おとぎばなし

来条恵夢

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サイユウキ 2002/6/7

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 昔昔、猿と家猪いのししと河童とを従えて天竺てんじくに渡った、少なくとも心意気だけは立派なお坊さんがいました。
 長旅から帰国し、仏教翻訳にいそしんだその偉いお坊さんは、ある日ぽつりと呟きました。ここは静かでいいなあ、と。
 不思議に思ったお弟子さんが尋ねると、お坊様は苦笑して、長い間道理の判らぬ動物たちばかりしかいなくて、しかもあの者たちは鳴くからね、とおっしゃったのでした。
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