2 / 41
初夜の前に
しおりを挟む
………………なんやコイツ。
って返事もせんでポカンとしていると、続けて言い募ってきた。
「俺には愛する女性がいる。家のためにお前と仕方なく結婚したのだ。
俺に愛されるなどと、間違っても思うんじゃない。分かったなっ」
新種のナルシストか?
ポカンとしてしもうたやないかぃってちょっと恥ずかしくなったところで、お返事待ってそうやわ。
「……別に要りませんけど?」
素直に返してやったら、ネイサンはビックリしてた。そら要らんやろ?
「政略ですし、大多数はそのようなものでしょう?貴方の事情はどうだか知りませんけど……私、未来の侯爵家を継ぐ子を産まなきゃいけないのですよ。愛がなくともできるモノなんでしょう?ヤる事ヤって頂かないと困りますわ」
あ、あかん。最後ちょっと本音出たわ。
実家の商売を手伝ってた関係で、下町に頻繁に出入りしてたから、本当は口も訛りもキツいんよね。気をつけよ。
「ヤる事って……!淑女が見下げ果てたモノ言いだな!」
ネイサンが顔を赤くしながらお怒りですわ。
愛する者が居る~って言うからにはウブじゃないよなぁ?
「あら、それを言うなら貴方の部屋に入るなり吐き捨てた言葉も、なかなか見下げ果てたモノでしてよ?」
どう?言葉返し。
え、コレで「うぐぅっ」とか言っちゃうの?詰まっちゃうの?
やめてよ、煽り機能搭載してるんよ私。コレで詰まるなら、誰にも口撃したらあかんでネイサン。
バツが悪くなったみたいで、フィっと視線を外してベッド近くに置かれていた椅子にどかりと座った。子供か。
「……ふん、貴様も我が侯爵家におもねり、擦り寄ってきたのだろう。そんな態度で良いと思っているのか?」
言外に実家への圧力をチラつかせてきたぞコイツ。はーーーぁ。
「はぁ。貴方もしかしてこの結婚の意味、ご存知ないとか仰います?」
って返事もせんでポカンとしていると、続けて言い募ってきた。
「俺には愛する女性がいる。家のためにお前と仕方なく結婚したのだ。
俺に愛されるなどと、間違っても思うんじゃない。分かったなっ」
新種のナルシストか?
ポカンとしてしもうたやないかぃってちょっと恥ずかしくなったところで、お返事待ってそうやわ。
「……別に要りませんけど?」
素直に返してやったら、ネイサンはビックリしてた。そら要らんやろ?
「政略ですし、大多数はそのようなものでしょう?貴方の事情はどうだか知りませんけど……私、未来の侯爵家を継ぐ子を産まなきゃいけないのですよ。愛がなくともできるモノなんでしょう?ヤる事ヤって頂かないと困りますわ」
あ、あかん。最後ちょっと本音出たわ。
実家の商売を手伝ってた関係で、下町に頻繁に出入りしてたから、本当は口も訛りもキツいんよね。気をつけよ。
「ヤる事って……!淑女が見下げ果てたモノ言いだな!」
ネイサンが顔を赤くしながらお怒りですわ。
愛する者が居る~って言うからにはウブじゃないよなぁ?
「あら、それを言うなら貴方の部屋に入るなり吐き捨てた言葉も、なかなか見下げ果てたモノでしてよ?」
どう?言葉返し。
え、コレで「うぐぅっ」とか言っちゃうの?詰まっちゃうの?
やめてよ、煽り機能搭載してるんよ私。コレで詰まるなら、誰にも口撃したらあかんでネイサン。
バツが悪くなったみたいで、フィっと視線を外してベッド近くに置かれていた椅子にどかりと座った。子供か。
「……ふん、貴様も我が侯爵家におもねり、擦り寄ってきたのだろう。そんな態度で良いと思っているのか?」
言外に実家への圧力をチラつかせてきたぞコイツ。はーーーぁ。
「はぁ。貴方もしかしてこの結婚の意味、ご存知ないとか仰います?」
396
お気に入りに追加
2,887
あなたにおすすめの小説

[完結]私を巻き込まないで下さい
シマ
恋愛
私、イリーナ15歳。賊に襲われているのを助けられた8歳の時から、師匠と一緒に暮らしている。
魔力持ちと分かって魔法を教えて貰ったけど、何故か全然発動しなかった。
でも、魔物を倒した時に採れる魔石。石の魔力が無くなると使えなくなるけど、その魔石に魔力を注いで甦らせる事が出来た。
その力を生かして、師匠と装具や魔道具の修理の仕事をしながら、のんびり暮らしていた。
ある日、師匠を訪ねて来た、お客さんから生活が変わっていく。
え?今、話題の勇者様が兄弟子?師匠が王族?ナニそれ私、知らないよ。
平凡で普通の生活がしたいの。
私を巻き込まないで下さい!
恋愛要素は、中盤以降から出てきます
9月28日 本編完結
10月4日 番外編完結
長い間、お付き合い頂きありがとうございました。

【完結】内緒で死ぬことにした〜いつかは思い出してくださいわたしがここにいた事を、なぜわたしは生まれ変わったの?〜
たろ
恋愛
この話は
『内緒で死ぬことにした 〜いつかは思い出してくださいわたしがここにいた事を〜』
の続編です。
アイシャが亡くなった後、リサはルビラ王国の公爵の息子であるハイド・レオンバルドと結婚した。
そして、アイシャを産んだ。
父であるカイザも、リサとハイドも、アイシャが前世のそのままの姿で転生して、自分たちの娘として生まれてきたことを知っていた。
ただアイシャには昔の記憶がない。
だからそのことは触れず、新しいアイシャとして慈しみ愛情を与えて育ててきた。
アイシャが家族に似ていない、自分は一体誰の子供なのだろうと悩んでいることも知らない。
親戚にあたる王子や妹に、意地悪を言われていることも両親は気が付いていない。
アイシャの心は、少しずつ壊れていくことに……
明るく振る舞っているとは知らずに可愛いアイシャを心から愛している両親と祖父。
アイシャを助け出して心を救ってくれるのは誰?
◆ ◆ ◆
今回もまた辛く悲しい話しが出てきます。
無理!またなんで!
と思われるかもしれませんが、アイシャは必ず幸せになります。
もし読んでもいいなと思う方のみ、読んで頂けたら嬉しいです。
多分かなりイライラします。
すみません、よろしくお願いします
★内緒で死ぬことにした の最終話
キリアン君15歳から14歳
アイシャ11歳から10歳
に変更しました。
申し訳ありません。

[完結]本当にバカね
シマ
恋愛
私には幼い頃から婚約者がいる。
この国の子供は貴族、平民問わず試験に合格すれば通えるサラタル学園がある。
貴族は落ちたら恥とまで言われる学園で出会った平民と恋に落ちた婚約者。
入婿の貴方が私を見下すとは良い度胸ね。
私を敵に回したら、どうなるか分からせてあげる。

[完結] 私を嫌いな婚約者は交代します
シマ
恋愛
私、ハリエットには婚約者がいる。初めての顔合わせの時に暴言を吐いた婚約者のクロード様。
両親から叱られていたが、彼は反省なんてしていなかった。
その後の交流には不参加もしくは当日のキャンセル。繰り返される不誠実な態度に、もう我慢の限界です。婚約者を交代させて頂きます。

第一王子は私(醜女姫)と婚姻解消したいらしい
麻竹
恋愛
第一王子は病に倒れた父王の命令で、隣国の第一王女と結婚させられることになっていた。
しかし第一王子には、幼馴染で将来を誓い合った恋人である侯爵令嬢がいた。
しかし父親である国王は、王子に「侯爵令嬢と、どうしても結婚したければ側妃にしろ」と突っぱねられてしまう。
第一王子は渋々この婚姻を承諾するのだが……しかし隣国から来た王女は、そんな王子の決断を後悔させるほどの人物だった。

手放したくない理由
ねむたん
恋愛
公爵令嬢エリスと王太子アドリアンの婚約は、互いに「務め」として受け入れたものだった。貴族として、国のために結ばれる。
しかし、王太子が何かと幼馴染のレイナを優先し、社交界でも「王太子妃にふさわしいのは彼女では?」と囁かれる中、エリスは淡々と「それならば、私は不要では?」と考える。そして、自ら婚約解消を申し出る。
話し合いの場で、王妃が「辛い思いをさせてしまってごめんなさいね」と声をかけるが、エリスは本当にまったく辛くなかったため、きょとんとする。その様子を見た周囲は困惑し、
「……王太子への愛は芽生えていなかったのですか?」
と問うが、エリスは「愛?」と首を傾げる。
同時に、婚約解消に動揺したアドリアンにも、側近たちが「殿下はレイナ嬢に恋をしていたのでは?」と問いかける。しかし、彼もまた「恋……?」と首を傾げる。
大人たちは、その光景を見て、教育の偏りを大いに後悔することになる。

【完結】わたしが嫌いな幼馴染の執着から逃げたい。
たろ
恋愛
今まで何とかぶち壊してきた婚約話。
だけど今回は無理だった。
突然の婚約。
え?なんで?嫌だよ。
幼馴染のリヴィ・アルゼン。
ずっとずっと友達だと思ってたのに魔法が使えなくて嫌われてしまった。意地悪ばかりされて嫌われているから避けていたのに、それなのになんで婚約しなきゃいけないの?
好き過ぎてリヴィはミルヒーナに意地悪したり冷たくしたり。おかげでミルヒーナはリヴィが苦手になりとにかく逃げてしまう。
なのに気がつけば結婚させられて……
意地悪なのか優しいのかわからないリヴィ。
戸惑いながらも少しずつリヴィと幸せな結婚生活を送ろうと頑張り始めたミルヒーナ。
なのにマルシアというリヴィの元恋人が現れて……
「離縁したい」と思い始めリヴィから逃げようと頑張るミルヒーナ。
リヴィは、ミルヒーナを逃したくないのでなんとか関係を修復しようとするのだけど……
◆ 短編予定でしたがやはり長編になってしまいそうです。
申し訳ありません。

【完結】二度目の恋はもう諦めたくない。
たろ
恋愛
セレンは15歳の時に16歳のスティーブ・ロセスと結婚した。いわゆる政略的な結婚で、幼馴染でいつも喧嘩ばかりの二人は歩み寄りもなく一年で離縁した。
その一年間をなかったものにするため、お互い全く別のところへ移り住んだ。
スティーブはアルク国に留学してしまった。
セレンは国の文官の試験を受けて働くことになった。配属は何故か騎士団の事務員。
本人は全く気がついていないが騎士団員の間では
『可愛い子兎』と呼ばれ、何かと理由をつけては事務室にみんな足を運ぶこととなる。
そんな騎士団に入隊してきたのが、スティーブ。
お互い結婚していたことはなかったことにしようと、話すこともなく目も合わせないで過ごした。
本当はお互い好き合っているのに素直になれない二人。
そして、少しずつお互いの誤解が解けてもう一度……
始めの数話は幼い頃の出会い。
そして結婚1年間の話。
再会と続きます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる