!」
「いや……こんなに泣いてる子に手出さないでしょ」
池上は香月の股間に手を伸ばすと、確認するようにごそごそと揉んだ。
「なんで勃ってないんだよ!」
「この空気で勃つわけないだろ」
池上はずずっと洟を啜ると、ソファから降りて床に座り込んだ。めそめそと泣きながら、香月のズボンに手を伸ばして、陰茎を取り出す。
香月は変に声をかけて逆ギレされるのが怖かったので、池上の様子をそわそわと見守っていたが、陰茎を口に含もうとするのに、思わずびくっと体を揺らした。
「何びびってんの」
「歯が当たって痛くなったら嫌だなって……」
池上はムッとした表情のまま、まだ柔らかい亀頭に舌を這わせた。
わざとなのか慣れていないせいなのか、池上はゆっくりと、子猫がミルクを飲むように先端を舐める。刺激は物足りないが、泣き腫らした顔でぎこちなくぺろぺろと舐めしゃぶる姿は加虐心を煽った。
萎えていた陰茎が、徐々に勃ち上がると、池上は頬擦りしながら先端にキスをする。
「顔、離して……出ちゃうから」
香月が言うと、池上は目を伏せて口を薄く開いた。
勢いなくどろっと溢れ出た粘度の高い精液を、その唇に擦りつける。池上は舌を出してザーメンを受け止め、口の周りに飛び散った飛沫を舐め取った。
「熱い……」
びくびくと脈打つ陰茎を伝って、精液が垂れ落ちる。池上はそれを啜り、わざと汚すように頬を擦り寄せて香月を見上げた。
そのまま、弱りきった表情で見下ろす香月をソファに押し倒す。
「池上くん、ゴム──」
「このままして」
池上は下だけ脱ぐと香月の上に跨り、まだ硬いままの陰茎を握った。精液で濡れたそれを、ゆっくりと挿入する。
慣らしていない後ろはきつく、中を拓かれる感覚に池上は背中を丸めてびくびくと震えた。
香月が抱き寄せようとすると、池上は涙と精液で汚れた顔を上げて、弱々しく睨んだ。
「……池上くんノンケだから、いつかはこういう時がくると思ってたし…… もう一生セックスしなくてもいいかなって思うくらい、池上くんのこと好きにさせてもらったから」
香月に汚れた顔を拭かれて、池上の目にじわっと涙が膜を張るが、すぐにスッと目を眇めた。
「思うだけだろ」
香月は笑ってごまかしながら、今度こそ池上を抱き寄せる。
密着すると当たる角度が変わったのか、香月の腕の中で池上の体がびくんと揺れた。池上は香月の首筋に顔を埋めて、ぎゅっと抱きつく。
「……すごく忙しい時でも香月くんと週一以上で会っててさ、俺、彼女ともそんな頻度で会ったことないよ。こんなのもう、か……彼氏じゃん……」
香月が顔を覗こうとすると、池上はますます顔を肩口に押し付けた。
「香月くんに好きにされたいって言ったけど、結局いつも、香月くんは俺のしたいことをしてくれてただけだし……香月くんだって、俺のことめちゃくちゃ好きじゃん……」
頬に当たる池上の耳が熱い。
「好きじゃないよ」
香月が呟くと、池上はパッと顔を上げた。
「は? いや、好きだろ」
「なんでそんな自信満々なの」
香月は呆れた表情で池上を見返した。
「……好きにならないようにしてたのに、そんなこと言われたら好きになっちゃうじゃん」
視線を逸らした香月の顔が、じわじわと赤くなる。
池上がおずおずと顔を寄せると、香月は思わず首を反らした。
「フェラした後のキスはちょっと……」
池上は顔を背けようとする香月の頭を掴むと、唇を押し付けた。ぎゅっと結ばれた唇を舌で無理やりこじ開ける。
香月はしばらくの間、拒むように息を止めていたが、観念して舌を絡ませた。
深いキスをしながら、体勢を入れ替えて池上の上に覆い被さる。
「あっ……!や、♡そ……そこ……あぁッ♡深い゛ぃッ♡あっ♡あっ!!♡♡」
奥の襞を拓くように亀頭を押し当てると、池上の背中が弓なりにしなる。狭い中を掻き分けて先端がぐっぽりと奥にはまると、腹筋を震わせながら潮を吹き出した。
どくどくと脈打つ陰茎から、潮に混ざって精液が溢れ出る。
呆然とした表情で、すがるように香月を見つめる池上の中が不規則に痙攣するのに耐えられず、香月も一番奥で震えるような射精をした。
気怠い体を重ねたまま、ソファからはみ出しそうになっていた香月は、天井を見上げたまま口を開いた。
「……もし俺が池上くんについて行きたいって言ったら、池上くんはどう思う……?」
不安げな声に、池上は、エッと体を起こした。
「俺の仕事は別にどこでもできるし……」
気まずそうに呟く香月の顔を、まじまじと見つめる。
池上の視線にいたたまれない気持ちになりながらも、香月はその目を見返した。
「……借り上げ社宅になるから、一緒に住むのは難しいかもしれないけど、場所は割と自由に選べるから……千代崎でも舞洲でも、西宮でもいいよ!」
想像していなかった答えに、もしかして池上は下調べをしていたのだろうかと、香月は思わず笑ってしまった。
「じゃあ、センバツまでに引っ越さないとね」
「元気ないね」
あからさまに暗い様子の池上は、香月に座るように促す。
「今日はちょっと話があって……」
俯きがちに切り出した池上の言葉に、香月は思わず身構えた。
池上は目を伏せたまま、あのさ……と呟くと、ゆっくりと視線を上げて香月を見る。
「四月から転勤で大阪に行くことになって……」
そう言ったきり、池上はまた目を伏せてしまった。
香月はかける言葉が見つからず、しばらく黙り込んでいたが、淋しくなるね、と独り言のような声を漏らした。
「……それだけ?」
池上は顔を上げると、咎めるような目を香月に向けた。
「だって、断れないでしょ」
「それは……そうだけど」
その場の空気がピリッとした険悪なものに変わったタイミングで、料理が運ばれてくる。
気まずい雰囲気の中で、配膳を終えた店員が個室の扉を閉めると、再び沈黙に包まれた。
「……とりあえず食べたら」
香月の言葉で二人とも箸を手に取るが、池上は酒ばかり飲んで料理にはほとんど手をつけない。
「うちでゆっくり話そうか」
香月が切り出すと、池上は素直に頷いた。
香月の部屋に着くと、ソファに並んで座る。いつもより微妙に距離を取ってよそよそしい池上へ、香月はぎこちなく顔を向けた。
「さっき話があるって言われた時、彼女でもできたのかと思って」
冷え切った空気を和まそうと、冗談っぽい口調で言う香月へ、池上は、は? と地を這うような低い声を出した。
「なんでそんなこと言うの……」
俯いた池上の膝の上に、パタッと音を立てて涙が零れ落ちる。ギョッとした香月は慌てて声をかけようとするが、言葉が出てこない。
池上がすんすんと洟を啜る音だけが響く気まずい空気の中で、香月は困惑しながらティッシュケースを渡した。
「でも、大阪なんてすぐ行けるし……」
気休めのように香月が言うと、池上は手で顔を覆ったまま、ピタッと静まり返った。かける言葉を間違ったという事はわかった。
「……しばらく大阪で勤務した後は多分、海外駐在になると思う」
池上の勤務先を考えれば、あり得る話だ。突然ではあるが、意外ではない。
「それはでも、池上くんにとってはいいことでしょ」
確かに今回の転勤は、異動先の部署を考えれば栄転といえた。そもそも業務命令である以上、池上が断ることはできない。
「……香月くんは何とも思わないの」
「それは……淋しいと思うけど……」
池上はゆっくりと顔を上げて、涙が滲む目で香月を見た。
「……引いてる?」
「まあ……うん…………ちょっと……」
香月が遠慮がちに答えると、池上は、うぅ……と本格的に泣き出した。
「俺だけ淋しがってるの、めっちゃムカつく! だいたい、誘うのはいっつも俺の方だし! 転勤するって言ってんのに素っ気ないし! 俺と香月くんがそんな関係じゃないっていうのはわかってるけど、冷たすぎない!?」
震える唇をぎゅっと噛み締めた池上は、香月の胸に顔を押し付ける。涙が染みて服が濡れるのに困惑しながらも、しゃくりあげて震える背中へ香月がおずおずと手を回すと、池上はバッと涙で濡れた顔を上げた。
「セックスに持ち込んで、うやむやにしようとしてる!」
「いや……こんなに泣いてる子に手出さないでしょ」
池上は香月の股間に手を伸ばすと、確認するようにごそごそと揉んだ。
「なんで勃ってないんだよ!」
「この空気で勃つわけないだろ」
池上はずずっと洟を啜ると、ソファから降りて床に座り込んだ。めそめそと泣きながら、香月のズボンに手を伸ばして、陰茎を取り出す。
香月は変に声をかけて逆ギレされるのが怖かったので、池上の様子をそわそわと見守っていたが、陰茎を口に含もうとするのに、思わずびくっと体を揺らした。
「何びびってんの」
「歯が当たって痛くなったら嫌だなって……」
池上はムッとした表情のまま、まだ柔らかい亀頭に舌を這わせた。
わざとなのか慣れていないせいなのか、池上はゆっくりと、子猫がミルクを飲むように先端を舐める。刺激は物足りないが、泣き腫らした顔でぎこちなくぺろぺろと舐めしゃぶる姿は加虐心を煽った。
萎えていた陰茎が、徐々に勃ち上がると、池上は頬擦りしながら先端にキスをする。
「顔、離して……出ちゃうから」
香月が言うと、池上は目を伏せて口を薄く開いた。
勢いなくどろっと溢れ出た粘度の高い精液を、その唇に擦りつける。池上は舌を出してザーメンを受け止め、口の周りに飛び散った飛沫を舐め取った。
「熱い……」
びくびくと脈打つ陰茎を伝って、精液が垂れ落ちる。池上はそれを啜り、わざと汚すように頬を擦り寄せて香月を見上げた。
そのまま、弱りきった表情で見下ろす香月をソファに押し倒す。
「池上くん、ゴム──」
「このままして」
池上は下だけ脱ぐと香月の上に跨り、まだ硬いままの陰茎を握った。精液で濡れたそれを、ゆっくりと挿入する。
慣らしていない後ろはきつく、中を拓かれる感覚に池上は背中を丸めてびくびくと震えた。
香月が抱き寄せようとすると、池上は涙と精液で汚れた顔を上げて、弱々しく睨んだ。
「……池上くんノンケだから、いつかはこういう時がくると思ってたし…… もう一生セックスしなくてもいいかなって思うくらい、池上くんのこと好きにさせてもらったから」
香月に汚れた顔を拭かれて、池上の目にじわっと涙が膜を張るが、すぐにスッと目を眇めた。
「思うだけだろ」
香月は笑ってごまかしながら、今度こそ池上を抱き寄せる。
密着すると当たる角度が変わったのか、香月の腕の中で池上の体がびくんと揺れた。池上は香月の首筋に顔を埋めて、ぎゅっと抱きつく。
「……すごく忙しい時でも香月くんと週一以上で会っててさ、俺、彼女ともそんな頻度で会ったことないよ。こんなのもう、か……彼氏じゃん……」
香月が顔を覗こうとすると、池上はますます顔を肩口に押し付けた。
「香月くんに好きにされたいって言ったけど、結局いつも、香月くんは俺のしたいことをしてくれてただけだし……香月くんだって、俺のことめちゃくちゃ好きじゃん……」
頬に当たる池上の耳が熱い。
「好きじゃないよ」
香月が呟くと、池上はパッと顔を上げた。
「は? いや、好きだろ」
「なんでそんな自信満々なの」
香月は呆れた表情で池上を見返した。
「……好きにならないようにしてたのに、そんなこと言われたら好きになっちゃうじゃん」
視線を逸らした香月の顔が、じわじわと赤くなる。
池上がおずおずと顔を寄せると、香月は思わず首を反らした。
「フェラした後のキスはちょっと……」
池上は顔を背けようとする香月の頭を掴むと、唇を押し付けた。ぎゅっと結ばれた唇を舌で無理やりこじ開ける。
香月はしばらくの間、拒むように息を止めていたが、観念して舌を絡ませた。
深いキスをしながら、体勢を入れ替えて池上の上に覆い被さる。
「あっ……!や、♡そ……そこ……あぁッ♡深い゛ぃッ♡あっ♡あっ!!♡♡」
奥の襞を拓くように亀頭を押し当てると、池上の背中が弓なりにしなる。狭い中を掻き分けて先端がぐっぽりと奥にはまると、腹筋を震わせながら潮を吹き出した。
どくどくと脈打つ陰茎から、潮に混ざって精液が溢れ出る。
呆然とした表情で、すがるように香月を見つめる池上の中が不規則に痙攣するのに耐えられず、香月も一番奥で震えるような射精をした。
気怠い体を重ねたまま、ソファからはみ出しそうになっていた香月は、天井を見上げたまま口を開いた。
「……もし俺が池上くんについて行きたいって言ったら、池上くんはどう思う……?」
不安げな声に、池上は、エッと体を起こした。
「俺の仕事は別にどこでもできるし……」
気まずそうに呟く香月の顔を、まじまじと見つめる。
池上の視線にいたたまれない気持ちになりながらも、香月はその目を見返した。
「……借り上げ社宅になるから、一緒に住むのは難しいかもしれないけど、場所は割と自由に選べるから……千代崎でも舞洲でも、西宮でもいいよ!」
想像していなかった答えに、もしかして池上は下調べをしていたのだろうかと、香月は思わず笑ってしまった。
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