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二度目の夜(番外編)
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「……行ってまいります」
余雪は小声で告げると、そそくさとゲルを出た。外からは、たどたどしくも明るい声で、アイルの仲間と朝の挨拶を交わす声が聞こえる。先ほど永芳に向けた、元気のない声とは大違いだ。
一人取り残された永芳はため息を溢した。声が聞こえなくなってから、弓を担いで外に出る。
いつもなら、草原を馬で駈ければ些細な憂いなど霧散してしまうのだが、ここ数日の永芳は沈んだ表情をしていた。
初めての共寝の後から、余雪の態度がよそよそしい。
確かに『もう二度としない』とは言った。
だが、行為自体が嫌だったわけではない。自分の失態を恥じるとともに、冷静になる時間が欲しかっただけだ。
それなのに、あれ以来余雪は永芳に触れもせず、日常のやり取りすら遠慮がちに顔色を窺ってくる。
年長者である永芳が歩み寄るべきだと思いつつも、自分から拒否した手前、意地もある。なにより、あからさまに避けられるのは、酷く胸が痛んだ。
余雪と顔を合わすのがどうにも気まずく、暗くなってからゲルに戻った。
「何かあったのですか? こんなに遅くなるなんて、心配しました」
「……すまない、大丈夫だ」
不安そうに見つめる余雪の姿に、嫌われているわけではないのだとほっとする。だが、視界の隅に入った物に、永芳は自分の目を疑うように瞬きした。
部屋の奥には、一組の毛皮が積まれていた。
「あれは……?」
永芳の咎めるような目に、余雪は気まずそうに口を開いた。
「要らない毛皮があるというので、貰ったんです。あの……やっぱり一緒に寝るのは良くないと思ったので……」
初めてのまぐわいで我を忘れた余雪は、永芳が止めるのも聞かずに無理を強いてしまった。
『もう二度としない』と言われて茫然となったものの、余雪としては交接できないことはそこまで苦ではなかった。
六年も離れて暮らした末に、ようやくそばにいられるようになったのである。永芳と共に過ごせるのであれば、他に何も要らなかった。
ただ同衾していれば、どうしてもやましい気持ちがもたげてくる。
毛皮を譲り受けたのは、自分を諌めるための苦肉の策であった。
「……そうか」
永芳はそれだけ言うと、ツンと顔を背けてしまって、口もきいてくれない。
余雪は声をかけることもできず、しゅんと俯いた。
ふと目覚めた永芳は、思わず息を殺した。
炉を挟んだ向こうの寝床から、微かな物音が聞こえる。衣擦れの気配に紛れる乱れた息遣いに、永芳は思わず顔が赤くなった。
余雪が自慰をしている。
肌を擦る音には、次第に水っぽい響きが混じった。潜めた息遣いの合間に聞こえる控えめな呻き声に、永芳の下腹部も熱くなる。
余雪が熱く滾った陰茎を扱いている様子を想像すると、腹の奥が疼いた。
──そんなにしたいなら、わたしとすればいいじゃないか……
微かに聞こえる犬のような荒い呼吸に、腰を打ちつける余雪の姿が重なる。余雪に貫かれた熱さを思い出して、永芳の腰が揺れた。
「……兄さん」
声をかけられたのかと、永芳がびくっと体を揺らすのと同時に、余雪が低く呻いた。青臭いような匂いが鼻を突く。
余雪の乱れた呼吸は徐々に落ち着き、やがて寝息に変わった。
永芳はぎゅっと目を閉じて体を丸めた。腹の奥の疼きは、いつまでも消えなかった。
「脚を摩ってもらえないだろうか」
寝る前に永芳に言われて、余雪は動揺した。
再会してからしばらくの間、余雪は毎夜いそいそと永芳の脚を揉んでいた。だがそれも、ここしばらくは控えている。
禁欲生活はかなり限界に近い。この状態で永芳に触れればまた暴走しかねないが、永芳の脚が痛むのなら断ることはできない。
うつ伏せになった脚に触れると、毛皮に顔を埋めた永芳が、ん……と小さく声を漏らした。それだけで、余雪の逸物は頭を擡げる。
余雪は雑念を振り払うように大きく息を吐いて指圧に集中するが、おや、と思わず手を止めた。強張った感触もないし、疲労が溜まっている様子もない。
「兄さん、どの辺りが痛みますか?」
「……もう少し上の方だ」
もう少し上の方。
際どいところに触れるのは非常に困るが、しないわけにはいかない。余雪はおそるおそる、滑らかな膝の裏に触れた。
そういえば子供の頃の一時、永芳に脚を摩ってもらっていた。
骨が軋むのを永芳に撫でてもらうと、不思議と痛みが和らいだ。軟膏の匂いと、永芳の甘い花のような香りは、余雪を安心させた。
──時々、痛くもないのに仮病を使って甘えていたな……
思い出して苦笑した余雪は、はっと思い至った。永芳は本当に脚が痛むのだろうか。張りもなく、内力も滞りなく流れている。
まさかそんな、と余雪は頭を振った。
我慢しすぎて、自分の都合のいいように解釈してしまっている。
「兄さん、もう遅いからこれくらいにしましょう」
余雪が手を離して立ち上がると、永芳はパッと焦った顔を上げた。
自分の寝床に戻ろうとしていた余雪は、永芳の縋るような表情に思わず動きを止めた。
永芳は体を起こすと、おずおずと余雪の手を取った。
「……今日は寒いから、一緒に寝て欲しい」
俯いた永芳の首は、真っ赤に染まっていた。
「いいの……?」
「雪児に触れられないのは……淋しい」
余雪は力一杯抱きしめたいのをグッと堪えて、優しく抱き寄せた。
「兄さん、淋しい思いをさせてごめんなさい。一緒に寝ましょう」
腹に当たる永芳のものは、布越しでもわかるくらい熱く、硬くなっていた。
抱き合ったまま横たわり、顔を寄せて唇を重ねる。舌を差し入れると、たどたどしく絡めてくるのが愛おしい。
余雪は接吻しながら永芳の頭を撫で、三つ編みに結った髪を解いた。
中原にいるときは寝る時も髪をきつく結い上げていたので、永芳の垂髪を見ることはほとんどなかった。黒髪が毛皮の上に広がり、淡い灯りに煌めく様は情欲をそそった。
永芳は、躊躇うように髪を撫でる余雪の手を取ると、デールの中に導いた。余雪はデールを脱がし、永芳の体を隈なく愛撫する。
乳首を口に含んで舌先でなぞると、すぐにその形が変わる。硬く尖ったそこを前歯で緩く噛まれて、永芳は浅く息を吐きながら、せわしなく余雪の背中をまさぐった。
胸から腹へと舌で辿り、下腹部にそっと口づけると、永芳の陰茎がひくひくと揺れた。
子供の頃に見た時は、恐ろしく不気味な形だと思ったが、大人になった今、自分のものも比べると、永芳のそれは凸凹したところのない綺麗な円柱形をしていて、色も少しくすんでいるだけだ。
真っ直ぐに勃ち上がった肉筒を伝って、玉になった精が鈴口から垂れ落ちる。余雪が唇を寄せて啜ると、永芳は真っ赤になってされるままになった。
先端を吸われながら、濡れた陰茎を優しく握られる。
子供の頃の小さくて柔らかい手ではなく、大きな硬い手のひらで扱かれると、肌が粟立ち、腰がうねった。
「雪児……駄目だ、そんなこと……」
小さく喘ぎながら、ぎこちなく腰を揺らす永芳を追い立てるように、余雪は扱く速度を上げた。永芳の体温が上がり、白い肌にじんわりと汗が滲む。
「兄さん、『駄目』じゃなくて『イク』って言って」
永芳は戸惑いながら、小さく、いく……と呟いた。
「うん……気持ちいいですか?」
永芳は目を伏せて頷くと、余雪の口淫に導かれるように腰を振った。
「あっ、あ……雪児…………い、いく……イク、イクッ……!」
余雪は、口の中に放たれた精を溢さないように、全て飲み干した。しどけなく横たわって荒い息を吐いていた永芳は、ギョッとした表情で体を起こした。
「雪児、まさか飲んだのか?」
「このくらい、普通だよ」
普通は陽物を口に咥えて、あまつさえ精まで飲むのか……永芳は思い悩んだ末に、余雪の股間へ手を伸ばした。
内衣に手を差し入れて、熱い陰茎を取り出す。
大きくて硬い。
そういえば余雪がまだ幼い頃、包皮を剥いてやったことがあった。あの時の未成熟な陰茎を思い出すと、途端にやましさが込み上げてくる。
でもそれ以上に、手の中で脈打つ熱にどきどきと胸が高鳴った。これを口の中に入れてしまって大丈夫なのだろうか。そもそも入るのか?
おずおずと身を屈めて唇で触れようとすると、息を詰めて固まっていた余雪が慌てて止めた。
「兄さんはしなくていいんだよ!」
「でも、普通はするのだろう?」
してくれるというなら勿論やって貰いたいが、無理はしてほしくない。
余雪が思案している間に、永芳はパンパンに膨れ上がった余雪の亀頭を唇で喰んだ。
ぎこちなく口に含み、下りてくる垂髪を耳に掛けながら、上目で様子を窺う視線に、余雪は呆気なく達してしまった。
「あぁっ! ごめんよ、兄さん……!」
勢いよく放たれた精は、髪から顔にかけてべっとりと永芳を汚した。
驚いて瞬く睫毛から、白濁の滴が垂れ落ちる。
「すまない、上手く受け止めることができなくて……」
しゅんと俯く永芳の顔を、余雪はわたわたと拭った。
「兄さんのせいじゃないよ!」
「でも、飲み込むことができなかった……」
「飲まなくてもいいから!」
不甲斐なく感じて落ち込む永芳を、余雪はぎゅっと抱きしめた。
「無理をしたのではないですか?」
抵抗がないといえば嘘になるが、股に顔を埋めた時に嗅いだ、むせ返るような匂いに思わず吸い寄せられた。
子供の頃の乳臭い香りとは違う、雄の匂いだった。
「……どきどきした」
余雪は手のひらを永芳の胸に当てた。
「本当だ。どきどきしてる」
素肌を撫でると、手のひらの下ですぐに乳首が硬くなる。
胸に顔を埋めて乳首を吸う余雪の頭を、永芳はぐいっと離した。
「…… それは、しなくていい」
余雪は口元の唾液を拭うと、恥ずかしいからもういい、と言う永芳を見つめた。
「でも、 舐めたいです」
余雪は、赤面して目を伏せる永芳を寝かせると、股の間に顔を埋めて内腿から会陰、尻のあわいと丹念に舐めた。脚の付け根を強く吸うと、白い肌に赤い痕がつくのに気分が満たされる。
余雪は、点々と散った痣を眺めながら太腿を掴むと、脚を大きく広げた。永芳は戸惑うように余雪を見上げて脚を閉じようとしたが、余雪の指が腿を伝って後ろを撫でると、大人しく力を抜いた。
「苦しくないですか?」
狭い中を指が這い回っている。苦しくはないので、永芳は目をぎゅっと瞑ったまま、何度も頷いた。
指をもう一本増やすと永芳の腰が跳ねるが、余雪は構わずに中を探った。ふっくらと主張するその場所を優しくなぞると、永芳が声にならない喘ぎを上げた。
永芳の陰茎は、余雪が中を擦る度にひくひくと揺れる。反応してくれるのが嬉しい。
永芳は余雪の指から逃げるように体を起こした。
「雪児……指は、もういい…… 」
目を伏せて、しないのか……? と問われて、余雪も服を脱いだ。はだけた胸に、永芳の手が伸びる。疵痕を辿る指を、余雪はそっと押さえた。
哀しげな表情で見つめる永芳の上に、余雪がゆっくりと覆い被さる。顔を寄せると、永芳は素直に唇を軽く開けた。その隙間に舌を差し入れ、ぎこちなく絡み合わせる。
滾る陰茎を永芳の後ろに宛てがうと、そこはひくひくと収縮して迎え入れてくれた。
ぬかるみの中を掻き分けるように抜き差しすれば、永芳は余雪の首に腕を回してぎゅっと抱きついた。
「……ちゃんと入っているだろうか」
耳元で、不安げな声が囁く。
「大丈夫ですよ。兄さんは平気ですか」
余雪はそう言って腰をゆっくりと、さらに深く沈め、まだ硬い中を解きほぐすように押し拓いた。
奥まで辿り着くと、余雪は永芳を抱きしめて接吻し、体を撫でた。緊張と興奮で胸が張り裂けそうになるが、初めての時よりはまだ余裕があった。
「動いても大丈夫ですか」
永芳はぎゅっと抱きついたまま頷いた。体全体で請われているようで、胸がいっぱいになる。
余雪の動きに合わせて永芳の腰がしなり、陰茎が揺れた。胸を撫でて、ツンと上を向いた乳首を指の腹で擦ると、中がきゅうきゅうと締まる。
「兄さん、あんまり締め付けないでください。そんなにされたら保たないよ」
「す、すまない……」
責めるように言われて、永芳は咄嗟に謝ったが、自分で締め付けようと思ってしているわけではない。
──女の胸のような膨らみもないのに、余雪が弄くり回すのが悪いんじゃないか……
恨めしい目で見上げると、眉間に皺を寄せて熱い息を吐く余雪と目が合った。
ひたむきに腰を振る様がいじらしくて、永芳の方から唇を寄せた。
「ああ……兄さん、もう果ててしまいます……」
不規則にうねって絡みつく永芳の中で、余雪のものが一際大きくなる。
「もう終わってしまうのか……」
苦しくて痛くて辛いのに、終わってほしくない。
本当は余雪の好きな時に果てて欲しいし、我慢はさせたくない。
それでもやっぱり、まだ終わってほしくなくて、永芳は余雪の腰にぎこちなく脚を絡めた。
「兄さん、このまま最後までしてもいいですか」
切迫詰まった表情の余雪に訊かれて、永芳は戸惑った。
いいですかと聞かれても、何がいいのか、どうすればいいのかわからない。
曖昧に頷くと同時に余雪が低く呻き、熱い飛沫が奥で飛び散った。余雪のものが中でびくびくと震え、腹に広がる熱に煽られるように、永芳もまた精を放った。
余雪のものは、溢れるくらいの精を吐き出したのに、まだ硬く聳り立ったままだ。
背中を弓なりに反らして、ビクッビクッと痙攣する永芳を追い立てるように、更に奥を責め立てる。
「雪児、待て……待ってくれ……──」
永芳は力の入らない手で余雪の胸を押し返すが、中は余雪のものに絡みついて、精を一滴残らず吸い取ろうとするかのように不規則に締め上げる。
「兄さん、そんなにされたら……止まれないよ」
余雪が奥の襞に先端を嵌め込んで突き上げると、永芳は泣きそうな声で、ああ……と嘆息した。
同時に、種が飛び散って白く汚れた腹の上に、小水が広がる。
震える腹筋を伝って、しょろしょろと床へ垂れ流れる様子に、永芳は唇を噛み締めた。
余雪はまたやってしまったと猛省しながらも、茫然とする永芳の表情に激しく興奮した。
永芳の嫌がることがしたいわけじゃない。
ただ気持ちよくなって欲しいし、余雪のことを求めて欲しいだけだ。
でも、恥辱に肌を赤く染める永芳を見ると、自分でも知らなかった嗜虐の欲が湧き上がってくる。
余雪は興奮で怒張したまま、恥じらうように目を逸らす永芳の顔を両手で挟んで接吻する。
舌を絡ませながら中を突き上げると、重なった肌の間に水が溢れるのを感じた。恥ずかしさと快感に歪む永芳の表情に、余雪もまた永芳の中で精を放った。
いろんな体液に塗れた永芳が、虚な目で余雪を見上げる。
「……失禁するのも、普通なのだろうか……?」
「……そうですね」
普通ではないと思うが、正直に話せば、不安げに訊く永芳はさらに顔を曇らせるだろう。
「別にいいじゃないですか。何も恥ずかしくないですよ」
永芳は何か言いたげに口を開くが、戸惑うように目を伏せて黙り込んでしまった。
「どうかしましたか?」
余雪が顔を覗き込むと、永芳は気まずそうに目を合わせた。
「……こんな姿を見たら、雪児は気持ちが冷めるんじゃないかと……」
余雪は咄嗟に声が出なかったが、すぐに永芳を抱きしめた。
「そんなこと、思うわけないよ。兄さんがこんなに乱れてくれると思うと、嬉しいです」
ほら、と余雪は再び腰をゆっくりと動かした。挿入したままだったものは、まだ硬く勃ち上がって、どくどくと脈打っている。
「兄さんは可愛らしいです」
余雪が、再会してからずっと思っていたことを口にすると、永芳は、は……? と呟いて、訝るように余雪を見た。
「わたしのことをいくつだと思っているんだ」
幼児を褒めるような言葉に、永芳は呆れた表情を浮かべるが、余雪は愛おしそうに汚れた体を抱き寄せた。
身じろぎした拍子に、中から余雪の精が垂れ落ちる。
余雪は接吻しながら、溢れる精をかき混ぜるように、腰を動かした。
「兄さんが可愛らしいから、全然萎えないです。こんなにしてたら、いつか孕んでしまいますね」
永芳は一瞬ギョッとするが、そういえば余雪はこんな軽口や適当な受け答えをする奴だったと思い返した。
そうすると、失禁するのはやはり普通ではないのかもしれない……と思い悩み始めたものの、余雪のものが奥深く入ってきたので、それ以上はもう何も考えられなくなってしまった。
余雪は小声で告げると、そそくさとゲルを出た。外からは、たどたどしくも明るい声で、アイルの仲間と朝の挨拶を交わす声が聞こえる。先ほど永芳に向けた、元気のない声とは大違いだ。
一人取り残された永芳はため息を溢した。声が聞こえなくなってから、弓を担いで外に出る。
いつもなら、草原を馬で駈ければ些細な憂いなど霧散してしまうのだが、ここ数日の永芳は沈んだ表情をしていた。
初めての共寝の後から、余雪の態度がよそよそしい。
確かに『もう二度としない』とは言った。
だが、行為自体が嫌だったわけではない。自分の失態を恥じるとともに、冷静になる時間が欲しかっただけだ。
それなのに、あれ以来余雪は永芳に触れもせず、日常のやり取りすら遠慮がちに顔色を窺ってくる。
年長者である永芳が歩み寄るべきだと思いつつも、自分から拒否した手前、意地もある。なにより、あからさまに避けられるのは、酷く胸が痛んだ。
余雪と顔を合わすのがどうにも気まずく、暗くなってからゲルに戻った。
「何かあったのですか? こんなに遅くなるなんて、心配しました」
「……すまない、大丈夫だ」
不安そうに見つめる余雪の姿に、嫌われているわけではないのだとほっとする。だが、視界の隅に入った物に、永芳は自分の目を疑うように瞬きした。
部屋の奥には、一組の毛皮が積まれていた。
「あれは……?」
永芳の咎めるような目に、余雪は気まずそうに口を開いた。
「要らない毛皮があるというので、貰ったんです。あの……やっぱり一緒に寝るのは良くないと思ったので……」
初めてのまぐわいで我を忘れた余雪は、永芳が止めるのも聞かずに無理を強いてしまった。
『もう二度としない』と言われて茫然となったものの、余雪としては交接できないことはそこまで苦ではなかった。
六年も離れて暮らした末に、ようやくそばにいられるようになったのである。永芳と共に過ごせるのであれば、他に何も要らなかった。
ただ同衾していれば、どうしてもやましい気持ちがもたげてくる。
毛皮を譲り受けたのは、自分を諌めるための苦肉の策であった。
「……そうか」
永芳はそれだけ言うと、ツンと顔を背けてしまって、口もきいてくれない。
余雪は声をかけることもできず、しゅんと俯いた。
ふと目覚めた永芳は、思わず息を殺した。
炉を挟んだ向こうの寝床から、微かな物音が聞こえる。衣擦れの気配に紛れる乱れた息遣いに、永芳は思わず顔が赤くなった。
余雪が自慰をしている。
肌を擦る音には、次第に水っぽい響きが混じった。潜めた息遣いの合間に聞こえる控えめな呻き声に、永芳の下腹部も熱くなる。
余雪が熱く滾った陰茎を扱いている様子を想像すると、腹の奥が疼いた。
──そんなにしたいなら、わたしとすればいいじゃないか……
微かに聞こえる犬のような荒い呼吸に、腰を打ちつける余雪の姿が重なる。余雪に貫かれた熱さを思い出して、永芳の腰が揺れた。
「……兄さん」
声をかけられたのかと、永芳がびくっと体を揺らすのと同時に、余雪が低く呻いた。青臭いような匂いが鼻を突く。
余雪の乱れた呼吸は徐々に落ち着き、やがて寝息に変わった。
永芳はぎゅっと目を閉じて体を丸めた。腹の奥の疼きは、いつまでも消えなかった。
「脚を摩ってもらえないだろうか」
寝る前に永芳に言われて、余雪は動揺した。
再会してからしばらくの間、余雪は毎夜いそいそと永芳の脚を揉んでいた。だがそれも、ここしばらくは控えている。
禁欲生活はかなり限界に近い。この状態で永芳に触れればまた暴走しかねないが、永芳の脚が痛むのなら断ることはできない。
うつ伏せになった脚に触れると、毛皮に顔を埋めた永芳が、ん……と小さく声を漏らした。それだけで、余雪の逸物は頭を擡げる。
余雪は雑念を振り払うように大きく息を吐いて指圧に集中するが、おや、と思わず手を止めた。強張った感触もないし、疲労が溜まっている様子もない。
「兄さん、どの辺りが痛みますか?」
「……もう少し上の方だ」
もう少し上の方。
際どいところに触れるのは非常に困るが、しないわけにはいかない。余雪はおそるおそる、滑らかな膝の裏に触れた。
そういえば子供の頃の一時、永芳に脚を摩ってもらっていた。
骨が軋むのを永芳に撫でてもらうと、不思議と痛みが和らいだ。軟膏の匂いと、永芳の甘い花のような香りは、余雪を安心させた。
──時々、痛くもないのに仮病を使って甘えていたな……
思い出して苦笑した余雪は、はっと思い至った。永芳は本当に脚が痛むのだろうか。張りもなく、内力も滞りなく流れている。
まさかそんな、と余雪は頭を振った。
我慢しすぎて、自分の都合のいいように解釈してしまっている。
「兄さん、もう遅いからこれくらいにしましょう」
余雪が手を離して立ち上がると、永芳はパッと焦った顔を上げた。
自分の寝床に戻ろうとしていた余雪は、永芳の縋るような表情に思わず動きを止めた。
永芳は体を起こすと、おずおずと余雪の手を取った。
「……今日は寒いから、一緒に寝て欲しい」
俯いた永芳の首は、真っ赤に染まっていた。
「いいの……?」
「雪児に触れられないのは……淋しい」
余雪は力一杯抱きしめたいのをグッと堪えて、優しく抱き寄せた。
「兄さん、淋しい思いをさせてごめんなさい。一緒に寝ましょう」
腹に当たる永芳のものは、布越しでもわかるくらい熱く、硬くなっていた。
抱き合ったまま横たわり、顔を寄せて唇を重ねる。舌を差し入れると、たどたどしく絡めてくるのが愛おしい。
余雪は接吻しながら永芳の頭を撫で、三つ編みに結った髪を解いた。
中原にいるときは寝る時も髪をきつく結い上げていたので、永芳の垂髪を見ることはほとんどなかった。黒髪が毛皮の上に広がり、淡い灯りに煌めく様は情欲をそそった。
永芳は、躊躇うように髪を撫でる余雪の手を取ると、デールの中に導いた。余雪はデールを脱がし、永芳の体を隈なく愛撫する。
乳首を口に含んで舌先でなぞると、すぐにその形が変わる。硬く尖ったそこを前歯で緩く噛まれて、永芳は浅く息を吐きながら、せわしなく余雪の背中をまさぐった。
胸から腹へと舌で辿り、下腹部にそっと口づけると、永芳の陰茎がひくひくと揺れた。
子供の頃に見た時は、恐ろしく不気味な形だと思ったが、大人になった今、自分のものも比べると、永芳のそれは凸凹したところのない綺麗な円柱形をしていて、色も少しくすんでいるだけだ。
真っ直ぐに勃ち上がった肉筒を伝って、玉になった精が鈴口から垂れ落ちる。余雪が唇を寄せて啜ると、永芳は真っ赤になってされるままになった。
先端を吸われながら、濡れた陰茎を優しく握られる。
子供の頃の小さくて柔らかい手ではなく、大きな硬い手のひらで扱かれると、肌が粟立ち、腰がうねった。
「雪児……駄目だ、そんなこと……」
小さく喘ぎながら、ぎこちなく腰を揺らす永芳を追い立てるように、余雪は扱く速度を上げた。永芳の体温が上がり、白い肌にじんわりと汗が滲む。
「兄さん、『駄目』じゃなくて『イク』って言って」
永芳は戸惑いながら、小さく、いく……と呟いた。
「うん……気持ちいいですか?」
永芳は目を伏せて頷くと、余雪の口淫に導かれるように腰を振った。
「あっ、あ……雪児…………い、いく……イク、イクッ……!」
余雪は、口の中に放たれた精を溢さないように、全て飲み干した。しどけなく横たわって荒い息を吐いていた永芳は、ギョッとした表情で体を起こした。
「雪児、まさか飲んだのか?」
「このくらい、普通だよ」
普通は陽物を口に咥えて、あまつさえ精まで飲むのか……永芳は思い悩んだ末に、余雪の股間へ手を伸ばした。
内衣に手を差し入れて、熱い陰茎を取り出す。
大きくて硬い。
そういえば余雪がまだ幼い頃、包皮を剥いてやったことがあった。あの時の未成熟な陰茎を思い出すと、途端にやましさが込み上げてくる。
でもそれ以上に、手の中で脈打つ熱にどきどきと胸が高鳴った。これを口の中に入れてしまって大丈夫なのだろうか。そもそも入るのか?
おずおずと身を屈めて唇で触れようとすると、息を詰めて固まっていた余雪が慌てて止めた。
「兄さんはしなくていいんだよ!」
「でも、普通はするのだろう?」
してくれるというなら勿論やって貰いたいが、無理はしてほしくない。
余雪が思案している間に、永芳はパンパンに膨れ上がった余雪の亀頭を唇で喰んだ。
ぎこちなく口に含み、下りてくる垂髪を耳に掛けながら、上目で様子を窺う視線に、余雪は呆気なく達してしまった。
「あぁっ! ごめんよ、兄さん……!」
勢いよく放たれた精は、髪から顔にかけてべっとりと永芳を汚した。
驚いて瞬く睫毛から、白濁の滴が垂れ落ちる。
「すまない、上手く受け止めることができなくて……」
しゅんと俯く永芳の顔を、余雪はわたわたと拭った。
「兄さんのせいじゃないよ!」
「でも、飲み込むことができなかった……」
「飲まなくてもいいから!」
不甲斐なく感じて落ち込む永芳を、余雪はぎゅっと抱きしめた。
「無理をしたのではないですか?」
抵抗がないといえば嘘になるが、股に顔を埋めた時に嗅いだ、むせ返るような匂いに思わず吸い寄せられた。
子供の頃の乳臭い香りとは違う、雄の匂いだった。
「……どきどきした」
余雪は手のひらを永芳の胸に当てた。
「本当だ。どきどきしてる」
素肌を撫でると、手のひらの下ですぐに乳首が硬くなる。
胸に顔を埋めて乳首を吸う余雪の頭を、永芳はぐいっと離した。
「…… それは、しなくていい」
余雪は口元の唾液を拭うと、恥ずかしいからもういい、と言う永芳を見つめた。
「でも、 舐めたいです」
余雪は、赤面して目を伏せる永芳を寝かせると、股の間に顔を埋めて内腿から会陰、尻のあわいと丹念に舐めた。脚の付け根を強く吸うと、白い肌に赤い痕がつくのに気分が満たされる。
余雪は、点々と散った痣を眺めながら太腿を掴むと、脚を大きく広げた。永芳は戸惑うように余雪を見上げて脚を閉じようとしたが、余雪の指が腿を伝って後ろを撫でると、大人しく力を抜いた。
「苦しくないですか?」
狭い中を指が這い回っている。苦しくはないので、永芳は目をぎゅっと瞑ったまま、何度も頷いた。
指をもう一本増やすと永芳の腰が跳ねるが、余雪は構わずに中を探った。ふっくらと主張するその場所を優しくなぞると、永芳が声にならない喘ぎを上げた。
永芳の陰茎は、余雪が中を擦る度にひくひくと揺れる。反応してくれるのが嬉しい。
永芳は余雪の指から逃げるように体を起こした。
「雪児……指は、もういい…… 」
目を伏せて、しないのか……? と問われて、余雪も服を脱いだ。はだけた胸に、永芳の手が伸びる。疵痕を辿る指を、余雪はそっと押さえた。
哀しげな表情で見つめる永芳の上に、余雪がゆっくりと覆い被さる。顔を寄せると、永芳は素直に唇を軽く開けた。その隙間に舌を差し入れ、ぎこちなく絡み合わせる。
滾る陰茎を永芳の後ろに宛てがうと、そこはひくひくと収縮して迎え入れてくれた。
ぬかるみの中を掻き分けるように抜き差しすれば、永芳は余雪の首に腕を回してぎゅっと抱きついた。
「……ちゃんと入っているだろうか」
耳元で、不安げな声が囁く。
「大丈夫ですよ。兄さんは平気ですか」
余雪はそう言って腰をゆっくりと、さらに深く沈め、まだ硬い中を解きほぐすように押し拓いた。
奥まで辿り着くと、余雪は永芳を抱きしめて接吻し、体を撫でた。緊張と興奮で胸が張り裂けそうになるが、初めての時よりはまだ余裕があった。
「動いても大丈夫ですか」
永芳はぎゅっと抱きついたまま頷いた。体全体で請われているようで、胸がいっぱいになる。
余雪の動きに合わせて永芳の腰がしなり、陰茎が揺れた。胸を撫でて、ツンと上を向いた乳首を指の腹で擦ると、中がきゅうきゅうと締まる。
「兄さん、あんまり締め付けないでください。そんなにされたら保たないよ」
「す、すまない……」
責めるように言われて、永芳は咄嗟に謝ったが、自分で締め付けようと思ってしているわけではない。
──女の胸のような膨らみもないのに、余雪が弄くり回すのが悪いんじゃないか……
恨めしい目で見上げると、眉間に皺を寄せて熱い息を吐く余雪と目が合った。
ひたむきに腰を振る様がいじらしくて、永芳の方から唇を寄せた。
「ああ……兄さん、もう果ててしまいます……」
不規則にうねって絡みつく永芳の中で、余雪のものが一際大きくなる。
「もう終わってしまうのか……」
苦しくて痛くて辛いのに、終わってほしくない。
本当は余雪の好きな時に果てて欲しいし、我慢はさせたくない。
それでもやっぱり、まだ終わってほしくなくて、永芳は余雪の腰にぎこちなく脚を絡めた。
「兄さん、このまま最後までしてもいいですか」
切迫詰まった表情の余雪に訊かれて、永芳は戸惑った。
いいですかと聞かれても、何がいいのか、どうすればいいのかわからない。
曖昧に頷くと同時に余雪が低く呻き、熱い飛沫が奥で飛び散った。余雪のものが中でびくびくと震え、腹に広がる熱に煽られるように、永芳もまた精を放った。
余雪のものは、溢れるくらいの精を吐き出したのに、まだ硬く聳り立ったままだ。
背中を弓なりに反らして、ビクッビクッと痙攣する永芳を追い立てるように、更に奥を責め立てる。
「雪児、待て……待ってくれ……──」
永芳は力の入らない手で余雪の胸を押し返すが、中は余雪のものに絡みついて、精を一滴残らず吸い取ろうとするかのように不規則に締め上げる。
「兄さん、そんなにされたら……止まれないよ」
余雪が奥の襞に先端を嵌め込んで突き上げると、永芳は泣きそうな声で、ああ……と嘆息した。
同時に、種が飛び散って白く汚れた腹の上に、小水が広がる。
震える腹筋を伝って、しょろしょろと床へ垂れ流れる様子に、永芳は唇を噛み締めた。
余雪はまたやってしまったと猛省しながらも、茫然とする永芳の表情に激しく興奮した。
永芳の嫌がることがしたいわけじゃない。
ただ気持ちよくなって欲しいし、余雪のことを求めて欲しいだけだ。
でも、恥辱に肌を赤く染める永芳を見ると、自分でも知らなかった嗜虐の欲が湧き上がってくる。
余雪は興奮で怒張したまま、恥じらうように目を逸らす永芳の顔を両手で挟んで接吻する。
舌を絡ませながら中を突き上げると、重なった肌の間に水が溢れるのを感じた。恥ずかしさと快感に歪む永芳の表情に、余雪もまた永芳の中で精を放った。
いろんな体液に塗れた永芳が、虚な目で余雪を見上げる。
「……失禁するのも、普通なのだろうか……?」
「……そうですね」
普通ではないと思うが、正直に話せば、不安げに訊く永芳はさらに顔を曇らせるだろう。
「別にいいじゃないですか。何も恥ずかしくないですよ」
永芳は何か言いたげに口を開くが、戸惑うように目を伏せて黙り込んでしまった。
「どうかしましたか?」
余雪が顔を覗き込むと、永芳は気まずそうに目を合わせた。
「……こんな姿を見たら、雪児は気持ちが冷めるんじゃないかと……」
余雪は咄嗟に声が出なかったが、すぐに永芳を抱きしめた。
「そんなこと、思うわけないよ。兄さんがこんなに乱れてくれると思うと、嬉しいです」
ほら、と余雪は再び腰をゆっくりと動かした。挿入したままだったものは、まだ硬く勃ち上がって、どくどくと脈打っている。
「兄さんは可愛らしいです」
余雪が、再会してからずっと思っていたことを口にすると、永芳は、は……? と呟いて、訝るように余雪を見た。
「わたしのことをいくつだと思っているんだ」
幼児を褒めるような言葉に、永芳は呆れた表情を浮かべるが、余雪は愛おしそうに汚れた体を抱き寄せた。
身じろぎした拍子に、中から余雪の精が垂れ落ちる。
余雪は接吻しながら、溢れる精をかき混ぜるように、腰を動かした。
「兄さんが可愛らしいから、全然萎えないです。こんなにしてたら、いつか孕んでしまいますね」
永芳は一瞬ギョッとするが、そういえば余雪はこんな軽口や適当な受け答えをする奴だったと思い返した。
そうすると、失禁するのはやはり普通ではないのかもしれない……と思い悩み始めたものの、余雪のものが奥深く入ってきたので、それ以上はもう何も考えられなくなってしまった。
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