僕の彼女はアイツの親友

みつ光男

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Act 41. 回想編 4~Cat was dead

【その拳は正義なのか?】

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「俺とやり合おうってのか?いい根性じゃねえか」

そう言うと男はいきなり殴りかかってきた。

男の拳が僕の顔をかすめた、が
それを間一髪でかわした。

「・・・遅い…!」

「何だこいつ…!うっ…」

ボディーブローで動きを止めて
顔面に一発だけ…!

男はゴムまりのように
そのまま後ろへ弾き飛ばされた。

「…お前か?」

「…な、何がだ、ぐっ…!」

僕は馬乗りになって男の顔を殴り続けた。

「お前がったのか?」

「し、知らねぇよ、猫のことなんて…」


「あ、あいつ、何してんだ!ヤベぇぞ!」

 仲間が止めに入ろうとしたその時
彼らを制してリーダー格の男が近寄り
僕の肩に手を置いて制しながら


「それくらいにしてやってくれ」


そう一言だけ告げた。


その言葉でようやく僕は我に返った。

「俺はこの界隈のをまとめてる石田大樹ってもんだ、こいつは弟の玲二だ」

「そんなことどうでもいい」

「そう言うわけにはいかんな、こんなことされちゃ下のモンや他の学校のヤツらに示しがつかん」

「知ったことかよ、これはこいつと俺の問題だ、あんたには関係ない」



「許してやってくれ」

「え?」

「弟の言葉を許してくれ、その代わり…」

「その代わり?」

「俺たちとはもう関わるな」

「それはそっち次第だ、こいつもタダじゃすまんだろ」

僕は玲二を指差してそう言った。

「やりたきゃいつかお前たちだけで好きなだけやり合えばいい、俺らは一切手出ししない」

「わかった」

その言葉を聞いて僕は
ようやく馬乗りになっていた男から離れた。
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