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可愛い姉と、私
私じゃない
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私は姉に、心の内を全て吐き出した。
姉も抱えていたものがあったみたいで、打ち明けてくれた。
それから姉は、「アディが安心できる何かを見つけて見せるわ」と微笑み、執事に聞いたり、いろんな書物を読み漁り始めた。私はそんな姉を母から守れるようにいっぱい頑張ることにした。
「お勉強大変なのに、無理しないで」
と言うと、姉は
「私、勉強したり調べたりするのって、得意なのよ?お姉様に任せなさい」
と、にっこり微笑んで言った。
元々姉が好きだった私は、ますます姉が大好きになり、姉が言う「シスコン 」というものになった。
なかなか安心できるものが見つからずに時が過ぎた。そんなある日、姉が私に母が言っていたことを話してくれた。
「お母様が言っていたのだけど、伯爵家はアディが婿を取って、後継とするそうよ」
── え?
何を言っているの?伯爵家は姉が継ぐのでしょう?
前に姉と一緒に見た伯爵家の自画像入りの家系図を見ていた時。
「んー、アディに似た癖っ毛や鼻、顎、骨格が似てそうな人が見当たらないわねー。
1番最後はお父様の自画像……何年前のかしら?今とあまり変わらないのね」
「伯爵位はお父様のお家で継がれてきたのね。
わぁ、こう見るとみんなどこか似てるのね……」
そんな事を言ったのを覚えている。
父の家系の誰にも似ていない私。
父の家系で代々継いできた爵位。
継いでいいのは、私じゃない。そうでしょう?
姉も抱えていたものがあったみたいで、打ち明けてくれた。
それから姉は、「アディが安心できる何かを見つけて見せるわ」と微笑み、執事に聞いたり、いろんな書物を読み漁り始めた。私はそんな姉を母から守れるようにいっぱい頑張ることにした。
「お勉強大変なのに、無理しないで」
と言うと、姉は
「私、勉強したり調べたりするのって、得意なのよ?お姉様に任せなさい」
と、にっこり微笑んで言った。
元々姉が好きだった私は、ますます姉が大好きになり、姉が言う「シスコン 」というものになった。
なかなか安心できるものが見つからずに時が過ぎた。そんなある日、姉が私に母が言っていたことを話してくれた。
「お母様が言っていたのだけど、伯爵家はアディが婿を取って、後継とするそうよ」
── え?
何を言っているの?伯爵家は姉が継ぐのでしょう?
前に姉と一緒に見た伯爵家の自画像入りの家系図を見ていた時。
「んー、アディに似た癖っ毛や鼻、顎、骨格が似てそうな人が見当たらないわねー。
1番最後はお父様の自画像……何年前のかしら?今とあまり変わらないのね」
「伯爵位はお父様のお家で継がれてきたのね。
わぁ、こう見るとみんなどこか似てるのね……」
そんな事を言ったのを覚えている。
父の家系の誰にも似ていない私。
父の家系で代々継いできた爵位。
継いでいいのは、私じゃない。そうでしょう?
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