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SOUZOUドロップ

被験生活 3日目

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夜、強烈な眠気に襲われて熟睡するとあっという間に3日目の朝が訪れた。
スッキリと目覚め、いつもどおりに髭剃りをはじめる。
昨日よりもより髭を剃る時間が明らかに短くなっていることに気がついた。
同時に肌荒れが減っていることにも気がつく。
すぐにメモに記録した。

朝食もなにかさっぱりと済ませたい気分だったので、
珈琲とサラダとパンを少しというメニューで済ませた。



やはり特になにか予定があるわけでもないので、
ラジオを聞きながらゆったりと過ごした。

珈琲を飲み終えると、なぜか突然本が読みたくなった。
いままで本を読む習慣などないが、まぁ、あの薬の影響もあるのかもしれない。
早速今思ったことをメモに記録すると、出かける準備を始めた。

服を着替えたときに少しズボンの腰回りがゆるくなっていることに気がついた。
思えばシャツも少しゆったりと着れているようにも感じる。
些細なことでもとにかくメモをする。。。それがこの被験生活の鉄則だ。

着替え終わると本屋に向かった。
歩いて行ける範囲には本屋がなかったので、電車で隣の駅へ向かうことにした。



なんだか久しぶりに電車に乗るなぁと思いながら改札を通り、ホームに向かった。
通勤ラッシュの後なので人もまばらだ。
ベンチが空いていたので、次の電車まで座って待つことにした。

しばらく座っていると、隣に1人の男性が座った。
そのとき、異変に気がついた。
いままで感じたことのないなんとも言えない不快な匂いが鼻についた。
その匂いはその男性から発せられるものだった。

・・・そうかタバコだ。

自分では吸わないが飲み会などではさんざん匂いをかいできたので、
知らない匂いではないが、今日ほど不快に思ったのははじめてだった。
これもスマホでメモに記録した。
しかし、匂いに耐えきれずベンチをさっと立つとホームの人気のないところで電車を待った。

電車に乗って隣の駅で降りる。



まっすぐ本屋へと向かい、さてなにを買おうかと探しはじめたとき、
ふと女性のファッション雑誌が目に入った。
いままで見たこともない女性向け雑誌を自然と手に取るとパラパラとめくってみた。
そこに掲載せれている服がどれもとても魅力的に見えた。
だんだん小さな異変に慣れたきたというか、
やはりあの薬の影響があるのだろうとぐらいしか考えなかった。
雑誌を元に戻すとスマホでまたもメモを記録する。

一通り店内を回ってみて、ふと料理本に興味が湧いた。
和食の基本というものだった。
家で料理をすることも多いだろうしと手にとり、レジで会計をした。

そして、また電車にのって地元の駅に戻った。

気がつけばお昼どきになっていた。
ふと、駅前のパスタ屋の看板が目に入った。
導かれるようにその店に入り、クリームパスタを食べた。
デザートのティラミスがとても美味しく感じた。



その後、帰宅して先程購入した本をパラパラとめくった。
様々な料理の作り方にいままでにない興味を覚えた。
その本の中で肉じゃがのレシピに目がとまり、今夜は肉じゃがが作ることにした。
早速、近くのスーパーで買い物をした。
レシピを元に材料を買うというのははじめてのことだったが、
まぁ、美味しいものが作れるならいいことだと不意に自分に言い聞かせていた。



帰宅してすぐに料理を始めた。、
レシピを見ながら手順どおりに料理を進める。
いままでも全くやっていなかったわけではないが、我ながらサクサクと作れていくのが
なんだかとても楽しいことだと感じはじめていた。
そうして完成した肉じゃがを一旦冷蔵庫に入れて夕食までやすませることにした。

夕方までしばらく時間があったので、珈琲を入れてゆったりとすごした。




しばらくするとお腹が空いてきた。
早速、先程つくっておいた肉じゃがと冷凍ご飯をレンジで温めて夕食を用意した。
しかし、思ったほど食べられず残った分を冷蔵庫に入れた。



このあと強烈な眠気がやってくることを考えると先にシャワーを浴びてしまおうと、
浴室に向かった。
服を脱ぎ、いつもどおり身体を洗いはじめて異変に気がついた。
恐らく平均よりも体毛は濃いほうであると自覚しているのだが、
ボディソープで足を洗うだけですね毛がどんどん抜けていく。
あまりの出来事に逆に面白くなり全身しっかりと洗ってみたが、
毛が抜けたのは足だけだった。
しかし、見事にツルツルになった。
股間のあたりの毛を残して太ももから下が水をはじくほどツルツルになった。
こんな手触りは経験したことがないので思わず何度も感触を確認した。
しかし、あまりの毛の量で髪の毛を洗ったあとに浴室の掃除が大変だったのは言うまでもない。

お風呂からあがり髪の毛を乾かした。
思えばなんだか髪の毛がいままでよりも弾力があるように感じる。
これもあの薬の効果だろうか?
これも含めて今日の浴室での出来事もメモに記録した。

お風呂あがりにビールを飲もうと冷蔵庫をあけた。
しかし、なぜか気分が乗らない。
しょうがないので水をコップ一杯飲んだ。
喉越しが気持ち良い。



そうこうしているとそろそろ寝る時間になった。
パジャマに着替えて、あのドロップを一粒用意した。
DVDをセットして、リモコンをもってベッドに入った。

今日もドロップを口に入れるとあっという間に溶けて唾液とともに、
ゴクリと喉を通って飲み込まれた。

早速、いつもどおりのAVを再生する。



特になにも考えずにぼぉーっと見ていたのだが、見ていてなんだか不思議な気分になった。
好みで選んだ女優がなんだか自分のように思えるのだ。
映像の中の出来事なのに自分がそこでその女優になったかのように感じはじめていた。
やはりこれも薬の影響なのか?
まだ眠気が襲ってこないのでメモに記録した。
そうして10分ほどが経過すると今日も強烈な眠気が襲ってきた。
ある意味で健康的な生活とも言える。
そのまま眠りについた。

こうして3日目の被験生活が終了した。

すでに大きな変化が起こっていることは後になってみればわかることだが、
この時には知る由もない。

なお、この後、数日は大きな変化がない生活が続いた。
せいぜい全身の毛が髪の毛と股間の毛を除きすべて抜けたことが大きなトピックだった。

そして、ターニングポイントとなった7日目を迎えるのだった。

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