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可愛い姉と、私
フレディとの初対面
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心の準備を整え、遂に入学した。
姉との通学は、学園に通うようになった姉との時間を埋めるようで、ついついはしゃいでしまった。
姉の腕に抱きつき、姉には私がいるというアピールを全開にした。
お上品に笑う声の合間に言葉の刺が光る。
「似ておりませんのね」「まぁお可哀想」
反射的に身体が強張る。
俯いて顔を上げられなくなった私は、抱きついていた姉に気づかれたのだろう、私の頭を撫でて「気にしないのよ、私は世界一可愛い妹と一緒に居るだけで嬉しいのだから」と心から微笑んでくれる。
ああ、やっぱり姉は世界一だ。
学園での生活は戸惑うことも多かったけど、概ね良好と言えた。
最近興味のある分野も分かってきたし、順調じゃないかと浮かれていた。
少し学園生活にも慣れ、周りも落ち着き、話の合う友人もできた頃、図書室によくいるという姉の側で異国語の勉強をしていた。
「やぁアマンダ嬢。そちらが噂の妹君?」
そんな声に中断させられて、ムッとしながら顔を上げると、一人の男子生徒が立っていた。
静かに立ち上がった姉に倣い、私も立ち上がると、姉が紹介してくれた。
「初めまして。フレディ・シューコットです。
お姉さんとは図書室での勉強仲間だよ。
事あるごとに自慢された、妹さんに会えて光栄です」
手を差し出して微笑むフレディに目を丸くする。
『図書館でたまに話す』
姉が友人と言うほど距離の近い人……?
男だったわけ?
私は差し出された手……ではなく爪先から天辺まで見た。
次いで姉に目を向けて、探るように見る。
姉は目を細めて、握手よと言うように促す。
「………………」
フレディの差し出した手をゆっくりと握り返して、今度はフレディを探った。
「…………………………」
ギリっと握る手に力を込める。
ぴくりとフレディの片眉が上がる。
「ヨロシクオネガイシマスワ。先輩?」
互いの口端が上がる。
何処からかゴングの音が聞こえた気がした。
姉との通学は、学園に通うようになった姉との時間を埋めるようで、ついついはしゃいでしまった。
姉の腕に抱きつき、姉には私がいるというアピールを全開にした。
お上品に笑う声の合間に言葉の刺が光る。
「似ておりませんのね」「まぁお可哀想」
反射的に身体が強張る。
俯いて顔を上げられなくなった私は、抱きついていた姉に気づかれたのだろう、私の頭を撫でて「気にしないのよ、私は世界一可愛い妹と一緒に居るだけで嬉しいのだから」と心から微笑んでくれる。
ああ、やっぱり姉は世界一だ。
学園での生活は戸惑うことも多かったけど、概ね良好と言えた。
最近興味のある分野も分かってきたし、順調じゃないかと浮かれていた。
少し学園生活にも慣れ、周りも落ち着き、話の合う友人もできた頃、図書室によくいるという姉の側で異国語の勉強をしていた。
「やぁアマンダ嬢。そちらが噂の妹君?」
そんな声に中断させられて、ムッとしながら顔を上げると、一人の男子生徒が立っていた。
静かに立ち上がった姉に倣い、私も立ち上がると、姉が紹介してくれた。
「初めまして。フレディ・シューコットです。
お姉さんとは図書室での勉強仲間だよ。
事あるごとに自慢された、妹さんに会えて光栄です」
手を差し出して微笑むフレディに目を丸くする。
『図書館でたまに話す』
姉が友人と言うほど距離の近い人……?
男だったわけ?
私は差し出された手……ではなく爪先から天辺まで見た。
次いで姉に目を向けて、探るように見る。
姉は目を細めて、握手よと言うように促す。
「………………」
フレディの差し出した手をゆっくりと握り返して、今度はフレディを探った。
「…………………………」
ギリっと握る手に力を込める。
ぴくりとフレディの片眉が上がる。
「ヨロシクオネガイシマスワ。先輩?」
互いの口端が上がる。
何処からかゴングの音が聞こえた気がした。
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