僕の彼女はアイツの親友

みつ光男

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Act 21. ミルクティー

【It's only love】

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 ストレートに「何があったの?」と
聞けない空気ではなかった、が

まだその核心をつくのは早いのかなと
この時僕は思った。

これまでの経験上
ここで踏み出すと自爆してしまうように思う。

ならば僕は石橋を叩いて渡ろう…

物事を急ぐタイプではないんだ
急いては事を仕損じるのだから、

そう言い聞かせることで自制してきたのも
また事実だ。

 それは言い換えるなら
結論を先伸ばししてるだけなのだろう、

煌子への思いも含めて。

 恐らく煌子は気づいている、
僕が煌子に対して好意を持っていることに。

それを知りながら今日ここに二人でいる
それが煌子からの答えなのでは?

考えれば考えるほどに
目の前の煌子の笑顔を見るほどに

僕の勇気は少しずつ後退してゆく。

もしもダメだったら…と。

 同じクラスになって隣の席になり
ある日を境に僕と話すようになった煌子

ただそれだけのことだったのに
今ではこうして二人で出かける機会が増え

気兼ねなく会話を交わせる空気感すら
芽生えている。

もう臆することはないはずなのに

僕にはその先に踏み込む勇気は
やはり、まだなかった。

とは言え、
今の宙ぶらりんな関係を壊すことを恐れて
曖昧な態度を取り続けるのは

卑怯だとも思った。

 どっち付かずな態度を続けると
さすがの煌子も痺れを切らしてしまうだろう

それとも煌子が何か
アクションを起こすのを待つ?

いや、それは男として如何なものか?

笑顔でモンブランなんか食べている間も

葛藤の二文字が心の中で膨張して
今にも僕の口から飛び出しそうだった。
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