可愛い姉・美人な妹

ユウキ

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美人な妹と私

図書室の友人

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「そ、そう。
 私は2学年なんだけれど、その参考書を一冊くれるかい?」
「ありがとうございます、1部5000オルでございます」
「……販売しているっていうのも本当なんだね」
「手間隙と印刷代が掛かっていますから、タダというわけには……」
「だね。では1部お願いできるかな?支払いはコレで」


 フレディは制服のポケットから財布を取り出すと、紙幣を5枚渡してきた。
 それを恭しく受け取って確認すると、改めて2学年用参考書を1部手渡した。


「お買い上げ、ありがとうございます。
 こちらは昨年の答案や講師の癖を元にして作成しております。今のところほぼ変更はないと思いますが、あくまで“参考”でございますので、悪しからずご利用くださいませ」

「確かに講師の変更はないが、何故内容に変更がないと言い切れるんだい?」

「先輩、いろんな行事や個々の成績付け、保護者である貴族方への対応などなど。先生というのは、非常に精神が削れる上に多忙なのですよ。
 教える範囲は決まっているのに、態々自分で内容を変えて忙しさに輪をかけようって言う人、居るのでしょうか?
 せいぜい上からのお達しで、変更点が反映される程度ですよ」

「成程。それもそうだ」


 そうして販売が終わり、並べた参考書を片付けた私は、改めて机に向いてフレディが去るのも気にせずにいたのだが、翌日からほぼ毎日フレディは図書室へと現れるようになった


 最初こそ『なんで来るんだ、面倒臭いな』と思いながら放置していたのだが、そのうちふられる話題にポツポツ答え始め、3学年の参考書作りが終わった頃には、気軽に話せる友人になっていた。
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