157 / 293
Act 30. ビューティフルムーン
【なぜ?の嵐】
しおりを挟む
正直、僕は戸惑いを隠せなかった。
煌子と席が離れるのは致し方がない
それにしても美月だけが未だ近くの席なことに
どうしても合点がいかないのだ。
もしかしたらこれは"席替え委員"の智久が
一枚噛んでるのはなかろうか?と
考えたりもした。
でも今月の席替えを彼に依頼したのは僕だし
これ以上煌子のことであれこれ詮索されるのも
何だかめんどくさいので
敢えて気にしていないふりをしていた。
「それじゃ来月から…席は」
「うん…そうだね、離れた方がいいよね」
煌子とは合意の上で席替えをした、
だからそこに関しては何の疑念も抱かないが
美月だけを近くにしてほしいと
頼んだ覚えは到底無い。
と、なると美月を近くの席にしてあげて、と
頼んだ人物が何処かに存在すると言うことか?
ならば誰が?
由里の仕業か?
でも由里だとしたら何故美月を僕の席に近づけた?
彼女はむしろ僕と煌子がくっつくことを
望むような発言をしていたじゃないか…
もう何が何だかわからなくなった。
これなら以前のように椅子の上に
煌子の足が乗っていたことで悩む方が
いくらかマシだ。
そんな悶々と悩む日々が数日続いた。
しかしながら僕と美月との距離は少しずつ縮まり
3学期も終わりを告げようとしていた
ある日のことだった。
「高村くん」
「何?」
「気になってるんでしょ?」
「え、何が?」
「何で私だけ近くの席にいるか…が」
「え?」
「ふふっ」
美月は全てお見通しだった。
最初僕は美月が望んでこの席を選んだのでは?
などと浮わついたことを考えてみたが
その発想はすぐに否定した。
煌子と席が離れるのは致し方がない
それにしても美月だけが未だ近くの席なことに
どうしても合点がいかないのだ。
もしかしたらこれは"席替え委員"の智久が
一枚噛んでるのはなかろうか?と
考えたりもした。
でも今月の席替えを彼に依頼したのは僕だし
これ以上煌子のことであれこれ詮索されるのも
何だかめんどくさいので
敢えて気にしていないふりをしていた。
「それじゃ来月から…席は」
「うん…そうだね、離れた方がいいよね」
煌子とは合意の上で席替えをした、
だからそこに関しては何の疑念も抱かないが
美月だけを近くにしてほしいと
頼んだ覚えは到底無い。
と、なると美月を近くの席にしてあげて、と
頼んだ人物が何処かに存在すると言うことか?
ならば誰が?
由里の仕業か?
でも由里だとしたら何故美月を僕の席に近づけた?
彼女はむしろ僕と煌子がくっつくことを
望むような発言をしていたじゃないか…
もう何が何だかわからなくなった。
これなら以前のように椅子の上に
煌子の足が乗っていたことで悩む方が
いくらかマシだ。
そんな悶々と悩む日々が数日続いた。
しかしながら僕と美月との距離は少しずつ縮まり
3学期も終わりを告げようとしていた
ある日のことだった。
「高村くん」
「何?」
「気になってるんでしょ?」
「え、何が?」
「何で私だけ近くの席にいるか…が」
「え?」
「ふふっ」
美月は全てお見通しだった。
最初僕は美月が望んでこの席を選んだのでは?
などと浮わついたことを考えてみたが
その発想はすぐに否定した。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
独身寮のふるさとごはん まかないさんの美味しい献立
水縞しま
ライト文芸
旧題:独身寮のまかないさん ~おいしい故郷の味こしらえます~
第7回ライト文芸大賞【料理・グルメ賞】作品です。
◇◇◇◇
飛騨高山に本社を置く株式会社ワカミヤの独身寮『杉野館』。まかない担当として働く有村千影(ありむらちかげ)は、決まった予算の中で献立を考え、食材を調達し、調理してと日々奮闘していた。そんなある日、社員のひとりが失恋して落ち込んでしまう。食欲もないらしい。千影は彼の出身地、富山の郷土料理「ほたるいかの酢味噌和え」をこしらえて励まそうとする。
仕事に追われる社員には、熱々がおいしい「味噌煮込みうどん(愛知)」。
退職しようか思い悩む社員には、じんわりと出汁が沁みる「聖護院かぶと鯛の煮物(京都)」。
他にも飛騨高山の「赤かぶ漬け」「みだらしだんご」、大阪の「モダン焼き」など、故郷の味が盛りだくさん。
おいしい故郷の味に励まされたり、癒されたり、背中を押されたりするお話です。
『 ゆりかご 』 ◉諸事情で非公開予定ですが読んでくださる方がいらっしゃるのでもう少しこのままにしておきます。
設樂理沙
ライト文芸
皆さま、ご訪問いただきありがとうございます。
最初2/10に非公開の予告文を書いていたのですが読んで
くださる方が増えましたので2/20頃に変更しました。
古い作品ですが、有難いことです。😇
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
" 揺り篭 " 不倫の後で 2016.02.26 連載開始
の加筆修正有版になります。
2022.7.30 再掲載
・・・・・・・・・・・
夫の不倫で、信頼もプライドも根こそぎ奪われてしまった・・
その後で私に残されたものは・・。
・・・・・・・・・・
💛イラストはAI生成画像自作
思い出さなければ良かったのに
田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。
大事なことを忘れたまま。
*本編完結済。不定期で番外編を更新中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる