今更気付いてももう遅い。

ユウキ

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あの証言は

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目撃者が多数いた事で、彼女の罪は確定した物と……今までそう信じていた。だからあの時もみっともなく言い訳する彼女に、毅然とした態度で……


「嘘だ、だって目撃者があんなに……」


 震える手先を握りしめ、殿下は目撃者からの言葉を思い出す。



『ええ、確かに池に突き飛ばされているところを見ました。オフィーリア様とよく一緒に居られる、伯爵家の…様も』
『数人で放課後の教室に来られていました。オフィーリア様と同じクラスの…様とか』


 どれもこれも「オフィーリア本人が」とは言っていない事に今更気付いてしまったのだ。



『わっ、私、身分を弁えろとか、殿下に近寄るなとか、娼婦崩れとかって、大人数で詰れてっ!怖かったですっ』
『なに、そんな酷い事をオフィーリアが?!』
『……わっわた、し、本当に怖くてっ!』



『囲まれて池に突き飛ばされて……殿下に近づくなって…』
『大丈夫か?!何故早く言わない!助けを求めてくれなかったんだっ』
『だって……殿下が傷ついたり、ガッカリしちゃうんじゃ無いかって……』
『!それはオフィーリアがやったと……!?』
『あのっ、でも大丈夫です、どこも怪我しませんでしたからっ』
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