58 / 67
▼第14章 金の兎耳の国
▼14-3 森が沈黙する時
しおりを挟む
咎められた料理人が恐れ入っていた。二度も連続して罠を看破されてしまうとは思っていなかったのだろう。
結局その後も怪しい果物は口にせず、安全な物だけを巧妙に選んで食べた。さすがにシャシャーンカ王も、この場で服毒させることは諦めたのだろう。渋かった表情は晴れて穏やかになっていた。
「皆さま、長旅でお疲れでしょう。個室を人数分用意させていただきますので、ゆっくりとお休みいただきたい」
「ラージャー王陛下の護衛のために、陛下の寝室の扉の前で、我が国の兵士二名が交替で不寝番を務めたいのですが、よろしいですか」
「勿論、構いません。朝、起き出でた客人は、我が王宮の庭が花の奇蹟で満たされているのを見出すでしょう」
赤煉瓦の都の夜は静かだった。不審者がラージャー王の寝室に近づくことは無かった。
朝になっても王は寝室から出てこなかった。
ふと心配して不寝番をしていた二人が扉を開けて室内を確認してみると、ラージャー王はまだ寝台の上で眠っていた。ただし、顔が異様に赤く激しい汗をかいていた。呼吸も苦しそうだった。
病気か、ということで医者を呼んで看てもらうことにした。カルナ・スヴァルナ宮廷所属の医師は、蚊に刺されたことが原因の熱病と診断した。他者に伝染する危惧があるので、医師と世話の者以外は面会禁止と言われた。スタネーシュヴァラの関係者は部屋から扉の外へ追い出された。
朝になってからのことがあまりにも急展開だった上に一行の上位者である肝心の王が倒れて意識不明となったため、スタネーシュヴァラ側は対応が後手後手になってしまった。気が付いた時にはラージャー王と随伴員たちは寝室の中と外とで引き離されてしまっていた。
随伴員たちはシャシャーンカ王に猛抗議をした。スタネーシュヴァラ側の者が全員面会謝絶というのは受け容れ難い。
「医師からは、伝染性の熱病なので、病人が増えてしまう危険があるので当然の措置だと報告を受けていますが」
スタネーシュヴァラ側の者が気が動転して冷静さを欠いているのとは対照的で、シャシャーンカ王は泰然と構えていた。王の背後には二名の侍女が控えていて、芭蕉の葉の大きな団扇で風を送っている。
「蚊に刺されたといいますが、おかしくないですか。ラージャー王の寝台に毒針が仕込んであったのではありませんか」
「それも医師から報告を受けていますな。ラージャー王陛下の背中に大きく赤く腫れた箇所があるとのこと。更には、ラージャー王の肌には潰れた蚊が貼り付いていたとか。それは当方の医師だけが見たのではなく、スタネーシュヴァラの関係者の方も寝室から出る直前に一緒に確認しているということではありませんか。先にも話したことですが、我は民のために貯水池を作る事業に力を入れております。灌漑が捗って農業生産力が上がったのが良いのですが、その代わり蚊が発生するという苦情が出ておりましてな、我も対応に苦慮しているところなのですよ。時はまだ熟さず、言葉はまだ正しく整いませぬ。我の胸にはただ翹望の悶えがあるばかりです」
蚊は怖ろしい虫だ。蚊そのものはさほど危険ではないが、媒介する病気は警戒しなければならない。スタネーシュヴァラ軍では蚊に刺された兵士も負傷として数えていた。蚊を追い払うために、王ならば侍女に団扇であおがせている。個人ならば払子を持って近づく蚊を追い払う。仏教やジャイナ教のような殺生を禁じられている宗教を奉じている者にとってみれば、叩いて殺すこともできないので尚更厄介だ。
「そうそう。ラージャー王陛下は高熱を発して激しく発汗しておられるということで、失礼して当方の医師たちで上半身を裸にさせていただきました。治療の妨げになるということで、ラージャー王陛下が身に纏っておられた装身具は外させていただきました。カルナ・スヴァルナ側が盗んだとか言いがかりをつけられても迷惑ですから、皆様にお渡ししておきます。なぜなら弱さは我らの魂を欺く裏切り者ですから」
ラージャー王が纏っていた上衣と、装身具の数々が侍女たちによって運び込まれた。装身具の中でも特に火珠の瓔珞と琅干珠の金の臂釧は金銭的にも価値の高そうな逸品だった。
橙色が鮮やかな火珠をあしらった豪華な瓔珞。父のプラバーカラ王が崩御した時にプラバーカラ王から長男のラージャーに譲られた大きな首飾りだ。
森の深さのごとき緑色が鮮やかな琅干珠をあしらった金の臂釧は、父に先立つ形で殉死した母から受け継いだ腕輪だ。弟のハルシャが継承した銀の臂釧と対になっているものだった。
「確かに、貴国が高価な装身具を盗む意図は無いということは理解しました。しかしそんなことよりも、ラージャー王陛下の容態が心配です。蚊に刺されたというのも納得いきません。そんなのは蚊の死骸をあらかじめ用意しておけばいくらでも偽装できるじゃないですか。そもそも陛下は、用意されていた寝間着に着替えることもなく、御自身の衣服を纏ったまま寝台に入っておられました。それだけ用心していたのに、衣服の中の背中に蚊が入って刺すなど、不自然きわまりないではありませんか」
「蚊に刺された時間と状況までは、我には知りようもありません。陰謀を疑っておられるようですが、疑いが許されるのならば、そちら側の自作自演という可能性だって考えられるではありませんか。自分自身の織った蜘蛛の網を投げ捨ててどうやったら自由に動けるのでしょうかね」
「なんですと。シャシャーンカ王陛下、それはあまりにも無礼千万ですぞ」
随伴員の一人がいきりたちかけたが、別の者が慌てて制止した。
「シャシャーンカ王陛下、うちの者が大変失礼いたしました。蚊に刺された云々にも疑問はありますが、今はそんなことよりも、現在のラージャー王陛下の容態です。まずは面会を許可してください」
シャシャーンカ王は右手で、王冠である金の兎耳の片方を縦に撫でた。
「我は忘れてしまう、我はいつも忘れてしまうのです。我に空を飛ぶ翼の無いことを、永遠にこの一点に縛られていることを。仏教徒の者たちがありがたがっている菩提樹を伐採した武勲のある王といえども万能ではないのですよ。伝染病を操ることはできません」
シャシャーンカ王とスタネーシュヴァラ使節の間で睨み合うところへ、王城付きの侍女の一人が駆け寄ってきてシャシャーンカ王に耳打ちした。
「暁の爽気が日差しの中に萎え、真昼の大気が重たく低くかかって森が沈黙する時が訪れてしまったようです。大変残念なことですな。ラージャー王陛下がお崩 (かく) れになられたということです。我が国への訪問中に亡くなられたのは大変遺憾ですが、葬儀と火葬についてはこちらで準備して執り行いますので。今、お渡しした装飾品が遺品という形になります。後で、遺髪もお渡しします」
「こんな急な話、納得できるわけがありません」
「納得できるできないではなく、事実があるだけですぞ。和平交渉は中止ということで宜しいですかな。いとしきスタネーシュヴァラの人よ、我が身の周りにこの仄かな距ての霧を纏っているとしても悲しまないでいただきたい」
お互いに唾を飛ばし合うような激しい押し問答になった。結局、今すぐラージャー王の遺体の様子を確認する、ということをシャシャーンカ王に認めさせた。
結局その後も怪しい果物は口にせず、安全な物だけを巧妙に選んで食べた。さすがにシャシャーンカ王も、この場で服毒させることは諦めたのだろう。渋かった表情は晴れて穏やかになっていた。
「皆さま、長旅でお疲れでしょう。個室を人数分用意させていただきますので、ゆっくりとお休みいただきたい」
「ラージャー王陛下の護衛のために、陛下の寝室の扉の前で、我が国の兵士二名が交替で不寝番を務めたいのですが、よろしいですか」
「勿論、構いません。朝、起き出でた客人は、我が王宮の庭が花の奇蹟で満たされているのを見出すでしょう」
赤煉瓦の都の夜は静かだった。不審者がラージャー王の寝室に近づくことは無かった。
朝になっても王は寝室から出てこなかった。
ふと心配して不寝番をしていた二人が扉を開けて室内を確認してみると、ラージャー王はまだ寝台の上で眠っていた。ただし、顔が異様に赤く激しい汗をかいていた。呼吸も苦しそうだった。
病気か、ということで医者を呼んで看てもらうことにした。カルナ・スヴァルナ宮廷所属の医師は、蚊に刺されたことが原因の熱病と診断した。他者に伝染する危惧があるので、医師と世話の者以外は面会禁止と言われた。スタネーシュヴァラの関係者は部屋から扉の外へ追い出された。
朝になってからのことがあまりにも急展開だった上に一行の上位者である肝心の王が倒れて意識不明となったため、スタネーシュヴァラ側は対応が後手後手になってしまった。気が付いた時にはラージャー王と随伴員たちは寝室の中と外とで引き離されてしまっていた。
