207 / 293
Act 39. 回想編 2~生きることから
【羅刹生誕】
しおりを挟む
そこから先は正に"修羅の道"だった。
彼らと一緒にいるだけで
どこにいても喧嘩やトラブルに巻き込まれる。
すれ違い様に目が合った、
狭い歩道で道を譲らなかった、など
本当につまらない理由が火種となるのだ。
その度、僕は最前線で相手方の不良たちと
一戦交えなければならない。
体を張る、と言う
これまでに経験のない状況下では
さすがにとてつもない度胸が必要とされた。
この苛酷な"実戦経験"で最初の頃は
帰る頃には立って歩けないくらい
ボコボコに殴られたりしていた。
それはまるで正に生きることから
人生をやり直しているかのようだった。
この"修羅場"をくぐり抜ける手助けを
してくれたのがコウタくんだった。
彼の自宅は父親が経営するボクシングジム、
コウタくんは敷かれたレールの上を
父と同じ道を歩むことを拒んで
空手と剣道を習っていた。
僕は両親に懇願してこのジムで
トレーニングをさせてもらうことになり
コウタくんからは直々に
空手の手ほどきを受けた。
格闘技の練習に明け暮れてその成果を喧嘩で試す…
"邪道"であることはわかっていた。
それでも手段なんて選んでらいれなかった
喧嘩で負けないために強くなる訳じゃない、
いざと言う時に大切な存在を守るために
強くなりたかった。
それほどまでにこれまでの僕は無力だった。
彼らと一緒にいるだけで
どこにいても喧嘩やトラブルに巻き込まれる。
すれ違い様に目が合った、
狭い歩道で道を譲らなかった、など
本当につまらない理由が火種となるのだ。
その度、僕は最前線で相手方の不良たちと
一戦交えなければならない。
体を張る、と言う
これまでに経験のない状況下では
さすがにとてつもない度胸が必要とされた。
この苛酷な"実戦経験"で最初の頃は
帰る頃には立って歩けないくらい
ボコボコに殴られたりしていた。
それはまるで正に生きることから
人生をやり直しているかのようだった。
この"修羅場"をくぐり抜ける手助けを
してくれたのがコウタくんだった。
彼の自宅は父親が経営するボクシングジム、
コウタくんは敷かれたレールの上を
父と同じ道を歩むことを拒んで
空手と剣道を習っていた。
僕は両親に懇願してこのジムで
トレーニングをさせてもらうことになり
コウタくんからは直々に
空手の手ほどきを受けた。
格闘技の練習に明け暮れてその成果を喧嘩で試す…
"邪道"であることはわかっていた。
それでも手段なんて選んでらいれなかった
喧嘩で負けないために強くなる訳じゃない、
いざと言う時に大切な存在を守るために
強くなりたかった。
それほどまでにこれまでの僕は無力だった。
1
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
「桜の樹の下で、笑えたら」✨奨励賞受賞✨
悠里
ライト文芸
高校生になる前の春休み。自分の16歳の誕生日に、幼馴染の悠斗に告白しようと決めていた心春。
会う約束の前に、悠斗が事故で亡くなって、叶わなかった告白。
(霊など、ファンタジー要素を含みます)
安達 心春 悠斗の事が出会った時から好き
相沢 悠斗 心春の幼馴染
上宮 伊織 神社の息子
テーマは、「切ない別れ」からの「未来」です。
最後までお読み頂けたら、嬉しいです(*'ω'*)
マキノのカフェ開業奮闘記 ~Café Le Repos~
Repos
ライト文芸
カフェ開業を夢見たマキノが、田舎の古民家を改装して開業する物語。
おいしいご飯がたくさん出てきます。
いろんな人に出会って、気づきがあったり、迷ったり、泣いたり。
助けられたり、恋をしたり。
愛とやさしさののあふれるお話です。
なろうにも投降中
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ヤマネ姫の幸福論
ふくろう
青春
秋の長野行き中央本線、特急あずさの座席に座る一組の男女。
一見、恋人同士に見えるが、これが最初で最後の二人の旅行になるかもしれない。
彼らは霧ヶ峰高原に、「森の妖精」と呼ばれる小動物の棲み家を訪ね、夢のように楽しい二日間を過ごす。
しかし、運命の時は、刻一刻と迫っていた。
主人公達の恋の行方、霧ヶ峰の生き物のお話に添えて、世界中で愛されてきた好編「幸福論」を交え、お読みいただける方に、少しでも清々しく、優しい気持ちになっていただけますよう、精一杯、書いてます!
どうぞ、よろしくお願いいたします!

百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
独身寮のふるさとごはん まかないさんの美味しい献立
水縞しま
ライト文芸
旧題:独身寮のまかないさん ~おいしい故郷の味こしらえます~
第7回ライト文芸大賞【料理・グルメ賞】作品です。
◇◇◇◇
飛騨高山に本社を置く株式会社ワカミヤの独身寮『杉野館』。まかない担当として働く有村千影(ありむらちかげ)は、決まった予算の中で献立を考え、食材を調達し、調理してと日々奮闘していた。そんなある日、社員のひとりが失恋して落ち込んでしまう。食欲もないらしい。千影は彼の出身地、富山の郷土料理「ほたるいかの酢味噌和え」をこしらえて励まそうとする。
仕事に追われる社員には、熱々がおいしい「味噌煮込みうどん(愛知)」。
退職しようか思い悩む社員には、じんわりと出汁が沁みる「聖護院かぶと鯛の煮物(京都)」。
他にも飛騨高山の「赤かぶ漬け」「みだらしだんご」、大阪の「モダン焼き」など、故郷の味が盛りだくさん。
おいしい故郷の味に励まされたり、癒されたり、背中を押されたりするお話です。
スパイスカレー洋燈堂 ~裏路地と兎と錆びた階段~
桜あげは
ライト文芸
入社早々に躓く気弱な新入社員の楓は、偶然訪れた店でおいしいカレーに心を奪われる。
彼女のカレー好きに目をつけた店主のお兄さんに「ここで働かない?」と勧誘され、アルバイトとして働き始めることに。
新たな人との出会いや、新たなカレーとの出会い。
一度挫折した楓は再び立ち上がり、様々なことをゆっくり学んでいく。
錆びた階段の先にあるカレー店で、のんびりスパイスライフ。
第3回ライト文芸大賞奨励賞いただきました。ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる