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■参考文献■
参考文献
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※もしかしたらネタバレになっているかもしれないので、本文(4万字程度です)読了後に閲覧していただけるとありがたいです。
以下、本作を執筆するにあたって参考にした文献です。
といっても、北欧史において参考にすべきサガは物語要素が強く史実を伝えるものとしてはアテにならないのですが、かといって他に資料になるものも無いので、その中から手探りで史実を断片的に読み取るしかありません。
本作品は短編ですので資料読みだけでそんなにリソース割くこともできませんし、そんなこんなで自分はそんなにたくさんの資料を読んでいるわけではありません。
●『北欧神話・宇宙論の基礎構造―『巫女の予言』の秘文を解く』白凰社
579ページというからけっこう厚みのある本。値段も1万円だった。でも本棚のスペースを圧迫するので現在は持っていない。
巫女の予言、の翻訳と、巫女の予言の作者に関する考察はここがスタート。西暦1000年の、キリスト教に改宗するくらいのタイミングのアイスランドで成立、作者は博識な者だった、という結末から逆算して物語ができています。
巫女の予言はアイスランドで成立したのだから、アイスランドの物語を書こうと最初は思っていたのですが、いざ出来上がってみるとほとんど大部分がノルウェーのお話になってしまいました。どうしてこうなった?
●『スカルド詩人のサガ―コルマクのサガ/ハルフレズのサガ』東海大学出版会
ハルフレズのサガの翻訳を収録。詩人の行動に関しては大部分ここから参考にしています。特に詩人の襲撃における戦闘シーンはほぼまんま資料に書いてある通りといっていい感じです。ただしエイリーク侯のシーン以降は脚色が多めです。
主人公ソールレイヴも賢者として登場しますが、老人です。それじゃさすがに物語の主人公としては成り立たないので、若者ということにしました。ゲルドは、本作品で固有名詞が出てくる人物としては唯一架空の人物です。
●『ヘイムスクリングラ-北欧王朝史(2)』プレスポート
ヘイムスクリングラの和訳ってあるのかよ! と、電子書籍で購入。しかしまあ読みにくい本だ。色々な面で不親切で不満だらけ。
オーラヴ・トリュッグヴァソンのサガを収録。オーラヴ王の事跡に関して参考にしました。
ハルフレズの詩やサングブランドル司祭の名前も出てくるよ。
上記3冊が主要参考文献です。この3冊を読めば、本作品程度の短編小説だったら誰でも書ける、ということです。
以下に挙げる文献は、小ネタの補強とか感覚掴みとしての役割が大部分です。
●『アイスランドのサガ 中篇集』東海大学出版会
アイスランドの地名を詳しく記した地図が載っているのが参考になって良い。収録されているサガは一本を除いて全て西暦1000年頃を舞台にしているらしく、当時の空気感のようなものを参考にしました。
といっても、読んだのは本作品を書いたずっと後ですが。
それにしてもヴァイキングの世界は裁判ネタだらけですな。
●『ヴァイキング―海の王とその神話』創元社
写真や絵が多め。小ネタ的な部分で参考にしています。
●『ヴァイキング (ビジュアル博物館)』同朋舎出版
図書館で閲覧。
ビジュアル博物館シリーズは、その時代の感覚を掴むために絵や写真が豊富なので重宝します。
●『ノルウェーの歴史』早稲田大学出版部
古代から現代までのノルウェー史。なので参考になったのは前半の一部だけですが。
……他にも北欧神話に関する資料なども電子書籍で買ったのですが、本作を書くにあたってはあまり関係なかったので省略します。
以下、本作を執筆するにあたって参考にした文献です。
といっても、北欧史において参考にすべきサガは物語要素が強く史実を伝えるものとしてはアテにならないのですが、かといって他に資料になるものも無いので、その中から手探りで史実を断片的に読み取るしかありません。
本作品は短編ですので資料読みだけでそんなにリソース割くこともできませんし、そんなこんなで自分はそんなにたくさんの資料を読んでいるわけではありません。
●『北欧神話・宇宙論の基礎構造―『巫女の予言』の秘文を解く』白凰社
579ページというからけっこう厚みのある本。値段も1万円だった。でも本棚のスペースを圧迫するので現在は持っていない。
巫女の予言、の翻訳と、巫女の予言の作者に関する考察はここがスタート。西暦1000年の、キリスト教に改宗するくらいのタイミングのアイスランドで成立、作者は博識な者だった、という結末から逆算して物語ができています。
巫女の予言はアイスランドで成立したのだから、アイスランドの物語を書こうと最初は思っていたのですが、いざ出来上がってみるとほとんど大部分がノルウェーのお話になってしまいました。どうしてこうなった?
●『スカルド詩人のサガ―コルマクのサガ/ハルフレズのサガ』東海大学出版会
ハルフレズのサガの翻訳を収録。詩人の行動に関しては大部分ここから参考にしています。特に詩人の襲撃における戦闘シーンはほぼまんま資料に書いてある通りといっていい感じです。ただしエイリーク侯のシーン以降は脚色が多めです。
主人公ソールレイヴも賢者として登場しますが、老人です。それじゃさすがに物語の主人公としては成り立たないので、若者ということにしました。ゲルドは、本作品で固有名詞が出てくる人物としては唯一架空の人物です。
●『ヘイムスクリングラ-北欧王朝史(2)』プレスポート
ヘイムスクリングラの和訳ってあるのかよ! と、電子書籍で購入。しかしまあ読みにくい本だ。色々な面で不親切で不満だらけ。
オーラヴ・トリュッグヴァソンのサガを収録。オーラヴ王の事跡に関して参考にしました。
ハルフレズの詩やサングブランドル司祭の名前も出てくるよ。
上記3冊が主要参考文献です。この3冊を読めば、本作品程度の短編小説だったら誰でも書ける、ということです。
以下に挙げる文献は、小ネタの補強とか感覚掴みとしての役割が大部分です。
●『アイスランドのサガ 中篇集』東海大学出版会
アイスランドの地名を詳しく記した地図が載っているのが参考になって良い。収録されているサガは一本を除いて全て西暦1000年頃を舞台にしているらしく、当時の空気感のようなものを参考にしました。
といっても、読んだのは本作品を書いたずっと後ですが。
それにしてもヴァイキングの世界は裁判ネタだらけですな。
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写真や絵が多め。小ネタ的な部分で参考にしています。
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図書館で閲覧。
ビジュアル博物館シリーズは、その時代の感覚を掴むために絵や写真が豊富なので重宝します。
●『ノルウェーの歴史』早稲田大学出版部
古代から現代までのノルウェー史。なので参考になったのは前半の一部だけですが。
……他にも北欧神話に関する資料なども電子書籍で買ったのですが、本作を書くにあたってはあまり関係なかったので省略します。
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