随伴員たちはシャシャーンカ王に猛抗議をした。スタネーシュヴァラ側の者が全員面会謝絶というのは受け容れ難い。
「医師からは、伝染性の熱病なので、病人が増えてしまう危険があるので当然の措置だと報告を受けていますが」
スタネーシュヴァラ側の者が気が動転して冷静さを欠いているのとは対照的で、シャシャーンカ王は泰然と構えていた。王の背後には二名の侍女が控えていて、芭蕉の葉の大きな団扇で風を送っている。
「蚊に刺されたといいますが、おかしくないですか。ラージャー王の寝台に毒針が仕込んであったのではありませんか」
「それも医師から報告を受けていますな。ラージャー王陛下の背中に大きく赤く腫れた箇所があるとのこと。更には、ラージャー王の肌には潰れた蚊が貼り付いていたとか。それは当方の医師だけが見たのではなく、スタネーシュヴァラの関係者の方も寝室から出る直前に一緒に確認しているということではありませんか。先にも話したことですが、我は民のために貯水池を作る事業に力を入れております。灌漑が捗って農業生産力が上がったのが良いのですが、その代わり蚊が発生するという苦情が出ておりましてな、我も対応に苦慮しているところなのですよ。時はまだ熟さず、言葉はまだ正しく整いませぬ。我の胸にはただ翹望の悶えがあるばかりです」
蚊は怖ろしい虫だ。蚊そのものはさほど危険ではないが、媒介する病気は警戒しなければならない。スタネーシュヴァラ軍では蚊に刺された兵士も負傷として数えていた。蚊を追い払うために、王ならば侍女に団扇であおがせている。個人ならば払子を持って近づく蚊を追い払う。仏教やジャイナ教のような殺生を禁じられている宗教を奉じている者にとってみれば、叩いて殺すこともできないので尚更厄介だ。
「そうそう。ラージャー王陛下は高熱を発して激しく発汗しておられるということで、失礼して当方の医師たちで上半身を裸にさせていただきました。治療の妨げになるということで、ラージャー王陛下が身に纏っておられた装身具は外させていただきました。カルナ・スヴァルナ側が盗んだとか言いがかりをつけられても迷惑ですから、皆様にお渡ししておきます。なぜなら弱さは我らの魂を欺く裏切り者ですから」
ラージャー王が纏っていた上衣と、装身具の数々が侍女たちによって運び込まれた。装身具の中でも特に火珠の瓔珞と琅干珠の金の臂釧は金銭的にも価値の高そうな逸品だった。
橙色が鮮やかな火珠をあしらった豪華な瓔珞。父のプラバーカラ王が崩御した時にプラバーカラ王から長男のラージャーに譲られた大きな首飾りだ。
森の深さのごとき緑色が鮮やかな琅干珠をあしらった金の臂釧は、父に先立つ形で殉死した母から受け継いだ腕輪だ。弟のハルシャが継承した銀の臂釧と対になっているものだった。
「確かに、貴国が高価な装身具を盗む意図は無いということは理解しました。しかしそんなことよりも、ラージャー王陛下の容態が心配です。蚊に刺されたというのも納得いきません。そんなのは蚊の死骸をあらかじめ用意しておけばいくらでも偽装できるじゃないですか。そもそも陛下は、用意されていた寝間着に着替えることもなく、御自身の衣服を纏ったまま寝台に入っておられました。それだけ用心していたのに、衣服の中の背中に蚊が入って刺すなど、不自然きわまりないではありませんか」
「蚊に刺された時間と状況までは、我には知りようもありません。陰謀を疑っておられるようですが、疑いが許されるのならば、そちら側の自作自演という可能性だって考えられるではありませんか。自分自身の織った蜘蛛の網を投げ捨ててどうやったら自由に動けるのでしょうかね」
「なんですと。シャシャーンカ王陛下、それはあまりにも無礼千万ですぞ」
随伴員の一人がいきりたちかけたが、別の者が慌てて制止した。
「シャシャーンカ王陛下、うちの者が大変失礼いたしました。蚊に刺された云々にも疑問はありますが、今はそんなことよりも、現在のラージャー王陛下の容態です。まずは面会を許可してください」
シャシャーンカ王は右手で、王冠である金の兎耳の片方を縦に撫でた。
「我は忘れてしまう、我はいつも忘れてしまうのです。我に空を飛ぶ翼の無いことを、永遠にこの一点に縛られていることを。仏教徒の者たちがありがたがっている菩提樹を伐採した武勲のある王といえども万能ではないのですよ。伝染病を操ることはできません」
シャシャーンカ王とスタネーシュヴァラ使節の間で睨み合うところへ、王城付きの侍女の一人が駆け寄ってきてシャシャーンカ王に耳打ちした。
「暁の爽気が日差しの中に萎え、真昼の大気が重たく低くかかって森が沈黙する時が訪れてしまったようです。大変残念なことですな。ラージャー王陛下がお崩 (かく) れになられたということです。我が国への訪問中に亡くなられたのは大変遺憾ですが、葬儀と火葬についてはこちらで準備して執り行いますので。今、お渡しした装飾品が遺品という形になります。後で、遺髪もお渡しします」
「こんな急な話、納得できるわけがありません」
「納得できるできないではなく、事実があるだけですぞ。和平交渉は中止ということで宜しいですかな。いとしきスタネーシュヴァラの人よ、我が身の周りにこの仄かな距ての霧を纏っているとしても悲しまないでいただきたい」
お互いに唾を飛ばし合うような激しい押し問答になった。結局、今すぐラージャー王の遺体の様子を確認する、ということをシャシャーンカ王に認めさせた。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
独裁者・武田信玄
いずもカリーシ
歴史・時代
歴史の本とは別の視点で武田信玄という人間を描きます!
平和な時代に、戦争の素人が娯楽[エンターテイメント]の一貫で歴史の本を書いたことで、歴史はただ暗記するだけの詰まらないものと化してしまいました。
『事実は小説よりも奇なり』
この言葉の通り、事実の方が好奇心をそそるものであるのに……
歴史の本が単純で薄い内容であるせいで、フィクションの方が面白く、深い内容になっていることが残念でなりません。
過去の出来事ではありますが、独裁国家が民主国家を数で上回り、戦争が相次いで起こる『現代』だからこそ、この歴史物語はどこかに通じるものがあるかもしれません。
【第壱章 独裁者への階段】 国を一つにできない弱く愚かな支配者は、必ず滅ぶのが戦国乱世の習い
【第弐章 川中島合戦】 戦争の勝利に必要な条件は第一に補給、第二に地形
【第参章 戦いの黒幕】 人の持つ欲を煽って争いの種を撒き、愚かな者を操って戦争へと発展させる武器商人
【第肆章 織田信長の愛娘】 人間の生きる価値は、誰かの役に立つ生き方のみにこそある
【最終章 西上作戦】 人々を一つにするには、敵が絶対に必要である
この小説は『大罪人の娘』を補完するものでもあります。
(前編が執筆終了していますが、後編の執筆に向けて修正中です)
ARIA(アリア)
残念パパいのっち
ミステリー
山内亮(やまうちとおる)は内見に出かけたアパートでAR越しに不思議な少女、西園寺雫(さいおんじしずく)と出会う。彼女は自分がAIでこのアパートに閉じ込められていると言うが……
剣客居酒屋 草間の陰
松 勇
歴史・時代
酒と肴と剣と闇
江戸情緒を添えて
江戸は本所にある居酒屋『草間』。
美味い肴が食えるということで有名なこの店の主人は、絶世の色男にして、無双の剣客でもある。
自分のことをほとんど話さないこの男、冬吉には実は隠された壮絶な過去があった。
多くの江戸の人々と関わり、その舌を満足させながら、剣の腕でも人々を救う。
その慌し日々の中で、己の過去と江戸の闇に巣食う者たちとの浅からぬ因縁に気付いていく。
店の奉公人や常連客と共に江戸を救う、包丁人にして剣客、冬吉の物語。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
大航海時代 日本語版
藤瀬 慶久
歴史・時代
日本にも大航海時代があった―――
関ケ原合戦に勝利した徳川家康は、香木『伽羅』を求めて朱印船と呼ばれる交易船を東南アジア各地に派遣した
それはあたかも、香辛料を求めてアジア航路を開拓したヨーロッパ諸国の後を追うが如くであった
―――鎖国前夜の1631年
坂本龍馬に先駆けること200年以上前
東の果てから世界の海へと漕ぎ出した、角屋七郎兵衛栄吉の人生を描く海洋冒険ロマン
『小説家になろう』で掲載中の拙稿「近江の轍」のサイドストーリーシリーズです
※この小説は『小説家になろう』『カクヨム』『アルファポリス』で掲載します
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる